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チャイニーズアフェクション
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しおりを挟むクッソ。完璧かよ、本気を出してきやがったのか?いや、まだだ。2色の瞳は鋭さを増しているが、コイツの本気はこんなもんじゃあねーんだ。
攻撃が上手く当たるとは正直、思っていない。ただ、ギオの意識をこっちに向けられればいい。
私は人間と違って痛みを感じない。攻撃されても、重要なコードが傷つけられなければ気にせず攻撃を続行できる。
私はシャオリンの武器であり盾だ。彼の準備が整うまで、私は恐れることなく攻撃を繰り出し続ける。
どんなに傷ついたっていい。シャオリンのために私は戦う。最強の暗殺兵器になるべく育てられてきた人間のシャオリンと、最強の暗殺兵器として作られた私。
組織を離れてからリアに拾われ人間らしくなっていった。嬉しかった。素性を隠していても、自然に笑う彼の笑顔を守りたいって思ったんだ。
…………父親の影響、出すぎだろ。
「ぜってー、お前にシャオリンはやらねーよ。く、っ!どうした、私の構造を知っているんだろ?なら、一撃で仕留められるここを撃ち抜けよッ!さぁッ!」
撃たれた足が崩れでも、私は手を伸ばしギオのスタームルガーの銃身をつかんだ。離してやらねーよ。
ギオはシャオリンもそうだが、私も本気で殺そうとしない。わざと心臓部を狙っていない。姿を隠し隙をうかがっているシャオリンを警戒しているからか?
わからないが、私は一か八か銃口を自分の胸に向けた。引き金を引かれれば私の心臓部は撃ち抜かれ、完全に壊れる。
自殺行為とも取れる行動にギオはハッと息をのみ、空いている左手を腰に持って行った。瞬間、ガキィンッ!と火花が散った。
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