恋人以上、永遠の主人

那月

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 紫色の怖い目でマクベスを睨む彼女、もとい彼と目が合った。ニッコリ。怖いです怖いです。


 人の趣味をどーのこーの言うもんじゃないけど、中性的な顔だから男性の格好していたらかなりのイケメンなのに。女性なら足が細くて長くて綺麗よ。胸はないけど、ね。


 ミケオプスさんかぁ。ミケさん、ミケ…………猫みたい。


 普段からこんな風に女性のように振る舞っているミケさん。男性扱いするとかなーり怒るんだって。


 前にアキラさんがうっかり失言をして滝つぼに沈められたことがあるんだって。どんな失言をしちゃったのかしら?気になるけど、怖いわね。


 人間の身でありながら若い体で寿命以上を生きるとか、もう神様のレベルよ。天才だって言われるだけあって、魔法ならこの人が最強なのかも。


 魔法はともかく、マクベスに剣術を教えエクスカリバーを呼び出せるようにした人には見えないわね。剣を持っている姿が想像できないんだもの。


 魔術の天才で剣術にも長けるのなら本当に最強じゃない。ぜひ仲間になってほしいわ。


「で、師匠様はどうしてここに?まさか、百十数年ぶりに弟子の俺の顔を見に来たとか馬鹿なことは言いませんよね?」


「酷い言われようじゃ。なに、おぬしらに大きな恩を売っておくのも悪くないと思っての。おぬしらが知りたがっていることを何でも1つ、教えてやろうとやってきてやったのじゃ」


「まさか、ついにあの“全知”を習得なされたのですか?」


 マクベスの問いかけにミケさんは得意げにうなずき、あたしとアキラさんは度肝を抜いた。あたしでも“全知”が何かくらいは知ってるわよ。


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