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第二話 どうしても会いたかった男
やっと、会えた
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眩しい日差しに、西嶋章悟はゆっくりと目を開けた。鼻先をくすぐる柔らかな髪に、自然と笑みが溢れる。
(ちゃんと、居た)
昨夜の情事が嘘のような、あどけない寝顔。やっと手に入れた恋人は、章悟の腕の中でスヤスヤと寝息を立てていた。
「・・・覚」
そっとその名を呼んでみる。半年前までは、まさかこんな日が訪れるとは思ってもいなかった。章悟は、これまでの事を思い出して笑みを浮かべた。
章悟が覚という男の存在を知ったのは、1年前の事だった。
「倉橋覚っていうんだ。俺の新しい恋人」
鼻の下を伸ばして、中島敦人がスマホ画面を見せてくる。そこには、はにかんだ笑顔を浮かべた男が写っていた。華やかではないが、とても美しい顔立ちをしていた。
幼馴染みの敦人とは、幼い頃からよく一緒に遊んだ。お互い同性しか愛せないと知ってからは、良き相談相手となっていた。
「はぁ?お前、この間まで瑞稀くんに夢中だったろ」
「あー、あいつは疲れるんだよ。やれ連絡が遅いだの、デートに連れてけだの。うるさいったらない」
敦人は、スマホの写真に唇を寄せた。
「その点、覚は従順なんだ。オレの言葉に逆らった事がないし、ワガママなんか1回も言わない」
章悟は、心の中で新しい恋人に同情した。
「いい加減にしろよ。どうせ遊びなんだろ?」
「当たり前だ。本気の恋愛なんて疲れるだけだ」
章悟は、呆れて何も言えなかった。敦人は昔からこうだ。本気の恋愛には興味がないらしく、適当な相手を見つけては遊んでいる。
「おまけにバージンだったんだぞ。反応が初々しくて、たまんないんだ」
「・・・はいはい」
章悟は、チラッとスマホの画面を見た。倉橋覚という名前が、忘れられなかった。
覚の笑顔はいつまでも章悟の心に残り、彼に不思議な気持ちを与えた。
敦人から覚の話を聞く度に、章悟は彼に興味を抱くようになっていた。まるで、アイドルに恋をしているような。そんな気分だった。
1度だけ、敦人と覚が歩いているのを見かけた事がある。その屈託ない笑顔に、気がついたら恋をしていた。もし、覚が自分の横にいてくれたらと、あり得ないことを願ってしまった。友人の恋人とわかっていても、諦められなかった。
敦人が覚とスペインに行くと聞いた時、なぜかいても立ってもいられなかった。心のどこかで、覚を敦人から奪いたかったのかもしれない。
(いた)
ホテルのロビーに覚はいた。涼しげな麻のシャツは、華奢な身体をより際立たせていた。
遠目から見た覚は、写真で見るよりもずっと魅力的で章悟をドキドキさせた。遠くから見つめているだけで、身体中が熱くなる。
(まるで乙女みたいだな、俺)
すぐに声をかけたい気持ちを抑えて、近くの席に座り章悟が来るのを待った。間近で見た覚は、やっぱり綺麗だった。嬉しそうに、何度も時計を見ている。
(そんなに、あいつに会いたいのか)
おそらく、敦人が来るのを今か今かと待っているのだろう。だが、予想外のことが起きた。敦人が来ないのだ。まるで、花が萎れるようにその表情は暗くなっていった。やがて、スマホを握り締めたまま、声を出さずに覚が泣きだした。何があったのかは、すぐに推測できた。
(あいつ・・・っ)
章悟は、覚を泣かした敦人が許せなかった。そして、虚ろな瞳のまま街中へと消えていく覚が心配で仕方ない。迷った末に、章悟はその後を追った。
覚は、街角にある小さなバルで酒を何杯も煽っていた。
(こんなところで、なにやってんだよ)
数人のスペイン人が、交代交代で覚に何かを話しかけている。最初は面倒臭そうにあしらっていた覚だが、やがてその中の1人に顔を向けた。男達がニヤリと笑う。
(やばい・・・っ)
気が付くと、章悟は覚の元へ小走りで向かっていた。
現地の男達からなんとか覚を守った章悟は、偶然を装って覚に話しかけた。日本人である事に安心したのか、覚の表情が徐々に和らぐ。
「本当は、恋人も来るはずだったんです」
「もしかしてドタキャンされた?」
聞けば覚が頷く。そして、恋人には新しい相手ができたことを切々と語った。章悟は、内心で呆れ果てていた。敦人は元々惚れっぽくて飽きやすい性格をしているのだ。おそらく、新しい遊び相手にもすぐに飽きるだろう。
章悟は、覚を本気で口説くことを決めた。ずっと、ずっと会いたかったのだ。覚と話してみて、好きだという気持ちが更に強くなった。
「俺と、付き合わないか?」
指を重ねて軽く握っても、覚は抵抗しなかった。指を意味深に動かせば、覚の頬が赤くなっていく。何も言わないのを了承だと章悟は判断した。
「場所を変えよう」
覚が泊まっている部屋は、いかにもカップルが好みそうな豪華な部屋だった。この部屋で、覚は敦人に抱かれていたかもしれない。そう考えただけで、嫉妬でどうにかなってしまいそうだった。
「君が欲しい」
章悟は強引に覚の唇を塞ぐと、服を着たままベッドへと倒れこんだ。
「待って。シャワーを・・・」
「問題ない」
覚の汗の匂いさえ章悟の欲を煽った。
「俺だったら、絶対に覚を1人にしない」
これ以上ないほど身体を密着させて章悟が囁く。だが、覚は戸惑ったように視線を逸らしてしまった。
「皆にも言ってるんでしょ?そういう言葉」
無意識に距離を取ろうとする覚を、章悟は逃がさなかった。激しく口づけし、指を敏感な部分に這わせる。
「誰にも、言ったことはないよ」
「んっ。あ・・・っ」
覚の甘い声が聞こえる。それだけで、章悟の心は満ち足りた。
「あっ、はぁっ、あっ」
酒のせいで力の入らない身体は柔らかく、章悟は覚の奥を何度も貫いた。襞が章悟を離すまいと絡み付き、気持ち良さを表すように背中には爪が立てられる。もっと激しくしてと覚が耳元で告げる。その声が泣いているように聞こえて、章悟はより激しく突いた。
(忘れさせてやるっ。敦人のことなんて)
何度も愛していると告げて、濃厚な愛撫で覚を追い詰めた。覚は、章悟の腕の中でのけぞり、やがてシーツの上にぐったりと横たわった。
(・・・かわいいな)
腕の中で眠る額に口づけをし、章悟は満ち足りた気持ちで眠りについた。会いたいと願い、焦がれ続けた覚をやっと腕に抱けた幸せに章悟は浮かれていたのだ。
だが、翌朝。目が覚めると覚の姿はなかった。ただ、ミントの香りだけを残して。
フロントに駆け込んで、覚が日本へ戻ったことを知り、慌てて空港へ向かったが間に合わなかった。
(どうして・・・)
愛していると囁いたら頷いてくれた。てっきり、気持ちは通じたと思っていたのに。
携帯の番号を聞いてなかったことを悔やんだが、どうしようもなかった。
敦人にさりげなく勤務先を聞いたものの、同じ名前の会社が近くに3軒もあり、探すのに時間がかかってしまった。
(見つけたっ)
覚の勤務先がわかった章悟は、勤務していた会社をあっさり辞めてしまった。覚がいる会社へ転職するために・・・。
(手間かけさせやがって)
腕の中で眠る覚に、章悟は唇を寄せた。が、ふと敦人の事が脳裏をよぎる。
(ケジメだけはつけないとな)
覚は、片手でスマホを操作すると敦人にある事を告げた。
「倉橋覚は俺がもらう。いいな?」
開口一番そう告げて、章悟は電話を切った。それは、長年の友情にヒビを入れる形となったが、それでも構わないと思った。
「ん・・・」
目を開けた覚は、章悟の顔を見て頬を赤らめた。シーツに顔を埋めて、手てきてはくれない。
「い、いつから見てたの?」
「ずっと。昨夜の覚。壮絶に色っぽかったなーって思って」
言いながら、シーツごと抱き締める。
「なぁ。もう1回しよう」
起き上がろうとする覚の身体を、ギュッと抱き締める。そして、腕の中へと閉じ込めてしまった。
「嫌?」
「・・・じゃない」
覚の返事に、章悟が破顔する。
朝の眩しい光の中で、章悟と覚は互いの熱を感じた。シーツを擦れる音が艶かしく聞こえ、次第に動きが激しくなっていく。
「愛してるよ。覚」
誰にも気兼ねなく愛してると言えることを、章悟は心から嬉しく思った。
(ちゃんと、居た)
昨夜の情事が嘘のような、あどけない寝顔。やっと手に入れた恋人は、章悟の腕の中でスヤスヤと寝息を立てていた。
「・・・覚」
そっとその名を呼んでみる。半年前までは、まさかこんな日が訪れるとは思ってもいなかった。章悟は、これまでの事を思い出して笑みを浮かべた。
章悟が覚という男の存在を知ったのは、1年前の事だった。
「倉橋覚っていうんだ。俺の新しい恋人」
鼻の下を伸ばして、中島敦人がスマホ画面を見せてくる。そこには、はにかんだ笑顔を浮かべた男が写っていた。華やかではないが、とても美しい顔立ちをしていた。
幼馴染みの敦人とは、幼い頃からよく一緒に遊んだ。お互い同性しか愛せないと知ってからは、良き相談相手となっていた。
「はぁ?お前、この間まで瑞稀くんに夢中だったろ」
「あー、あいつは疲れるんだよ。やれ連絡が遅いだの、デートに連れてけだの。うるさいったらない」
敦人は、スマホの写真に唇を寄せた。
「その点、覚は従順なんだ。オレの言葉に逆らった事がないし、ワガママなんか1回も言わない」
章悟は、心の中で新しい恋人に同情した。
「いい加減にしろよ。どうせ遊びなんだろ?」
「当たり前だ。本気の恋愛なんて疲れるだけだ」
章悟は、呆れて何も言えなかった。敦人は昔からこうだ。本気の恋愛には興味がないらしく、適当な相手を見つけては遊んでいる。
「おまけにバージンだったんだぞ。反応が初々しくて、たまんないんだ」
「・・・はいはい」
章悟は、チラッとスマホの画面を見た。倉橋覚という名前が、忘れられなかった。
覚の笑顔はいつまでも章悟の心に残り、彼に不思議な気持ちを与えた。
敦人から覚の話を聞く度に、章悟は彼に興味を抱くようになっていた。まるで、アイドルに恋をしているような。そんな気分だった。
1度だけ、敦人と覚が歩いているのを見かけた事がある。その屈託ない笑顔に、気がついたら恋をしていた。もし、覚が自分の横にいてくれたらと、あり得ないことを願ってしまった。友人の恋人とわかっていても、諦められなかった。
敦人が覚とスペインに行くと聞いた時、なぜかいても立ってもいられなかった。心のどこかで、覚を敦人から奪いたかったのかもしれない。
(いた)
ホテルのロビーに覚はいた。涼しげな麻のシャツは、華奢な身体をより際立たせていた。
遠目から見た覚は、写真で見るよりもずっと魅力的で章悟をドキドキさせた。遠くから見つめているだけで、身体中が熱くなる。
(まるで乙女みたいだな、俺)
すぐに声をかけたい気持ちを抑えて、近くの席に座り章悟が来るのを待った。間近で見た覚は、やっぱり綺麗だった。嬉しそうに、何度も時計を見ている。
(そんなに、あいつに会いたいのか)
おそらく、敦人が来るのを今か今かと待っているのだろう。だが、予想外のことが起きた。敦人が来ないのだ。まるで、花が萎れるようにその表情は暗くなっていった。やがて、スマホを握り締めたまま、声を出さずに覚が泣きだした。何があったのかは、すぐに推測できた。
(あいつ・・・っ)
章悟は、覚を泣かした敦人が許せなかった。そして、虚ろな瞳のまま街中へと消えていく覚が心配で仕方ない。迷った末に、章悟はその後を追った。
覚は、街角にある小さなバルで酒を何杯も煽っていた。
(こんなところで、なにやってんだよ)
数人のスペイン人が、交代交代で覚に何かを話しかけている。最初は面倒臭そうにあしらっていた覚だが、やがてその中の1人に顔を向けた。男達がニヤリと笑う。
(やばい・・・っ)
気が付くと、章悟は覚の元へ小走りで向かっていた。
現地の男達からなんとか覚を守った章悟は、偶然を装って覚に話しかけた。日本人である事に安心したのか、覚の表情が徐々に和らぐ。
「本当は、恋人も来るはずだったんです」
「もしかしてドタキャンされた?」
聞けば覚が頷く。そして、恋人には新しい相手ができたことを切々と語った。章悟は、内心で呆れ果てていた。敦人は元々惚れっぽくて飽きやすい性格をしているのだ。おそらく、新しい遊び相手にもすぐに飽きるだろう。
章悟は、覚を本気で口説くことを決めた。ずっと、ずっと会いたかったのだ。覚と話してみて、好きだという気持ちが更に強くなった。
「俺と、付き合わないか?」
指を重ねて軽く握っても、覚は抵抗しなかった。指を意味深に動かせば、覚の頬が赤くなっていく。何も言わないのを了承だと章悟は判断した。
「場所を変えよう」
覚が泊まっている部屋は、いかにもカップルが好みそうな豪華な部屋だった。この部屋で、覚は敦人に抱かれていたかもしれない。そう考えただけで、嫉妬でどうにかなってしまいそうだった。
「君が欲しい」
章悟は強引に覚の唇を塞ぐと、服を着たままベッドへと倒れこんだ。
「待って。シャワーを・・・」
「問題ない」
覚の汗の匂いさえ章悟の欲を煽った。
「俺だったら、絶対に覚を1人にしない」
これ以上ないほど身体を密着させて章悟が囁く。だが、覚は戸惑ったように視線を逸らしてしまった。
「皆にも言ってるんでしょ?そういう言葉」
無意識に距離を取ろうとする覚を、章悟は逃がさなかった。激しく口づけし、指を敏感な部分に這わせる。
「誰にも、言ったことはないよ」
「んっ。あ・・・っ」
覚の甘い声が聞こえる。それだけで、章悟の心は満ち足りた。
「あっ、はぁっ、あっ」
酒のせいで力の入らない身体は柔らかく、章悟は覚の奥を何度も貫いた。襞が章悟を離すまいと絡み付き、気持ち良さを表すように背中には爪が立てられる。もっと激しくしてと覚が耳元で告げる。その声が泣いているように聞こえて、章悟はより激しく突いた。
(忘れさせてやるっ。敦人のことなんて)
何度も愛していると告げて、濃厚な愛撫で覚を追い詰めた。覚は、章悟の腕の中でのけぞり、やがてシーツの上にぐったりと横たわった。
(・・・かわいいな)
腕の中で眠る額に口づけをし、章悟は満ち足りた気持ちで眠りについた。会いたいと願い、焦がれ続けた覚をやっと腕に抱けた幸せに章悟は浮かれていたのだ。
だが、翌朝。目が覚めると覚の姿はなかった。ただ、ミントの香りだけを残して。
フロントに駆け込んで、覚が日本へ戻ったことを知り、慌てて空港へ向かったが間に合わなかった。
(どうして・・・)
愛していると囁いたら頷いてくれた。てっきり、気持ちは通じたと思っていたのに。
携帯の番号を聞いてなかったことを悔やんだが、どうしようもなかった。
敦人にさりげなく勤務先を聞いたものの、同じ名前の会社が近くに3軒もあり、探すのに時間がかかってしまった。
(見つけたっ)
覚の勤務先がわかった章悟は、勤務していた会社をあっさり辞めてしまった。覚がいる会社へ転職するために・・・。
(手間かけさせやがって)
腕の中で眠る覚に、章悟は唇を寄せた。が、ふと敦人の事が脳裏をよぎる。
(ケジメだけはつけないとな)
覚は、片手でスマホを操作すると敦人にある事を告げた。
「倉橋覚は俺がもらう。いいな?」
開口一番そう告げて、章悟は電話を切った。それは、長年の友情にヒビを入れる形となったが、それでも構わないと思った。
「ん・・・」
目を開けた覚は、章悟の顔を見て頬を赤らめた。シーツに顔を埋めて、手てきてはくれない。
「い、いつから見てたの?」
「ずっと。昨夜の覚。壮絶に色っぽかったなーって思って」
言いながら、シーツごと抱き締める。
「なぁ。もう1回しよう」
起き上がろうとする覚の身体を、ギュッと抱き締める。そして、腕の中へと閉じ込めてしまった。
「嫌?」
「・・・じゃない」
覚の返事に、章悟が破顔する。
朝の眩しい光の中で、章悟と覚は互いの熱を感じた。シーツを擦れる音が艶かしく聞こえ、次第に動きが激しくなっていく。
「愛してるよ。覚」
誰にも気兼ねなく愛してると言えることを、章悟は心から嬉しく思った。
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