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チャイニーズアフェクション
12P
しおりを挟む生まれてから今までずっとそばにいた。23年もの長い間で親代わりだった私はいつしか、守るべきシャオリン相手に恋心を芽吹かせていたのか。
機械が人間に、それもトランスセクシュアルの女に恋をした。ギオが笑うのも無理はない、私も笑える。
私は視線を自分の胸に向け、面白そうに笑うギオに戻す。間に挟まれているシャオリンの頭の上に?がいくつも浮かんでいるのが見える。
あぁだめだ。何が何だかわからないと不安そうに私を見上げてくるシャオリンに、私はたまらず顔を下げた。
首に顔をうずめ、うなじのあたりに唇を押し付け強く吸いつく。小さな赤い痕。どうだ、これで私のものだ。
「あー、ちょっと何やってんのさもう!信じられないよまったく。じゃあここは公平に、シャオに決めてもらおうよ。僕とセイフォン、どっちをツガイにするのかをさぁ」
顔は笑っているが目は怒っている。嫉妬の炎が燃え盛っている。クソ。こんな、シャオリンを抱くことしか考えてねー変態野郎に渡してたまるか!
シャオリンも、変態野郎と私なら私を選んでくれるはずだ。というより、ギオはついさっきまで殺したい相手だったんだからな。
しかしシャオリンの思考がまだ追いついていない。私とギオを交互に見上げている。こういうことに疎く免疫がないからなぁ。
シャオリンを抱きしめる腕にさらに力が入り、私の元から離れた。すかさずまた肩を噛んで引き寄せる。
ギオの2色の目と私の、2色の目が合った。渡すものかと睨み合う。漫画やアニメでよくある、間で火花を散らすような。
睨み合いの冷戦状態がしばらく続き、ようやくシャオリンが口を開いた。
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