595 / 756
肉食と草食と雑食と昼食
5P
しおりを挟む「――あ、高宮さんもここに入ったんですね。昼時で席が空いてないので、す、み、ま、せ、ん、がっ、お邪魔しますねっ」
「…………クソガキが」
悪いな高宮、俺じゃあ怒れるシオンを止めることはできなかった。悪いのは俺でもシオンでもない、ここまで怒らせたお前だからな。
そう睨むなよ。向かいで水を飲んでいる、ツレの女の子が怯えてガタガタ震えているぞ?
シオンは悪魔的な黒い笑顔で、高宮とツレの女の子が入った店に入った。早い、安い、美味いで有名な牛丼屋の吉田屋。昼時で席が空いていなかったのは事実。
店員の制止を振り切って高宮の席まで来てしまって、黒い笑顔を高宮に向けながら声を強め。そんな、怒れるシオンに付き添う、俺。
ボックス席で俺は高宮の隣、シオンはツレの女の子の隣に座った。どうやらこの女の子、新入社員らしい。
高宮と女の子は先に注文しているらしく、俺は牛丼の大盛りシオンは牛丼の並盛りを注文。店員が下がると、意外にも高宮が声をかけてきた。
「……貴様、昔と匂いが変わったか?いや、匂いというか身にまとう雰囲気と、力が……?」
少し身を寄せ、クンクンと俺の匂いを嗅ぐ高宮。ボックス席でよかったな。他の人間に見られたらヤバい人扱いだぞ、社長さん。
背筋を伸ばして眉根をひそめると足を組む。テーブルの下で、着物のあわせから高宮の素足が見えた。膝の少し上まで、女みたいに細く綺麗な足。
顔を合わせられないんだ。今の俺は黒の王を取り込んで、昔よりもはるかにパワーアップしている。高宮はそれを感覚的に感じているようだけどな、知られれば俺は喰われる。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる