52 / 64
【5】救出
51. 「死なせ、ないで」
しおりを挟む
対妖防衛隊、東都中央の詰め所に到着した彰吾が目撃したのは、慌ただしく運ばれる隊員たちの姿と緊急で設置された医療部隊の治療室だった。
(何があったんだ)
彰吾は慌てて周囲を見回しながら呟いた。
「綾子さん……」
「鈴原! 来たのか!」
そう声をかけてきたのは、同じく今日非番だった参番部隊の副隊長、波左間だった。
「――大変だ! 隊長が……」
彼からの説明に、彰吾は言葉を失った。
「隊長が、妖に憑かれて、飛び去った……?」
事態が飲み込めないうちに、彰吾たちは長官に召集された。
***
「本部に侵入した妖は、藤宮第参部隊長が追っていた妖【九十九】だと見られる。【九十九】は第五部隊所属・神宮司隊員及び医療部隊所属・間宮隊員に取り憑き、部内に侵入。多数の負傷者を出したのち、応戦した藤宮隊長に取り憑き逃亡。当該妖は、今までに当時隊員であった藤宮隊長の父親を含め、多数の隊員及び市民を殺害しており、危険度が非常に高い。藤宮隊員に取り憑いたままであれば……」
長官は言いにくそうに視線を落としてから、再び彰吾たちを見た。
「そのまま、討伐すること」
「――」
彰吾はぐっと拳を握った。
妖に憑かれ、鬼となった者は討伐を優先するというのは部隊の常識だ。
鬼から人間へ引き戻すためには、身体を変化させている妖力を家紋の力で切り離し、本人の人としての意識を呼び戻す必要があり、非常に手間がかかるうえ、それをすることで新たな犠牲が生じてしまう可能性がある。
妖力だけを切り離すのはとても高度な技術がいる。
綾子が彰吾を引き戻す時に、【焔】の家紋の力で妖狐の妖力だけを焼き切ってくれたのは、非常に難しいことなのだと今ではよくわかる。鬼になった者ごと、物理的に滅してしまうほうが余程楽で安全だ。そうせずに、妖に憑かれた部分だけを排除し、鬼になりかけた者を人へ引き戻すことができる綾子は、家紋の力の制御がとても上手いということで、何より、その自分の身を顧みない力の使い方こそに、彰吾は感銘を受けたのだ。
「了解しました」
彰吾も周囲の隊員と声を合わせて返答した。
各隊ごとに動きを相談するため解散する。
参番隊副隊長・波左間が彰吾の方をたたいた。
「鈴原――隊長を討伐する気は」
「もちろん、できる限り救出を優先します。――俺たちで、先に隊長を見つけましょう」
彰吾の即答に波左間はうなづくと、耳打ちした。
「――治療中の間宮さんが、お前に話があるそうだ」
「!」
彰吾は急いで臨時に作られた医療室へ向かった。
話によれば、華は九十九に取り憑かれていたが、綾子の家紋術で妖気を綺麗に焼き払われ人へ戻ったらしい。
(俺と、一緒か)
とにかく彼女は一部始終を見ていた可能性がある。
綾子と九十九がどこへ行ったのか知るための有力な情報をもらえるかもしれない。
「――来た、の」
全身を包帯で巻かれた華が、精一杯の様子で頭を持ち上げた。
「少し、彼と話がしたいの」
そう言って人払いをすると、華はよろりと身体を起こした。
慌てて彰吾が手助けをしようとすると、その手を払いのけようとしたが、彰吾はめげずに言った。
「何に意固地になってるんですか、あなたは。大怪我しているんでしょう」
「……」
「俺を呼んだと聞きました。――俺が知りたいことわかっていますよね」
「藤宮 綾子の行先と、九十九について、でしょ」
彰吾は頷いた。
「どこへ行ったかは、検討がつかないわ。南の方向へ……飛んで行ったのは見たけれど」
「――南?」
彰吾は眉間に皺を寄せた。先ほど長官からは『西』の方向へ飛んで行ったと聞いたのに。
「違う方向を言ったわ。だって、もし他の隊員が見つけたら、藤宮 綾子ごと討伐するでしょ。だから、あなたを呼んだの」
華は彰吾をじっと見つめて言った。
「藤宮 綾子を死なせ、ないで」
