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温泉だー!
理不尽にも吹き飛んでしまう
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「そう、私は偉大なる黒魔術師、シチ・ヘプター!!」
「姉御!! カッコいいです!!」
そう名乗る女だったが、やっている事は、ただの覗きだ。
「な、何が目的だ!?」
マルクエンは、シチへ問いかける。
「簡単なことよ、あなた私の下僕になりなさい」
「意味がわからん!!」
段々と恥ずかしさからマルクエンの顔が余計に赤くなってきた。
「そう、それじゃ私の偉大さを分からせてあげるわ!!」
マルクエン目掛けて攻撃魔法が飛んできた。思わず飛んで躱す。すると腰のタオルが解けてしまった。
「あっ」
はらりと落ちるタオルを見てマルクエンは声が出る。それと同時にシチは叫んだ。
「はっ、へっ、きゃあああああ!!!」
マルクエンのマルクエンを見たシチは手元が狂い、湯船に爆破魔法を打ち込んでしまった。
「なっ!!」
温泉の湯ごと理不尽にも吹き飛ぶマルクエン。柵を乗り越えて隣の露天風呂にバシャーンと着水した。
湯から体を出したマルクエン。それを取り囲んで見つめるのは……。
ラミッタとシヘン。ケイが呆然とした顔をしていた。丸出しエン、いや、マルクエンも同じだった。
「い、いやああああああああ!!!」
そうラミッタは叫んで湯船に身を隠す。
「ち、違う!! これは違うんだ!!」
「ちょ、マルクエンさん!? 何やってんスか!!」
「マルクエンさん!?」
どうして良いか分からないパニック状態になる一行の前に黒魔術師シチが現れた。
「きょ、今日はこれぐらいにしてあげるわ!!」
言い残して何処かへ去っていく。マルクエンはそれを指さして弁明する。
「あ、あいつ等!! あいつ等に襲われて!!」
「いいからさっさと帰れー!!」
ラミッタが爆発魔法を使うと、湯ごとマルクエンは吹き飛んで、男湯に沈んだ。
ひとまず着替えて温泉から出るマルクエン。休息のはずがえらい目に会ったなと思う。
ラミッタ達にどんな顔をして会えば良いのか分からないが、小さい休息所で待っていた。
「あら、ド変態卑猥野郎さんじゃない。お湯加減はどうだったかしら?」
やって来たラミッタが腕を組んでマルクエンを見下す。
「いや、その、申し訳ない」
「そんな! マルクエンさんは襲われたんですよ!? 悪くないです!!」
「そうっスよー、仕方ないっス。それに私達以外居なかったんで、不幸中の幸いっす!!」
シヘンとケイはそう言ってくれたものの、マルクエンの頭からあの時の光景が離れない。
「牛乳奢って」
「え?」
ラミッタの言葉にマルクエンは返事をする。
「牛乳奢ってくれたら今回の件チャラにするわ」
「そ、そんな事で良いのか!?」
急いで牛乳を買いに走るマルクエン。ラミッタに許されたことでホッとしていた。
「姉御!! カッコいいです!!」
そう名乗る女だったが、やっている事は、ただの覗きだ。
「な、何が目的だ!?」
マルクエンは、シチへ問いかける。
「簡単なことよ、あなた私の下僕になりなさい」
「意味がわからん!!」
段々と恥ずかしさからマルクエンの顔が余計に赤くなってきた。
「そう、それじゃ私の偉大さを分からせてあげるわ!!」
マルクエン目掛けて攻撃魔法が飛んできた。思わず飛んで躱す。すると腰のタオルが解けてしまった。
「あっ」
はらりと落ちるタオルを見てマルクエンは声が出る。それと同時にシチは叫んだ。
「はっ、へっ、きゃあああああ!!!」
マルクエンのマルクエンを見たシチは手元が狂い、湯船に爆破魔法を打ち込んでしまった。
「なっ!!」
温泉の湯ごと理不尽にも吹き飛ぶマルクエン。柵を乗り越えて隣の露天風呂にバシャーンと着水した。
湯から体を出したマルクエン。それを取り囲んで見つめるのは……。
ラミッタとシヘン。ケイが呆然とした顔をしていた。丸出しエン、いや、マルクエンも同じだった。
「い、いやああああああああ!!!」
そうラミッタは叫んで湯船に身を隠す。
「ち、違う!! これは違うんだ!!」
「ちょ、マルクエンさん!? 何やってんスか!!」
「マルクエンさん!?」
どうして良いか分からないパニック状態になる一行の前に黒魔術師シチが現れた。
「きょ、今日はこれぐらいにしてあげるわ!!」
言い残して何処かへ去っていく。マルクエンはそれを指さして弁明する。
「あ、あいつ等!! あいつ等に襲われて!!」
「いいからさっさと帰れー!!」
ラミッタが爆発魔法を使うと、湯ごとマルクエンは吹き飛んで、男湯に沈んだ。
ひとまず着替えて温泉から出るマルクエン。休息のはずがえらい目に会ったなと思う。
ラミッタ達にどんな顔をして会えば良いのか分からないが、小さい休息所で待っていた。
「あら、ド変態卑猥野郎さんじゃない。お湯加減はどうだったかしら?」
やって来たラミッタが腕を組んでマルクエンを見下す。
「いや、その、申し訳ない」
「そんな! マルクエンさんは襲われたんですよ!? 悪くないです!!」
「そうっスよー、仕方ないっス。それに私達以外居なかったんで、不幸中の幸いっす!!」
シヘンとケイはそう言ってくれたものの、マルクエンの頭からあの時の光景が離れない。
「牛乳奢って」
「え?」
ラミッタの言葉にマルクエンは返事をする。
「牛乳奢ってくれたら今回の件チャラにするわ」
「そ、そんな事で良いのか!?」
急いで牛乳を買いに走るマルクエン。ラミッタに許されたことでホッとしていた。
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