16 / 756
オモチャで遊んでやる
8P
しおりを挟む「むぅ、わかったわよ。送らなくていいの?嘘みたいな酷い方向音痴を直すためだって、帰るまでに3倍以上の時間がかかっちゃ余計に疲れるだけよ?」
「ん、リハビリだと思えば何とかなる。オジサンじゃなくて自分の心配をしろ、じゃあな」
あ、恋人らしく頬にキスしてわかれた。人目があるのに気にしないんだな。じゃなくて。今なんか「嘘みたいな酷い方向音痴」とか「3倍以上」って聞こえた。
このオッサン、どんな方向音痴なんだよ。彼女を夜の街に置いて1人で帰らせるのもどうかと思うけどな。
……なんか気になって、ついていってみることにした。白猫の姿で。持てないから残りの栄養ドリンクは置いてきた。
よほど疲れたのか、声に出して何度か溜め息を吐いた。歩みはしっかりしているけどゆったりで、たまに立ち止まって周りをキョロキョロ。
「確かこの道をまっすぐ行って、突き当りを右に…………左しか行けねぇ。んん?まぁ、左に行ってみるか」
おいおいおい、大丈夫かこれ。いつかは辿りつくだろう的な考えだよな。ケータイ持ってんなら地図開いて行けばいいのに。
「○○駅のすぐ近くなんだけどなぁ。線路も見えないし、音も聞こえない、か」
はぁ、○○駅ぃ!?真逆じゃねぇか!それも元居た場所と反対、かなり離れてやがる!アホだ、方向音痴じゃなくてただのアホ!
いつもこんななのか?これでよく、3倍の時間で済んだものだよな。日付が変わるどころか日が登っちまうレベルだぞ。
あぁもう見てらんねぇな。すでに道ですらないところに足を踏み入れてやがるし。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる