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第三話
双子のイケメン執事達と心も身体も繋がりました
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(寝られない)
勇人は、ベッドの中で何度目かの溜息をついた。夜というのは、本来ならゆっくり休むためにある。だが、ドキドキと高まる鼓動が勇人の意識をどんどんクリアにしていく。
(なんでこうなるんだよぉ)
母親が金持ちの男性と再婚した事で、勇人の人生は大きく変わった。お城のような屋敷に住む事になり、自室はまるでホテルのスウィートルームだ。おまけに、アイドル並みにイケメンの執事が2人もつき、身の回りの世話をしてくれる。のはいいが、とにかくこの双子の執事は勇人にベッタリなのだ。恋愛感情がある事もはっきりと告げられたし、ファーストキスも奪われた。身体中を触られ、キスもされている。今宵も、双子は勇人のベッドに潜り込んでいた。無意識なのかはわからないが、彼らの手が勇人の身体を弄ってくるのだ。これで寝られるはずがない。
「勇人様。眠れないのですか?」
右から穏やかな声がする。兄の篤だ。普段はとても大人っぽく見える篤だが、パジャマ姿だとどこかけだるく見える。チラッと見える鎖骨が、なんとも色気を感じさせた。勇人は慌てて視線を逸らす。
「だ、大丈夫です」
ドキドキする気持ちを知られないように、勇人は慌てて天井を見る。ところが、反対側からすぐに悟が抱き締めてくる。
「羊でも数えてやろうか?」
敬語の篤とは違い、ため口で話してくる悟はかなり親近感がわく。性格は篤よりも短気で、運動神経が抜群にいい。勇人は、耳元で囁かれる甘い声に慌てて首を振った。
「だ、大丈夫だよ。なんでもない…っ、あっ」
布団の中で悟の指が勇人の太ももを撫でる。鼠径部をなぞられ、勇人が小さな声を上げた。すると、すぐに篤が胸元を触ってくる。
「私達が、眠れるようにしてあげます」
2人の指が、パジャマの中へと入り込む。そして、甘く淫らに動き始めた。
「あ、篤さんも悟さんも、やめて…っ」
声に出せない場所をあちこち触られ、勇人が甘い声を上げる。その愛くるしい姿をたっぷり目で堪能しながら、悟が不満げに唇を尖らせた。
「なぁ。いつまで俺達、お預け状態なわけ?」
「我慢の限界です」
篤と悟が左右から首筋を舐めてくる。勇人はビクビクと身体を小刻みに震わせた。2人が言いたい事はわかっている。いつになったら、身体を許してくれるのかと言う事だ。
勇人も、2人に対しては特別な感情を抱いている。だが、だからといってすぐに身体を開く事など出来ない。
(大体、どうやったら出来るかもわからない)
大きな声では言えないが、実は勇人は男女の営みの方法さえハッキリとはわからないのだ。男同士がどのように繋がるかなんて、未知の世界でしかない。
「じゃ。今夜も」
「これで我慢します」
不満たっぷりに唇を尖らせた2人は、布団の中に潜った。
「やっ。そこは、あっ、ダメ…ッ」
下半身だけ裸にされた勇人は、2人からの濃厚すぎる奉仕に声をあげた。根本から先端まで舐められ、堪らなく感じた。勇人は、双子によって朝まで甘い声を上げ続けた。
篤と悟が昼食の支度をしている間、勇人はお気に入りのベンチでぼんやり空を見上げていた。篤と悟からの愛情表現に応えたいと思いながらも、まだ勇人にはその覚悟がなかった。
(2人の事は、好きだけど…)
もし、勇人が好きだと言ったら何か変わるのだろうか。これまでの自分ではなくなるのだろうか。それが、ひどく怖かった。
カタッと音がして、勇人はてっきり篤と悟だと思った。だが、そこに立っていたのは義兄である秋久だ。顔は綺麗なのだが、とにかく性格が悪い。勇人にとってはかなり苦手な人物である。秋久はベンチに座る勇人を見下ろすと、ニヤリと笑った。
「お前。もう、あの双子と寝たのか?」
いきなり言われて、勇人は顔を真っ赤にした。
