19 / 241
温泉だー!
再会のシチ
しおりを挟む
ラミッタと共にマルクエンは部屋に入り、荷物と鎧を置くと、ふうっと息を吐く。
「私は温泉に入ろうと思う。ラミッタはどうするんだ?」
「そうね、私も行こうと思ってたわ」
剣と肩当てを外してラミッタは早々に部屋を出ようとしていた。
マルクエンもその後を追い、浴場の前まで来た。シヘンとケイはまだ居ないようだ。
「ラミッタさーんおまたせっスー」
しばらくして、ケイがそう言いながらやって来た。後ろにはシヘンも付いてきている。
「それじゃ私達は行くけど、女湯覗いたら殺すわよ宿敵」
「なっ!! そんな事するわけ無いだろ!!」
ラミッタさんはマルクエンさんにあたりが強いなーっとケイは思いながら女湯の脱衣所に消える。
マルクエンは一人男湯に入ると、混雑する時間帯で無かったからだろうか、一人貸し切りの状態だった。
よく体を洗い、マルクエンは内風呂へと入る。
「くぅーっ……」
程よい熱さの湯に思わず声が漏れた。体の中に染み渡る気持ちだ。
一方で女湯はと言うと、ラミッタ達も服を脱いでいた。
ラミッタは黒を基調とした服を脱ぐと、白い肌が映える。シヘンはそれよりも更に白く、長いブロンドヘアを結って後ろでまとめた。
ケイは健康的な褐色の肌を晒し、赤みがかった銀髪のウルフカットをかきあげる。
脱衣所の扉を開くと湯けむりが出迎えて来た。体を洗い終えると、温泉へと入る。
「あぁー、生き返るっスね!!」
ケイが思わずそう言う。ラミッタは目を閉じて温もりを感じていた。
「本当、良いですね」
湯のせいか、シヘンは頬が紅潮していた。そんな彼女の胸の膨らみにラミッタは目が行っていた。
ラミッタも小さい訳では無いが、見比べると遥かに大きい。なに食べたらあんなになるのと心の中で思う。
「おっ、露天風呂もあるみたいっスよ! 行ってきますね!」
露天風呂と聞いて、ラミッタも湯から上がり言う。
「私も行くわ」
時を同じくして、マルクエンも露天風呂へと向かっていた。そんな彼を遠くから見つめる影がある。
「見付けたわ、下僕候補」
マルクエンを襲った盗賊、黒魔術師のシチ・ヘプターと手下だった。夜に溶け込む黒髪と青色のゴスメイクをしている。
「姉御! 相手は隙だらけですよ!」
のんびり湯に浸かっているマルクエンを見て手下が言う。
「えぇ、そうね。これはあの男を分からせる為よ、決して覗きじゃないわ」
シチははぁはぁと言いながら男湯を凝視していた。
「よし、行くわよ!!」
シチは茂みから飛び出る。マルクエンは音と気配がしてそちらを振り返った。
「なっ!!」
思わず湯に入って股間を隠す。
「はーはははは!! 我が下僕候補よ元気だったかしら?」
「お、お前は!!」
マルクエンはタオルを腰に巻いてから立ち上がり直した。
「私は温泉に入ろうと思う。ラミッタはどうするんだ?」
「そうね、私も行こうと思ってたわ」
剣と肩当てを外してラミッタは早々に部屋を出ようとしていた。
マルクエンもその後を追い、浴場の前まで来た。シヘンとケイはまだ居ないようだ。
「ラミッタさーんおまたせっスー」
しばらくして、ケイがそう言いながらやって来た。後ろにはシヘンも付いてきている。
「それじゃ私達は行くけど、女湯覗いたら殺すわよ宿敵」
「なっ!! そんな事するわけ無いだろ!!」
ラミッタさんはマルクエンさんにあたりが強いなーっとケイは思いながら女湯の脱衣所に消える。
マルクエンは一人男湯に入ると、混雑する時間帯で無かったからだろうか、一人貸し切りの状態だった。
よく体を洗い、マルクエンは内風呂へと入る。
「くぅーっ……」
程よい熱さの湯に思わず声が漏れた。体の中に染み渡る気持ちだ。
一方で女湯はと言うと、ラミッタ達も服を脱いでいた。
ラミッタは黒を基調とした服を脱ぐと、白い肌が映える。シヘンはそれよりも更に白く、長いブロンドヘアを結って後ろでまとめた。
ケイは健康的な褐色の肌を晒し、赤みがかった銀髪のウルフカットをかきあげる。
脱衣所の扉を開くと湯けむりが出迎えて来た。体を洗い終えると、温泉へと入る。
「あぁー、生き返るっスね!!」
ケイが思わずそう言う。ラミッタは目を閉じて温もりを感じていた。
「本当、良いですね」
湯のせいか、シヘンは頬が紅潮していた。そんな彼女の胸の膨らみにラミッタは目が行っていた。
ラミッタも小さい訳では無いが、見比べると遥かに大きい。なに食べたらあんなになるのと心の中で思う。
「おっ、露天風呂もあるみたいっスよ! 行ってきますね!」
露天風呂と聞いて、ラミッタも湯から上がり言う。
「私も行くわ」
時を同じくして、マルクエンも露天風呂へと向かっていた。そんな彼を遠くから見つめる影がある。
「見付けたわ、下僕候補」
マルクエンを襲った盗賊、黒魔術師のシチ・ヘプターと手下だった。夜に溶け込む黒髪と青色のゴスメイクをしている。
「姉御! 相手は隙だらけですよ!」
のんびり湯に浸かっているマルクエンを見て手下が言う。
「えぇ、そうね。これはあの男を分からせる為よ、決して覗きじゃないわ」
シチははぁはぁと言いながら男湯を凝視していた。
「よし、行くわよ!!」
シチは茂みから飛び出る。マルクエンは音と気配がしてそちらを振り返った。
「なっ!!」
思わず湯に入って股間を隠す。
「はーはははは!! 我が下僕候補よ元気だったかしら?」
「お、お前は!!」
マルクエンはタオルを腰に巻いてから立ち上がり直した。
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!

原産地が同じでも結果が違ったお話
よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。
視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。

【完結】拾ったおじさんが何やら普通ではありませんでした…
三園 七詩
ファンタジー
カノンは祖母と食堂を切り盛りする普通の女の子…そんなカノンがいつものように店を閉めようとすると…物音が…そこには倒れている人が…拾った人はおじさんだった…それもかなりのイケおじだった!
次の話(グレイ視点)にて完結になります。
お読みいただきありがとうございました。


聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした
猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。
聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。
思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。
彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。
それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。
けれども、なにかが胸の内に燻っている。
聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。
※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる