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本当の姿
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しおりを挟む「誰が女じゃないといけねぇって言ったよ?ただの理想だろ。俺は男のお前に惚れてんだ、勝手に女になるな」
俺は今まで本気の恋愛をしたことがない。この容姿だからな、モテるのはモテたから常に彼女はいた。だが、長く続いたことがない。
すぐに飽きて俺が捨てるか相手から離れるか。抱いたのも、男ではリアだけだ。そんな俺が、男のリアに、マリアンに心底惚れちまってんだよ。
「男だとか女だとか、この際どうでもいい。俺が惚れてんのは昔のマリアンであり、今のリアでもある。意味が分かるか?」
「…………」
「お前は元々男と女の間に生まれてきたようなものだ。男の良さも女の良さも兼ね備えていて、かつお前自身の容姿とか性格とか全てに惚れている。お前が言ったように、無理に女になればお前がお前でなくなると思うのは俺もそうだ。お前は、今のままが1番お前らしく輝いてんだ。昔の俺のために女になろうとしてんなら、今の俺のためにそのままでいろ」
こいつの容姿はほぼ俺の理想通りだ。俺がDBのビルの屋上で犯した時に欲情したように、一部を除いては完璧だって思った。
その一部を、こいつは欠点だと思っている。10年前から惹かれていたマリアンだとわかった今となっては、俺にとっては欠点でも何でもないんだがな。
俺は相手が男でも、マリアンなら抱ける。愛することができる。こいつにハマっちまったら女を抱けなくなるかもな。それくらい、俺はマリアンを愛している。
容姿も声も、情に厚く仲間思いで何事にも一生懸命で、負けず嫌いで強気な態度も窮地に立たされても決して諦めずにいる強くまっすぐな心も全て、愛しい。
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