魔女令嬢アリスの100日旅~婚約破棄だと勘違いした殿下が、心配すぎて私に内緒でついて来てしまったそうで~

あまり裕福ではない子爵家の娘であるアリス・ポートリエは、第一王子二コラ・ラスペードの婚約者であった。
この婚約には二つの理由があった。
一つは、アリスが優秀な子を産む魔女の娘であるから。
もう一つは、国王陛下がニコラの婚約者に直接アリスを指名したから。

しかし、王宮に住み込みで妃教育をしていたアリスの元に母親ミレーヌの危篤の報せが届く。
傷だらけになってポートリエ邸に戻ったミレーヌは、そのままアリスと夫に見守られて亡くなる。
そうしてアリスは母親から一冊の手帳を託された。

そこには『クルーズトレイン クレセント号』に乗車した切符と、地図には赤い✕印が……。
魔女である母親の死と自分の婚約の謎、そして父親の病気の治療薬の手がかりを探すため、彼女はクレセント号へと乗り込む。
期限はニコラとの結婚式がある三か月後──。
殿下に「待っていてほしい」と元気なことを祈って意を決して列車に乗り込んだ瞬間、そこでなぜか殿下に捕まって……!?

母親を亡くしたアリスが父親を救うために、クルーズトレイン(豪華列車)に乗り込んで旅をしながらもなぜか婚約者であるニコラに溺愛されるお話です。

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