2 / 2
第二話
どうしようもなく愛してる
しおりを挟む
隆人がホストになったのは、大学3年の時だった。特にホストになりたかったわけではないが、特にやりたい事もなかったから気軽に始めた。だが、始めてみると意外と面白かったのだ。客との疑似恋愛もゲーム感覚だった。ドラマや漫画に出てくるような甘いセリフを吐いて、適当に遊べる。客が本気になったらさっさと離れる。同期のホストと、1日にどれぐらいの客をとれるか競った事もあった。
そして、売れるホストの条件もだんだんわかってきた。売れるホストは、とにかく女性の心理を心得ていた。王子様を求める女性には、とことん甘く優しく。悩みには共感し、決して怒らせない。髪型や服装も気を遣っていた。だが、どんどんつまらなくなっていた。
彼と出会うまでは・・・。
「何よっ、ホストのくせにっ」
今夜も、宙樹は女性客を怒らせていた。相手はどうやら二十歳そこそこというところだ。慣れない化粧に、サイズの合わないブランドものの服。おそらく、ホストクラブは初めてなのだろう。隆人は自分の客に断りを入れてから立ち上がった。
「ホストは客のワガママをきくロボットじゃない。さっさと帰れっ」
ホストらしからぬ発言を宙樹がした瞬間。女性客の手が振り下ろされた。だが、その手は寸前で隆人によって止められる。
「かわいいお姫様。せっかくのおしゃれが台無しですよ」
隆人の一言で、女性客の機嫌は一気に高まる。そして、周囲の女性客もうっとりと隆人を見上げた。
「リュウト王子登場ね」
「やっぱ、かっこいい。毎日店に出て欲しい」
女性客達にとって、宙樹のピンチを救う隆人は王子様のような存在なのだ。この光景が見たくて、わざわざ宙樹を怒らせる客もいるぐらいである。
「そんなに素敵ですか?」
女性達の会話に、蓮が口を挟む。黒い短髪に、スッとした目元。韓国アイドルのような出で立ちの蓮は、若い世代に特に人気が高かった。
「リュウト王子とヒロキ姫のヴィジュアル、ヤバイよね」
蓮の声が聞こえているのかいないのか、女性客達の話しは止まらない。
大人気ホストクラブ『N』と『R』が統合してからというもの、女性客は以前よりも増えた。なかでも、『R』のナンバーワンホスト・リュウトが『N』に移籍したのが大きかった。
「私、前はヒロキ苦手だったの。見た目はかわいいのにガサツだし、お世辞も言えないし・・・」
「そうそう。でも、リュウトが来てから見方が変わったのよね。なんか、あの2人ってアヤシイよね」
「ねー」
女性客達がキャッキャッしながら酒を飲む中、蓮は鋭い視線を宙樹がいる席へと向けた。そこでは、ムスッとふくれっ面をしている宙樹を隆人が宥めていた。さり気なく肩を抱く仕草に、悔しさが増す。
「本当に、付き合ってるのかもね」
蓮は、内心の怒りを抑えてにこやかに告げた。途端に、女性客達は更に盛り上がった。
「なんであんな事を言ったの?」
呆れたような声を出して、隆人が指を動かす。
「あ・・・っ、だって・・・、ワガママ言うから・・・っ、あっ」
耳たぶを噛まれながら、後ろから抱き竦められ宙樹が世中をのけぞらせる。
「本当に、宙樹はホストに向いてないね」
クスクス笑いながら、隆人が指の動きを速めた。宙樹はそのダイレクトな刺激に翻弄され、あっという間に達した。
「でも、そういうところが好きなんだけどね」
店では硬派なイメージが強い宙樹だが、隆人の前ではまるで子猫のようだった。
「なぁ、隆人」
「んー?」
腕の中で宙樹が向きを変える。その潤んだ眼差しには、ある決意にも似た光が宿っていた。
「・・・今夜こそ、しよ」
その言葉に、隆人はわざとらしく溜め息を吐いた。
「無理しなくていいよ」
恋人同士となった2人だが、今だ最後までした事はない。その事に不満がないわけではないが、こればかりは1人ではできない。
