恋人以上、永遠の主人

那月

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戦友は一時休戦、家族団らん

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 そして“秋”からの“アッキー”からの“アキラ”に連想ゲームができて、アキラさんの手元にもう唐揚げがないのに気づいたユエさん。


 あろうことか、アキラさんのお椀を取ってそれに唐揚げをドボンッ。ドボンッ。ドボンッ。


 大きいのを3つも入れられて、お椀の中のおつゆがなみなみ。アキラさんの悲鳴に皆、大注目。案外、美味しいんじゃない?


 ユエさんってこんなにイタズラ好きなんだ?あ、でもアキラさんにだけかも。他の人にしてるの、あんまり見たことないし。まぁでも、何だか、楽しそう。


 いっつも山にこもっていて会うことも少ないユエさんと、今日はほぼ1日一緒にいた。乗り気じゃない風にしていたけど最初から今まで楽しそうだし、知らなかったユエさんを知ることができた。


 普段会う時は。用がないならサヨナラバイバイ、近寄るな、的な感じにピリピリしてるのに。今日はゆるいというか、リラックスしてる。あ、ちょっと猫背かも。胸が重いから?


 泣く泣くおつゆの温泉に浸かる唐揚げを見つめて、嘆いてから食べるアキラさんに大満足のユエさんは。お椀の中が、さっきのネギ以外はつくねだらけ。まるで白蛇と蛇の卵だわ。


「待ってリリちゃん、お椀の中がただただ白いんだけど。お肉もちゃんと食べなさいよ?」


「あっ、す、すみません!お豆腐、大好きなんです。お肉も、最初はいただきました。でも……も、もう少しだけ食べようかなって思ったら、その……なくて……」


「すみません。おいら、さっき塊食べました。お肉はまだあるから、追加を持ってきますね」


 ユエさんの、お鍋を挟んではす向かいに座っているリリちゃんの体からホワホワ幸せオーラが出てる。でもお椀の中、お豆腐ばっかりに少しのネギと白菜とエノキ。白い、白いわ!?


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