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ゼイン王子の話②

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「あら、どうして?………王太子になれる話なんてものは貴方の将来にも役に立つでしょうに」





確かに将来の生活には困らないだろうな


ただでさえ兄弟が多いんだ


王になれなければ、家系を継ぐ王族以外は侯爵以下の位になることは確定だろう


なりたいと思ってなれるものでもないのだから、ありがたく受け入れるべきではあるが……


ただ…………





「私は別に王になることを望んでいる訳ではありません」


「…………………それは…王妃様の願いかしら?」


「…………まぁ…母は私が王になることを望んでいませんね」




小さい頃はそういった感じでもなかったんだが………

何故か急に口癖のごとく言い始めたような記憶がある





「……………………それに私もそこまで強く願っていませんから」






「王にならなくていい」と言われてきたが………



……………かなり役目も放棄していたし、単に期待していないだけかもしれない







「貴方は母親の気持ちを尊重するために、王になることを拒むというの?」




探るような目だ

私の意思を確認してどうするのだろう…






ここで『そうです』なんて言ったら後々面倒なことになりそうな予感がするんだが…………








「拒んでいる訳ではないです。………もし指名されたら、ありがたく受け入れます」




そう答えると首を傾げて黙ってしまった


そこまで深く考えなくてはいけないことだったのだろうか




「…………………………強く望むものがないから、提案に応じないということかしら?」





考えたことがなかった




今までほぼなんでも揃った豊かな環境に身を置いていたからか…………特にこれ以上望むものもないな


王族の呪縛……………魔力の保有量にも問題は見当たらないし、むしろかなり余裕がある








運良く王族に生まれた訳だが…


特に波風の立つことの無い平凡な人生だった





……………まだ12年しか生きてないけど

………………………もしかしたらこれから波乱万丈な人生が待ち受けてる可能性もあるけど







そうだとしても今までは平和だったし、悲劇があったとしてもクシアが殺されたことくらいだ











「……………………………目立ちたくないのね」



「え?」








そう言うと目の前の女性は頭を抱えてため息をついた




「流石はあの王妃殿下…………アペルピスィア様の子供だわ。貴方と違って彼女には、私にしか叶えられない・・・・・・・・・・ものがあるから反応は異なるとは思うけれど…………………そういうところは瓜二つだわ」



………………母との間に何かあったのだろうか?

こんな反応をされるとは………



気まずいな………………

一体何をしたんですか、母上






「お気を悪くさせてしまっていたら申し訳ありません」


軽く頭を下げると驚いた様子だった


「ゼイン王子や母君に対して悪い感情を抱いてる訳じゃないわよ。…………そんな困った笑顔を見せてもらわなくていいわよ」




その言葉を最後に、あたりは静寂とした様子に戻った


単に話す話題が…………そうだ



「エーテル様」

「?」







これは言っておかないと





誤解されたままでは良くないし、何より話す機会があまりないのに後から伝えるのも難しいだろう




「私が側妃様の提案を断る理由は…………リリアーヌを材料に叶える願いがないからです」


「………………」



「………………第3王女がかなり厳しい状況に置かれているのは承知しています。…………この離宮もそうですが、王族として正式に認められたにも関わらず、その権利を受けられていない」



