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第25話 新たな仲間と
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日が昇りきっていない早朝。
ツヴァイのとある宿にて。
「……」
シャワーを浴びながら、考え事をするリザ。
「次はあの街ね」
その目に宿すは光か、闇か。
彼女にはただならぬ思いがあるようだ。
★
探索者街ツヴァイ。
「さ、行きましょうか」
「うん!」
「わふ!」
リザの声に、エアルとラフィが元気よく続く。
「ここも楽しかったなあ」
振り返った先では、エアル達の出発を心惜しむ声が聞こえてくる。
「坊主、また来てくれよな!」
「うちはいつでもタダにするぜ!」
「私の宿にもまた泊まってね~!」
そんな待遇にエアルは元気にうなずく。
「うん! またね!」
ダンジョン・タートルの一件から二日。
あわや大災害という危機からツヴァイを救ったことで、エアルは盛大に祀り上げられた。
屋台の飯は無料、宿も無料。
素材から装備に至るまで、何もかも「もらってくれ」と逆にせがまれるほどだったのだ。
だが、そんなにあっても持ちきれるはずもなく、エアルはご飯を存分に満喫させてもらった。
そんな流れは一日中続き、この日ようやく出発する。
まだ興奮も冷めやらぬ中だが、いつまでもここにはいられないのだ。
そうして、リザはエアルの後ろの人物にも目を向けた。
「で、本当に私たちに付いてくるのね」
「ええ、私も付いて行くわ」
新たなに仲間に加わったのは、レリアだ。
エアル達の助けもあり、母が眠る離れ小屋は無事に守られた。
また、今回また持ち帰った『活性水』により容態もひとまず安定したようだ。
ならばと『攻略組』として最前線に戻るのではなく、エアル達と行動を共にすることを選んだのだ。
「あなたたちに付いていったほうが何かありそうだし。今は母の容態も安定してるから」
「そっか!」
レリアの返事にエアルは笑顔でうなずく。
「ま、戦力としては十分ね」
「わふ!」
「フフフッ」
リザ、ラフィも同じくだ。
最初こそ敵対したものの、今では共に戦い抜いた仲だ。
すでに仲間だと認めていたのだろう。
「よーし、行こう!」
こうして、レリアは正式にエアル達の仲間に加わったのだった。
「『ダンダン丘』もただの平地になっちゃったね」
エアルのつぶやきに、ふっと笑ったリザが返す。
「あなたが斬ったんでしょ」
「それはそうだけどさー」
魔物はおらず、象徴だった丘はどこにもない。
エアルが斬った後、全て地面に吸収されたようだ。
それも『ダンダン丘』自体が巨大な魔物だったとすれば、納得できる。
「でも、人がたくさんいるね」
「そうね」
代わりにごった返しているのは、各方面からやってきた探索者たち。
あの一件を聞きつけ、『ダンダン丘』の様子を見に来たようだ。
「こりゃすごいな……」
「ああ、本当に何もねえ」
「これが魔物の甲羅だったんだもんな」
このダンジョン自体を甲羅に持つ『艦獣ダンジョン・タートル』。
その危険度は、頂上種に次ぐSSランクと定められた。
大きさや災害予測から、妥当な評価と言えるだろう。
「けど、それを抑えた奴がいるんだよな」
「この辺から向こうまでの丘を斬ったんだろ」
「考えられねえなあ……」
そうして、自ずとエアルのことが話題に上がる。
エアル達は身バレ対策のフードを被っているため、気づかれていないようだ。
「……!」
だが、会話が聞こえているエアルはピクンと耳を立てる。
さらにニヤっと口角を徐々に上げていく。
「それにあの“不敵のレリア”も一緒に行動しているらしい」
「まじかよ!」
「すげえパーティーだな、おい」
さらに会話は広がり、レリアの話題にまで。
「……フフフッ」
それにはレリアもしっかり耳を傾けていた。
代名詞の不敵な笑みも、今だけは少し緩んで見える。
「けど、知ってるか」
だが、少し話が切り替わる。
「あと一人、変な女がくっついているらしい」
「なんだ、強くないのか?」
おそらくリザの話題だろう。
近くで本人たちが聞いているとは知らず、探索者たちは話を続ける。
「ああ。別に強くはないって話だ」
「じゃあ寄生でもしてんのか」
「だろうな。そんな奴はどこにでもいるもんだ」
「ったく、女は良いよなあ」
リザの話題になった途端、悪い方向へと向いた。
それには、聞き耳を立てていただけのエアルも腹を立てる。
「あいつらー!」
「やめなさい」
