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復活
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しおりを挟む真面目なアキラさんがしびれを切らして声をかけた。けれどさすがは、長い時を生きたあたし達の次の年長者。眉根を寄せて唇を尖らせて反論したわ。
「何を言う。それでは面白くないじゃろうが。何事も、面白くなければならんのじゃ」
「………………いい加減にしろよ、師匠様。俺はあれから強くなった。師匠様を力づくで屈服させ吐かせることだってできる」
「ほほう、できるのかのう?わしが見たところ、その程度の強さではあやつらには触れることもかなわなんだ」
「なら、もっと強くなってみせるさ。俺はもう、1人じゃない」
「あぁあぁ面白みの欠片もない、ベタなセリフじゃのう。そこらの新米作家でももっとマシなセリフを思いつくものじゃ。じゃがしかし、強い力ならおぬしはすでに持っておるではないか?」
そう言って、ややキレのマクベスの胸のあたりを指さすミケさん。アキラさんが、首を傾げた。
ミケさんは知っているのね、マクベスを蝕むドラゴンの存在を。でもアキラさんは知らない。知らなくていいの。
ドラゴンの力には最期まで頼らないって決めているんだから、マクベスが。信じたい。信じているのよ、マクベスや自分達の力を。
はぁ、それにしても本当に何でも知っているのね。どうやってその情報を仕入れたのかしら?
「……おぬしらは、あの酒吞童子と茨木童子をどう思うておるのじゃ?2度目に倒した大型鬼もおったじゃろう?」
言葉にしなくてもわかる。マクベスの目を見たミケさんは満足そうに微笑み、机に肘をついて身を乗り出した。
知りたいことを何でも1つ、ではなくなってマクベスのおかげで、ミケさんが話したいことを話したいだけになった。
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