ユキ・シオン

まさかの翌日再会

１Ｐ

　翌日。俺は頑張った。今までにない体の痛みと倦怠感に耐えながら、何よりもＲＰＧのラスボス級の、いやウラボス級の睡魔と戦ってきた。


「んぅー……ふぁぁぁ……はっ、ふぁぁぁ……」


　あぁ眠い。眠すぎてあくびが止まらない。教室を出てから大学内をウロウロ。今日は天気がいいからな、日当たり良好な場所で誰にも邪魔されずにぐっすり寝たい。


　絶対に外せない１時間目、ほぼ無意識でノートを取っていたみたいだ。気が付いたら俺は、外から保健室の窓を覗き込んでいた。


「んー……誰もいねぇ、先生もいねぇ。よし」


　何がいいのか。入ってくれと言わんばかりにカギが開いていたんだ。だから身を乗り出して中に入って、部屋の隅に座り込む。


　眠いんだよ。２時間目はスルーだから、１時間だけでもここで眠らせてくれ。おやすみなさい。


　ガラガラガラガラ……って、えぇー……まだ目を閉じたばっかりなんですけど。誰か、たぶん先生が戻ってきたのかぁ。


　空気を読め。寝かせろ。もう瞼は開けらんねぇ。俺は昨日頑張ったんだ。良いことをしたんだ、だから……寝かせて、くれ……


　ぐぅ。