恋人以上、永遠の主人

那月

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戦友は一時休戦、家族団らん

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 包丁の技法で“ねじり梅”っていうのがあるんだけど。立体的な、梅の花の形に切るやつ。それがあるの。基本技法だけど、あたしはやってないしティンさんやリリちゃんにはできない。


 カレスとラファルガ君ももちろんできないし。ということは、もしかして…………ユエさん?


 い、いつの間に。しかもねじり梅だけじゃない。もみじの葉の形の人参、それからしいたけも。十字に切れ込みを入れただけだったのに、白くて綺麗な星形に切り抜かれてる。


 ユエさん、あんまり乗り気じゃなかったのに。実はすごく楽しんじゃってる?腕、振るいまくってるんだけど。


「リリアム、それはあと。汚物達が来てからくらいがちょうどいい、いい言うことなし。いひひひっ」


 って考えてたら来た。しっかり手を洗った、石鹸の匂いがするユエさんがリリちゃんのお鍋に菜箸を突っ込んで白菜を引き上げた。


 葉物野菜は葉の部分はすぐに火が通るから、入れるなら硬くて分厚い芯の部分だって。ちゃんと教えてくれている。


 身を乗り出してお鍋の中をつついて。こっちからよく見える、豊胸。男じゃなくても見ちゃうわよ。見惚れるほど綺麗なんだから。


 いい感じに煮えてきて、火加減を調節して。リリちゃんがもらってきた唐揚げを温め直して。周りを見渡せば準備はオッケー。


 あとは汚物達……じゃなかった。主催者であるアキラさんとマクベスが来れば。


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