全てに干渉する能力を手に入れた俺はこの世界の管理者になることを決めました

ゆに

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第28話 悲しすぎる最後

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子供はマニィに近寄った

スタスタと歩き、暴れているマニィにおびえるようなそぶりは全くない

「もちろん知らないと思うけど…ソーマ知り合いじゃないよね……?」

ソーマは首を横に振った

ソーマも見たこともない不気味なこの子供に警戒をしていた


子供がマニィの近くまで行くとマニィの手を押さえていた氷塊が一気に蒸発して、無くなった


手が自由になり、見境のなくなったマニィが子供に襲いかかってきた

まずい…
シーナがマニィを抑えようと近寄ろうとした


「僕じゃないだろ?」

子供がマニィに話しかけた

マニィは足を止め、シーナに目を移した

「あの娘が倒したいのかい?それじゃあもっと手を貸してあげるよ」

子供はマニィの手に触れた

あの子は何をするつもりだ?

シーナがマニィのそばに近寄るとマニィ手がさらにオーラを放ちだした

神宝具と同じ能力か?いや、それ以上だ…

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

マニィが叫び声をあげた

今までですでに限界だったはずなのにもうこれ以上は……


シーナは動けなくさせるために、指の神宝具で再度マニィの手にかけてを氷塊で覆った

「無駄だよ」

子供がつぶやいた

マニィが力を込めると手を覆った氷塊は砕け散った


シーナが顔をしかめた…
これももう効かないか……

マニィがシーナにひっかき攻撃をしてきた

さっきよりも早い!

かわせない攻撃ではなかったが、シーナの髪が一部切断され舞い散った


息つく暇なく、マニィはシーナを狙ってきた

楽には避けられない…

シーナはマニィの攻撃に備えた


すごい攻撃ではあるが、まだ回避できないようなものではない
シーナは集中し、マニィの攻撃をかわしていた


ボウッ

シーナは何かの音に気付いた


音の方に一瞬目を配ると、ペディもシーナの方へ向ってきた

ペディも……

ペディのいた位置で子供がシーナを見て笑っている

ペディとマニィ両方の攻撃が始まった

マニィと同じく、ペディの能力も子供によって強化されているようで、スピードが上がっている

二人一緒にはさすがにきつい……

シーナが回避が追い付かず、致命傷は無いが軽い怪我が増えてきた


それを子供は楽しそうに眺めていた

「もっともっと面白くしたいなぁ」

そういうと、子供はペディとマニィにオーラを放った

子供のオーラがペディとマニィに当たると二人のオーラはより増大した


ゼェ…ゼェ…


オーラの急激な増加に耐えられずに二人の体は息が切れ体中が痩せだし、見るからに限界を超え出していた

ウオオオオオオオオオ!

それでも叫びながら二人は襲いかかってきた

さっきよりもさらに早い


シーナにも見きれないほどの速度になってきていた

ズバッ

回避したつもりだったが、シーナの足に深い切り傷ができた

シーナは自分の傷を確認した

これでもう早く回避するのは難しいか……まずい……

ペディ、マニィは止まることなくさらに突進しようとしたが、ペディが立ち止まった

ペディは血を大量に吐き倒れこんだ

ついに限界を超えてしまったようだ


「ペディ!」

シーナが足をかばいながら駆け寄った

そこへマニィが飛び込んできた


「あぶない!よけろシーナ!!!」

ソーマが叫んだ

子供も楽しそうに見ている


シーナもマニィの攻撃に気付いたがもう防御も間に合わない……
シーナは目を瞑った

ドッ……

重い音だった


シーナは目をあけると、目の前に血だらけのマニィ手が止まっていた

「うそ…でしょ……」

その先では、シーナをかばうようにマニィに腹を貫かれたペディが立っていた

「……ごめんな…シー…ナ…」

そういうとペディは倒れた


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

マニィの叫び声が聞こえた、シーナをまだ狙って来ようとしていた

シーナがマニィに肩を強引に抑え込んだ

「マニィ! 自分の相棒が……ペディが……死んじゃったんだよ!私を狙ってる場合じゃないでしょ!」

シーナの思いも虚しく、その声がマニィに響く様子はなく、シーナに手を振りかざした

しかし、攻撃をするまえにマニィも口から血を吐きだした


マニィももう限界だ……でもせめてマニィだけでも……

シーナはマニィを抑え込もうとするが、マニィは攻撃をしてきた

マニィの攻撃がシーナに当たるが、ほとんどダメージがない

ピークを越えてしまったようだ


何度もシーナに攻撃をするもシーナはまったく動じてなかった

「マニィ……」

シーナは涙が止まらなかった


マニィは膝をついた……

手からは邪悪なオーラの煙がまだ立ち込めている

「ウウウウウウウウ……」

手を押さえうずくまりだした


「なんでこんな……ひどいことをするの……」

シーナはマニィを抱きしめた

マニィは痙攣をしていたが、やがて動かなくなった


シーナはしばらく動かなかった


「シーナ……」
ソーマも自分の不甲斐なさと、二人の姿を見て涙を流していた
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