「……間宮さん」
彰吾は返答に困った。間宮 華という人物の気持ちがわからなかった。
(俺のところを尋ねてきたり、綾子さんが気にかけていたと言ったら取り乱して立ち去ったり、よくわからない)
――でも。
(綾子さんに俺と同じように特別な気持ちを持っているのは確かだ)
「もちろん、そのつもりです」
彰吾がそう力強く頷くと、華は少しあんしんしたように表情を緩めた。
そして、独り言のように呟いた。
「あの妖、おかしいの。人間を、妖にして、妻にしたいんだって、言っていたわ」
「――はい」
彰吾は表情を険しくして言った。
綾子から鬼になりかけた経緯を聞いたときに、その話は聞いた覚えがある。
(――その時と、思考回路は同じなのか)
怒りで手が震えそうになるのを堪えた。
(綾子さんを連れ合って『妻にする』だって? 許せるものか)
「――知ってるの?」
「綾子さんから――聞いたことがあるので」
「そう……あなたは藤宮 綾子と何でも話して……本当に想いあってるのね」
意味深に視線を落とした華の肩を彰吾は躊躇してから、ぽんと叩いた。
「神宮司さんは一命をとりとめたと聞きました。周囲の残骸の規模から、完全に身体が焼け焦げて死んでいてもおかしくないという話でしたが、あなたが早急に治癒をしたから、助かったのですよね。――自分も大怪我をしているのにあなたは彼を治癒した」
「私は、家紋の力が戻れば自分で治せる、もの」
「でも、自分より、神宮司さんを優先した。本当に彼のことが好きだったんですね。――その点では、あなたを尊敬します」
彰吾は頷いた。自分が大怪我しているなか、その治療を放置して相手を助けることはなかなかできることではない。
「――好きだったわけじゃ、ないわ」
華は俯いた。
「だって、修介さんが死んでしまったら、藤宮 綾子が気に病んで人に戻れなくなるかもしれないって思ったから。私は修介さんなんか死んじゃえって思ったけど、あの人だったらそんなこと思わないでしょ」
「――間宮さん」
彰吾は華に初めて共感を抱いた。彼女が綾子に対して抱えている感情は自分と似ているのかもしれない。
「――ありがとうございます」
なんと言っていいかわからず、彰吾は頭を下げて礼をした。
「――綾子さんは、必ず元通りにして一緒に戻りますから」
「――気をつけて」
華は視線を合わさず、ぼそっとそう言った。
(素直じゃない人だなぁ)
彰吾は苦笑しながら、医務室を後にした。
(何があったんだ)
彰吾は慌てて周囲を見回しながら呟いた。
「綾子さん……」
「鈴原! 来たのか!」
そう声をかけてきたのは、同じく今日非番だった参番部隊の副隊長、波左間だった。
「――大変だ! 隊長が……」
彼からの説明に、彰吾は言葉を失った。
「隊長が、妖に憑かれて、飛び去った……?」
事態が飲み込めないうちに、彰吾たちは長官に召集された。
***
「本部に侵入した妖は、藤宮第参部隊長が追っていた妖【九十九】だと見られる。【九十九】は第五部隊所属・神宮司隊員及び医療部隊所属・間宮隊員に取り憑き、部内に侵入。多数の負傷者を出したのち、応戦した藤宮隊長に取り憑き逃亡。当該妖は、今までに当時隊員であった藤宮隊長の父親を含め、多数の隊員及び市民を殺害しており、危険度が非常に高い。藤宮隊員に取り憑いたままであれば……」
長官は言いにくそうに視線を落としてから、再び彰吾たちを見た。
「そのまま、討伐すること」
「――」
彰吾はぐっと拳を握った。
妖に憑かれ、鬼となった者は討伐を優先するというのは部隊の常識だ。
鬼から人間へ引き戻すためには、身体を変化させている妖力を家紋の力で切り離し、本人の人としての意識を呼び戻す必要があり、非常に手間がかかるうえ、それをすることで新たな犠牲が生じてしまう可能性がある。
妖力だけを切り離すのはとても高度な技術がいる。
綾子が彰吾を引き戻す時に、【焔】の家紋の力で妖狐の妖力だけを焼き切ってくれたのは、非常に難しいことなのだと今ではよくわかる。鬼になった者ごと、物理的に滅してしまうほうが余程楽で安全だ。そうせずに、妖に憑かれた部分だけを排除し、鬼になりかけた者を人へ引き戻すことができる綾子は、家紋の力の制御がとても上手いということで、何より、その自分の身を顧みない力の使い方こそに、彰吾は感銘を受けたのだ。
「了解しました」
彰吾も周囲の隊員と声を合わせて返答した。
各隊ごとに動きを相談するため解散する。
参番隊副隊長・波左間が彰吾の方をたたいた。
「鈴原――隊長を討伐する気は」
「もちろん、できる限り救出を優先します。――俺たちで、先に隊長を見つけましょう」
彰吾の即答に波左間はうなづくと、耳打ちした。
「――治療中の間宮さんが、お前に話があるそうだ」
「!」
彰吾は急いで臨時に作られた医療室へ向かった。
話によれば、華は九十九に取り憑かれていたが、綾子の家紋術で妖気を綺麗に焼き払われ人へ戻ったらしい。
(俺と、一緒か)
とにかく彼女は一部始終を見ていた可能性がある。
綾子と九十九がどこへ行ったのか知るための有力な情報をもらえるかもしれない。
「――来た、の」
全身を包帯で巻かれた華が、精一杯の様子で頭を持ち上げた。
「少し、彼と話がしたいの」
そう言って人払いをすると、華はよろりと身体を起こした。
慌てて彰吾が手助けをしようとすると、その手を払いのけようとしたが、彰吾はめげずに言った。
「何に意固地になってるんですか、あなたは。大怪我しているんでしょう」
「……」
「俺を呼んだと聞きました。――俺が知りたいことわかっていますよね」
「藤宮 綾子の行先と、九十九について、でしょ」
彰吾は頷いた。
「どこへ行ったかは、検討がつかないわ。南の方向へ……飛んで行ったのは見たけれど」
「――南?」
彰吾は眉間に皺を寄せた。先ほど長官からは『西』の方向へ飛んで行ったと聞いたのに。
「違う方向を言ったわ。だって、もし他の隊員が見つけたら、藤宮 綾子ごと討伐するでしょ。だから、あなたを呼んだの」
華は彰吾をじっと見つめて言った。
「藤宮 綾子を死なせ、ないで」
「……間宮さん」
彰吾は返答に困った。間宮 華という人物の気持ちがわからなかった。
(俺のところを尋ねてきたり、綾子さんが気にかけていたと言ったら取り乱して立ち去ったり、よくわからない)
――でも。
(綾子さんに俺と同じように特別な気持ちを持っているのは確かだ)
「もちろん、そのつもりです」
彰吾がそう力強く頷くと、華は少しあんしんしたように表情を緩めた。
そして、独り言のように呟いた。
「あの妖、おかしいの。人間を、妖にして、妻にしたいんだって、言っていたわ」
「――はい」
彰吾は表情を険しくして言った。
綾子から鬼になりかけた経緯を聞いたときに、その話は聞いた覚えがある。
(――その時と、思考回路は同じなのか)
怒りで手が震えそうになるのを堪えた。
(綾子さんを連れ合って『妻にする』だって? 許せるものか)
「――知ってるの?」
「綾子さんから――聞いたことがあるので」
「そう……あなたは藤宮 綾子と何でも話して……本当に想いあってるのね」
意味深に視線を落とした華の肩を彰吾は躊躇してから、ぽんと叩いた。
「神宮司さんは一命をとりとめたと聞きました。周囲の残骸の規模から、完全に身体が焼け焦げて死んでいてもおかしくないという話でしたが、あなたが早急に治癒をしたから、助かったのですよね。――自分も大怪我をしているのにあなたは彼を治癒した」
「私は、家紋の力が戻れば自分で治せる、もの」
「でも、自分より、神宮司さんを優先した。本当に彼のことが好きだったんですね。――その点では、あなたを尊敬します」