「やだっ。今日こそ最後までするっ」
隆人は聞き分けのない宙樹をベッドに押し倒すと、怖がらせないように指を伸ばした。入口をなぞれば、それだけで宙樹の背筋が強張る。
「力抜いて。大丈夫だから」
「ん」
隆人は、宙樹に深呼吸を繰り返すように伝えた。そして、いつもより時間をかけて解していく。
「はぁ、あっ・・・、あっ・・・っ」
快楽を求めるように、宙樹の足が無意識に開く。その瞬間を隆人は見逃さなかった。静かに先端を当てると、一気に中へ押し込んだ。
「うぁ・・・っ、あっ」
宙樹の声が部屋に響く。
額や胸には大粒の汗が浮かび、腰や足はブルブルと震えている。隆人は慌てて抜こうとしたが、宙樹がすかさず腕を伸ばし止めた。
「今日こそ、ちゃんと、あっ、したいんだ・・・っ」
その眼差しの強さに、隆人は動きを止めた。そして、優しく額にキスをする。
「そういうまっすぐなところは、変わらないね。初めて会った時と同じだ」
「初めてって・・・?」
「宙樹は、きっと覚えてないよ」
隆人は、少しでも宙樹の負担が軽くなるように乳首や性器に愛撫を施した。やがて、宙樹の声が甘く掠れるようになっていく。
「・・・終わったのか?」
呆然と天井を見上げながら宙樹が呟く。隆人は、赤く腫れた箇所に軟膏を塗りながら、小さく頷いた。
「なんか、想像と違った」
クスッと宙樹が笑う。
「・・・もう、したくない?」
心配そうに尋ねれば、宙樹が笑った。
「逆。ものすっごいしたい」
2人は顔を見合わせてクスクスと笑い合った。それから、裸のまま抱き合ってただじっと微睡んだ。
「実はさ、今日の客がやたらと隆人の事を聞きたがったんだ」
「え?」
「何歳なのかとか、好きなものはとか、恋人はいるのか、とか」
最後のところだけ声が小さかった。宙樹が不安げに隆人を見る。
「こういう仕事だってわかってるけど、やっぱ隆人が女性と話すの嫌でさ」
つまり、今夜荒れまくったのはかわいい嫉妬心からくるものだったのだ。隆人は、なんだか嬉しくてたまらなかった。
「なんだよっ、嬉しそうにすんなっ」
「だって嬉しいんだ。そっかそっか」
隆人は照れる宙樹を抱き締めながら、これまでにないぐらい幸福に満ちた眠りに落ちた。
『オレ、絶対に自分の店を持つんだ』
たまたま見かけた飲み会。新人ホストが大声で言っていた。周囲から、無理だと言われてもそのホストの決意は変わらなかった。あんなキラキラした瞳、見た事はなかった。
その時から、隆人は宙樹に夢中だったのだ。
「なぁ。宙樹とは遊びなんだろ?」
開店準備をしていれば、蓮が鋭い眼差しを向けてくる。彼のそんな視線は頻繁に感じていた。
「本気だよ。悪いけど、宙樹の事は諦めてくれ」
言えば、蓮の顔が赤くなった。他のホスト達の視線が一斉に集まる。
「気がついてないと思ったの?バレバレなんだよ」
「う、うるさいっ」
蓮はかなりプライドが高いらしい。自身が失恋したという現実を受け止められないのだろう。
怒りに満ちた様子で蓮が外へ行けば、更衣室から宙樹が出てきた。
「どうかしたのか?」
「いや。なんでもない」
キョトンとする宙樹があまりにもかわいくて、隆人はそのまま唇を塞いだ。周囲のホスト達が騒ぎ出す中、隆人はたっぷりディープキスを楽しんだ。
「な、なななな、何すんだよっ」
唇を離せば、想像通りのリアクションが返ってくる。隆人は、誰もがうっとりするようなウィンクを返した。
「これで、誰も宙樹に手が出せないだろ?」
いつも嫉妬しているのは自分の方だと、隆人は心の中だけでこっそり呟いた。
そして、売れるホストの条件もだんだんわかってきた。売れるホストは、とにかく女性の心理を心得ていた。王子様を求める女性には、とことん甘く優しく。悩みには共感し、決して怒らせない。髪型や服装も気を遣っていた。だが、どんどんつまらなくなっていた。
