別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが

まっど↑きみはる

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冒険をしよう

まずは薬草集めから!

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「そいつも私も、冒険者になりたてだから。私は遠い国の傭兵あがりで、宿敵は城を追い出されたわ」

「なるほどっス」

 それ以上の詮索はしないケイ。マルクエン以外は掲示板を見て何か良さそうな依頼を探していた。

「まぁ、Eランクの初心者クエストって言ったら定番のこれね」

 ラミッタが壁から取り外した紙を見て、シヘンは返事をする。

「そうですね! 定番です」

 マルクエンもその紙を読むと『薬草集め』と書いてあった。

「薬草集めか……」

 そう呟くマルクエンにラミッタが突っかかる。

「なに? 不服そうじゃない。だいたいこの依頼をやるのはあなたの為よ」

「私の為? どういう事だ?」

 マルクエンが聞き返すと、ラミッタはニヤニヤして答える。

「パーティでクエストを行う時は、組んでる中で一番ランクが下の奴に合わせた物しか受けられないわ。私達はDランクだけど、あなたはEだから」

「なるほど……」

 そう言って顎を手で触るマルクエンにケイが補足をする。

「冒険者のランクって、強さも大事っスけど、実績も大事なんスよ。依頼をコツコツこなすしか無いっスね!」

「わかりました。頑張ります」

 一行は受付でクエストの承諾をしてもらうと、早速街を出て森へと向かった。

「さーて、楽しい楽しい草むしりの始まりよ」

 ラミッタが両手を頭の後ろで組んで歩きながらそんな事を言った。

「しかし、何故冒険者が薬草集めを?」

 マルクエンの疑問にシヘンが答える。

「最近は魔物の動きが活性化して危険なんですよ。ほら、私もマルクエンさんに助けられたじゃないですか」

「そういえばそうでしたね」

 あの時のことをマルクエンは思い出した。元の世界にも魔物は居たが、この世界ではより活発なのだろうかと考える。

 しばらく歩くと、森の入口へ着いた。

「えーっと、これとこれと、これね」

 ラミッタは言いながら三種類の草をむしってマルクエンに手渡した。

「これが今回集める薬草よ。手分けして探すわ。何かあったら大声で叫んで」

「わかった」

 頷きながらマルクエンは返事をすると、森の中へ入っていった。
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