「お、お前には関係ないだろっ」
「へぇ。まだなんだ」
秋久がさも意外そうに呟く。
「僕の時は、早かったけどね」
「え?」
ズキッと勇人の胸が痛んだ。篤と悟は、秋久と身体の関係を持っていた。その事実は、思ったよりも勇人の心を乱した。
「あいつら、うまいだろ?」
秋久は自らのシャツのボタンを外し、シミ1つない綺麗な肌をさらした。
「お前。なに勘違いしてんだよ」
「え?」
秋久が、グッと顔を近づける。
「あいつらは、お前が主だから相手にしてるんだけなんだ。お前が好きだからじゃない」
それは、勇人がずっと気にしていた事だった。もし、勇人がこの屋敷に来なかったら。たとえ、どこかですれ違っても相手にはされなかっただろう。そう思うと、辛くて哀しくて仕方なかった。
(俺、いつの間に…)
勇人には、もう篤と悟のいない生活など考えられなかった。彼らに大切にされているうちに、いつの間にか心まで奪われていたのだ。
「僕はね、あの双子と毎日のように愛し合っていたんだよ。朝まで寝かせてもらえなかったな」
勇人の胸が締め付けられる。篤と悟は、秋久に対しても愛していると囁いたのだろうか。自分だけではなかったのだろうか。秋久にもキスしたり、身体に触れたりしたのだろうか。そして、秋久と1つになったのだろうか。
2人に想われていると勘違いしていた自分が、たまらなく恥ずかしくなった。
「嘘もそこまでです」
勇人の瞳に涙が浮かんだ時、篤の声が聞こえてきた。秋久が後ろを振り向いて、ギリッと唇を噛み締める。
「邪魔するな、悟っ」
「私は篤です」
秋久の間違いに、篤が露骨にムッとする。胸ポケットからハンカチを取り出すと、そっと勇人の目元を拭った。
「お前みたいな奴に、誰がムラムラすんだよ」
悟がケラケラ笑いながら、勇人の身体を片手で抱き上げる。
「とっとと失せろ」
「っ。お、覚えてろっ。父さんが帰ってきたら、言いつけてやるっ」
秋久は、ワナワナと唇を震わせてその場から走り去っていった。勇人は、その後ろ姿を唖然として見送った。
「確かに、秋久様にベッドに誘われた事はあります。ですが、彼は私達の主には相応しくない」
今日の昼食はハンバーガーだ。この前、勇人が某有名チェーン店のハンバーガーを食べたいと言ったのを覚えていてくれたのだ。篤が、勇人の前にハンバーガーを食べやすいように置く。
「あんな奴。俺は金を積まれても嫌だね」
悟が慣れた仕草でコーヒーを入れる。勇人の好みに合わせて、かなり甘めだ。ハンバーガーを頬張ると、勇人は思いきって聞いてみた。
「なんで、2人とも俺なんかを選んでくれたの?俺が、この家に来たから?」
勇人が聞く。母親の再婚がなければ、勇人はこの屋敷とは無関係だった。2人が自分に仕える理由はないのだ。
「もし、あなたがこの家に来なくても、私達はきっとあなたを選びました」
「だな」
「あなたは、私達がやっと見つけた主なのです」
「どういう事?」
「俺達は探してたんだ。俺達を見分ける事ができる唯一の人物を…」
篤と悟の悩み。それは、あまりにも似ている自分達の事だ。両親や兄弟でさえも見分けられなかった自分達。もし、見分ける人物が現れたら、その人を主にしようと決めていた。
「やっと、勇人様を見つけたんだ」
「純粋無垢な心を持ち、私達を包んでくれる方」
悟と篤の言葉に、勇人はギュッと2人の身体を抱き締めた。その手が小刻みに震えている。
「勇人様?」
篤と悟が不思議そうな顔をする。勇人は、そっと背伸びをすると2人だけに聞こえるようにある言葉を囁いた。その言葉は、彼らを歓喜の世界へと導くには十分だった。
『2人の事が大好きだよ』
双子がずっと聞きたかった言葉だった。
その夜。勇人は、双子の手によっていつもより乱暴に乱された。恥ずかしくて恥ずかしくて、逃げ出したい気持ちで一杯になりながら勇人は身体を開いた。全裸になった双子が覆い被さってくる。
「愛しています。勇人様」
双子が同時にキスを求めてくる。勇人は、まず篤とキスをした。優しく、そっと舌を絡め取られる。それから、悟と激しいディープキスをした。舌が千切れるかと思うぐらい吸われ、息が上がっていく。
勇人は、目を閉じてうっとりとその気持ちよさに浸った。
「この日を待ち望んでいました」
篤が右の乳首にキスをする。
「全部、俺達にくれるんだよな?」
悟が確認してくる。頷けば、左の乳首を甘噛みされた。
「あっ・・・んっ、あっ・・・」
両方の乳首をそれぞれ可愛がられ、双方から伸びてきた指が勇人の屹立を優しく包む。
「ふぁっ、はぁっ、あっ」
トロンとした瞳で、素直に快楽を貪る勇人の姿は双子の下半身をこれ以上なく刺激した。
篤と悟はアイコンタクトをすると、それぞれの役割を果たすべく勇人の身体を抱き上げた。
「え?」
悟の顔を跨ぐように座らされ、勇人はかなり狼狽した。
「少しだけ我慢してくださいね」
篤の手が、グッと勇人の足を左右に広げる。
「う、そ・・・っ。あっ、あぁぁぁぁぁっっ、そんなのっ、駄目だよ・・・っ」
悟の口の中へ、自身がゆっくりと沈んでいく。勇人は、羞恥と気持ちよさに身体をのけぞらせた。あまりの気持ちよさに、篤の指が尻の間に入り込んでも気付かなかった。
「ふぁっ、あっ、ああんっ、あっ」
篤の指の動きと、悟の舌の動きは殆ど同じだった。勇人は、あまりにも凄まじい快楽にのけぞり続けた。
「勇人様。力を抜いていてくださいね」
篤の囁きと共に、グッと熱くて太いものが勇人の中へと入り込む。
「うぁっ、あっ、ひっ、うぅっ、あ・・・っん」
悟に前をしゃぶられながら、ゆっくりじっくり体内に受け入れていく。
(本当に、入るんだ…っ)
勇人は、不思議な感動に包まれていた。篤と悟と繋がっているのだ。
「勇人様…っ」
「愛してる…っ」
双子の指や舌が、乳首や下半身を愛撫していく。そして、代わる代わる勇人の中に愛情を注いでいった。
行為そのものは辛かったが、2人と1つになっていく感覚は、勇人の心に満足感を与えた。
「勇人様。気持ちいいですか?」
「うん。すごく、気持ち、いい」
篤の問いに勇人が素直に答えれば、より激しく愛された。
勇人は、双子によって大人の扉を開けたのだった。
勇人は、ベッドの中で何度目かの溜息をついた。夜というのは、本来ならゆっくり休むためにある。だが、ドキドキと高まる鼓動が勇人の意識をどんどんクリアにしていく。
(なんでこうなるんだよぉ)
母親が金持ちの男性と再婚した事で、勇人の人生は大きく変わった。お城のような屋敷に住む事になり、自室はまるでホテルのスウィートルームだ。おまけに、アイドル並みにイケメンの執事が2人もつき、身の回りの世話をしてくれる。のはいいが、とにかくこの双子の執事は勇人にベッタリなのだ。恋愛感情がある事もはっきりと告げられたし、ファーストキスも奪われた。身体中を触られ、キスもされている。今宵も、双子は勇人のベッドに潜り込んでいた。無意識なのかはわからないが、彼らの手が勇人の身体を弄ってくるのだ。これで寝られるはずがない。
「勇人様。眠れないのですか?」
右から穏やかな声がする。兄の篤だ。普段はとても大人っぽく見える篤だが、パジャマ姿だとどこかけだるく見える。チラッと見える鎖骨が、なんとも色気を感じさせた。勇人は慌てて視線を逸らす。
「だ、大丈夫です」
ドキドキする気持ちを知られないように、勇人は慌てて天井を見る。ところが、反対側からすぐに悟が抱き締めてくる。
「羊でも数えてやろうか?」
敬語の篤とは違い、ため口で話してくる悟はかなり親近感がわく。性格は篤よりも短気で、運動神経が抜群にいい。勇人は、耳元で囁かれる甘い声に慌てて首を振った。
「だ、大丈夫だよ。なんでもない…っ、あっ」
布団の中で悟の指が勇人の太ももを撫でる。鼠径部をなぞられ、勇人が小さな声を上げた。すると、すぐに篤が胸元を触ってくる。
「私達が、眠れるようにしてあげます」
2人の指が、パジャマの中へと入り込む。そして、甘く淫らに動き始めた。
「あ、篤さんも悟さんも、やめて…っ」
声に出せない場所をあちこち触られ、勇人が甘い声を上げる。その愛くるしい姿をたっぷり目で堪能しながら、悟が不満げに唇を尖らせた。
「なぁ。いつまで俺達、お預け状態なわけ?」
「我慢の限界です」
篤と悟が左右から首筋を舐めてくる。勇人はビクビクと身体を小刻みに震わせた。2人が言いたい事はわかっている。いつになったら、身体を許してくれるのかと言う事だ。
勇人も、2人に対しては特別な感情を抱いている。だが、だからといってすぐに身体を開く事など出来ない。
(大体、どうやったら出来るかもわからない)
大きな声では言えないが、実は勇人は男女の営みの方法さえハッキリとはわからないのだ。男同士がどのように繋がるかなんて、未知の世界でしかない。
「じゃ。今夜も」
「これで我慢します」
不満たっぷりに唇を尖らせた2人は、布団の中に潜った。
「やっ。そこは、あっ、ダメ…ッ」
下半身だけ裸にされた勇人は、2人からの濃厚すぎる奉仕に声をあげた。根本から先端まで舐められ、堪らなく感じた。勇人は、双子によって朝まで甘い声を上げ続けた。
篤と悟が昼食の支度をしている間、勇人はお気に入りのベンチでぼんやり空を見上げていた。篤と悟からの愛情表現に応えたいと思いながらも、まだ勇人にはその覚悟がなかった。
(2人の事は、好きだけど…)
もし、勇人が好きだと言ったら何か変わるのだろうか。これまでの自分ではなくなるのだろうか。それが、ひどく怖かった。
カタッと音がして、勇人はてっきり篤と悟だと思った。だが、そこに立っていたのは義兄である秋久だ。顔は綺麗なのだが、とにかく性格が悪い。勇人にとってはかなり苦手な人物である。秋久はベンチに座る勇人を見下ろすと、ニヤリと笑った。
「お前。もう、あの双子と寝たのか?」
いきなり言われて、勇人は顔を真っ赤にした。
「お、お前には関係ないだろっ」
「へぇ。まだなんだ」
秋久がさも意外そうに呟く。
「僕の時は、早かったけどね」
「え?」
ズキッと勇人の胸が痛んだ。篤と悟は、秋久と身体の関係を持っていた。その事実は、思ったよりも勇人の心を乱した。
「あいつら、うまいだろ?」
秋久は自らのシャツのボタンを外し、シミ1つない綺麗な肌をさらした。
「お前。なに勘違いしてんだよ」
「え?」
秋久が、グッと顔を近づける。
「あいつらは、お前が主だから相手にしてるんだけなんだ。お前が好きだからじゃない」
それは、勇人がずっと気にしていた事だった。もし、勇人がこの屋敷に来なかったら。たとえ、どこかですれ違っても相手にはされなかっただろう。そう思うと、辛くて哀しくて仕方なかった。
(俺、いつの間に…)
勇人には、もう篤と悟のいない生活など考えられなかった。彼らに大切にされているうちに、いつの間にか心まで奪われていたのだ。
「僕はね、あの双子と毎日のように愛し合っていたんだよ。朝まで寝かせてもらえなかったな」
勇人の胸が締め付けられる。篤と悟は、秋久に対しても愛していると囁いたのだろうか。自分だけではなかったのだろうか。秋久にもキスしたり、身体に触れたりしたのだろうか。そして、秋久と1つになったのだろうか。
2人に想われていると勘違いしていた自分が、たまらなく恥ずかしくなった。
「嘘もそこまでです」
勇人の瞳に涙が浮かんだ時、篤の声が聞こえてきた。秋久が後ろを振り向いて、ギリッと唇を噛み締める。
「邪魔するな、悟っ」
「私は篤です」
秋久の間違いに、篤が露骨にムッとする。胸ポケットからハンカチを取り出すと、そっと勇人の目元を拭った。
「お前みたいな奴に、誰がムラムラすんだよ」
悟がケラケラ笑いながら、勇人の身体を片手で抱き上げる。
「とっとと失せろ」
「っ。お、覚えてろっ。父さんが帰ってきたら、言いつけてやるっ」
秋久は、ワナワナと唇を震わせてその場から走り去っていった。勇人は、その後ろ姿を唖然として見送った。
「確かに、秋久様にベッドに誘われた事はあります。ですが、彼は私達の主には相応しくない」
今日の昼食はハンバーガーだ。この前、勇人が某有名チェーン店のハンバーガーを食べたいと言ったのを覚えていてくれたのだ。篤が、勇人の前にハンバーガーを食べやすいように置く。
「あんな奴。俺は金を積まれても嫌だね」
悟が慣れた仕草でコーヒーを入れる。勇人の好みに合わせて、かなり甘めだ。ハンバーガーを頬張ると、勇人は思いきって聞いてみた。
「なんで、2人とも俺なんかを選んでくれたの?俺が、この家に来たから?」
勇人が聞く。母親の再婚がなければ、勇人はこの屋敷とは無関係だった。2人が自分に仕える理由はないのだ。
「もし、あなたがこの家に来なくても、私達はきっとあなたを選びました」
「だな」
「あなたは、私達がやっと見つけた主なのです」
「どういう事?」
「俺達は探してたんだ。俺達を見分ける事ができる唯一の人物を…」
篤と悟の悩み。それは、あまりにも似ている自分達の事だ。両親や兄弟でさえも見分けられなかった自分達。もし、見分ける人物が現れたら、その人を主にしようと決めていた。
「やっと、勇人様を見つけたんだ」
「純粋無垢な心を持ち、私達を包んでくれる方」
悟と篤の言葉に、勇人はギュッと2人の身体を抱き締めた。その手が小刻みに震えている。
「勇人様?」
篤と悟が不思議そうな顔をする。勇人は、そっと背伸びをすると2人だけに聞こえるようにある言葉を囁いた。その言葉は、彼らを歓喜の世界へと導くには十分だった。
『2人の事が大好きだよ』
双子がずっと聞きたかった言葉だった。
その夜。勇人は、双子の手によっていつもより乱暴に乱された。恥ずかしくて恥ずかしくて、逃げ出したい気持ちで一杯になりながら勇人は身体を開いた。全裸になった双子が覆い被さってくる。
「愛しています。勇人様」
双子が同時にキスを求めてくる。勇人は、まず篤とキスをした。優しく、そっと舌を絡め取られる。それから、悟と激しいディープキスをした。舌が千切れるかと思うぐらい吸われ、息が上がっていく。
勇人は、目を閉じてうっとりとその気持ちよさに浸った。
「この日を待ち望んでいました」
篤が右の乳首にキスをする。
「全部、俺達にくれるんだよな?」
悟が確認してくる。頷けば、左の乳首を甘噛みされた。
「あっ・・・んっ、あっ・・・」
両方の乳首をそれぞれ可愛がられ、双方から伸びてきた指が勇人の屹立を優しく包む。
「ふぁっ、はぁっ、あっ」
トロンとした瞳で、素直に快楽を貪る勇人の姿は双子の下半身をこれ以上なく刺激した。
篤と悟はアイコンタクトをすると、それぞれの役割を果たすべく勇人の身体を抱き上げた。
「え?」
悟の顔を跨ぐように座らされ、勇人はかなり狼狽した。
「少しだけ我慢してくださいね」
篤の手が、グッと勇人の足を左右に広げる。
「う、そ・・・っ。あっ、あぁぁぁぁぁっっ、そんなのっ、駄目だよ・・・っ」
悟の口の中へ、自身がゆっくりと沈んでいく。勇人は、羞恥と気持ちよさに身体をのけぞらせた。あまりの気持ちよさに、篤の指が尻の間に入り込んでも気付かなかった。
「ふぁっ、あっ、ああんっ、あっ」
篤の指の動きと、悟の舌の動きは殆ど同じだった。勇人は、あまりにも凄まじい快楽にのけぞり続けた。
「勇人様。力を抜いていてくださいね」
篤の囁きと共に、グッと熱くて太いものが勇人の中へと入り込む。
「うぁっ、あっ、ひっ、うぅっ、あ・・・っん」
悟に前をしゃぶられながら、ゆっくりじっくり体内に受け入れていく。
(本当に、入るんだ…っ)
勇人は、不思議な感動に包まれていた。篤と悟と繋がっているのだ。
「勇人様…っ」
「愛してる…っ」
双子の指や舌が、乳首や下半身を愛撫していく。そして、代わる代わる勇人の中に愛情を注いでいった。
行為そのものは辛かったが、2人と1つになっていく感覚は、勇人の心に満足感を与えた。
「勇人様。気持ちいいですか?」
「うん。すごく、気持ち、いい」
篤の問いに勇人が素直に答えれば、より激しく愛された。
勇人は、双子によって大人の扉を開けたのだった。
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