彰吾は頷いた。自分が大怪我しているなか、その治療を放置して相手を助けることはなかなかできることではない。
「――好きだったわけじゃ、ないわ」
華は俯いた。
「だって、修介さんが死んでしまったら、藤宮 綾子が気に病んで人に戻れなくなるかもしれないって思ったから。私は修介さんなんか死んじゃえって思ったけど、あの人だったらそんなこと思わないでしょ」
「――間宮さん」
彰吾は華に初めて共感を抱いた。彼女が綾子に対して抱えている感情は自分と似ているのかもしれない。
「――ありがとうございます」
なんと言っていいかわからず、彰吾は頭を下げて礼をした。
「――綾子さんは、必ず元通りにして一緒に戻りますから」
「――気をつけて」
華は視線を合わさず、ぼそっとそう言った。
(素直じゃない人だなぁ)
彰吾は苦笑しながら、医務室を後にした。
5
お気に入りに追加
166
あなたにおすすめの小説
宮廷画家令嬢は契約結婚より肖像画にご執心です!~次期伯爵公の溺愛戦略~
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
ファンタジー
男爵令嬢、アマリア・エヴァーレは絵を描くのが趣味の16歳。
あるとき次期伯爵公、フレイディ・レノスブルの飼い犬、レオンに大事なアトリエを荒らされてしまった。
平謝りしたフレイディにより、お詫びにレノスブル家に招かれたアマリアはそこで、フレイディが肖像画を求めていると知る。
フレイディはアマリアに肖像画を描いてくれないかと打診してきて、アマリアはそれを請けることに。
だが絵を描く利便性から、肖像画のために契約結婚をしようとフレイディが提案してきて……。
●アマリア・エヴァーレ
男爵令嬢、16歳
絵画が趣味の、少々ドライな性格
●フレイディ・レノスブル
次期伯爵公、25歳
穏やかで丁寧な性格……だが、時々大胆な思考を垣間見せることがある
年頃なのに、なぜか浮いた噂もないようで……?
●レオン
フレイディの飼い犬
白い毛並みの大型犬
*****
ファンタジー小説大賞にエントリー中です
完結しました!
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
異世界でトラック運送屋を始めました! ◆お手紙ひとつからベヒーモスまで、なんでもどこにでも安全に運びます! 多分!◆
八神 凪
ファンタジー
日野 玖虎(ひの ひさとら)は長距離トラック運転手で生計を立てる26歳。
そんな彼の学生時代は荒れており、父の居ない家庭でテンプレのように母親に苦労ばかりかけていたことがあった。
しかし母親が心労と働きづめで倒れてからは真面目になり、高校に通いながらバイトをして家計を助けると誓う。
高校を卒業後は母に償いをするため、自分に出来ることと言えば族時代にならした運転くらいだと長距離トラック運転手として仕事に励む。
確実かつ時間通りに荷物を届け、ミスをしない奇跡の配達員として異名を馳せるようになり、かつての荒れていた玖虎はもうどこにも居なかった。
だがある日、彼が夜の町を走っていると若者が飛び出してきたのだ。
まずいと思いブレーキを踏むが間に合わず、トラックは若者を跳ね飛ばす。
――はずだったが、気づけば見知らぬ森に囲まれた場所に、居た。
先ほどまで住宅街を走っていたはずなのにと困惑する中、備え付けのカーナビが光り出して画面にはとてつもない美人が映し出される。
そして女性は信じられないことを口にする。
ここはあなたの居た世界ではない、と――
かくして、異世界への扉を叩く羽目になった玖虎は気を取り直して異世界で生きていくことを決意。
そして今日も彼はトラックのアクセルを踏むのだった。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる