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第24話 壮大な規模感
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「グオ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ……!!」
ダンジョン・タートルが『ツヴァイ』へ足を踏み入れるまで、あと少し。
「「「うおおおおおおおッ!!」」」
探索者たちは、こぞってダンジョン・タートルに乗り込んでいた。
『丘を全て破壊する』というエアルの策を信じて。
だが──
「くそっ!」
「さすがに多すぎる!」
「ツヴァイに着いちまうぞ!」
ダンジョン『ダンダン丘』の象徴でもある、その“丘”。
山とまではいかないが、高さも大きさもある。
何十人もの力自慢の探索者が集まり、やっと一つ壊せる程度だ。
そんな丘が視界を埋め尽くすほどに点々としている。
とても間に合いそうにはない。
しかし、レリアは諦めない。
「はあああああッ!!」
疲労があるにもかかわらず、レリアは無数の斬撃を駆使し続ける。
ここまでも、散々体力を長刀に吸わせて斬撃を繰り出してきた。
それでも彼女は止まらない。
母を救ってくれた仲間のために、この恨めしくも生まれ育ったツヴァイのために。
そして、違う場所ではリザも体を張る。
「今日はもう散財よ!!」
「わふうううううう!!」
ラフィと協力しながら、数々の高級爆弾をぶっ放している。
魔物との戦いでも用いたため、数は残りそうにもない。
だが、威力は十分だ。
ラフィの力もあって次々に丘を破壊していく。
「「「……ッ!!」」」
そんな姿を前に、他の探索者が黙って見ていることはできなかった。
彼女らに続こうと状況にあがき続ける。
しかし、時間というのは無情。
足りないものは足りない。
「グオ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ……!!」
「「「……!」」」
さらに、ここにきて、ダンジョン・タートルの足が速くなっている。
直にツヴァイを踏み潰すだろう。
「くっ!」
「このままじゃ!」
現在地とダンジョン・タートルの早さから、レリア・リザレベルなら察することができてしまう。
もう間に合わないと。
「そんなの!」
「黙って見てられるかっての!」
だが、もう理屈ではない。
レリアは母を守るため。
リザは仲間を守るため。
頭よりも手が先に動く。
前方でひとり、少年が剣を振るっているのを見ながら。
「うおおおおお!」
エアルだ。
手前側をリザたち探索者に任せ、自分は一人で奥側を片付けるつもりらしい。
「たあッ! はあッ!」
いつもよりは気迫の入ったエアルの声。
どこまでも伸びるエクスカリバーを片手に、丘を破壊していく。
文字通りの“百人力”だ。
しかし、
「グオ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ……!!」
「「「……!」」」
ダンジョン・タートルが再度咆哮を上げる。
何かを察したリザはバッと後ろを振り返る。
「まさか!」
そのまさかだ。
ダンジョン・タートルがツヴァイの一歩手前まで辿り着いてしまった。
つまり、タイムオーバー。
「「「……ッ!」」」
状況を察した探索者たちも、一気に顔を青ざめさせる。
頭の中を過るのは“終わり”。
──だが、ニッとしたエアルが声を上げる。
「いや、これだけなら!」
「「「……!」」」
ここにきて全く焦りのない声。
むしろ「間に合った」と言っているように聞こえる。
しかし、丘の破壊率は四分の一程度。
遥か奥まで見える丘の数は、まだ何百個と存在する。
「十分!」
それでも、エアルは笑った。
「エア……──ッ!!」
リザは呼び掛ける声を思わず途中で止める。
目の前の光景に息を呑んだせいだろう。
「あれは……!」
リザはそのまま上空に目を向ける。
エアルの真上に、真っ暗な雷雲ができていたのだ。
