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第22話 イチロ
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斬撃の男、この者は名をイチロという
過去に派遣社員として働いていたが世の中に絶望して今はほとんど働いていない
飲み込みが早く、仕事も初めは優秀だった、能力を使えるようになったのはカクミと同じ光を見たタイミングであったがすぐに能力に気付き、使いこなせるようになっていた
しかし、イチロは継続的な努力を嫌う性格で、飲み込みは早くても成長をしない、結果長期的にみると周りに追い抜かれてしまい、イチロはいつもバカにされてしまい、世間から離れていってしまうことになった
そんなイチロがまわりに対して取るようになったのは、足を引っ張ることだった、自分よりできる奴を潰せば自分はずっと一番でいられる、その歪んだ精神がカクミが感じた敵意とも殺意とも違うイチロのオーラとなっていた
ライアの攻撃に対するカウンターをシンドに見破られ、いよいよイチロは後がなくなってしまった
イチロは苛立ち始めていた
いつもだ……
いつも抜かされていく……
俺が一番だったはずなのに……
バカにしていた奴が俺に追いついてくる
イチロのオーラがさらに不気味になっていく……カクミは得体の知れない気持ち悪さを感じた
「お前らがいなければ……」
イチロはブツブツと呟き出した
「何いってるんだ?」
ソーマは突然様子の変わったイチロに警戒した
イチロはオーラをムチのようにしならせて伸ばし出した
「なんだ、新しい攻撃か?」
「でも様子が変だ」
「俺がやるよ!」
アレフが左手にオーラを溜めて、イチロに向けて振りかざした
それを見てイチロは上空に飛び上がった
イチロの元いた位置から爆発が起きた
イチロはすかさずオーラのムチをアレフに向けて振り回した
アレフが攻撃に反応しきれず体をまるめようとしたとき、ニールが足のオーラでアレフの防御に回った
バチィッ
オーラとオーラがぶつかり合いオーラの粒子が飛んだ
ニールは直後、体を大きく仰け反った
ニールの顔をムチがかすめていく……
間一髪でムチをかわしたが、ニールの防御は突き破られてしまっていた
「なんて威力だ」
ニールはすぐに体制を立て直し、防御姿勢を取る
イチロは頭の上でムチをなんどもしならせては威嚇をするようにバチバチと音をならした
ライアが右手の爪のオーラで切株を掴む
そのまま泥と合わせて切株をイチロに投げつけた
ムチのオーラは切株を何度も打ち、切株を破壊した
粉々に舞い散った木片に紛れアサヒがイチロの後ろに回り込んだ
背後に気配を感じたイチロがアサヒのいる方向に顔を向ける
視線が外れた、チャンスだ! シンドはライアに首で合図を送る
少し基本とはずれたがフォーメーション通りの流れだ
シンドが広範囲に索敵を行い、ニールが壁役となりチームを守り、近づいてきた相手に対し、アレフが爆発による中距離攻撃、アサヒが高速移動による、陽動と補佐を行い近距離攻撃のライアが決定打を与える
これが5人の基本フォーメーションだった
ニールの壁が破られてしまったのは想定外だったが、ライアの機転で相手に隙を作ることができた
イチロを狙う決定的なチャンスだった、シンドもそれを確信していたが
ライアはソーマの方へ走りだした
「俺らの目的はコイツだ!」
5人のターゲットは『オーラの剣を持つ者』である、ライアはずっとチャンスを狙っていた
突然狙われたソーマはライアの動きに対応できず、動きが鈍ってしまった
ライアがソーマに向けて爪を振りかざした
ソーマはとっさに距離をとって爪を回避しようとはしたが、腹にダメージを負ってしまった
「……がっ……なんでだよ……」
ソーマが腹を押さえた、予想外のダメージを負ってしまった
そもそもなぜ自分が狙われたのかが理解できていないかった
「ライア、ターゲットを狙いにいっちゃたのか」
アレフが驚いていた
ライアはソーマに向かい爪をかまえた
「お前が何者かは知らないが、今回はお前が俺らの標的なんだよ、悪く思うなよ」
ソーマの腹からは血が垂れている、それなりに傷が深いようだ
「ライアよけろ!」
突然のシンドからの声だった
ソーマの方を向いていたためイチロから目を離していたライアに向けてイチロがムチを放ってきた
タイミングが悪かった……他の4人はライアを回避させるすべがなかった
ライアの背後にムチが迫ろうとしていた
ギィィィンッ
何かがはじかれるような音がした
ライアの目の前に影が見える
シンドが真っ先に驚いていた
ソーマがライアを守るためムチをナイフはじいていたのだった
「お前、バカか……」
ライアがソーマにつぶやいた
ソーマが動いた勢いで腹から血が噴き出し、ライアの体にも血が飛び散っていた
ソーマは傷も相まって呼吸が荒くなっていた
「痛てて…お前が何者か俺も知らない、ただ目の前でやられそうな奴がいたら守らない訳いかないだろ…」
なんで俺は殺そうとしてる奴に守られてるんだ?