彼と出会うまでは・・・。
「何よっ、ホストのくせにっ」
今夜も、宙樹は女性客を怒らせていた。相手はどうやら二十歳そこそこというところだ。慣れない化粧に、サイズの合わないブランドものの服。おそらく、ホストクラブは初めてなのだろう。隆人は自分の客に断りを入れてから立ち上がった。
「ホストは客のワガママをきくロボットじゃない。さっさと帰れっ」
ホストらしからぬ発言を宙樹がした瞬間。女性客の手が振り下ろされた。だが、その手は寸前で隆人によって止められる。
「かわいいお姫様。せっかくのおしゃれが台無しですよ」
隆人の一言で、女性客の機嫌は一気に高まる。そして、周囲の女性客もうっとりと隆人を見上げた。
「リュウト王子登場ね」
「やっぱ、かっこいい。毎日店に出て欲しい」
女性客達にとって、宙樹のピンチを救う隆人は王子様のような存在なのだ。この光景が見たくて、わざわざ宙樹を怒らせる客もいるぐらいである。
「そんなに素敵ですか?」
女性達の会話に、蓮が口を挟む。黒い短髪に、スッとした目元。韓国アイドルのような出で立ちの蓮は、若い世代に特に人気が高かった。
「リュウト王子とヒロキ姫のヴィジュアル、ヤバイよね」
蓮の声が聞こえているのかいないのか、女性客達の話しは止まらない。
大人気ホストクラブ『N』と『R』が統合してからというもの、女性客は以前よりも増えた。なかでも、『R』のナンバーワンホスト・リュウトが『N』に移籍したのが大きかった。
「私、前はヒロキ苦手だったの。見た目はかわいいのにガサツだし、お世辞も言えないし・・・」
「そうそう。でも、リュウトが来てから見方が変わったのよね。なんか、あの2人ってアヤシイよね」
「ねー」
女性客達がキャッキャッしながら酒を飲む中、蓮は鋭い視線を宙樹がいる席へと向けた。そこでは、ムスッとふくれっ面をしている宙樹を隆人が宥めていた。さり気なく肩を抱く仕草に、悔しさが増す。
「本当に、付き合ってるのかもね」
蓮は、内心の怒りを抑えてにこやかに告げた。途端に、女性客達は更に盛り上がった。
「なんであんな事を言ったの?」
呆れたような声を出して、隆人が指を動かす。
「あ・・・っ、だって・・・、ワガママ言うから・・・っ、あっ」
耳たぶを噛まれながら、後ろから抱き竦められ宙樹が世中をのけぞらせる。
「本当に、宙樹はホストに向いてないね」
クスクス笑いながら、隆人が指の動きを速めた。宙樹はそのダイレクトな刺激に翻弄され、あっという間に達した。
「でも、そういうところが好きなんだけどね」
店では硬派なイメージが強い宙樹だが、隆人の前ではまるで子猫のようだった。
「なぁ、隆人」
「んー?」
腕の中で宙樹が向きを変える。その潤んだ眼差しには、ある決意にも似た光が宿っていた。
「・・・今夜こそ、しよ」
その言葉に、隆人はわざとらしく溜め息を吐いた。
「無理しなくていいよ」
恋人同士となった2人だが、今だ最後までした事はない。その事に不満がないわけではないが、こればかりは1人ではできない。
「やだっ。今日こそ最後までするっ」
隆人は聞き分けのない宙樹をベッドに押し倒すと、怖がらせないように指を伸ばした。入口をなぞれば、それだけで宙樹の背筋が強張る。
「力抜いて。大丈夫だから」
「ん」
隆人は、宙樹に深呼吸を繰り返すように伝えた。そして、いつもより時間をかけて解していく。
「はぁ、あっ・・・、あっ・・・っ」
快楽を求めるように、宙樹の足が無意識に開く。その瞬間を隆人は見逃さなかった。静かに先端を当てると、一気に中へ押し込んだ。
「うぁ・・・っ、あっ」
宙樹の声が部屋に響く。
