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聖女様と王都へ
残念!
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夕飯が終わり、個室で一人。マルクエンはベッドに寝ころびながら天井を見上げる。
一人でこうボーっとするのはいつぶりだろうと考えていた。
こちらの世界に来てから、いつも隣にはラミッタが居るのが当たり前の日常。
元の世界では敵対し、斬り合い、殺し合いまでした仲だが。今は仲間。
そんな事を考えていたら、部屋の扉がノックされ、飛び起きた。
扉を開けるとそこには。
「ラミッタさんだと思いました? 残念、マッサでした!」
ニヤニヤとした笑みを浮かべたマッサが待っていた。
「い、いえ、何か御用ですか?」
「御用って程じゃないですがね。暇なんで夜の街へと繰り出そうかと思いましてね!」
「そうですか……」
気分転換には良いかもしれないと思ったマルクエンは誘いに乗ることにする。
「そうですね、私も行きましょう」
「そうこなくっちゃ!」
マルクエンとマッサは宿を抜け出して、夜の街へと飛び出した。
同時刻。ラミッタも何だか落ち着かないでいた。
長い茶色い髪をくるくるといじりながら、ベッドに横になる。
そんな時、部屋のドアがノックされ。ゆっくりと起き上がった。
扉を開けると。
「ラミッタ。飲みに行くぞ。付き合え」
「あ、はい。スフィン将軍!」
ラミッタも夜の街へと連れ出されるのであった。
夜の街を散策するマルクエンとマッサ。
「いやー、やっぱ王都に近い宿場街なだけあって、夜も元気元気ですねー」
「えぇ、そうですね」
街灯の明かりと、建物から漏れ出す明かりで街は十分照らされていた。
「やっぱここはチャンネーのいる店に行きたいっすね!」
「ちゃ、ちゃんねーとは?」
「お姉ちゃんですよ。女の子が居るお店に行きましょうや」
「お、女の子ですか……」
少しドキリとしたマルクエン。見透かされたようにマッサが言う。
「まぁ、ラミッタさんに悪いってんなら止めときますが」
「なっ、べ、別にラミッタとは何も……」
「それじゃ行きましょうや! 羽伸ばしも大事ですって!」
「すみませーん。お兄さん達お店をお探しで?」
丁度よく、マルクエン達はスーツ姿の男に声を掛けられた。
「はいはい、そうですよん」
「今なら1時間5000エンぽっきりで飲み放題。可愛い子も付けますよー?」
「その話。乗った!」
あれよあれよと店に連れてこられてしまったマルクエン。
スーツの男が扉が開いて大声を出す。
「お客様ご来店でーす!」
「いらっしゃいませー!!!」
女の声が出迎えてくれ、マッサは周りを見渡し笑顔になる。
マルクエンは過去に一度、うっかりサキュバスの店に入ってしまったが。その時の事を思い出した。
一人でこうボーっとするのはいつぶりだろうと考えていた。
こちらの世界に来てから、いつも隣にはラミッタが居るのが当たり前の日常。
元の世界では敵対し、斬り合い、殺し合いまでした仲だが。今は仲間。
そんな事を考えていたら、部屋の扉がノックされ、飛び起きた。
扉を開けるとそこには。
「ラミッタさんだと思いました? 残念、マッサでした!」
ニヤニヤとした笑みを浮かべたマッサが待っていた。
「い、いえ、何か御用ですか?」
「御用って程じゃないですがね。暇なんで夜の街へと繰り出そうかと思いましてね!」
「そうですか……」
気分転換には良いかもしれないと思ったマルクエンは誘いに乗ることにする。
「そうですね、私も行きましょう」
「そうこなくっちゃ!」
マルクエンとマッサは宿を抜け出して、夜の街へと飛び出した。
同時刻。ラミッタも何だか落ち着かないでいた。
長い茶色い髪をくるくるといじりながら、ベッドに横になる。
そんな時、部屋のドアがノックされ。ゆっくりと起き上がった。
扉を開けると。
「ラミッタ。飲みに行くぞ。付き合え」
「あ、はい。スフィン将軍!」
ラミッタも夜の街へと連れ出されるのであった。
夜の街を散策するマルクエンとマッサ。
「いやー、やっぱ王都に近い宿場街なだけあって、夜も元気元気ですねー」
「えぇ、そうですね」
街灯の明かりと、建物から漏れ出す明かりで街は十分照らされていた。
「やっぱここはチャンネーのいる店に行きたいっすね!」
「ちゃ、ちゃんねーとは?」
「お姉ちゃんですよ。女の子が居るお店に行きましょうや」
「お、女の子ですか……」
少しドキリとしたマルクエン。見透かされたようにマッサが言う。
「まぁ、ラミッタさんに悪いってんなら止めときますが」
「なっ、べ、別にラミッタとは何も……」
「それじゃ行きましょうや! 羽伸ばしも大事ですって!」
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「今なら1時間5000エンぽっきりで飲み放題。可愛い子も付けますよー?」
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スーツの男が扉が開いて大声を出す。
「お客様ご来店でーす!」
「いらっしゃいませー!!!」
女の声が出迎えてくれ、マッサは周りを見渡し笑顔になる。
マルクエンは過去に一度、うっかりサキュバスの店に入ってしまったが。その時の事を思い出した。
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