だが、一歩踏み出そうとしたエアルをリザが止める。
「別に何も間違ってはないわ」
「で、でも!」
「私は気にしてないから。無視してさっさと行くわよ」
そうして、リザは先に歩き出す。
噂話には慣れているであろうレリアも、探索者たちを一瞥して彼女に付いて行く。
「リザ……」
「くぅん……」
だが、エアルとラフィだけはその場に立ち尽くす。
ここで何かを起こしても意味がないのはわかっている。
むしろ、そうすればリザの方に迷惑がかかるだろう。
「ぐぬぬぬ……」
しかし、エアルは我慢できなかった。
ここまで導いていくれたリザに対して、何も知らない人に悪口を言われるのは気持ちよくなかったのだ。
エアルは人差し指にボッと小さな火を灯す。
「ほれっ!」
それをそのまま、そっと悪口を言っていた探索者の頭に放ったのだ。
火は見事に髪を捉え、男は途端に騒ぎ出す。
「あちっ! なんだこれ!」
「おい、髪が燃えてるぞ!」
「嘘だろ! 俺の大事な髪が!」
それを横目に、エアルはさささっとリザに追いつく。
巧みな魔法コントロールにより、髪の半分だけを燃やしたようだ。
「これで勘弁してやる!」
「……ふふっ、あはははっ!」
あまりにも子どもないたずらに、リザが腹を抱えて笑った。
「やめなさいって言ったじゃない、もう」
「だってあいつらがー!」
「でも、まあ」
笑いで出た涙をふきながら、リザはエアルの頭をなでる。
「私のために怒ってくれたのは嬉しかったわよ」
「リザ……うん! あいつらはリザのすごいところを知らないんだよ!」
「ふふっ」
ふっとした笑みを浮かべて、リザは再び前を向く。
そんな彼女に、レリアが続けて言葉を添えた。
「意外とセンシティブなのかしら」
「はー? そんなわけないでしょ」
「あなたの情報、役に立つわよ」
「!」
そうして何を言うかと思えば、とても“不敵のレリア”から出てくるとは思えない言葉だった。
さすがのリザも思わず目を見開き、率直な感想をつぶやく。
「レリアってツンデレ?」
「なっ、ど、どういう意味よ!」
「あははっ、冗談冗談」
少しからかうとリザはさらに足を進めた。
その軽快な足音が戻ったご機嫌を現しているようだ。
「ほら、急ぐわよー!」
「うん!」
こうして、一行は『ダンダン丘』を抜けた。
次なるダンジョンで出会うものは、果たして──。
──────────────────────────────────────
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本当に感謝いたします!
明日からも更新していきますので、面白かったらいいね、コメント、お気に入りなど、ぜひお願いします!
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「坊主、また来てくれよな!」
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「うん! またね!」
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あわや大災害という危機からツヴァイを救ったことで、エアルは盛大に祀り上げられた。
屋台の飯は無料、宿も無料。
素材から装備に至るまで、何もかも「もらってくれ」と逆にせがまれるほどだったのだ。
だが、そんなにあっても持ちきれるはずもなく、エアルはご飯を存分に満喫させてもらった。
そんな流れは一日中続き、この日ようやく出発する。
まだ興奮も冷めやらぬ中だが、いつまでもここにはいられないのだ。
そうして、リザはエアルの後ろの人物にも目を向けた。
「で、本当に私たちに付いてくるのね」
「ええ、私も付いて行くわ」
新たなに仲間に加わったのは、レリアだ。
エアル達の助けもあり、母が眠る離れ小屋は無事に守られた。
また、今回また持ち帰った『活性水』により容態もひとまず安定したようだ。
ならばと『攻略組』として最前線に戻るのではなく、エアル達と行動を共にすることを選んだのだ。
「あなたたちに付いていったほうが何かありそうだし。今は母の容態も安定してるから」
「そっか!」
レリアの返事にエアルは笑顔でうなずく。
「ま、戦力としては十分ね」
「わふ!」
「フフフッ」
リザ、ラフィも同じくだ。
最初こそ敵対したものの、今では共に戦い抜いた仲だ。
すでに仲間だと認めていたのだろう。
「よーし、行こう!」
こうして、レリアは正式にエアル達の仲間に加わったのだった。
「『ダンダン丘』もただの平地になっちゃったね」
エアルのつぶやきに、ふっと笑ったリザが返す。
「あなたが斬ったんでしょ」
「それはそうだけどさー」
魔物はおらず、象徴だった丘はどこにもない。
エアルが斬った後、全て地面に吸収されたようだ。
それも『ダンダン丘』自体が巨大な魔物だったとすれば、納得できる。
「でも、人がたくさんいるね」
「そうね」
代わりにごった返しているのは、各方面からやってきた探索者たち。
あの一件を聞きつけ、『ダンダン丘』の様子を見に来たようだ。
「こりゃすごいな……」
「ああ、本当に何もねえ」
「これが魔物の甲羅だったんだもんな」
このダンジョン自体を甲羅に持つ『艦獣ダンジョン・タートル』。
その危険度は、頂上種に次ぐSSランクと定められた。
大きさや災害予測から、妥当な評価と言えるだろう。
「けど、それを抑えた奴がいるんだよな」
「この辺から向こうまでの丘を斬ったんだろ」
「考えられねえなあ……」
そうして、自ずとエアルのことが話題に上がる。
エアル達は身バレ対策のフードを被っているため、気づかれていないようだ。
「……!」
だが、会話が聞こえているエアルはピクンと耳を立てる。
さらにニヤっと口角を徐々に上げていく。
「それにあの“不敵のレリア”も一緒に行動しているらしい」
「まじかよ!」
「すげえパーティーだな、おい」
さらに会話は広がり、レリアの話題にまで。
「……フフフッ」
それにはレリアもしっかり耳を傾けていた。
代名詞の不敵な笑みも、今だけは少し緩んで見える。
「けど、知ってるか」
だが、少し話が切り替わる。
「あと一人、変な女がくっついているらしい」
「なんだ、強くないのか?」
おそらくリザの話題だろう。
近くで本人たちが聞いているとは知らず、探索者たちは話を続ける。
「ああ。別に強くはないって話だ」
「じゃあ寄生でもしてんのか」
「だろうな。そんな奴はどこにでもいるもんだ」
「ったく、女は良いよなあ」
リザの話題になった途端、悪い方向へと向いた。
それには、聞き耳を立てていただけのエアルも腹を立てる。
「あいつらー!」
「やめなさい」
だが、一歩踏み出そうとしたエアルをリザが止める。
「別に何も間違ってはないわ」
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「リザ……」
「くぅん……」
だが、エアルとラフィだけはその場に立ち尽くす。
ここで何かを起こしても意味がないのはわかっている。
むしろ、そうすればリザの方に迷惑がかかるだろう。
「ぐぬぬぬ……」
しかし、エアルは我慢できなかった。
ここまで導いていくれたリザに対して、何も知らない人に悪口を言われるのは気持ちよくなかったのだ。
エアルは人差し指にボッと小さな火を灯す。
「ほれっ!」
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火は見事に髪を捉え、男は途端に騒ぎ出す。
「あちっ! なんだこれ!」
「おい、髪が燃えてるぞ!」
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それを横目に、エアルはさささっとリザに追いつく。
巧みな魔法コントロールにより、髪の半分だけを燃やしたようだ。
「これで勘弁してやる!」
「……ふふっ、あはははっ!」
あまりにも子どもないたずらに、リザが腹を抱えて笑った。
「やめなさいって言ったじゃない、もう」
「だってあいつらがー!」
「でも、まあ」
笑いで出た涙をふきながら、リザはエアルの頭をなでる。
「私のために怒ってくれたのは嬉しかったわよ」
「リザ……うん! あいつらはリザのすごいところを知らないんだよ!」
「ふふっ」
ふっとした笑みを浮かべて、リザは再び前を向く。
そんな彼女に、レリアが続けて言葉を添えた。
「意外とセンシティブなのかしら」
「はー? そんなわけないでしょ」
「あなたの情報、役に立つわよ」
「!」
そうして何を言うかと思えば、とても“不敵のレリア”から出てくるとは思えない言葉だった。
さすがのリザも思わず目を見開き、率直な感想をつぶやく。
「レリアってツンデレ?」
「なっ、ど、どういう意味よ!」
「あははっ、冗談冗談」
少しからかうとリザはさらに足を進めた。
その軽快な足音が戻ったご機嫌を現しているようだ。
「ほら、急ぐわよー!」
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