「とっておきを見せるよ」
エアルが唱えるのは魔法。
それも明らかに最上級のものだ。
エアルは、手に持つエクスカリバーを雷雲に向かって掲げた。
「【稲妻】」
「「「……!」」」
その瞬間、エアルのエクスカリバーに稲妻が落ちる。
「吸い込め!」
光の刀身は稲妻を吸収し、さらにその刀身を伸ばしていく。
その姿はまるで、エアルが稲妻を掴んだかのよう。
「大変だったよね」
「グオ、オ、オ……!」
エアルはダンジョン・タートルに語りかける。
気持ちがわかっているかのように。
「そんなにかゆくて」
「「「……!?」」」
稲妻を宿し、文字通り天にまで伸びた紫電のエクスカリバー。
その長さは先日の比ではない。
「いくよ」
そうして、稲妻ごと掴んだように見えるエクスカリバーを──
「うおおりゃあああああ!!」
横一閃。
「【ライトニング斬り】!!」
誰もが「そのまんまじゃん」と思う、少しダサめのネーミング。
だが、決して名前負けすることもない、まさに必殺の一撃。
「グオ、オ、オ……!!」
ダンジョン・タートルの甲羅である『ダンダン丘』。
その象徴の何百とある丘が、根本から一気に刈り取られた。
「「「……ッ!!」」」
その光景はまさに爽快。
全員が度肝を抜かれる。
探索者たちが、束になってようやく破壊したのが四分の一。
残り四分の三の丘、全てをエアルのエクスカリバーが一瞬で斬り裂いたのだ。
【稲妻】を宿したエクスカリバーの斬撃は、ダンジョンのほぼ全域に渡ったことになる。
「よっと」
そしてそのまま、エアルはダンジョン・タートルの巨大な頭の上に着地する。
頭に手を付けながら話しかける。
「スッキリした?」
「グオ……!」
声は同じだが、先ほどまでの迫真さはない。
エアルに同意しているようだ。
そして、探索者たちは気づく。
自然とダンジョン・タートルが足が止まっていることに。
「あれ」
「足が止まってる?」
「揺れも収まっているぞ」
訳も分からぬまま、侵攻が終わっていたのだ。
その不思議な状況にリザが声を上げた。
「ど、どういうこと……?」
「この子はかゆかったんじゃないかな」
「は?」
目をきょとんとさせるリザに、エアルが続けた。
「一回目の咆哮、僕には『かゆいー!』って聞こえたよ」
「え、えぇ?」
「だから、あのこぶを取ってあげたら楽になるかなって」
エアルはたったいま刈り取った丘たちを指す。
「じゃあ、丘は本当に “魔物のこぶ” だったってこと……?」
「みたいだね」
『ダンダン丘』の正体は、巨大な魔物ダンジョン・タートルの“こぶ”だった。
そして、何百年もかけて増えすぎたこぶに、ダンジョン・タートルは「かゆい」と目を醒ました。
街を破壊する意志はなく、ただかゆみをなんとかしてほしかったのだ。
丘を攻撃されて足が速くなったのも、そう考えると納得感は出てくる。
「そんなバカな話……あははっ」
そんなバカバカしく思えるような規模感が違い過ぎる話に、リザは思わず笑う。
また、それは他の探索者たちも同じだ。
「ははっ、なんだそれ!」
「とんでもねえ話だな」
「すげえな、ラビリンス!」
誰しもがそう口にする。
改めて、このラビリンスという舞台の壮大さを知ったのだ。
もはや呆れを通り越して笑いすら起きる。
「「「はははっ!!」」」
やっと事態が終わったという解放感からもあるだろう。
だがこれは犠牲がなかったからこそだ。
ツヴァイに被害が出ていれば、こんな呑気ではいられない。
探索者たちの視線はひとりの少年に向けられる。
「すごかったな!」
「お前何者なんだよ!」
「ただのガキにしか見えねえのにな!」
エアルだ。
咆哮の意味を直感する『野生』。
その自分の感性を信じる自信。
ダンジョン全域に広がる一閃。
何をとっても、エアルなしでは侵攻は止められなかっただろう。
たった一人の少年にしては、あまりにも大きい功績だ。
「えへへっ」
そうして、エアルは再度ダンジョン・タートルを撫でる。
「悪いね。もう一度寝ててくれる?」
「グオ……!」
「よーしよし」
エアルの言う通り、ダンジョン・タートルはまた元の位置へ。
その甲羅が『ダンダン丘』となるよう、身を地面に埋めていく。
あわや大災害という事態が、幕を引いた瞬間だった。
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ダンジョン・タートルが『ツヴァイ』へ足を踏み入れるまで、あと少し。
「「「うおおおおおおおッ!!」」」
探索者たちは、こぞってダンジョン・タートルに乗り込んでいた。
『丘を全て破壊する』というエアルの策を信じて。
だが──
「くそっ!」
「さすがに多すぎる!」
「ツヴァイに着いちまうぞ!」
ダンジョン『ダンダン丘』の象徴でもある、その“丘”。
山とまではいかないが、高さも大きさもある。
何十人もの力自慢の探索者が集まり、やっと一つ壊せる程度だ。
そんな丘が視界を埋め尽くすほどに点々としている。
とても間に合いそうにはない。
しかし、レリアは諦めない。
「はあああああッ!!」
疲労があるにもかかわらず、レリアは無数の斬撃を駆使し続ける。
ここまでも、散々体力を長刀に吸わせて斬撃を繰り出してきた。
それでも彼女は止まらない。
母を救ってくれた仲間のために、この恨めしくも生まれ育ったツヴァイのために。
そして、違う場所ではリザも体を張る。
「今日はもう散財よ!!」
「わふうううううう!!」
ラフィと協力しながら、数々の高級爆弾をぶっ放している。
魔物との戦いでも用いたため、数は残りそうにもない。
だが、威力は十分だ。
ラフィの力もあって次々に丘を破壊していく。
「「「……ッ!!」」」
そんな姿を前に、他の探索者が黙って見ていることはできなかった。
彼女らに続こうと状況にあがき続ける。
しかし、時間というのは無情。
足りないものは足りない。
「グオ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ……!!」
「「「……!」」」
さらに、ここにきて、ダンジョン・タートルの足が速くなっている。
直にツヴァイを踏み潰すだろう。
「くっ!」
「このままじゃ!」
現在地とダンジョン・タートルの早さから、レリア・リザレベルなら察することができてしまう。
もう間に合わないと。
「そんなの!」
「黙って見てられるかっての!」
だが、もう理屈ではない。
レリアは母を守るため。
リザは仲間を守るため。
頭よりも手が先に動く。
前方でひとり、少年が剣を振るっているのを見ながら。
「うおおおおお!」
エアルだ。
手前側をリザたち探索者に任せ、自分は一人で奥側を片付けるつもりらしい。
「たあッ! はあッ!」
いつもよりは気迫の入ったエアルの声。
どこまでも伸びるエクスカリバーを片手に、丘を破壊していく。
文字通りの“百人力”だ。
しかし、
「グオ、オ、オ、オ、オ、オ、オ、オ……!!」
「「「……!」」」
ダンジョン・タートルが再度咆哮を上げる。
何かを察したリザはバッと後ろを振り返る。
「まさか!」
そのまさかだ。
ダンジョン・タートルがツヴァイの一歩手前まで辿り着いてしまった。
つまり、タイムオーバー。
「「「……ッ!」」」
状況を察した探索者たちも、一気に顔を青ざめさせる。
頭の中を過るのは“終わり”。
──だが、ニッとしたエアルが声を上げる。
「いや、これだけなら!」
「「「……!」」」
ここにきて全く焦りのない声。
むしろ「間に合った」と言っているように聞こえる。
しかし、丘の破壊率は四分の一程度。
遥か奥まで見える丘の数は、まだ何百個と存在する。
「十分!」
それでも、エアルは笑った。
「エア……──ッ!!」
リザは呼び掛ける声を思わず途中で止める。
目の前の光景に息を呑んだせいだろう。
「あれは……!」
リザはそのまま上空に目を向ける。
エアルの真上に、真っ暗な雷雲ができていたのだ。
「とっておきを見せるよ」
エアルが唱えるのは魔法。
それも明らかに最上級のものだ。
エアルは、手に持つエクスカリバーを雷雲に向かって掲げた。
「【稲妻】」
「「「……!」」」
その瞬間、エアルのエクスカリバーに稲妻が落ちる。
