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5人の女 学びのある女
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15、5人の女 学びのある女
佐田は文子を乗せて高速道路を走っている。背の低い山々を右手に見て、繁華街に向かっている。
「出かけるって何処にですか?」
「そうだなクライアントの子どもさんにプレゼントだお前が選んでくれ、そのあと飯でも食おう、店はお前が選べ」
「プレゼントってどんな方がつけるんですか?」
「大学4年生の女子だ、そろそろ卒業だからフォーマルなネックレスが良いって聞いているんだ。誕生日プレゼントにする。何処に行けばいいんだ、このスマホのマッピングアプリで設定してくれ」
「ええ!そんな大切な人のプレゼントを私が選ぶってそんなので良いの?」
「値段は気にするな。太客だなんでもいい。俺が選ぶよりマシだと思うぞ」
「ウーーン自信がないない、最近会社の若い子が気に入ったのを雑誌で見せて貰ったな、それじゃ設定しますね」
「その子の写真があるかもな、車が止まったら見せてやるよ」
「その前にお前の服だ、その普段着じゃ舐められる」お前の服を買うぞ
「急に何を言うんですか?私時々甘えさせて貰らえたら良いんです」
「いまのままじゃダメだ、ちょっと金かけるぞ、今話したジュエリー店を調べろ、その周りだったら良い服があるんじゃないかな」
佐田は思う、男は五人の女性を求めると言う。
1、自分の産んで子どもを育ててくれる女。
2、テーブルマナーのできる女、付き合い、つけ届けにそつのない人。
3、呼んだら直ぐに来る女、寂しさを埋める人。
4、身体の相性の良い女、性癖趣向が同じの人。
5、学びのある女、知的かつ柔らかい感じ容姿は普通の人。
佐田は結婚はしないし子どもは要らない。呼べば直ぐ来る女もいる。
男がレベルを上げる時良い女が必要だ。良い女が佐田を選んでいる事がアピールになる。
この頃、大物と付き合うと相手方は夫婦連れが多い、ゴルフでも連れて来る。クライアントのパートナーも飽きさせないためにも、センスの良い女性が横にいることが必要だ。当然女性だから身なりのチェックは必ず受けるし連れの女性で男のランクが上がる。
文子の選んだショップの近くで車を止めて繁華街を2人で歩いた。意外にも佐田は腕を組むように文子に命令した。突き出す佐田の腕に文子の身体を押し付ける様に歩いた。
ちょっと恥ずかしく嬉しい感じがした。
ジュエリーのショップを出て個性的な紙服を文子に持たせて気が向いたセレクトショップに佐田はズカズカと店にはいり、思うまま服を掴み文子に着させた。
2、3着掴んでここは違うなと言って外に出る。またウインド越しに服を見てまた入って行く。真剣な顔で服を選び文子に来させる
文子は慌て店員にサイズを伝えて試着室に入る。気に行ったのが有れば直ぐに包みまた違う店を物色している。
最後に佐田が気にいった、深いアイボリーのカシュクールベルトワンピースドレスを着させて、靴も合わせてトータルで佐田の趣向で買った。それは包まず今すぐに着ろと言う言われた通り着ると佐田はさっきの店で買った、バタフライシルエットペンダントを付けさせた。
ダイヤを散りばめたペンダントは貴賓があり可愛らしさが追いかけて来る。文子のイメージにはピッタリだ。
知り合いのスタイリストの店に行ってブローしてもらいメイクもしてもらった。少し水商売風にチークは濃いめルージュは真紅にした。中年女の色気が増した。
「これから俺が仕事で呼び出す時はここでセットアップしてもらえ、支払いはまとめて俺が払う、わかったな」
車に戻りトランクからバーキンのバックを出してきた。「これを使え、帰ったら俺の家に置いておくと良い」
背の高いホテルににタクシーで向かって文子を先に降ろさせた、ボーイ達の反応を見る為だ。
セレブを見分ける彼らは態度で答えを出す。タクシーのドアに手をやり優しく開けて止め、スラリとした文子の足に目をやると靴のセンス、降りる時の腰捌き、服と持ち物宝石を見て即座に対応する。どうやら一定のテンションで対応しているようだ。チーフ格の男が会釈する。
佐田が車から降りてドアの前で胸を張った。すかさず文子が寄り添い腕を取った。
ボーイ達が深く頭を下げる。連れている女が輝くと成功した男として認めさせた気がする。
2人はそのままエレベーターに乗り最上階のレストランに入った。
全てを整えた文子が目の前に座っている。佐田は満足した。
街はすっかり暗くなり、夜景の見える背の高いホテルのレストラン。レストランは佐田の為に窓より一段高い席をリザーブしていた。その席の方が目が差しにくく夜景がガラスの反射がなくワイドに楽しめる。
文子はソムリエと楽しく会話し、ソムリエはまるで女王様に仕える召使いの様に振る舞った。楽しい会話のご褒美としてソムリエの進めるシャンパンを頼んだ。
文子は会話の中の笑い声が綺麗だ。佐田が下品な話しをしても可愛く困った顔をして笑う。テーブルマナーも見ているだけで安心する。ナプキンを細かく上手に使い、上手に服を守っている。こんなのが欲しかったんだよ、俺の横にベットの上でも、連れて歩いてもこの女は上物だ。
佐田の仕事の道具は会社の乗っ取りだ。意外に弁護士と組むとこんな話が舞い込む。大抵は代替わりのボンボン社長が会社を私物化し、認められない焦りと能力不足でやりたい放題していて。
先代の部下達が反抗のために計画して物を実行する時に佐田が面白がって付き合ってたら、案外簡単に出来てしまう事に気がづいた。
世代交代の中小企業に相続問題を解決する為に株式化を説得させて、持ち株会社を作る。株を担保に設備投資を誘い、若い社長を乗り気にさせて計画は進むが結局は不良債券にさせて執行役員を送る。会社に力があれば株を買い上げ社長を追い出し、力が無ければ役員の立場を利用して勝手に資産を売却して逃げる。経済マフィアの佐田にやり方は法律を上手く使う。
今度は話が大きい有名機械メーカーの乗っ取りにメンバーとして動くのだ。
当時機械メーカーとなれば協力子会社の上に成り立っている。それを支えているのが地方銀行だ。不良債権を抱えて何処の銀行も苦しい。その地方銀行を抑えてメーカーに揺さぶりをかける、協力子会社を揺さぶり株価を下げて買いに走る。これは巨大な仕手筋に佐田が持ちかけた案件だ。
機械メーカーの重役やまとめ役の議員などにはハニートラップをかけて目眩しをしている。
佐田が狙っていた銀行への道筋はついた。そこから煽り大物を仕留めに行く。これからは扱う金額は桁が違う、パートナーになる人はそれなりに高級志向で成金な態度を嫌う、その人は社交ダンスを踊りながら平気で肝臓にナイフを入れるような、冷静で貴賓と冷酷が合わさる人だ。肝臓をやられた奴は苦しみ痩せ衰え死んでいく。
勝負はいつもやらないと勝てない、それだけは事実だ。
中川はゴルフ場から気持ち良く車に乗った、今日はゴルフ仲間の宿敵佐田から勝利を物にした。大きく金額が掛かった最終ホール。
佐田は60センチを残して止めた。
勝負を賭けた中川の寄せは2M、我ながら上手く寄せた残りのラインも良い、2人とも入れたらパープレイで同点でホールアウトだ。
佐田はマナー良く刺激もしないでじっと見守る。これぐらい入れて当たり前の様に男らしい態度だ。
しっかり読んでど真ん中から入れた。逆に佐田のボールは登りの60センチ、カップの周りが荒れてれば緩く打てば弾かれる。
息を呑む中、佐田のパーパットは手間で止まり連敗を阻止した。
打った後佐田はうずくまり、膝を着いて白いパンツの膝を汚した。おしゃれな佐田の信じられない姿だ。
「これで連敗阻止ですね」
中川は嬉しい顔を隠さなかった。
「今日で勝負は五回目ですね、最初二つ負けて、ウチが二つ勝って、ワンポイント中川さんのリードですね」
悔しくて堪らない佐田は、「直ぐにリベンジしますから時間下さいね」
「ナイスゲームです」と握手を求めて来た。
佐田はこのゴルフ場で知り合った、佐田が1人出で来て人数の足りない中川のパーティーに入って来たのがきっかけだ。
佐田の仕事も知らないし、こちらも銀行の執行役員とは明かしていない。LINEの交換程度で休みを合わせることしかしていない。たぶん自由な時間があるからそれなりの立場だろう。逆にそれがいい、勝負に集中できる。
「今日は佐田君から貰ったドリンクが良かったよ、オレンジ味で疲れ方が違った気がするよ」
「ちょいとアルコール入ってますからね、栄養ドリンクと同じですよ、運転気を付けて下さいね」
「これくらいで酔ったりしないよ、ゆっくり帰るよ」
中川はゴルフが終わったら付き合いも無く真っ直ぐに帰る。必ず帰りにコンビニ寄って
パンを買って食べながら帰るのだ。今日も行きつけのコンビニの駐車場に止めようとバックで車を侵入したら。
後ろに人がいた。60歳ぐらいの女性だ。
車に当たって足を挫いたらしい。
ヒステリックに怒り出す。自分で警察を読んで、警察が来るまで喚き回し、駆けつけた警察官に言った。
「この人お酒臭いです」
出張先のホテルのロビーに置いてある新聞に目が行った。一面に交通事故の写真が大きく出た。地方銀行の頭取が飲酒運転で人身事故を起こしたと言う記事だ。ゴルフ帰りのプライベートの事故だと書いてある。
武志は普通に考えておかしな話しだ、頭取ぐらいなら運転手付きの車に乗るだろう。その頭取は前職の商社から送られている銀行の再建を任される実力者だ。ゴルフ好きでシングルプレイヤー。ゴルフ好きを使って近づきプライベート感を出して、一人になった所を狙われたのだろう。
中川は仕手グループから守るために株主にコミュニケーションを取ろうと動いていたのだがどうやら敵さんには邪魔だった様で、どうやら嵌められて飲み物にアルコールと少量の睡眠薬が入ってたと予想される。そこに当たり屋を置いておくなっんて力の入りようだ。
ご丁寧に警察は呼気検査でアルコールを疑い計測している。当たり屋は女性でヒステリックに叫び対応しなければならない状態だ。結果が出たら飲酒は現行犯で逮捕される。
口止めより早く新聞記者に話した奴もいる。場所がコンビニで衆人の前での事だから個人特定は出来ない。
次の株主総会では強い風が吹く、頭取の解任もあるだろう。
佐田は文子を乗せて高速道路を走っている。背の低い山々を右手に見て、繁華街に向かっている。
「出かけるって何処にですか?」
「そうだなクライアントの子どもさんにプレゼントだお前が選んでくれ、そのあと飯でも食おう、店はお前が選べ」
「プレゼントってどんな方がつけるんですか?」
「大学4年生の女子だ、そろそろ卒業だからフォーマルなネックレスが良いって聞いているんだ。誕生日プレゼントにする。何処に行けばいいんだ、このスマホのマッピングアプリで設定してくれ」
「ええ!そんな大切な人のプレゼントを私が選ぶってそんなので良いの?」
「値段は気にするな。太客だなんでもいい。俺が選ぶよりマシだと思うぞ」
「ウーーン自信がないない、最近会社の若い子が気に入ったのを雑誌で見せて貰ったな、それじゃ設定しますね」
「その子の写真があるかもな、車が止まったら見せてやるよ」
「その前にお前の服だ、その普段着じゃ舐められる」お前の服を買うぞ
「急に何を言うんですか?私時々甘えさせて貰らえたら良いんです」
「いまのままじゃダメだ、ちょっと金かけるぞ、今話したジュエリー店を調べろ、その周りだったら良い服があるんじゃないかな」
佐田は思う、男は五人の女性を求めると言う。
1、自分の産んで子どもを育ててくれる女。
2、テーブルマナーのできる女、付き合い、つけ届けにそつのない人。
3、呼んだら直ぐに来る女、寂しさを埋める人。
4、身体の相性の良い女、性癖趣向が同じの人。
5、学びのある女、知的かつ柔らかい感じ容姿は普通の人。
佐田は結婚はしないし子どもは要らない。呼べば直ぐ来る女もいる。
男がレベルを上げる時良い女が必要だ。良い女が佐田を選んでいる事がアピールになる。
この頃、大物と付き合うと相手方は夫婦連れが多い、ゴルフでも連れて来る。クライアントのパートナーも飽きさせないためにも、センスの良い女性が横にいることが必要だ。当然女性だから身なりのチェックは必ず受けるし連れの女性で男のランクが上がる。
