別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが

まっど↑きみはる

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海へ行こう!

スイカ割り

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「ラミッタ、来ないのか?」

「いま行くわよ!!!」

 ラミッタも小走りで胸を揺らしながらマルクエン達の元へと向かう。

 マルクエンは海に触れた手を舐めてみる。

「おぉ……。本当にしょっぱい。ラミッタ!! 海は本当にしょっぱいぞ!!」

「恥ずかしいから、そういう事を大声で言うな宿敵!!!」

 童心に帰ったマルクエンはそのまま波に揺られて海を満喫していた。

 しばらく海に入りバシャバシャと遊ぶ一行であったが、ここでケイが何かを思い出し、提案をする。

「そうだ!! アレやりましょうよ!! 海と言ったらスイカ割り!!」

「スイカ割り……。ですか?」

 マルクエンの頭には疑問符が浮かぶ。海で何故スイカを割るのだろうかと。

「ラミッタ、スイカ割りって知っているか?」

「いや、私も知らないけど……」

「知らないなら尚更ッスよ!! 海の家でスイカ割りセット借りてくるッス!!」

 いまいちスイカ割りという物を想像できないマルクエンはワクワクしていた。



「おまたせーッス!! 借りてきたッスよー!!!」

 笑顔でスイカを抱えているケイ。他には白く長い布と棒切れを持っている。

「ケイ、それで何をするの?」

 想像がつかないラミッタは質問をした。

「えーっとッスねー。スイカを砂浜に置いて、この白い布で目隠しをします」

「目隠し?」

 ますます訳がわからないラミッタ。ケイは続けて説明を入れた。

「そんで、目隠しをしたままぐるぐる回って、棒でスイカを割るんスよ!」

「それの何が面白いの……?」

 ラミッタはいまいちピンと来ていないようで、そんな事を言う。

「そのー……。目隠しをしている人にみんなが場所を指示するんスけど、みんなフラフラだから中々スイカが割れなくてッスねー。盛り上がるっていうかー……」

 ケイは言葉尻がすぼんでいった。

「多分だけど、私と宿敵はそれぐらいだったら余裕で割っちゃうわね」

「確かに、そうだな」

 ラミッタもマルクエンもそんな感じで余裕そうだ。

「ま、まぁ、お二人はそうかも知れないッスね……」

 考えてみればこの二人は目隠しをしようが、回って平衡感覚が無くなろうが、関係ないような気がしてきたケイ。

「それじゃ、シヘン!! やってみて」

 そう言ってケイはシヘンに布と棒を手渡した。

「え、わ、私!?」

「そうそう!!」

 ケイに押し切られ、シヘンは目隠しをして棒を片手に持つ。

「それじゃその場で十回ぐるぐる回ってー!!」

「シヘンさん気を付けて下さいね?」

 盛り上がるケイと、シヘンの心配をするマルクエン。

「は、はい!! 頑張ります!」
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