「吸い込め!」
光の刀身は稲妻を吸収し、さらにその刀身を伸ばしていく。
その姿はまるで、エアルが稲妻を掴んだかのよう。
「大変だったよね」
「グオ、オ、オ……!」
エアルはダンジョン・タートルに語りかける。
気持ちがわかっているかのように。
「そんなにかゆくて」
「「「……!?」」」
稲妻を宿し、文字通り天にまで伸びた紫電のエクスカリバー。
その長さは先日の比ではない。
「いくよ」
そうして、稲妻ごと掴んだように見えるエクスカリバーを──
「うおおりゃあああああ!!」
横一閃。
「【ライトニング斬り】!!」
誰もが「そのまんまじゃん」と思う、少しダサめのネーミング。
だが、決して名前負けすることもない、まさに必殺の一撃。
「グオ、オ、オ……!!」
ダンジョン・タートルの甲羅である『ダンダン丘』。
その象徴の何百とある丘が、根本から一気に刈り取られた。
「「「……ッ!!」」」
その光景はまさに爽快。
全員が度肝を抜かれる。
探索者たちが、束になってようやく破壊したのが四分の一。
残り四分の三の丘、全てをエアルのエクスカリバーが一瞬で斬り裂いたのだ。
【稲妻】を宿したエクスカリバーの斬撃は、ダンジョンのほぼ全域に渡ったことになる。
「よっと」
そしてそのまま、エアルはダンジョン・タートルの巨大な頭の上に着地する。
頭に手を付けながら話しかける。
「スッキリした?」
「グオ……!」
声は同じだが、先ほどまでの迫真さはない。
エアルに同意しているようだ。
そして、探索者たちは気づく。
自然とダンジョン・タートルが足が止まっていることに。
「あれ」
「足が止まってる?」
「揺れも収まっているぞ」
訳も分からぬまま、侵攻が終わっていたのだ。
その不思議な状況にリザが声を上げた。
「ど、どういうこと……?」
「この子はかゆかったんじゃないかな」
「は?」
目をきょとんとさせるリザに、エアルが続けた。
「一回目の咆哮、僕には『かゆいー!』って聞こえたよ」
「え、えぇ?」
「だから、あのこぶを取ってあげたら楽になるかなって」
エアルはたったいま刈り取った丘たちを指す。
「じゃあ、丘は本当に “魔物のこぶ” だったってこと……?」
「みたいだね」
『ダンダン丘』の正体は、巨大な魔物ダンジョン・タートルの“こぶ”だった。
そして、何百年もかけて増えすぎたこぶに、ダンジョン・タートルは「かゆい」と目を醒ました。
街を破壊する意志はなく、ただかゆみをなんとかしてほしかったのだ。
丘を攻撃されて足が速くなったのも、そう考えると納得感は出てくる。
「そんなバカな話……あははっ」
そんなバカバカしく思えるような規模感が違い過ぎる話に、リザは思わず笑う。
また、それは他の探索者たちも同じだ。
「ははっ、なんだそれ!」
「とんでもねえ話だな」
「すげえな、ラビリンス!」
誰しもがそう口にする。
改めて、このラビリンスという舞台の壮大さを知ったのだ。
もはや呆れを通り越して笑いすら起きる。
「「「はははっ!!」」」
やっと事態が終わったという解放感からもあるだろう。
だがこれは犠牲がなかったからこそだ。
ツヴァイに被害が出ていれば、こんな呑気ではいられない。
探索者たちの視線はひとりの少年に向けられる。
「すごかったな!」
「お前何者なんだよ!」
「ただのガキにしか見えねえのにな!」
エアルだ。
咆哮の意味を直感する『野生』。
その自分の感性を信じる自信。
ダンジョン全域に広がる一閃。
何をとっても、エアルなしでは侵攻は止められなかっただろう。
たった一人の少年にしては、あまりにも大きい功績だ。
「えへへっ」
そうして、エアルは再度ダンジョン・タートルを撫でる。
「悪いね。もう一度寝ててくれる?」
「グオ……!」
「よーしよし」
エアルの言う通り、ダンジョン・タートルはまた元の位置へ。
その甲羅が『ダンダン丘』となるよう、身を地面に埋めていく。
あわや大災害という事態が、幕を引いた瞬間だった。
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