ライアは立ち尽くし、困惑していた
過去に派遣社員として働いていたが世の中に絶望して今はほとんど働いていない
飲み込みが早く、仕事も初めは優秀だった、能力を使えるようになったのはカクミと同じ光を見たタイミングであったがすぐに能力に気付き、使いこなせるようになっていた
しかし、イチロは継続的な努力を嫌う性格で、飲み込みは早くても成長をしない、結果長期的にみると周りに追い抜かれてしまい、イチロはいつもバカにされてしまい、世間から離れていってしまうことになった
そんなイチロがまわりに対して取るようになったのは、足を引っ張ることだった、自分よりできる奴を潰せば自分はずっと一番でいられる、その歪んだ精神がカクミが感じた敵意とも殺意とも違うイチロのオーラとなっていた
ライアの攻撃に対するカウンターをシンドに見破られ、いよいよイチロは後がなくなってしまった
イチロは苛立ち始めていた
いつもだ……
いつも抜かされていく……
俺が一番だったはずなのに……
バカにしていた奴が俺に追いついてくる
イチロのオーラがさらに不気味になっていく……カクミは得体の知れない気持ち悪さを感じた
「お前らがいなければ……」
イチロはブツブツと呟き出した
「何いってるんだ?」
ソーマは突然様子の変わったイチロに警戒した
イチロはオーラをムチのようにしならせて伸ばし出した
「なんだ、新しい攻撃か?」
「でも様子が変だ」
「俺がやるよ!」
アレフが左手にオーラを溜めて、イチロに向けて振りかざした
それを見てイチロは上空に飛び上がった
イチロの元いた位置から爆発が起きた
イチロはすかさずオーラのムチをアレフに向けて振り回した
アレフが攻撃に反応しきれず体をまるめようとしたとき、ニールが足のオーラでアレフの防御に回った
バチィッ
オーラとオーラがぶつかり合いオーラの粒子が飛んだ
ニールは直後、体を大きく仰け反った
ニールの顔をムチがかすめていく……
間一髪でムチをかわしたが、ニールの防御は突き破られてしまっていた
「なんて威力だ」
ニールはすぐに体制を立て直し、防御姿勢を取る
イチロは頭の上でムチをなんどもしならせては威嚇をするようにバチバチと音をならした
ライアが右手の爪のオーラで切株を掴む
そのまま泥と合わせて切株をイチロに投げつけた
ムチのオーラは切株を何度も打ち、切株を破壊した
粉々に舞い散った木片に紛れアサヒがイチロの後ろに回り込んだ
背後に気配を感じたイチロがアサヒのいる方向に顔を向ける
視線が外れた、チャンスだ! シンドはライアに首で合図を送る
少し基本とはずれたがフォーメーション通りの流れだ
シンドが広範囲に索敵を行い、ニールが壁役となりチームを守り、近づいてきた相手に対し、アレフが爆発による中距離攻撃、アサヒが高速移動による、陽動と補佐を行い近距離攻撃のライアが決定打を与える
これが5人の基本フォーメーションだった
ニールの壁が破られてしまったのは想定外だったが、ライアの機転で相手に隙を作ることができた
イチロを狙う決定的なチャンスだった、シンドもそれを確信していたが
ライアはソーマの方へ走りだした
「俺らの目的はコイツだ!」
5人のターゲットは『オーラの剣を持つ者』である、ライアはずっとチャンスを狙っていた
突然狙われたソーマはライアの動きに対応できず、動きが鈍ってしまった
ライアがソーマに向けて爪を振りかざした
ソーマはとっさに距離をとって爪を回避しようとはしたが、腹にダメージを負ってしまった
「……がっ……なんでだよ……」
ソーマが腹を押さえた、予想外のダメージを負ってしまった
そもそもなぜ自分が狙われたのかが理解できていないかった
「ライア、ターゲットを狙いにいっちゃたのか」
アレフが驚いていた
ライアはソーマに向かい爪をかまえた
「お前が何者かは知らないが、今回はお前が俺らの標的なんだよ、悪く思うなよ」
ソーマの腹からは血が垂れている、それなりに傷が深いようだ
「ライアよけろ!」
突然のシンドからの声だった
ソーマの方を向いていたためイチロから目を離していたライアに向けてイチロがムチを放ってきた
タイミングが悪かった……他の4人はライアを回避させるすべがなかった
ライアの背後にムチが迫ろうとしていた
ギィィィンッ
何かがはじかれるような音がした
ライアの目の前に影が見える
シンドが真っ先に驚いていた
ソーマがライアを守るためムチをナイフはじいていたのだった
「お前、バカか……」
ライアがソーマにつぶやいた
ソーマが動いた勢いで腹から血が噴き出し、ライアの体にも血が飛び散っていた
ソーマは傷も相まって呼吸が荒くなっていた
「痛てて…お前が何者か俺も知らない、ただ目の前でやられそうな奴がいたら守らない訳いかないだろ…」
なんで俺は殺そうとしてる奴に守られてるんだ?
ライアは立ち尽くし、困惑していた
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