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ハッピーバースデー
2P
しおりを挟むサバの味噌煮定食。少なめに作っていた肉じゃがが特に気に入ったみたいで、作り方を聞かれたけど「内緒です」って笑って誤魔化す。
焦げ目がしっかりつくまで炒めてからじっくり煮込んで、しっかり冷やした。甘さは砂糖じゃなくて、氷砂糖を使ったよ。あと、彼のことを考えながら作ってたっけ。
彼のことを考えるといえば。休みの日に台湾料理の店に行った時、僕の考えを読んでからかわれたのは今でも怒ってる。
僕は純粋に、彼と同じものを食べたかっただけなのにさ!酷いよね!でも僕は優しいから、彼にネクタイを買ったんだ。あぁ、僕って優しいね!
あれからまたあの店には行ったよ。新発売だった、白桃ゴロゴロ烏龍茶。台湾の烏龍茶にタピオカと、小さい角切りの白桃が入ってる。
甘くなくて彼でも飲みやすくて、食後にはさっぱりしてすごく美味しかった。何より、彼と同じっていうのが楽しくて。
タピオカが美味しいのと、彼と同じのでテンションが上がりに上がって。前と同じベンチで飲んでいたんだけど、はしゃぎすぎてカップを落として目の前にたむろしていたハトにぶっかけてしまうっていう。
ハト、大慌てで解散。バサバサッ!とハトがいなくなって、足元にぶちまけた白桃とタピオカを見つめていたらジワジワ目元が熱くなって。
自分のバカさとタピオカの損失に泣くのを我慢できなくなりそうだったその時、目の前にカップが出現。
僕の口に太いストローが突っ込まれて「バーカ」と笑う、彼の声が聞こえたんだ。なんか、ちょっとムカついて一気に半分飲んでやった。
慌てて「飲み過ぎだろ!」って僕の口からストローを引き抜いた彼。僕に奪われまいと、残りを飲むその姿に笑うのを我慢しなかった。
なんだか面白くて、僕も彼もしばらく2人で笑い合っていたなぁ。笑いすぎて、むせ込むくらい。
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