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ラミッタの怒り
居場所はいい場所
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「やっぱやるねー!! ボク達魔王軍に入らない?」
「入るわけないで、しょっ!!」
そう言葉尻を上げながら、ラミッタは雷の魔法を打ち出した。
戦う者たちは空を浮かぶ見たこともない防御壁と魔法の応酬に唖然としている。
皆の安全が確保された事を見届け、マルクエンは箱に向かって走った。
緑色となった箱を斬りつけると、いともあっさり両断できる。
「うへー、壊されちゃったかー」
ミネスが戯けて言うと、クラムが剣を引き抜いた。
「やはり、俺が行くしかないか」
だが、そんなクラムをミネスは止めた。
「ダメだよー? 魔王様から『戦いは極力避けるように』って言われたじゃん」
「お前の今の魔法は何だ?」
「アレは挨拶だから良いの、それに……」
ミネスは遠くの火を見てニヤリと笑って続ける。
「目的は達成できたしね」
視線の先が気になり、ラミッタはチラリと見ると、言葉を失った。
自分たちの住んでいた家が燃え盛っていたのだ。
すでに半焼以上しているので、今から消しても遅いだろう。
「なっ、あぁっ!!!」
ラミッタは一瞬、動揺してそんな声を出すも、すぐに魔人達を睨みつけ、殺意を灯す。
「許さない……」
「んー?」
ミネスは挑発するかのように耳の裏に手をかざした。
「私の居場所を奪うやつは許さない!!!」
怒りに任せてラミッタは魔法を打ち込む。
一見すると、猛攻を仕掛けたように見えるが、マルクエンは分かっていた。
アレはただ、捨て身になって魔法を乱射しているだけだと。
「ラミッタ、やめろ!! 魔力が持たなくなるぞ!!」
「うるさい!!」
マルクエンの言葉にも構わずラミッタは攻撃を続けていた。
「まぁまぁ、お詫びに沢山プレゼントをあげるから」
そう言ってミネスは魔物が出てくる箱を十数個ばら撒いていく。
「やめろ!!」
マルクエンもそれを見て叫ぶが、相手はニコニコと笑うだけだ。
「それじゃ、またいつか会おうね」
言い残して魔人達は飛び去っていった。
その後にも魔法を打ち出し続けるラミッタ。
「ラミッタ、もう届かない!」
マルクエンはラミッタの近くまで走り、伸ばしている腕を掴んだ。
「離して!! アンタは家が奪われたってのに、悔しくないの!?」
「悔しくない訳はないが……」
ラミッタの言うことは尤もだったが、それにしても我を忘れるぐらいに怒り狂う彼女を見てマルクエンは少し恐怖した。
自分と戦っていた時ですら、怒りに身を任せたり、ヤケを起こす人間ではなかったはずなのにと。
「マルクエンさん!! ラミッタさん!!」
シヘンとケイが走ってこちらへやって来る。
「シヘン、ケイ……」
ラミッタは短くその名を言うと、少し冷静さを取り戻した。
「入るわけないで、しょっ!!」
そう言葉尻を上げながら、ラミッタは雷の魔法を打ち出した。
戦う者たちは空を浮かぶ見たこともない防御壁と魔法の応酬に唖然としている。
皆の安全が確保された事を見届け、マルクエンは箱に向かって走った。
緑色となった箱を斬りつけると、いともあっさり両断できる。
「うへー、壊されちゃったかー」
ミネスが戯けて言うと、クラムが剣を引き抜いた。
「やはり、俺が行くしかないか」
だが、そんなクラムをミネスは止めた。
「ダメだよー? 魔王様から『戦いは極力避けるように』って言われたじゃん」
「お前の今の魔法は何だ?」
「アレは挨拶だから良いの、それに……」
ミネスは遠くの火を見てニヤリと笑って続ける。
「目的は達成できたしね」
視線の先が気になり、ラミッタはチラリと見ると、言葉を失った。
自分たちの住んでいた家が燃え盛っていたのだ。
すでに半焼以上しているので、今から消しても遅いだろう。
「なっ、あぁっ!!!」
ラミッタは一瞬、動揺してそんな声を出すも、すぐに魔人達を睨みつけ、殺意を灯す。
「許さない……」
「んー?」
ミネスは挑発するかのように耳の裏に手をかざした。
「私の居場所を奪うやつは許さない!!!」
怒りに任せてラミッタは魔法を打ち込む。
一見すると、猛攻を仕掛けたように見えるが、マルクエンは分かっていた。
アレはただ、捨て身になって魔法を乱射しているだけだと。
「ラミッタ、やめろ!! 魔力が持たなくなるぞ!!」
「うるさい!!」
マルクエンの言葉にも構わずラミッタは攻撃を続けていた。
「まぁまぁ、お詫びに沢山プレゼントをあげるから」
そう言ってミネスは魔物が出てくる箱を十数個ばら撒いていく。
「やめろ!!」
マルクエンもそれを見て叫ぶが、相手はニコニコと笑うだけだ。
「それじゃ、またいつか会おうね」
言い残して魔人達は飛び去っていった。
その後にも魔法を打ち出し続けるラミッタ。
「ラミッタ、もう届かない!」
マルクエンはラミッタの近くまで走り、伸ばしている腕を掴んだ。
「離して!! アンタは家が奪われたってのに、悔しくないの!?」
「悔しくない訳はないが……」
ラミッタの言うことは尤もだったが、それにしても我を忘れるぐらいに怒り狂う彼女を見てマルクエンは少し恐怖した。
自分と戦っていた時ですら、怒りに身を任せたり、ヤケを起こす人間ではなかったはずなのにと。
「マルクエンさん!! ラミッタさん!!」
シヘンとケイが走ってこちらへやって来る。
「シヘン、ケイ……」
ラミッタは短くその名を言うと、少し冷静さを取り戻した。
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