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暗躍
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しおりを挟む後者だとは考えたくない。大いにあり得る。もしそうなのだとしたらまずは頭領である黒鷹を屋敷から避難させなければ。
爆弾の撤去はきっともう間に合わない。屋敷を捨ててでも……と考えるものの、鳶は動かない。
今、猫丸でも離れれば山崎は行動に出るだろう。まだどこかに隠し持っている暗器で襲いかかり、きっと、鳶は勝てない。
蛇に睨まれたカエルのように、ただ警戒してその時が来るのを待つことしかできない。それを悟った猫丸は出入り口の前に立ち、身構える。
何を考えている?鷹の翼に来た目的は、本当に黒鷹が予想したように屋敷の修繕具合を確かめるためだけなのか?
山崎の、緑色の瞳は光を失ってはいない。むしろ、メラメラと燃え滾っている。
やがて、何かに気付いた山崎はハッと顔を上げた。猫達に乱された忍装束を元に戻し、鼻をヒクつかせてニィッと笑った。
「いい加減に飽きてきたんすよね、あんた達とやり合うの。だから今日で終わりにしようと思ってさぁ…………俺様のオトモダチを呼んでみたんだよなぁ?」
ドォォォンッ!!と、壁が爆ぜた。どんな爆薬を仕掛けたのか、天井も吹き飛んで外の冷たい風が鳶の頬を撫でた。
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