29 / 64
【2】婚約披露宴と余波
28. (面倒臭い女だったなんてなぁ。詐欺じゃね?)
しおりを挟む
(こんな面倒なことになるなんてなぁ)
婚約披露宴の騒動から一週間。自宅の書斎のソファに腰かけた修介は、吸っていた煙草を灰皿に押し付けた。山のように積みあがった吸い殻が崩れて卓上に散らかる。
ちっと舌打ちをして、「おい!」と女中を呼んだ。
「これ片しといてくれる?」
「……はい、お坊ちゃま」
女中の何か言いたげな「……」という間が修介を苛立たせた。
「おい、お前! 今、俺に対して何か言いたいことでもあるのか!」
怒鳴り声を上げ、灰皿を床にぶちまけた。
「言いたいことがあるなら、はっきり言え」
「いえ、そんな、滅相もありません……!」
「ちっ」と舌打ちをすると、女中に「綺麗に片付けとけよ」と命じて席を立つ。
外の空気を吸いたかった。
修介ははらわたが煮えくり返るような気持ちだった。
あれから華から音沙汰がない。華は医療部隊にも出勤していないようだった。
それなのに、父親からは顔を合わせるたび状況を確認しろと責められる。
(華ちゃんからこちらに挨拶に来るべきだろ……)
縁側に腰かけながら貧乏ゆすりをする。
(華ちゃんがこんな面倒な女だなんてなぁ)
修介からすると、今までの華の印象は「聞き分けがよく、可愛らしい女の子」だった。
華の前に婚約者だった綾子といると、いつも小馬鹿にされているように感じていた修介にとって、華は心を癒してくれる存在だった。
例えば。
綾子と休日に食事に出かけた際に任務の話をしたことがあった。
修介の属する第5部隊は、東都都下の南部を防衛している。
南部は山間部も多く、熊や狼など、野生動物に取り憑いた妖が出ることが多いのだが、妖に取り憑かれ人を襲おうとした熊を連続で討伐した話をした時。
『妖は、負の感情を依り代にします。それは動物も一緒です。動物にも心がありますから』
綾子は神妙な顔でつぶやいた。
『短期間で何度も熊憑きの妖が出てしまう……というのは、人里に熊が下りてきて人間と衝突することで、妖がつけいる原因ができてしまっていると考えられますね。最近の用地開発にも原因があるのでは……?行政部と連絡を取って、開発場所の再検討をした方が良いかもしれないですね』
『そ、そうかもな』
修介としては1人で熊憑きの妖を連続で退治した功績を褒めた讃えてほしかったので、綾子の真面目な返答に話を続ける気がなくなってしまった。
『――もう帰るわ』
修介はため息をつくと、店を去って、その足で南部詰め所にいる華に会いに行った。
『華ちゃん……、今週、妖憑きの熊退治連続で俺疲れちゃったよぉ……』
そう愚痴ると、華はよしよしと修介の頭を撫でて言った。
『それは大変でしたねぇ。熊さんに妖が憑いちゃうと大変なんですよねぇ』
「そうなんだよ。獣が妖憑きになるとさ、凶暴さが増すだろ? もともと凶暴な動物だと、大変なんだよね」
『連続で討伐すごいですよ!! 皆さん、修介さんがいてくれなかったら大変だったってお話してましたよぉ』
『……だろ? 俺がいないとやっぱり第5は駄目だよな!』
(これが俺のしたい会話だ……)
修介は心の中で頷くと、華を抱き寄せ胸のあたりに触れた。
『んっ……ちょっと、修介さん』
華は頬を赤らめて、少し拒否する素振りを見せながらも、修介の好きにさせた。
(ったく、婚約者だってのに、綾子は手も握らせねぇもんな。やっぱ華ちゃんだよなぁ)
修介は強くそう思った。
(綾子じゃなくて、華ちゃんと婚約したかったな……)
修介と綾子が婚約した経緯は次のとおりだ。
修介は強力な攻撃系の家紋【雷霆】を引き継ぐ、防衛隊員のエリートを多数輩出している神宮司家の三男として生まれた。
上の兄二人も【雷霆】の家紋を持っていたが、家紋の力を使いこなす力は修介が一番優れていた。兄二人も大学を卒業後防衛隊に入隊したが、入隊試験の成績優秀者が選ばれる東都防衛部の配属になったのは修介だけで、兄二人は地方都市の防衛部配属だった。
しかし、家督を継ぎ家長になれるのは、原則、家紋の力を持つ長男であるから、神宮司家を継ぐのは長男で確定していた。修介はそのことが不満だった。
(実力は俺が一番あるのに……なんで兄貴が継ぐんだよ)
『家紋を持つ華族に生まれた男子たるもの、やはり「家」を代表する存在になりたい』というのが修介の考え方だった。――とはいっても、兄が神宮司家を継ぐのは慣習として仕方がない。
――では、自分が『家長』になるには。
その方法が、女子が戸主をしている家に入り婿として入るというものだった。
女子が戸主をしている家は様々あるが、次の2つの場合が多い。
夫が先立ってしまい、子がいないか、いても15歳未満である未亡人。
父親が亡くなってしまい、他に家紋を持つ直系の男子がいない女子。
そのどちらの場合も、家紋を持つ男子を夫として迎えた場合は、男子優先の規定に基づきその夫が新たに戸主となる。
家長になるため、修介は戸主である女性との結婚を希望する旨を両親に伝えた。
両親はその希望を聞き、見合い相手を探し、持ってきたのが綾子との縁談だった。
『藤宮 綾子』
その名前は修介も知っていた。
その年の初め、東都中央公園を襲った九尾の妖討伐に貢献し、表彰された隊員。
自分より年下の、しかも女性の隊員が表彰されたと聞き、修介は『俺が中央にいれば、俺がそうなっていたのに』と悔しい思いをしたことから、よく覚えていた。
(うぇ)
と修介は思った。
話を聞くところによると、本人が結婚を希望せずに職務に邁進していたこともあり、いままで縁談がなかったらしい。業を煮やした綾子の祖母が孫の縁談相手をと、つてをたどって修介の父親に話を持ってきたとのことだった。
(性格もきつそうだし、面倒そうだなぁ)
しかし、父親は嬉しそうに言った。
「藤宮さんの御父上とは、隊員時代一緒に討伐を担当したこともある。良い隊員だったよ、彼は……」
綾子の父親と修介の父親はつながりがあったらしい。
そうなると、会いもせずに縁談を断るのはあまりに失礼だ。
(会うだけ会ってやるか)
修介は縁談の場に向かった。
『初めまして……藤宮 綾子と申します』
縁談の席に現れた綾子は、淡い薄紅色の可憐な印象の着物に身を包んでいたが、どことなく野暮ったく見え、着物だけが浮いて歩いているようだった。
(――想像と違うな)
綾子は始終おどおどした控えめな様子だった。
精鋭部隊の第一線で活躍する隊員という印象はなかった。
(まぁ――ちょうど良いかもな)
家長となるのに、妻は主張の強くない女の方が良いと思っていたので、綾子の印象はその条件に合っていた。修介は手を打って、婚約の話を受けることにした。
しかし、度々会って食事をしたり、出かけたりするたび、修介は物足りなさを感じるようになってしまった。
婚約する前は、隊員仲間と社交場に行けば、『防衛隊の方ですか?』と女性に声をかけられ、遊ぶことも多かったが。綾子との婚約の話が公になってしまってからは隊員仲間は『こいつには婚約者がいて』などと逐一説明するので、遊びまわるわけにいかなくなってしまった。
――かといって、綾子は手も握らせない。
一度一緒に出かけた際に、手を握って体を引き寄せてみたことがあったが、表情を硬直させた綾子に真顔で見返されて気持ちが萎えてしまった。
(こいつ、俺のこと見下してない?)
会う回数が増えるたびに、そんなふうに感じるようになってきた。
――そんな時、知り合ったのが華だった。
『すごいですね!』『さすが修介さん!』
話す度、修介が気持ちよくなる言葉をくれる華に修介はすぐに夢中になった。
話を聞けば、華も父親を病気で失って、間宮家の戸主をしているという。
条件としては、綾子と同じ。――それならば、
(華ちゃんと、婚約すれば良くね?)
修介は即座にそう思った。
だから、華に
『私も修介さんと一緒に……なりたいです。綾子さんと……別れてくれますか?』
と言われて、即座に綾子との婚約を破棄し、華と婚約した。
『綾子との婚約は破棄して、華ちゃんと結婚する』と言った時には、修介の父親は、
『婚約中に浮気をして、浮気相手と婚約だと?』
と激怒したが、最終的には折れた。
修介は『浮気をしたのは、綾子が物足りないから悪い』という意見を崩さなかったし、父親は息子が何を言っても態度を変えないというのをわかっていたからだ。
(あーあ、華ちゃんと婚約して、順風満帆に行くと思ってたのに)
ポケットから煙草を出して火をつけた。
吸わないとやってられない。
(面倒臭い女だったなんてなぁ。詐欺じゃね? まだ会いに来ないしよぉ)
その時、「坊ちゃん」と女中が声をかけにきた。
「華様がお越しです」
修介はぱっと立ち上がった。
「やっと会いに来たか」
はぁ、と大袈裟にため息を吐くと、吸いかけの煙草の火を縁側に押し付けて消した。
◇
「続きを読みたい」と思ってくれた方は、お気に入り登録、「いいね」いただけると作者の励みになります。
ぜひよろしくお願いいたします。
婚約披露宴の騒動から一週間。自宅の書斎のソファに腰かけた修介は、吸っていた煙草を灰皿に押し付けた。山のように積みあがった吸い殻が崩れて卓上に散らかる。
ちっと舌打ちをして、「おい!」と女中を呼んだ。
「これ片しといてくれる?」
「……はい、お坊ちゃま」
女中の何か言いたげな「……」という間が修介を苛立たせた。
「おい、お前! 今、俺に対して何か言いたいことでもあるのか!」
怒鳴り声を上げ、灰皿を床にぶちまけた。
「言いたいことがあるなら、はっきり言え」
「いえ、そんな、滅相もありません……!」
「ちっ」と舌打ちをすると、女中に「綺麗に片付けとけよ」と命じて席を立つ。
外の空気を吸いたかった。
修介ははらわたが煮えくり返るような気持ちだった。
あれから華から音沙汰がない。華は医療部隊にも出勤していないようだった。
それなのに、父親からは顔を合わせるたび状況を確認しろと責められる。
(華ちゃんからこちらに挨拶に来るべきだろ……)
縁側に腰かけながら貧乏ゆすりをする。
(華ちゃんがこんな面倒な女だなんてなぁ)
修介からすると、今までの華の印象は「聞き分けがよく、可愛らしい女の子」だった。
華の前に婚約者だった綾子といると、いつも小馬鹿にされているように感じていた修介にとって、華は心を癒してくれる存在だった。
例えば。
綾子と休日に食事に出かけた際に任務の話をしたことがあった。
修介の属する第5部隊は、東都都下の南部を防衛している。
南部は山間部も多く、熊や狼など、野生動物に取り憑いた妖が出ることが多いのだが、妖に取り憑かれ人を襲おうとした熊を連続で討伐した話をした時。
『妖は、負の感情を依り代にします。それは動物も一緒です。動物にも心がありますから』
綾子は神妙な顔でつぶやいた。
『短期間で何度も熊憑きの妖が出てしまう……というのは、人里に熊が下りてきて人間と衝突することで、妖がつけいる原因ができてしまっていると考えられますね。最近の用地開発にも原因があるのでは……?行政部と連絡を取って、開発場所の再検討をした方が良いかもしれないですね』
『そ、そうかもな』
修介としては1人で熊憑きの妖を連続で退治した功績を褒めた讃えてほしかったので、綾子の真面目な返答に話を続ける気がなくなってしまった。
『――もう帰るわ』
修介はため息をつくと、店を去って、その足で南部詰め所にいる華に会いに行った。
『華ちゃん……、今週、妖憑きの熊退治連続で俺疲れちゃったよぉ……』
そう愚痴ると、華はよしよしと修介の頭を撫でて言った。
『それは大変でしたねぇ。熊さんに妖が憑いちゃうと大変なんですよねぇ』
「そうなんだよ。獣が妖憑きになるとさ、凶暴さが増すだろ? もともと凶暴な動物だと、大変なんだよね」
『連続で討伐すごいですよ!! 皆さん、修介さんがいてくれなかったら大変だったってお話してましたよぉ』
『……だろ? 俺がいないとやっぱり第5は駄目だよな!』
(これが俺のしたい会話だ……)
