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大好きなんです
2P
しおりを挟むガラガラガラガラッとお店のシャッターを開けて、店内に片づけていたお花達を外に連れて行く。温かいお日様の光を浴びてなんだか嬉しそう。
それから切り花を入れている冷蔵ショーケースの中を点検……しようとして、何かが視界の隅に見えた。
毎日同じことをしているから、いつもと違うことにはすぐに気づく。何かが足元に見えたの。数歩戻って、視線を下に向ける。
「えっ!?」
ここはサスペンスドラマの現場か何かですか?人が倒れているんですけど。お日様に照らされてキラキラしてる真っ白い髪の毛がボサボサの、若い男の人がうつぶせに倒れています。
しゃがんで、彼の様子をじっくり眺めてみる。あ、黒縁メガネをかけていますよ。顔色がすごく悪いんだけど。
ピクリとも動かないんだけど、生きてる?どうしよ、怖いなぁ。八百屋のおばちゃんに相談しようかなぁ。
でももし、気絶していると見せかけて油断した隙に店のお金を盗んだり襲ってきたりする怖い人だったらヤバいし。
どうしようかと悩んでいたら、彼は「う、っ……んん……」って目を開けたの。顔を上げて、日光が眩しいのかしら目をシバシバさせて。
光が入り込んだ彼の深い空色の綺麗な瞳にドキッとしちゃった。だって、まるで宝石のアウイナイトみたいで綺麗なんだもの。
「あ、あ、あのっ……大丈夫、ですか?ずいぶんと顔色が悪いですけど、どこか具合が悪いのなら救急車を呼んで――」
「花……いい匂いがすると思ったら、やっぱり花屋……」
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