額や胸には大粒の汗が浮かび、腰や足はブルブルと震えている。隆人は慌てて抜こうとしたが、宙樹がすかさず腕を伸ばし止めた。
「今日こそ、ちゃんと、あっ、したいんだ・・・っ」
その眼差しの強さに、隆人は動きを止めた。そして、優しく額にキスをする。
「そういうまっすぐなところは、変わらないね。初めて会った時と同じだ」
「初めてって・・・?」
「宙樹は、きっと覚えてないよ」
隆人は、少しでも宙樹の負担が軽くなるように乳首や性器に愛撫を施した。やがて、宙樹の声が甘く掠れるようになっていく。
「・・・終わったのか?」
呆然と天井を見上げながら宙樹が呟く。隆人は、赤く腫れた箇所に軟膏を塗りながら、小さく頷いた。
「なんか、想像と違った」
クスッと宙樹が笑う。
「・・・もう、したくない?」
心配そうに尋ねれば、宙樹が笑った。
「逆。ものすっごいしたい」
2人は顔を見合わせてクスクスと笑い合った。それから、裸のまま抱き合ってただじっと微睡んだ。
「実はさ、今日の客がやたらと隆人の事を聞きたがったんだ」
「え?」
「何歳なのかとか、好きなものはとか、恋人はいるのか、とか」
最後のところだけ声が小さかった。宙樹が不安げに隆人を見る。
「こういう仕事だってわかってるけど、やっぱ隆人が女性と話すの嫌でさ」
つまり、今夜荒れまくったのはかわいい嫉妬心からくるものだったのだ。隆人は、なんだか嬉しくてたまらなかった。
「なんだよっ、嬉しそうにすんなっ」
「だって嬉しいんだ。そっかそっか」
隆人は照れる宙樹を抱き締めながら、これまでにないぐらい幸福に満ちた眠りに落ちた。
『オレ、絶対に自分の店を持つんだ』
たまたま見かけた飲み会。新人ホストが大声で言っていた。周囲から、無理だと言われてもそのホストの決意は変わらなかった。あんなキラキラした瞳、見た事はなかった。
その時から、隆人は宙樹に夢中だったのだ。
「なぁ。宙樹とは遊びなんだろ?」
開店準備をしていれば、蓮が鋭い眼差しを向けてくる。彼のそんな視線は頻繁に感じていた。
「本気だよ。悪いけど、宙樹の事は諦めてくれ」
言えば、蓮の顔が赤くなった。他のホスト達の視線が一斉に集まる。
「気がついてないと思ったの?バレバレなんだよ」
「う、うるさいっ」
蓮はかなりプライドが高いらしい。自身が失恋したという現実を受け止められないのだろう。
怒りに満ちた様子で蓮が外へ行けば、更衣室から宙樹が出てきた。
「どうかしたのか?」
「いや。なんでもない」
キョトンとする宙樹があまりにもかわいくて、隆人はそのまま唇を塞いだ。周囲のホスト達が騒ぎ出す中、隆人はたっぷりディープキスを楽しんだ。
「な、なななな、何すんだよっ」
唇を離せば、想像通りのリアクションが返ってくる。隆人は、誰もがうっとりするようなウィンクを返した。
「これで、誰も宙樹に手が出せないだろ?」
いつも嫉妬しているのは自分の方だと、隆人は心の中だけでこっそり呟いた。
52
お気に入りに追加
23
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作

思い込み激しめな友人の恋愛相談を、仕方なく聞いていただけのはずだった
たけむら
BL
「思い込み激しめな友人の恋愛相談を、仕方なく聞いていただけのはずだった」
大学の同期・仁島くんのことが好きになってしまった、と友人・佐倉から世紀の大暴露を押し付けられた名和 正人(なわ まさと)は、その後も幾度となく呼び出されては、恋愛相談をされている。あまりのしつこさに、八つ当たりだと分かっていながらも、友人が好きになってしまったというお相手への怒りが次第に募っていく正人だったが…?
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる