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前編
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駅の近くのファーストフード店の2階、一番奥の席。
薄暗くなった街を眺めながら、とっくに食べ終わったホットスイーツの入っていたごみを丸めた。氷がすっかり溶けた美味しくないオレンジジュースを啜っていたら、階段を登ってくる足音が聞こえて、ゆっくり後ろを振り返る。
「…見つけた」
「…早かったね」
ぱちぱちと小さく拍手すると、目の前の彼は小さく溜め息をつく。
「ていうかここ以外になくない?分かり易すぎる」
「えー、そうかなあ」
納得いかないように腕を組みながら「でも、また俺の勝ちだね」と得意げな顔をする彼に、「だって外で待ってると誰かさんが怒るんだもん」と反論する。
店内は幸いなことに人が少なく、私と彼のそんなやりとりに興味のある人はいなさそうだ。おやつにも夕飯にもならなそうな微妙な時間帯。
すると彼は横に置いておいた私の鞄を当たり前のように手に持って、「行こう」と腕を引っ張る。
店の狭くて急な階段を黙って下り、店をあとにした。
寒空の下を並んで歩く。手を繋いでいるわけではないのがちょっと切なくて、その歩みに抗うように立ち止まった。
「ねえ、真紘」
「何?」
「これ、楽しい?」
「…楽しいよ?」
首を傾げながらこちらを見下ろす彼——瀬川真紘。
所謂資産家である加賀美家の一人娘として生まれた私と、代々加賀美家と懇意にしてきた、同じく資産家の瀬川家の長男である真紘は幼馴染みだ。さすがに窓を伝って移動できるほど近くはないが、家も隣同士。
何処の馬の骨ともわからぬ者と付き合うべきではないという教えのもと、私たちはお互いに「この子なら大丈夫」というお墨付きをもらって大きくなってきた。それはそれは仲が良く、二人揃って一緒に遊ぶ様子は多くの大人たちの心を魅了していたらしい。
おまけに、元々親同士も非常に仲が良かったこと、同じ年に誕生したことも手伝って「将来は一緒に…」と、勝手に画策されるようになった。
噂によると、式は海外がいいとか、和装だとか洋装だとか、本人たちの意向はお構いなしでそんなことまで話が進んでいるらしい。いっそのこと清々しい。
当たり前のように小中高と同じ学校に進んだ私達は、家のこともあり、両者共に品行方正、成績優秀な優等生。それに加えて見た目も良かったため、校内ではなかなかの有名人になってしまった。
特に、すらりと背が高く、眉目秀麗を絵に描いたような見た目の真紘は、もちろんすごくモテた。私もそこそこモテたけれど、ちょっと過激なファンクラブが出来ていた真紘と比べると大したことはない。
そんなわけで高校生になってからは校内であまり話さなくなった…というより話せなくなった。
そのことについて、お互いに思うことがあるのは事実だ。
——私は今、一体なんて言ってほしいのだろう。
今はお互い、学生服に身を包んでいるけれど、いつかその関係は変わる。
ここで立ち止まっていても埒が開かないと思い、再び歩き出した。今は小指と薬指だけが絡み、引っかかったように不安定につながっている。
ゆっくり歩きながら空を見上げると、いつもより月の輪郭がくっきり見えた。
「ねえ見て、月が綺麗」
「……そうだね」
隣で目を細めて、同じように月を眺める。時が止まったような感覚になってから、近くで聞こえたぶっきらぼうな「行こう」という声にはっと我に返る。
「今日この後…」
「明日香の部屋行きたい」
間髪いれずに返ってきた答えに、苦笑して手を離そうとしたのに、逆に今度は指をがっちり組み合わせるようにして繋ぎ直された。そのやり方は絶対に断らせないと言われているようで。
——断るわけがないのに。
それでもさすがに家の前に辿り着くと、その手は何事もなかったかのようにするりと離れる。鍵を開けようとすると、それよりも先に中から家政婦の森田さんが出て来た。
「明日香さん、おかえりなさい。あらっ!真紘さんもご一緒なんですね」
「急にすみません。お邪魔します」
森田さんは、私が小さい時からうちで働いてくれているので、もちろん真紘とも面識がある。礼儀正しく頭を下げる彼の様子を見て、にこにこしている。きっとインターホンの来客者画面で真紘が一緒だということもわかっていたはずだけど、いつもとても微笑ましそうにそういうやりとりをするから、私もふっと笑う。
「軽食でもご用意しましょうか?」
「あ、今日は大丈夫です。結構暗いし、森田さんももうお帰りになってもらって大丈夫ですよ」
「そうですか?今日はご主人も奥様もお戻りにならないと聞いていますが…でも真紘さんが一緒なら大丈夫ですかね」
「大丈夫ですよ。任せてください」
さっき二人きりだったときとは全然違う、物腰の柔らかな様子をじっと見つめると、「どうしたの?」と穏やかに微笑みかけられたので、知らんぷりをして2階の自室に向かう。
ザ、好青年。
私以外の誰かがいるとき、真紘はいつもゆったりと穏やかに、猫をかぶる。このモードのときの真紘は自分の意志や思いを隠してしまって、何だかちょっと別人のようになるから、あんまり好きではない。本当は結構辛辣なことも言うし、適当なところもあるし、そんなんじゃないのに、と。
自分だけが知っている彼の姿にほんの少しの優越感を感じているのも事実なのだけれど、クリスマスに真紘にプレゼントされたマフラーを私が身に付けているの見て「それ、とても素敵だね。センスのいいサンタさんだな」なんて白々しく言われると、どうしても胡乱げな目で見てしまう。
それなのに。
ドアを開けて、真っ暗だった部屋の電気をつけようと手を伸ばした瞬間、腕を掴まれて壁に体を押し付けられた。
バタンとやや派手な音を立ててドアが閉まり、乱暴に唇が重ねられる。角度を変えて何度も繰り返されるキスを止めようと、彼の胸を押して距離をとる。
「ちょっと、急にびっくりするでしょ…!」
「だって、触れたくて仕方なかったから」
「だからって……きゃっ!」
その直後に急に抱き上げられて、慌ててその肩にしがみついた。
すたすたとベッドに運ばれ、ぽいっと落とされた。スプリングが小さく軋んだと同時に、少し怒ったような声が降ってきた。
「今日も簡単すぎたし」
さっきの柔和な微笑みはどこへやら。
「もしかしてわざと負けようとしてる?」と覆い被さってきた彼の背に、いつものように手を回す。胸に顔を押し付けて深呼吸すると、私と同じ外の匂いがした。
「でも今日はちゃんとあったかいところにいたでしょ?」
「真冬に公園のベンチに何時間も座ってるなんて普通はありえないからね。前回のが駄目なんだよ」
「そうかなあ」
寒い季節の公園は結構好きだ。昔よく二人で鬼ごっこをした。
ちょっと懐かしい気持ちになる私とは裏腹に、真紘はちょっとむっとしたように私の足の間に膝を入れてぐりぐりと中心を刺激してくる。
「や、んん…っ」
「もっとこう…俺と明日香にしかわからないような絶妙な場所にいてほしいんだけど」
会話を交わしながらも、その手は慣れたように私の制服のリボンを外し、Yシャツのボタンをどんどん外していく。捲れ上がったスカートからは太腿が露わになる。
負けじと真紘の服を脱がそうと手を伸ばすと、その手をとられて指先に口づけられた。その様子はまるでどこかの国の王子様のようだったけれど、私は口を尖らせて言い返す。
「じゃあ、もうやめようよ、『かくれんぼ』」
「……」
「意味ないよ。どこにいるかなんて大体わかるでしょ。私たちお互いのこと、好き過ぎるもん」
ぴたりと動きを止めて、こちらを見下ろす表情は複雑で。でもわかる。これは、ちょっと照れているときの顔だ。
私はその隙に、彼のネクタイに手をかけて、するりと引き抜いた。
薄暗くなった街を眺めながら、とっくに食べ終わったホットスイーツの入っていたごみを丸めた。氷がすっかり溶けた美味しくないオレンジジュースを啜っていたら、階段を登ってくる足音が聞こえて、ゆっくり後ろを振り返る。
「…見つけた」
「…早かったね」
ぱちぱちと小さく拍手すると、目の前の彼は小さく溜め息をつく。
「ていうかここ以外になくない?分かり易すぎる」
「えー、そうかなあ」
納得いかないように腕を組みながら「でも、また俺の勝ちだね」と得意げな顔をする彼に、「だって外で待ってると誰かさんが怒るんだもん」と反論する。
店内は幸いなことに人が少なく、私と彼のそんなやりとりに興味のある人はいなさそうだ。おやつにも夕飯にもならなそうな微妙な時間帯。
すると彼は横に置いておいた私の鞄を当たり前のように手に持って、「行こう」と腕を引っ張る。
店の狭くて急な階段を黙って下り、店をあとにした。
寒空の下を並んで歩く。手を繋いでいるわけではないのがちょっと切なくて、その歩みに抗うように立ち止まった。
「ねえ、真紘」
「何?」
「これ、楽しい?」
「…楽しいよ?」
首を傾げながらこちらを見下ろす彼——瀬川真紘。
所謂資産家である加賀美家の一人娘として生まれた私と、代々加賀美家と懇意にしてきた、同じく資産家の瀬川家の長男である真紘は幼馴染みだ。さすがに窓を伝って移動できるほど近くはないが、家も隣同士。
何処の馬の骨ともわからぬ者と付き合うべきではないという教えのもと、私たちはお互いに「この子なら大丈夫」というお墨付きをもらって大きくなってきた。それはそれは仲が良く、二人揃って一緒に遊ぶ様子は多くの大人たちの心を魅了していたらしい。
おまけに、元々親同士も非常に仲が良かったこと、同じ年に誕生したことも手伝って「将来は一緒に…」と、勝手に画策されるようになった。
噂によると、式は海外がいいとか、和装だとか洋装だとか、本人たちの意向はお構いなしでそんなことまで話が進んでいるらしい。いっそのこと清々しい。
当たり前のように小中高と同じ学校に進んだ私達は、家のこともあり、両者共に品行方正、成績優秀な優等生。それに加えて見た目も良かったため、校内ではなかなかの有名人になってしまった。
特に、すらりと背が高く、眉目秀麗を絵に描いたような見た目の真紘は、もちろんすごくモテた。私もそこそこモテたけれど、ちょっと過激なファンクラブが出来ていた真紘と比べると大したことはない。
そんなわけで高校生になってからは校内であまり話さなくなった…というより話せなくなった。
そのことについて、お互いに思うことがあるのは事実だ。
——私は今、一体なんて言ってほしいのだろう。
今はお互い、学生服に身を包んでいるけれど、いつかその関係は変わる。
ここで立ち止まっていても埒が開かないと思い、再び歩き出した。今は小指と薬指だけが絡み、引っかかったように不安定につながっている。
ゆっくり歩きながら空を見上げると、いつもより月の輪郭がくっきり見えた。
「ねえ見て、月が綺麗」
「……そうだね」
隣で目を細めて、同じように月を眺める。時が止まったような感覚になってから、近くで聞こえたぶっきらぼうな「行こう」という声にはっと我に返る。
「今日この後…」
「明日香の部屋行きたい」
間髪いれずに返ってきた答えに、苦笑して手を離そうとしたのに、逆に今度は指をがっちり組み合わせるようにして繋ぎ直された。そのやり方は絶対に断らせないと言われているようで。
——断るわけがないのに。
それでもさすがに家の前に辿り着くと、その手は何事もなかったかのようにするりと離れる。鍵を開けようとすると、それよりも先に中から家政婦の森田さんが出て来た。
「明日香さん、おかえりなさい。あらっ!真紘さんもご一緒なんですね」
「急にすみません。お邪魔します」
森田さんは、私が小さい時からうちで働いてくれているので、もちろん真紘とも面識がある。礼儀正しく頭を下げる彼の様子を見て、にこにこしている。きっとインターホンの来客者画面で真紘が一緒だということもわかっていたはずだけど、いつもとても微笑ましそうにそういうやりとりをするから、私もふっと笑う。
「軽食でもご用意しましょうか?」
「あ、今日は大丈夫です。結構暗いし、森田さんももうお帰りになってもらって大丈夫ですよ」
「そうですか?今日はご主人も奥様もお戻りにならないと聞いていますが…でも真紘さんが一緒なら大丈夫ですかね」
「大丈夫ですよ。任せてください」
さっき二人きりだったときとは全然違う、物腰の柔らかな様子をじっと見つめると、「どうしたの?」と穏やかに微笑みかけられたので、知らんぷりをして2階の自室に向かう。
ザ、好青年。
私以外の誰かがいるとき、真紘はいつもゆったりと穏やかに、猫をかぶる。このモードのときの真紘は自分の意志や思いを隠してしまって、何だかちょっと別人のようになるから、あんまり好きではない。本当は結構辛辣なことも言うし、適当なところもあるし、そんなんじゃないのに、と。
自分だけが知っている彼の姿にほんの少しの優越感を感じているのも事実なのだけれど、クリスマスに真紘にプレゼントされたマフラーを私が身に付けているの見て「それ、とても素敵だね。センスのいいサンタさんだな」なんて白々しく言われると、どうしても胡乱げな目で見てしまう。
それなのに。
ドアを開けて、真っ暗だった部屋の電気をつけようと手を伸ばした瞬間、腕を掴まれて壁に体を押し付けられた。
バタンとやや派手な音を立ててドアが閉まり、乱暴に唇が重ねられる。角度を変えて何度も繰り返されるキスを止めようと、彼の胸を押して距離をとる。
「ちょっと、急にびっくりするでしょ…!」
「だって、触れたくて仕方なかったから」
「だからって……きゃっ!」
その直後に急に抱き上げられて、慌ててその肩にしがみついた。
すたすたとベッドに運ばれ、ぽいっと落とされた。スプリングが小さく軋んだと同時に、少し怒ったような声が降ってきた。
「今日も簡単すぎたし」
さっきの柔和な微笑みはどこへやら。
「もしかしてわざと負けようとしてる?」と覆い被さってきた彼の背に、いつものように手を回す。胸に顔を押し付けて深呼吸すると、私と同じ外の匂いがした。
「でも今日はちゃんとあったかいところにいたでしょ?」
「真冬に公園のベンチに何時間も座ってるなんて普通はありえないからね。前回のが駄目なんだよ」
「そうかなあ」
寒い季節の公園は結構好きだ。昔よく二人で鬼ごっこをした。
ちょっと懐かしい気持ちになる私とは裏腹に、真紘はちょっとむっとしたように私の足の間に膝を入れてぐりぐりと中心を刺激してくる。
「や、んん…っ」
「もっとこう…俺と明日香にしかわからないような絶妙な場所にいてほしいんだけど」
会話を交わしながらも、その手は慣れたように私の制服のリボンを外し、Yシャツのボタンをどんどん外していく。捲れ上がったスカートからは太腿が露わになる。
負けじと真紘の服を脱がそうと手を伸ばすと、その手をとられて指先に口づけられた。その様子はまるでどこかの国の王子様のようだったけれど、私は口を尖らせて言い返す。
「じゃあ、もうやめようよ、『かくれんぼ』」
「……」
「意味ないよ。どこにいるかなんて大体わかるでしょ。私たちお互いのこと、好き過ぎるもん」
ぴたりと動きを止めて、こちらを見下ろす表情は複雑で。でもわかる。これは、ちょっと照れているときの顔だ。
私はその隙に、彼のネクタイに手をかけて、するりと引き抜いた。
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