文子の選んだショップの近くで車を止めて繁華街を2人で歩いた。意外にも佐田は腕を組むように文子に命令した。突き出す佐田の腕に文子の身体を押し付ける様に歩いた。
ちょっと恥ずかしく嬉しい感じがした。
ジュエリーのショップを出て個性的な紙服を文子に持たせて気が向いたセレクトショップに佐田はズカズカと店にはいり、思うまま服を掴み文子に着させた。
2、3着掴んでここは違うなと言って外に出る。またウインド越しに服を見てまた入って行く。真剣な顔で服を選び文子に来させる
文子は慌て店員にサイズを伝えて試着室に入る。気に行ったのが有れば直ぐに包みまた違う店を物色している。
最後に佐田が気にいった、深いアイボリーのカシュクールベルトワンピースドレスを着させて、靴も合わせてトータルで佐田の趣向で買った。それは包まず今すぐに着ろと言う言われた通り着ると佐田はさっきの店で買った、バタフライシルエットペンダントを付けさせた。
ダイヤを散りばめたペンダントは貴賓があり可愛らしさが追いかけて来る。文子のイメージにはピッタリだ。
知り合いのスタイリストの店に行ってブローしてもらいメイクもしてもらった。少し水商売風にチークは濃いめルージュは真紅にした。中年女の色気が増した。
「これから俺が仕事で呼び出す時はここでセットアップしてもらえ、支払いはまとめて俺が払う、わかったな」
車に戻りトランクからバーキンのバックを出してきた。「これを使え、帰ったら俺の家に置いておくと良い」
背の高いホテルににタクシーで向かって文子を先に降ろさせた、ボーイ達の反応を見る為だ。
セレブを見分ける彼らは態度で答えを出す。タクシーのドアに手をやり優しく開けて止め、スラリとした文子の足に目をやると靴のセンス、降りる時の腰捌き、服と持ち物宝石を見て即座に対応する。どうやら一定のテンションで対応しているようだ。チーフ格の男が会釈する。
佐田が車から降りてドアの前で胸を張った。すかさず文子が寄り添い腕を取った。
ボーイ達が深く頭を下げる。連れている女が輝くと成功した男として認めさせた気がする。
2人はそのままエレベーターに乗り最上階のレストランに入った。
全てを整えた文子が目の前に座っている。佐田は満足した。
街はすっかり暗くなり、夜景の見える背の高いホテルのレストラン。レストランは佐田の為に窓より一段高い席をリザーブしていた。その席の方が目が差しにくく夜景がガラスの反射がなくワイドに楽しめる。
文子はソムリエと楽しく会話し、ソムリエはまるで女王様に仕える召使いの様に振る舞った。楽しい会話のご褒美としてソムリエの進めるシャンパンを頼んだ。
文子は会話の中の笑い声が綺麗だ。佐田が下品な話しをしても可愛く困った顔をして笑う。テーブルマナーも見ているだけで安心する。ナプキンを細かく上手に使い、上手に服を守っている。こんなのが欲しかったんだよ、俺の横にベットの上でも、連れて歩いてもこの女は上物だ。
佐田の仕事の道具は会社の乗っ取りだ。意外に弁護士と組むとこんな話が舞い込む。大抵は代替わりのボンボン社長が会社を私物化し、認められない焦りと能力不足でやりたい放題していて。
先代の部下達が反抗のために計画して物を実行する時に佐田が面白がって付き合ってたら、案外簡単に出来てしまう事に気がづいた。
世代交代の中小企業に相続問題を解決する為に株式化を説得させて、持ち株会社を作る。株を担保に設備投資を誘い、若い社長を乗り気にさせて計画は進むが結局は不良債券にさせて執行役員を送る。会社に力があれば株を買い上げ社長を追い出し、力が無ければ役員の立場を利用して勝手に資産を売却して逃げる。経済マフィアの佐田にやり方は法律を上手く使う。
今度は話が大きい有名機械メーカーの乗っ取りにメンバーとして動くのだ。
当時機械メーカーとなれば協力子会社の上に成り立っている。それを支えているのが地方銀行だ。不良債権を抱えて何処の銀行も苦しい。その地方銀行を抑えてメーカーに揺さぶりをかける、協力子会社を揺さぶり株価を下げて買いに走る。これは巨大な仕手筋に佐田が持ちかけた案件だ。
機械メーカーの重役やまとめ役の議員などにはハニートラップをかけて目眩しをしている。
佐田が狙っていた銀行への道筋はついた。そこから煽り大物を仕留めに行く。これからは扱う金額は桁が違う、パートナーになる人はそれなりに高級志向で成金な態度を嫌う、その人は社交ダンスを踊りながら平気で肝臓にナイフを入れるような、冷静で貴賓と冷酷が合わさる人だ。肝臓をやられた奴は苦しみ痩せ衰え死んでいく。
勝負はいつもやらないと勝てない、それだけは事実だ。
中川はゴルフ場から気持ち良く車に乗った、今日はゴルフ仲間の宿敵佐田から勝利を物にした。大きく金額が掛かった最終ホール。
佐田は60センチを残して止めた。
勝負を賭けた中川の寄せは2M、我ながら上手く寄せた残りのラインも良い、2人とも入れたらパープレイで同点でホールアウトだ。
佐田はマナー良く刺激もしないでじっと見守る。これぐらい入れて当たり前の様に男らしい態度だ。
しっかり読んでど真ん中から入れた。逆に佐田のボールは登りの60センチ、カップの周りが荒れてれば緩く打てば弾かれる。
息を呑む中、佐田のパーパットは手間で止まり連敗を阻止した。
打った後佐田はうずくまり、膝を着いて白いパンツの膝を汚した。おしゃれな佐田の信じられない姿だ。
「これで連敗阻止ですね」
中川は嬉しい顔を隠さなかった。
「今日で勝負は五回目ですね、最初二つ負けて、ウチが二つ勝って、ワンポイント中川さんのリードですね」
悔しくて堪らない佐田は、「直ぐにリベンジしますから時間下さいね」
「ナイスゲームです」と握手を求めて来た。
佐田はこのゴルフ場で知り合った、佐田が1人出で来て人数の足りない中川のパーティーに入って来たのがきっかけだ。
佐田の仕事も知らないし、こちらも銀行の執行役員とは明かしていない。LINEの交換程度で休みを合わせることしかしていない。たぶん自由な時間があるからそれなりの立場だろう。逆にそれがいい、勝負に集中できる。
「今日は佐田君から貰ったドリンクが良かったよ、オレンジ味で疲れ方が違った気がするよ」
「ちょいとアルコール入ってますからね、栄養ドリンクと同じですよ、運転気を付けて下さいね」
「これくらいで酔ったりしないよ、ゆっくり帰るよ」
中川はゴルフが終わったら付き合いも無く真っ直ぐに帰る。必ず帰りにコンビニ寄って
パンを買って食べながら帰るのだ。今日も行きつけのコンビニの駐車場に止めようとバックで車を侵入したら。
後ろに人がいた。60歳ぐらいの女性だ。
車に当たって足を挫いたらしい。
ヒステリックに怒り出す。自分で警察を読んで、警察が来るまで喚き回し、駆けつけた警察官に言った。
「この人お酒臭いです」
出張先のホテルのロビーに置いてある新聞に目が行った。一面に交通事故の写真が大きく出た。地方銀行の頭取が飲酒運転で人身事故を起こしたと言う記事だ。ゴルフ帰りのプライベートの事故だと書いてある。
武志は普通に考えておかしな話しだ、頭取ぐらいなら運転手付きの車に乗るだろう。その頭取は前職の商社から送られている銀行の再建を任される実力者だ。ゴルフ好きでシングルプレイヤー。ゴルフ好きを使って近づきプライベート感を出して、一人になった所を狙われたのだろう。
中川は仕手グループから守るために株主にコミュニケーションを取ろうと動いていたのだがどうやら敵さんには邪魔だった様で、どうやら嵌められて飲み物にアルコールと少量の睡眠薬が入ってたと予想される。そこに当たり屋を置いておくなっんて力の入りようだ。
ご丁寧に警察は呼気検査でアルコールを疑い計測している。当たり屋は女性でヒステリックに叫び対応しなければならない状態だ。結果が出たら飲酒は現行犯で逮捕される。
口止めより早く新聞記者に話した奴もいる。場所がコンビニで衆人の前での事だから個人特定は出来ない。
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