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第39話 里長の追憶
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《まさか》
人を信じられなかったフェニックスの長だが、その原因となった出来事を話したがらない。
しかし、リザが持っていた“一枚の羽根”を見た途端、その態度を改める。
この羽根は、リザが母からもらった遺物であり、ずっと謎を追っていたペンダントから出てきたものだ。
《その羽根は……とある人物にあげた物だ》
長は昔を懐かしむように話し始めた。
────
二十年以上前。
(これが……人か)
里を飛び出し、『マグメル火山』へ遊びに来ていた一匹の小鳥がいた。
後のフェニックスの長である。
身を隠すために炎の翼は広げていない。
また、この時は人語を話すこともできなかった。
(醜き存在よ)
里の外を楽しみにしていた長だが、人は期待していたものとは違った。
“探索者”と呼ばれる者たちは、長にとって欲望のままに動くのみ。
自らがのし上がるためには手段をいとわず、我先に進もうとする者ばかりであったのだ。
(残念な種族であったか)
一日を通して観察するも、そんな感想しか抱けずに里へ帰還した。
それから数日後。
(もう二度と来ることはないか)
人の醜さを見ていれば、長がそう思うのも無理はなかった。
だが最後の最後で、“とある人物”に出会う。
「かわいい~!」
(む?)
長い金髪に、抜群のスタイル。
人目線では間違いなく美人と言える容姿をした女性だ。
だが、他の人間とは明らかに違う点がある。
「もっふもふ!」
(……)
女性は魔物であるはずの長に、過剰なスキンシップをはたらくのだ。
そこに悪意は全く感じられない。
人という存在、そして弱肉強食の世界において、彼女は異質と言わざるを得ない。
しかし──
「気持ちいい!」
(……ふん)
その時の長はなぜか悪い気がしなかった。
だからこそ、次の言葉にも半信半疑のままうなずいてしまった。
「私と冒険しましょ!」
(……!)
そして二人は共に冒険をした。
この日だけではなく、次の日、その次の日も、しばらくと言えるほどの期間を共に。
そうして過ごす内に、二人はすっかり打ち解けていた。
「ぼぉっ!」
「ふふっ、喜んでる。かわいい~!」
人語を話すことはできないが、鳴くことはできる。
その可愛らしい鳴き声とボディランゲージで、二人はいつもコミュニケーションをとっていたのだ。
(不思議と悪くない心地だな)
人の醜さに触れ、ツンツンしていたはずの長もそう感じるようになっていた。
この時の経験は、長にとってもかけがえのないものとなっただろう。
そして、長は決心する。
(明日、あの者を里へ招こう)
すっかり女性を信頼していた長は、里へ連れて行こうと思ったのだ。
それを彼女へ伝え、二人は火山の前で集合の約束をする。
「ぼぉっ!」
「羽根をくれるの?」
「ぼぼぉっ!」
長は自らの羽根を一枚ちぎり、女性へ渡す。
これは約束の印。
フェニックスの里へ他種族を招くためには、誰かしらの羽根が必要という掟があった。
つまり、“招待状”のようなものである。
「これを持って来ればいいんだね」
「ぼぉっ!」
「ふふっ。わかったよ~」
「ぼぉ~」
長は女性にぎゅっと抱かれ、この日は別れる。
その時の感触を思い出し、長はドキドキしながら次の日を待ったのだ。
だが──
(……)
次の日、女性はいつまで経っても現れることはなかった。
────
《我は裏切られたのだ。そしてその者は、二度と姿を見せなかった》
ふぅと一息つき、長は話を終える。
「「「……」」」
その内容に、少々重苦しい空気が流れる。
そんな中で、リザが唐突に口を開いた。
「そういうことだったんだ」
そしてそのまま、長へ語りかける。
「その女性は、きっと長さんを裏切ったんじゃないと思う」
《なぜそう言えるのだ……!》
対して、長はじろりとリザをのぞき見た。
長らく思い出さないようにしていたことを話し、当時の気持ちが蘇ってきたのかもしれない。
対称的に、リザはふっと緩んだ表情を浮かべた。
「長さんが一緒に冒険をした女性は、私の母だわ」
《……!》
思わず言葉を失う長へ、リザはたずねる。
「約束した女性は当日現れなかった。そうよね?」
《そうだ》
「それは、約束の帰りに大けがで足をやられてしまったからなの」
《なに?》
具体的な攻略情報は教えてもらえなかったものの、リザは母からよく話を聞いていた。
それらと長の話をつなぎ合わせると、自然と当時起きたことが理解できたのだ。
「当時はすごく荒れていたと聞いたわ。何としても行きたい場所があるんだって。でもあの足で再び探索をすれば、きっと母は死んでいた。それを止めてくれたのが、私の父という話よ」
《……っ》
リザの母は最後が足が不自由だった。
そんな状態で探索をできるはずがない。
《そうであったか……》
その真実に、長は行き場のないモヤモヤを隠しきれない。
だがそれには、リザが言葉を優しく付け加えた。
「母は生粋の鳥マニアだったの。たくさん鳥を飼って愛でていた」
《だからなんだと言うのだ》
「今思えばそれは、きっとその時果たせなかった約束を忘れられなかったからだと思う」
《……!》
そうしてリザが浮かべるのは、にっこりとした笑顔だ。
「母は一度も長さんを忘れた事なんてなかった」
《……っ!》
その笑顔が、長の記憶を鮮明に呼び起こす。
金の髪色、雰囲気、浮かべる表情が、共に冒険をした女性とぴったり重なったのだ。
長は思わずリザへ背を向ける。
それでも、彼女は言葉を続けた。
「そして私にペンダントを託した。詳しくは教えてくれなかったけど、きっと約束を果たすことを信じて」
《……運命とでも言うのか》
「そうかもしれないわね」
《ふっ、そうか》
長は背を向けたまま、ゆっくりと空を見上げた。
おそらく弱点の水分をこぼさないようにするため。
そして、長は再びリザ達に向き直った。
《ここでどれだけでも休んで行くが良い》
「ほんと!」
《うむ》
それにはエアルがぱあっと顔を晴らした。
先ほどからちょくちょく顔を覗かせている、里のフェニックス達ともたわむれたいと思っていたのだろう。
《我との戦いの傷もあろう》
「あんまりないけどね!」
《……そ、そうか》
だが、その言葉にはうなずくことはなく。
“頂上種”を相手にそんなことを言えてしまうエアルには、リザ達も苦笑いを浮かべるしかなかった。
とにもかくにも、こうしてエアル達はフェニックスの里で休息を取ることにしたのだった。
辺りもすっかり暗くなった頃。
エアル達はこの穏やかな里で思い思いに過ごしていた。
「ボォ~っ!」
「あははっ、かわいいなあ」
エアルは引き続きフェニックス達とたわむれている。
だが、その様子にラフィとフレイは少しむくれていた。
「わふー……」
「ぼぉー……」
エアルが里のフェニックスに構うばかりに、嫉妬しているのかもしれない。
また、リザとレリアは水浴びに行っていたようだ。
「気持ち良かったあ」
「ええ、良い湯だったわね」
本来冷たいはずの水浴び場は、フェニックス達が気を利かせて温めてくれたのだ。
その結果、二人は気持ちの良いお湯に入れたそう。
「エアルも入ってくるのよー」
「はーい。じゃラフィとフレイもいこう!」
「わふ!」
「ぼぉっ!」
リザに従い、エアルも水浴びへ向かう。
やっと構ってくれたラフィとフレイは嬉し気な表情を浮かべていた。
《少しよいか》
と、そんなところに長がやってくる。
《お主らは明日、先を行くのだろう?》
「そうね。一度火山から戻ろうと思ってたところよ」
《ならば、その必要はない》
「え?」
そう言うと、長が片翼を向けたのは里の最奥。
《あそこから出れば、次のダンジョンへつながる。たしか人は『クラウディア雲上』と呼んでいたか」
「「「……!」」」
一行が目を見開く中、リザは一際大きく反応を見せる。
「うそ!」
「リザ、どうしたの?」
不思議に思ったエアルへ、ニヤっとしたリザは答えた。
「だとしたら、相当なショートカットになるわ」
「!」
情報通の彼女は知っていたのだろう。
それが何を意味するのか。
「そこはほとんど攻略最前線よ……!」
─────────────────────────
ファンタジーカップ、なんと現在4位です!!
皆様本当に応援ありがとうございます!!
これからも更新を続けますので、なにとぞよろしくお願いします!
人を信じられなかったフェニックスの長だが、その原因となった出来事を話したがらない。
しかし、リザが持っていた“一枚の羽根”を見た途端、その態度を改める。
この羽根は、リザが母からもらった遺物であり、ずっと謎を追っていたペンダントから出てきたものだ。
《その羽根は……とある人物にあげた物だ》
長は昔を懐かしむように話し始めた。
────
二十年以上前。
(これが……人か)
里を飛び出し、『マグメル火山』へ遊びに来ていた一匹の小鳥がいた。
後のフェニックスの長である。
身を隠すために炎の翼は広げていない。
また、この時は人語を話すこともできなかった。
(醜き存在よ)
里の外を楽しみにしていた長だが、人は期待していたものとは違った。
“探索者”と呼ばれる者たちは、長にとって欲望のままに動くのみ。
自らがのし上がるためには手段をいとわず、我先に進もうとする者ばかりであったのだ。
(残念な種族であったか)
一日を通して観察するも、そんな感想しか抱けずに里へ帰還した。
それから数日後。
(もう二度と来ることはないか)
人の醜さを見ていれば、長がそう思うのも無理はなかった。
だが最後の最後で、“とある人物”に出会う。
「かわいい~!」
(む?)
長い金髪に、抜群のスタイル。
人目線では間違いなく美人と言える容姿をした女性だ。
だが、他の人間とは明らかに違う点がある。
「もっふもふ!」
(……)
女性は魔物であるはずの長に、過剰なスキンシップをはたらくのだ。
そこに悪意は全く感じられない。
人という存在、そして弱肉強食の世界において、彼女は異質と言わざるを得ない。
しかし──
「気持ちいい!」
(……ふん)
その時の長はなぜか悪い気がしなかった。
だからこそ、次の言葉にも半信半疑のままうなずいてしまった。
「私と冒険しましょ!」
(……!)
そして二人は共に冒険をした。
この日だけではなく、次の日、その次の日も、しばらくと言えるほどの期間を共に。
そうして過ごす内に、二人はすっかり打ち解けていた。
「ぼぉっ!」
「ふふっ、喜んでる。かわいい~!」
人語を話すことはできないが、鳴くことはできる。
その可愛らしい鳴き声とボディランゲージで、二人はいつもコミュニケーションをとっていたのだ。
(不思議と悪くない心地だな)
人の醜さに触れ、ツンツンしていたはずの長もそう感じるようになっていた。
この時の経験は、長にとってもかけがえのないものとなっただろう。
そして、長は決心する。
(明日、あの者を里へ招こう)
すっかり女性を信頼していた長は、里へ連れて行こうと思ったのだ。
それを彼女へ伝え、二人は火山の前で集合の約束をする。
「ぼぉっ!」
「羽根をくれるの?」
「ぼぼぉっ!」
長は自らの羽根を一枚ちぎり、女性へ渡す。
これは約束の印。
フェニックスの里へ他種族を招くためには、誰かしらの羽根が必要という掟があった。
つまり、“招待状”のようなものである。
「これを持って来ればいいんだね」
「ぼぉっ!」
「ふふっ。わかったよ~」
「ぼぉ~」
長は女性にぎゅっと抱かれ、この日は別れる。
その時の感触を思い出し、長はドキドキしながら次の日を待ったのだ。
だが──
(……)
次の日、女性はいつまで経っても現れることはなかった。
────
《我は裏切られたのだ。そしてその者は、二度と姿を見せなかった》
ふぅと一息つき、長は話を終える。
「「「……」」」
その内容に、少々重苦しい空気が流れる。
そんな中で、リザが唐突に口を開いた。
「そういうことだったんだ」
そしてそのまま、長へ語りかける。
「その女性は、きっと長さんを裏切ったんじゃないと思う」
《なぜそう言えるのだ……!》
対して、長はじろりとリザをのぞき見た。
長らく思い出さないようにしていたことを話し、当時の気持ちが蘇ってきたのかもしれない。
対称的に、リザはふっと緩んだ表情を浮かべた。
「長さんが一緒に冒険をした女性は、私の母だわ」
《……!》
思わず言葉を失う長へ、リザはたずねる。
「約束した女性は当日現れなかった。そうよね?」
《そうだ》
「それは、約束の帰りに大けがで足をやられてしまったからなの」
《なに?》
具体的な攻略情報は教えてもらえなかったものの、リザは母からよく話を聞いていた。
それらと長の話をつなぎ合わせると、自然と当時起きたことが理解できたのだ。
「当時はすごく荒れていたと聞いたわ。何としても行きたい場所があるんだって。でもあの足で再び探索をすれば、きっと母は死んでいた。それを止めてくれたのが、私の父という話よ」
《……っ》
リザの母は最後が足が不自由だった。
そんな状態で探索をできるはずがない。
《そうであったか……》
その真実に、長は行き場のないモヤモヤを隠しきれない。
だがそれには、リザが言葉を優しく付け加えた。
「母は生粋の鳥マニアだったの。たくさん鳥を飼って愛でていた」
《だからなんだと言うのだ》
「今思えばそれは、きっとその時果たせなかった約束を忘れられなかったからだと思う」
《……!》
そうしてリザが浮かべるのは、にっこりとした笑顔だ。
「母は一度も長さんを忘れた事なんてなかった」
《……っ!》
その笑顔が、長の記憶を鮮明に呼び起こす。
金の髪色、雰囲気、浮かべる表情が、共に冒険をした女性とぴったり重なったのだ。
長は思わずリザへ背を向ける。
それでも、彼女は言葉を続けた。
「そして私にペンダントを託した。詳しくは教えてくれなかったけど、きっと約束を果たすことを信じて」
《……運命とでも言うのか》
「そうかもしれないわね」
《ふっ、そうか》
長は背を向けたまま、ゆっくりと空を見上げた。
おそらく弱点の水分をこぼさないようにするため。
そして、長は再びリザ達に向き直った。
《ここでどれだけでも休んで行くが良い》
「ほんと!」
《うむ》
それにはエアルがぱあっと顔を晴らした。
先ほどからちょくちょく顔を覗かせている、里のフェニックス達ともたわむれたいと思っていたのだろう。
《我との戦いの傷もあろう》
「あんまりないけどね!」
《……そ、そうか》
だが、その言葉にはうなずくことはなく。
“頂上種”を相手にそんなことを言えてしまうエアルには、リザ達も苦笑いを浮かべるしかなかった。
とにもかくにも、こうしてエアル達はフェニックスの里で休息を取ることにしたのだった。
辺りもすっかり暗くなった頃。
エアル達はこの穏やかな里で思い思いに過ごしていた。
「ボォ~っ!」
「あははっ、かわいいなあ」
エアルは引き続きフェニックス達とたわむれている。
だが、その様子にラフィとフレイは少しむくれていた。
「わふー……」
「ぼぉー……」
エアルが里のフェニックスに構うばかりに、嫉妬しているのかもしれない。
また、リザとレリアは水浴びに行っていたようだ。
「気持ち良かったあ」
「ええ、良い湯だったわね」
本来冷たいはずの水浴び場は、フェニックス達が気を利かせて温めてくれたのだ。
その結果、二人は気持ちの良いお湯に入れたそう。
「エアルも入ってくるのよー」
「はーい。じゃラフィとフレイもいこう!」
「わふ!」
「ぼぉっ!」
リザに従い、エアルも水浴びへ向かう。
やっと構ってくれたラフィとフレイは嬉し気な表情を浮かべていた。
《少しよいか》
と、そんなところに長がやってくる。
《お主らは明日、先を行くのだろう?》
「そうね。一度火山から戻ろうと思ってたところよ」
《ならば、その必要はない》
「え?」
そう言うと、長が片翼を向けたのは里の最奥。
《あそこから出れば、次のダンジョンへつながる。たしか人は『クラウディア雲上』と呼んでいたか」
「「「……!」」」
一行が目を見開く中、リザは一際大きく反応を見せる。
「うそ!」
「リザ、どうしたの?」
不思議に思ったエアルへ、ニヤっとしたリザは答えた。
「だとしたら、相当なショートカットになるわ」
「!」
情報通の彼女は知っていたのだろう。
それが何を意味するのか。
「そこはほとんど攻略最前線よ……!」
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