普通、側妃様が彼女をこの廃れた場所に住まわすことは許さないはずだ

それでも尚ここに住んでいるということは、



「…………それが陛下の命であることは誰もが知っている」




陛下ならば、エーテル様の言葉を無視できる

リリアーヌの強さに多少………いや、かなり怯えている様子は見せるが、時折瞳には一切の感情も映っていないことがある


おそらくエーテル様も…………リリアーヌも理解しているのだろう

反発はするが結局折れたり、ゴリ押ししたりと引き際を承知しているようだ










「……………………リリアーヌの後ろ盾に関してはお任せ下さい。引き受けます。妹ですし………何より………………」



「…………何より?」


優しい声だった

辛そうで、それでいてほっとしているかのような



「………………あの子は…きっと、私にとって特別です」



また静粛が訪れる

だがさっきのような居心地の悪さは感じない



クシアを前にした時のような安らぎが…






「…………………………」


「クシアもそうです。あの子もまた、私の特別だった。…………………もうここにはいなくても、今までも、これからも」


「………………………そう………あの子も…」






この方にとって子供は夢でもあるんだろうな…

本人が望むことを沢山させてあげたいと思っているんだ

そんな人が周りにいないから、余計に





「リリアーヌはきっとこの場所を変えてくれる。…………とんでもない力を持っているのも彼女のいい所と言えますから」





クシアも生前、かなり突拍子のない行動で周りを驚かしていた

彼女たちは本当に似ている








「まぁ…………あそこまで力を振るう勇気を持つ者はあの子以上にいないでしょうねぇ。流石に私も驚いたもの」




何事も冷静に対応するエーテル様でさえ、流石に驚くのか


………………とんでもないな…





「はは……………とりあえず、事情は本人に聞きましょう…」


「そうねぇ」









一旦話を切り上げて、再度扉の前に立つ




エーテル様は椅子に座ったままこちらの様子を伺うようだ








「リリアーヌ……………私たちは君を怒ってもいないし、否定もしないよ。ただ………何があったのか話が聞きたいんだ。もしかしたら何か手伝えるかもしれないよ」



「私は君の兄だから、望むものを叶えてあげよう。辛いことがあったなら相談に乗るよ。……………だから、扉を開けてくれないか?…話がしたいんだ」



返事がない………………

やはり難しいのだろうか……………………







ただでさえ突然この場所に来た子だ

きっと突然誘拐の如く連れてこられたに違いない

それに私も気になってはいたけれど、声をかけたことはほとんどないんだ


突然兄だと言われても、作られた壁は中々壊せない








どうすれば扉がひら


「どうして手伝えるって言…………仰るのですけ…か」


「リリ!」

エーテル様が扉が開いたと同時に立ち上がる






よ、ようやく出てきたな………


出てこないかと思った……






「あら、リリアーヌ………………その顔!!!!!どうしたというの?!」


突然の悲鳴が聞こえてびっくりする


横から悲鳴が聞こえてきたのもそうだが、それよりもエーテル様がここまで動揺するとは思わなかった





でも………顔って…




扉から顔を出てきた少女の顔を見る










「………………泣いていたのか?」







いつもは真っ白だったはずの肌は赤く色づいて、目元が少し…………いや、だいぶ腫れている



「………………………だって…………」





「あぁ………とりあえず中に入りましょう」


入れてくれそうだったので、その状況を読み取った側妃様がすかさず侵入を試みる


1度小さく開いた扉は閉ざされることなく大きく開いた







ーーー









「落ち着いたかしら?」




とりあえずリリアーヌを椅子に座らせ、エーテル様と2人がかり頭や背中を撫でてやる







「はい…迷惑かけてすみめ………ます……せん」



離宮の中は意外と綺麗に整えられて、人が住める状態になっているようだ


………………誰がそうしたかは検討がつくが…




……………エーテル様はこの離宮の造りを網羅していそうだな












「…………………………廊下をあのようにしたのは貴女なのは分かっているけれど…………どうしてあんなことを?」


「えっ」




え、あ、もう分かっている前提で話すんですか?







『廊下の件は貴女がやったの?』とか前置きは一切ないんだな………

すごいな…………






「……………………はい」

「そう」






え、それだけ?!

甘すぎるにも程があるでしょう?!?!


一応、結構の年代物のはずなんだが…………






あとなんでそんなに笑顔なんですか、エーテル様










「陛下が貴女に何を言ったの?」


「!」


「…………」

陛下?何で突然………



「あの廊下は謁見の間から続く所よ。廊下に傷が付いていたのもあの場所からだった」


「エーテル様は分かっていらっしゃったのですか?」


「えぇ」


「………………………その…」



かなり困った顔をしている

エーテル様に迷惑をかけてしまったと焦っているのだろうか






…………大丈夫だリリアーヌ

むしろこの方は喜んでいるよ










「…………………会えないって言われたんです」


「「?」」




会えない…?

誰かに会いたかったのだろうか



「リリは誰かに会いたかったの?」



もう泣きそうだ

顔が大変なことになってる………






「………………かあさん…」


「「かあさん?」」



ハモった

なんだろう………かあさん…






「あぁ…リデラ様ね」

「どなたですか?」


聞きなれない名前が出てきた

エーテル様が敬称で呼ぶほどの方は………



「リリアーヌの産みの母よ」

「なるほど……」






つまりリリアーヌは本当の母親に会いたがった訳か

今はエーテル様が母とはいえ、養母だ






『母親』と言うよりは『守ってくれる人』と言う認識の方が強いのかもしれない





「かあさんに会いたいってお願いしに………村に帰してほしいって言ったの…んです」


「しばらく会ってないものね…」



突然離れ離れになっていそうだな

連れて来られたのが8歳のときだから、2年くらいか








「お前は一生おうけにつくさないといけないって」


……………と、隣から冷気が



「殺すわ」

「何をおっしゃるんですか?!」

「身勝手にも限度があるのよ」




隣で反逆者が生まれそうになっているところに遭遇しているリリアーヌと私のことを考えて欲しい







「それで…ていこーして……………」


抵抗???

あれが?????



「そうだったのね………………それは辛かったわね」




『それは辛かったわね』って………

あの崩壊具合をよく見てなかったんですか???




「でも大丈夫よ、リリ」


「…………どうしてですか?」










「私が会わせてあげましょう」


「「!」」



あ、会わせてあげるって……………



「ほ、ほんとに?………ですか?」


「えぇ。ただ…………条件があるの」


条件?





「貴女が立派な淑女になれたらよ」

「………」









……………………いや無理だろ






あの崩壊を平気でやるんだ

これは厳しい



「貴女が王女になったからには、マナーは避けて通れないわ。作法もそうだし………言葉使いもね」


「さほう…」






ほ、ほらぁ…あんまり理解出来てないみたいですよ…







「貴女は変わらなくてもいいの。ただ王女・・としてのリリアーヌがいなくてはいけないのよ」


「王女としての私?」


「そう。場に応じて、貴女は変わらなくてはいけない」




…………王族の宿命だな





とりあえず、この世界で生きていくだけの力がないと話にもならない

エーテル様はリリアーヌに、『誰にも文句を言わせない王女』になって欲しいのか






「貴女が王女として立った時、あとは自由よ。どれだけ暴れようが、破壊しようが、何をしてもいい」




そ、それはいかんでしょう!!!!!

そんなこと初めに言ったらあかんでしょう!!!!!




「貴女にはそれらをする権利があるの。とことん抵抗しなさい」


「うわぁ…………」





こうして暴君が出来上がっていくんだなぁ…

未来の暴君が私の妹か……

そうか…









「マナーや教育は私が担います…」


「あら、頼りになるわねぇ。優しいお兄様がいて良かったわね、リリアーヌ」


コク




頷いてるなぁ…




「お願いするわよ、お兄様?」






……………はぁ












ーーーーーーーーー













「…………………貴女は………………………」










王都の城下にある小さな小屋の前にはあたりの雰囲気に似合わない青年と少女がいた







小屋の扉から出てきた女性は思わぬ来客に声を失っていた


しばらくして少女が呆然とする女性を前に優雅なカーテシーを見せる





「…………………久しぶり…母上」


「…………っ!」









そして感動の再会を貼り付けた笑顔で見守る1人の青年の姿











(何故私まで着いていかなければならなかったのだろう…)




青年は少女のことは知れども、女性に関しては全く知らない

血縁者という訳でも、恩師でも、ましてや知り合いでもない関係









(………………まぁ…リリが喜んでいるようで何よりだ)




青年は少女に甘かった






いや、甘くなったという方が正しいだろう







彼の妹になってから5年

妹の教育係になって3年





この期間は彼が甘くなるには十分な期間であった





心配ばかりかけさせ、彼の精神をいとも簡単に削っていく妹

彼女を更生させるために彼は死ぬ程努力した

努力せざるを得なかった





そのせいで彼の王子としてのスキルが格段に上がったのは言うまでもない


妹がやらかした後始末をこなしていったことで、彼には王子として避けては通れない事務処理のスキルを磨き上げた





また、たった数年で魔法のレベルが格段に上がっていた









彼の妹はもはや歩く兵器である



腕っぷしの強さはもちろん、魔力の保有量がバグを起こしていたのだ


今、現段階で彼女を止められるのは青年と、彼の異母妹、そして彼女の養母、最後に異母弟だけであった








「リリアーヌ……………いえ、王女様………どうして…」


「なっ!お、王女様だなんて………………そんなこと言わないで、母上」



(城で見るリリとは大違いだ)



「ここに来てはなりません。貴女は……………この国で最も高貴な方々の1人。……………………今すぐお帰りくださいませ」


「無理よ!…………私頑張ったわ!母上に会うためにすごく努力したの!!!!!ようやく許可をもらって…………………今すぐだなんて…そんな悲しいこと言わないで…」


「……………………………リリアーヌ…」


「その声が聞きたかったの!その声だけを…………」


「リリ………………」




悲しい目をした青年が少女の頭を撫でる



間近で少女の努力を見てきた青年には痛みが伝わっていた




「あ…そうだ。母上に紹介しようと思って。……この人は私の兄………ゼイン王子よ。…………3年間くらい…ほぼ毎日ずっと世話して貰ってるの」



突然始まった妹の紹介に青年は背筋を伸ばす



「ぜ、ゼイン第1王子殿下でしたか………!申し訳ございません、すぐに礼を尽くせず。かなり驚いてしまって」




慌てて頭を下げようとする女性を青年が止める




「いえ。親子水入らずの所を邪魔してしまい申し訳ありません、リデラ様」


「………私をご存知なのですね」


「リリからよく話を聞きまして。話に違わず、お綺麗なお方で驚きました」


「まぁ……」


「あ、惚れたらだめよ兄上。私の母上なんだから。………兄さんになんか…………兄上になんか絶対に渡さないわ」


「あ、あぁ…」


「…………………申し訳ありません、王子殿下………………小さい頃からしっかり教育していればこんなことには…」


「あら、謝らなくていいわ母上。兄上はこの前婚約者に逃げられて傷心なのよ」


「いらないことは言わなくていいってこの前言っただろ。…………それに逃げられたのはリリのせいだったのを忘れたのかい?」


「ふふ、そうだったかしら!!!」


「はぁ…すっかり調子に乗ってるな」


(………………………おそらく彼女達が次に会える日は遠いだろうな)




王子と王女の城外の散歩・・に護衛が付いていないはずがなかった




(帰ったらエーテル様の特訓が始まるだろうな)





「城にはレイラがいるとお聞きしました。あの子が守ってくれたら私も安心です」


「えぇ!私は元気にやっているから、母上は心配しないで。…………いつか絶対に、母上を迎えに行くから」


「…………………楽しみにして待っていますね」



(………………………もう時間か)




彼らは長く同じ所に留まれない


あくまでも彼らは散歩をすることが名目だ





「行こう、リリ。……………では失礼します。お邪魔して申し訳ありませんでした。…………!」


「…………………………っ」




少女が苦しみに耐えるように女性を抱きしめる




「また会いに来るから………………母さん」








「………………………えぇ…………待ってるわ…リリ」




















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー












「殿下」





ここは王城の一角ーー


他の部屋より一際広い部屋には2人…………………



いかにも高貴な……優しげな雰囲気を纏う青年と、青年の側近がいた












「…どうした?…………………何か問題が起きたのかい?」




青年の前に差し出されたのは一通の封筒






「いえ。………………ハテサルより、イアン…………リリアーヌ王女殿下より手紙が送られております」


「はぁ……………向こうに着いてからすぐ手紙を送るように言ったのに、ようやく1通目が届いたな…」




先程まで纏っていた雰囲気とは異なり、手紙の相手に呆れるような、妹を心配する1人の兄がそこにはいた







「あの…………………なんて書かれていますか?」


冷たげな雰囲気の側近はソワソワしながら手紙を見つめる



「はぁ…気になるのは分かったから、少し待ってくれ」



持っていたペンを机に置き、長い指で封筒を開ける



ソワソワする側近を前に、一通り目を通したらしい手紙を見せる










「取り敢えず、向こう側にバレていたりはしていないみたいだ」

「…………確か皇太子も同学年に在籍していましたよね」


「何故か協力者がいるようだが…………イアンの友人がいればまず大丈夫だろう。何かしらのフォローはしてくれるはずだ」

「ですが……………」


「あぁ…」












「「心配だなぁ………………」」











「リリアーヌ王女殿下が傷つかないか心配です」

「しっかり真面目にやれているのだろうか」






彼らの苦労は絶えなかった

1番被害を被ってきたのは兄であるゼインと、その側近である

今までの苦労を知っているからこその心からの心配だった







「何故あの時、陛下に進言なさらなかったのですか…。流石に無謀すぎます」


「本人が受け入れれば私は何も言えないよ…」








王がリリアーヌを男装させ送り込む話をした時、ゼインは自分が行くことを決めた

もう19歳でエピスィミアの学園も卒業しているとはいえ、大切にしている妹を送り込む訳にはいかなかった

にもかかわらず、結局リリアーヌは最後まで拒否することなくおかしな話を受け入れてしまった













「…………………………私と結婚させるのではなかったのですか」


「そのつもりだよ。いずれはね」






側近の実家は公爵家であり、彼もまた次期当主だった


そしてリリアーヌの婚約者でもある


リリアーヌの後ろ盾を作るために婚約させたのだった






「王女殿下の正体が見つかれば、国の滅亡は勿論ですが、王女殿下本人も無事ではいられませんよ」


「…………………………分かっている」




重い空気が漂う






「………………………今度ハテサルの学園で行事があると聞いたんだ」












「あら、そうなの?」

「そうなんですか?お兄様」



「「?!?!?!」」






いつの間にか開いている扉からは美しい女性と、少女が2人




「無断で入られるのはおやめ下さい…………エーテル側妃様、シエル王女殿下」



「ご、ごめんなさい」


側近に咎められ少女はワタワタして謝っている






「行事の際に何かするのかしら」


悪びれもしない様子でソファに腰掛け、女性が青年に問う






「えぇ………リリを連れ戻します」


「「「!」」」






「向こう側には適当な言い訳を…………。取り敢えず、数ヶ月在籍していたという事実だけで十分なはずです」




「まぁお兄様、かっこいいわ!」


「確かに在籍はしていますからね……………現在進行形で」


「………………」







「もし、王族を向こうが要求したら……………私が代わりに」


「…………リリを連れ戻せるとしたら、貴方は要求しないと思うけれど」

「人質になりますからね」

「周辺国から人気のお兄様を乱暴にはしないと思うわ」





4人の雰囲気は実に和やかであった













「なら早速、現地にいる護衛に専属侍女に私達がそちらに向かうことを伝えておくわ」


「お願いします、エーテル様」


「シエル殿下、くれぐれもいつも送られている手紙でリリアーヌ王女殿下にこのことを伝えてはいけませんよ」


「もちろんよ!」





彼らはリリアーヌの話になると盛り上がるのだった













リリアーヌが事実を知るまであと数ヶ月


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感想 2

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みんなの感想(2件)

hananokeiji
2022.08.06 hananokeiji

更新楽しみにしています。読むのは大好きですがこうして感想にして文章にするのは不得意で、上手く表現できませんが完結するまで読み続けようと思います!今は冷めた感じのジークですが甘々になるのを楽しみにしています。

𝑹𝑼𝑲𝑨
2022.08.06 𝑹𝑼𝑲𝑨

こんにちは、hananokeijiさん!Σ(゚д゚)

また感想を良かったら…と書いたのは自分ですが、本当にわざわざ感想を頂けるとは思っておりませんでした…!

今丁度話の展開を練っていたところで…
突然の嬉しい知らせに舞い上がっております!

甘々のジーク……供給までしばらくお待ち下さい(ᐢ ܸ. .ܸ ᐢ)՞ ՞
期待に応えられるジークをお見せできるよう努力致します!


自分は書き始めで話の展開が上手くなくて、「うーん…?」と読んでいて納得いかない部分もあるかもしれませんが、その際にはご意見等をお聞かせください(*^^*)





完結するまで読んで頂けるお言葉、大変嬉しいですf^^*)

hananokeijiさんのお気に入りの作品となれますように…


RUKA

解除
hananokeiji
2022.08.01 hananokeiji

続きが気になるので投稿してみました。リリとジークがハッピーエンドになるところ早くみたいです。男装のお話大好きで、主人公がハチャメチャな所が気に入っています。更新を楽しみにしています♪

𝑹𝑼𝑲𝑨
2022.08.06 𝑹𝑼𝑲𝑨

初めまして、hananokeijiさん(ᐢ ܸ. .ܸ ᐢ)՞ ՞

感想を書いてくださってありがとうございます!
まさかお声を頂けるとは全く思っていなくて、とてもびっくりしております!


hananokeijiさんは男装ものがお好きなんですね!!!
自分と同じです!この作品を書こうと思ったのも、男装するキャラクターがとても好きで書き始めたんです…
もしかしたら………気が合うかもしれませんね………


初めての作品なのでまだまだ足りない部分もあり、誤字脱字も凄まじいですが
優しい目で見ていただけると幸いです


ジークとリリも

「まだまだ絡みが少なくて恋愛要素が全く感じられない!!!」

という感じですが、ジークがイアン(リリアーヌ)のこと気づくまで…もうしばらくお待ち下さい!
(自分もジークとリリがデレデレしているところが早く書きたいんですが…急に飛躍してもなぁ…といつも悩んでいます…)



まだまだジーク以外にも、腹黒オリヴィエやレイラ(最近登場が少ないですが)のキャラ

また作品の背景についても触れていきたいと思っております!


良かったらお時間ある際に、またコメントしていただけると嬉しいですf^^*)

今後ともこの作品をよろしくお願い致します!(*´꒳`*)



RUKA

解除

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