修介は心の中で頷くと、華を抱き寄せ胸のあたりに触れた。
『んっ……ちょっと、修介さん』
華は頬を赤らめて、少し拒否する素振りを見せながらも、修介の好きにさせた。
(ったく、婚約者だってのに、綾子は手も握らせねぇもんな。やっぱ華ちゃんだよなぁ)
修介は強くそう思った。
(綾子じゃなくて、華ちゃんと婚約したかったな……)
修介と綾子が婚約した経緯は次のとおりだ。
修介は強力な攻撃系の家紋【雷霆】を引き継ぐ、防衛隊員のエリートを多数輩出している神宮司家の三男として生まれた。
上の兄二人も【雷霆】の家紋を持っていたが、家紋の力を使いこなす力は修介が一番優れていた。兄二人も大学を卒業後防衛隊に入隊したが、入隊試験の成績優秀者が選ばれる東都防衛部の配属になったのは修介だけで、兄二人は地方都市の防衛部配属だった。
しかし、家督を継ぎ家長になれるのは、原則、家紋の力を持つ長男であるから、神宮司家を継ぐのは長男で確定していた。修介はそのことが不満だった。
(実力は俺が一番あるのに……なんで兄貴が継ぐんだよ)
『家紋を持つ華族に生まれた男子たるもの、やはり「家」を代表する存在になりたい』というのが修介の考え方だった。――とはいっても、兄が神宮司家を継ぐのは慣習として仕方がない。
――では、自分が『家長』になるには。
その方法が、女子が戸主をしている家に入り婿として入るというものだった。
女子が戸主をしている家は様々あるが、次の2つの場合が多い。
夫が先立ってしまい、子がいないか、いても15歳未満である未亡人。
父親が亡くなってしまい、他に家紋を持つ直系の男子がいない女子。
そのどちらの場合も、家紋を持つ男子を夫として迎えた場合は、男子優先の規定に基づきその夫が新たに戸主となる。
家長になるため、修介は戸主である女性との結婚を希望する旨を両親に伝えた。
両親はその希望を聞き、見合い相手を探し、持ってきたのが綾子との縁談だった。
『藤宮 綾子』
その名前は修介も知っていた。
その年の初め、東都中央公園を襲った九尾の妖討伐に貢献し、表彰された隊員。
自分より年下の、しかも女性の隊員が表彰されたと聞き、修介は『俺が中央にいれば、俺がそうなっていたのに』と悔しい思いをしたことから、よく覚えていた。
(うぇ)
と修介は思った。
話を聞くところによると、本人が結婚を希望せずに職務に邁進していたこともあり、いままで縁談がなかったらしい。業を煮やした綾子の祖母が孫の縁談相手をと、つてをたどって修介の父親に話を持ってきたとのことだった。
(性格もきつそうだし、面倒そうだなぁ)
しかし、父親は嬉しそうに言った。
「藤宮さんの御父上とは、隊員時代一緒に討伐を担当したこともある。良い隊員だったよ、彼は……」
綾子の父親と修介の父親はつながりがあったらしい。
そうなると、会いもせずに縁談を断るのはあまりに失礼だ。
(会うだけ会ってやるか)
修介は縁談の場に向かった。
『初めまして……藤宮 綾子と申します』
縁談の席に現れた綾子は、淡い薄紅色の可憐な印象の着物に身を包んでいたが、どことなく野暮ったく見え、着物だけが浮いて歩いているようだった。
(――想像と違うな)
綾子は始終おどおどした控えめな様子だった。
精鋭部隊の第一線で活躍する隊員という印象はなかった。
(まぁ――ちょうど良いかもな)
家長となるのに、妻は主張の強くない女の方が良いと思っていたので、綾子の印象はその条件に合っていた。修介は手を打って、婚約の話を受けることにした。
しかし、度々会って食事をしたり、出かけたりするたび、修介は物足りなさを感じるようになってしまった。
婚約する前は、隊員仲間と社交場に行けば、『防衛隊の方ですか?』と女性に声をかけられ、遊ぶことも多かったが。綾子との婚約の話が公になってしまってからは隊員仲間は『こいつには婚約者がいて』などと逐一説明するので、遊びまわるわけにいかなくなってしまった。
――かといって、綾子は手も握らせない。
一度一緒に出かけた際に、手を握って体を引き寄せてみたことがあったが、表情を硬直させた綾子に真顔で見返されて気持ちが萎えてしまった。
(こいつ、俺のこと見下してない?)
会う回数が増えるたびに、そんなふうに感じるようになってきた。
――そんな時、知り合ったのが華だった。
『すごいですね!』『さすが修介さん!』
話す度、修介が気持ちよくなる言葉をくれる華に修介はすぐに夢中になった。
話を聞けば、華も父親を病気で失って、間宮家の戸主をしているという。
条件としては、綾子と同じ。――それならば、
(華ちゃんと、婚約すれば良くね?)
修介は即座にそう思った。
だから、華に
『私も修介さんと一緒に……なりたいです。綾子さんと……別れてくれますか?』
と言われて、即座に綾子との婚約を破棄し、華と婚約した。
『綾子との婚約は破棄して、華ちゃんと結婚する』と言った時には、修介の父親は、
『婚約中に浮気をして、浮気相手と婚約だと?』
と激怒したが、最終的には折れた。
修介は『浮気をしたのは、綾子が物足りないから悪い』という意見を崩さなかったし、父親は息子が何を言っても態度を変えないというのをわかっていたからだ。
(あーあ、華ちゃんと婚約して、順風満帆に行くと思ってたのに)
ポケットから煙草を出して火をつけた。
吸わないとやってられない。
(面倒臭い女だったなんてなぁ。詐欺じゃね? まだ会いに来ないしよぉ)
その時、「坊ちゃん」と女中が声をかけにきた。
「華様がお越しです」
修介はぱっと立ち上がった。
「やっと会いに来たか」
はぁ、と大袈裟にため息を吐くと、吸いかけの煙草の火を縁側に押し付けて消した。
◇
「続きを読みたい」と思ってくれた方は、お気に入り登録、「いいね」いただけると作者の励みになります。
ぜひよろしくお願いいたします。
48
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
旦那様は妻の私より幼馴染の方が大切なようです
雨野六月(まるめろ)
恋愛
「彼女はアンジェラ、私にとっては妹のようなものなんだ。妻となる君もどうか彼女と仲良くしてほしい」
セシリアが嫁いだ先には夫ラルフの「大切な幼馴染」アンジェラが同居していた。アンジェラは義母の友人の娘であり、身寄りがないため幼いころから侯爵邸に同居しているのだという。
ラルフは何かにつけてセシリアよりもアンジェラを優先し、少しでも不満を漏らすと我が儘な女だと責め立てる。
ついに我慢の限界をおぼえたセシリアは、ある行動に出る。
(※4月に投稿した同タイトル作品の長編版になります。序盤の展開は短編版とあまり変わりませんが、途中からの展開が大きく異なります)
【R18】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※完結済み、手直ししながら随時upしていきます
※サムネにAI生成画像を使用しています
チートな転生幼女の無双生活 ~そこまで言うなら無双してあげようじゃないか~
ふゆ
ファンタジー
私は死んだ。
はずだったんだけど、
「君は時空の帯から落ちてしまったんだ」
神様たちのミスでみんなと同じような輪廻転生ができなくなり、特別に記憶を持ったまま転生させてもらえることになった私、シエル。
なんと幼女になっちゃいました。
まだ転生もしないうちに神様と友達になるし、転生直後から神獣が付いたりと、チート万歳!
エーレスと呼ばれるこの世界で、シエルはどう生きるのか?
*不定期更新になります
*誤字脱字、ストーリー案があればぜひコメントしてください!
*ところどころほのぼのしてます( ^ω^ )
*小説家になろう様にも投稿させていただいています
離縁することに決めました
杉本凪咲
恋愛
妹は悪びれる様子もなく、私の婚約者をねだった。
彼女を溺愛する両親はそれに賛成して、私の婚約者は妹の婚約者になった。
しかしそれをきっかけに私に良縁が舞い込んできて……
婚約者が高貴なご令嬢と愛し合ってるようなので、私は身を引きます。…どうして困っているんですか?
越智屋ノマ@甘トカ【書籍】大人気御礼!
恋愛
大切な婚約者に、浮気されてしまった……。
男爵家の私なんかより、伯爵家のピア様の方がきっとお似合いだから。そう思って、素直に身を引いたのだけど。
なんかいろいろ、ゴタゴタしているらしいです。
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる