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After Story
幸せと……
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「おはよう、ユキ」
「はよ……うぅ、いたい……」
おはようございます。お昼頃目を覚ました僕は身体中ギシギシで全く動けません。あまりもの痛さに恨めしげな目を向けるとふっと笑われて頭を撫でられた。
「悪いな。何か飲むか?」
「ん……」
甘やかし度が最大の時の口移し……からの優しいキスを頂きました。許します。ちょろいって思われてもいいのです。
「んー、だっこ」
「了解」
僕に負担を与えないようにってすごーく優しく抱き上げてくれるダグが大好きです。そろそろ動いて首元に擦りつけばおでこにキスされました。
「ダグ大好き」
「俺も愛している」
うー、体さえ痛くなかったらグリグリしてたのに……早く治らないかなぁ。経験的に言えばおそらく今日は無理だろうなぁって思うけど……
「今日は何する? 行きたいところがあれば連れて行くぞ」
「んー……いいや、暖炉の前でゆっくりする」
昨日が金曜だったから今日は元からお休みなのです。決してサボりじゃないよ!! 三日間できっちり用意しよう! と思ってたらまさかのリディアが全部用意してくれてたっていう……リディアも旅行の用意とか結婚式の準備とかで大変だったはずなのに……まぁ、リディアだもんねぇ……
「わかった。その前になにか食べよう」
「ん」
もちろん食べさせてもらいます。ダグの膝抱っこであーんです。
今日の朝昼兼用のご飯はチーズリゾットのようです。かつては恥ずかしかった息で冷ましてからのあーんも慣れたものだねぇ。むしろ美味しさが増すよ。僕にとっては空腹よりもダグのあーんが最高のスパイスです!
「美味いか?」
「うん!!」
ペロリと一皿平らげ、ゆっくりと食後のお茶を飲んだら暖炉前へ。もっこもこのクッションの上に寝かされ、そのままクッションを抱きかかえて寝転べばだんだん眠くなってきた。
……太りそう。でもどうせ起き上がれないからなぁ……いいや、寝ちゃえ!
ふわりと毛布をかけてくれたのを感じてそのまま目を閉じればスコンと一気に意識は夢の中へ。きっと体がまだ疲れてるのです。ゆっくり寝て早く本調子になるのですよ……!
次に目が冷めればもうおやつの時間で。僕が起きたことをすぐに察したダグがゆっくり起き上がらせてくれておやつを出してくれた。
「フルラ! ふふ、大好き」
「……それはフルラが、か? それとも俺に言ってくれているのか?」
「どっちかな?」
答えはどっちもです。でももちろんダグの方がうんと大好きだよ!
「小悪魔だな」
「悪魔じゃないもん」
僕人間だもん。むぅ、とダグを見たらくすりと笑われました。
「そうやって頬を膨らましても可愛いだけだぞ」
プニプニと頬っぺたを突かれてぷしゅっと空気を抜けばチュッとキスされた。キス大好きなので喜んで受けますとも。
「ん、もっかい」
「はは、可愛いな」
くつくつと笑いながらも何度も何度もキスをしてくれて大満足です。やさしいキスは甘酸っぱい感じがして胸がきゅってるけど、それがどこか心地いいのです。もちろんダグとだからだけどね。
あ、ちなみにダグは今仕事中だけど、相方がラギアスな上に部屋の中なので割と御構い無しです。最近はこんな感じだよ。吹っ切れたっぽいね。
散々キスした後はほったらかしになってしまっていたフルラを食べさせてもらい、鼻歌を歌わんばかりにご満悦な僕はクッションにうもれてダグの観察を。……まぁダグもこっち見てたからただ見つめ合うことになっただけだけどもね!
ちなみにラギアスはそんな僕たちから目をそらして気配を消してました。
夜になってダグのお仕事が終わってもまだまだいちゃいちゃ。ご飯も食べさせてもらったし、お風呂も入れてもらいました! あ、お風呂では昨日みたいにいたずらされることはなかったよ。ちゃんと優しく普通に洗ってもらいました。
お風呂から出たら温かいホットチョコレートを飲みながらまったり。ダグはお酒です。
ちなみに今の体制はダグの膝抱っこです。分厚い胸板が背中に当たってて安心感がものすごいよ! それにダグは代謝がいいからからな? 体温高めだから温かいのです。
まったりしながら部屋を見渡す。いつも僕の斜め後ろにいるリディアは今日はいなかった。
「なんだかリディアがいないって変な感覚だなあ」
「俺が休みじゃなければ常にいるからな。接している時間も長いし違和感もあるだろう」
「そうなんだよねぇ……」
なんだかユキ様、って微笑みながら色々とやってくれるリディアが恋しいのです……まだリディアが出発したの昨日なのになぁ。それだけリディアがいる生活に慣れきっちゃったんだろうね。楽しんでるかなぁ……楽しんでくれているといいんだけど……
……早く帰ってこないかなぁ。リディアが帰ってくるのは明々後日の夕方。その日はそのままお休みだから、またリディアがお世話してくれるのはさらにその次の日。本当はまだ何日かお休みを、と思ってたんだけど、リディアにそんなに仕事をしなかったら発狂してしまうって言われたんだよね。だから旅行の次の日からお仕事再開になったのです。
それを決めた時はもっとお休みとればいいのにって思ってたけど……今はなんだかお休みなくてよかったって思っちゃってます……いや、リディアにはちゃんと休んで欲しいんだけど、やっぱりリディアがいないと違和感が……
「早く帰って来て欲しいなぁ……」
「寂しいのか?」
「ちょっとだけ! でもダグがいるから大丈夫」
逆だったら無理かなぁ……耐えられないよ。それに夜寝れるかわかんないもん。夜中に起きることはほとんどなくなったけど、ダグがいてこそだと思うからね。
離れ離れにされそうになったら全力で拘束かけて僕の体をダグに括りつけます。アルバスさんでも解けないみたいだからきっと離れ離れになることはないはず!!
「俺がユキから離れることはまずないからな」
「ん、ずっと一緒」
「ああ」
お腹に回されてる手をきゅっと握ると頭のてっぺんにキスが落ちてきた。口にもして欲しくて振り向いて見上げれば何回もしてくれました。
何回もキスを重ねているうちにつんつんと舌で唇を突かれ、少し唇を開けばダグの熱い舌が入ってきて僕の舌を絡め取っていった。
「ん……っは、ん……」
優しく舌を吸われて痺れるような快感が込み上げてくる。いつのまにか僕が一方的に握っていたダグの手も僕の手をからめとるように合わせてきてて……すりすりって親指で手の甲を擽られるのも気持ちよく感じちゃいます。
でも昨日えっちして今日の僕はまだ体力が回復しきってないから、ダグはちゃんと手加減してくれているので恥ずかしい事態にはなってません。ダグったらこういうことまで器用なのです。
まぁそういうことでただだひたすらに優しいゆったりとしたキスをしていたんだけど、リラックス効果があるのか僕はだんだん眠くなってきてしまいまして。
「んぅ……」
「そろそろ寝るか」
「うー……もっといちゃいちゃするの……」
今日はずっといちゃいちゃしてたようなものだけど、気分的にはまだまだしたいのです。だからまだ寝ない……!
「まぁ途中で寝落ちても運べるから構わないが……眠ければいつでも寝ていいんだからな」
「寝ないもん。もっとぎゅってして?」
「了解」
くるっと体を回転させられて、向かい合わせの状態でぎゅーっと抱きしめてくれました。おまけに髪を梳くように頭も撫でてくれてとっても気持ちいいです。
「ダグとこうしてるの好き」
「俺もだ。会話がなくとも落ち着く」
まさにそれです。お互いの息遣いが聞こえるほどに静かでも何にも苦痛じゃないのです。
そのあとはたまにくすくすと笑いながら、でも会話はせずに触れ合っているうちに僕はいつの間にか寝てしまったのだった。あ、目が覚めても抱きしめられてて幸せだったよ!
「はよ……うぅ、いたい……」
おはようございます。お昼頃目を覚ました僕は身体中ギシギシで全く動けません。あまりもの痛さに恨めしげな目を向けるとふっと笑われて頭を撫でられた。
「悪いな。何か飲むか?」
「ん……」
甘やかし度が最大の時の口移し……からの優しいキスを頂きました。許します。ちょろいって思われてもいいのです。
「んー、だっこ」
「了解」
僕に負担を与えないようにってすごーく優しく抱き上げてくれるダグが大好きです。そろそろ動いて首元に擦りつけばおでこにキスされました。
「ダグ大好き」
「俺も愛している」
うー、体さえ痛くなかったらグリグリしてたのに……早く治らないかなぁ。経験的に言えばおそらく今日は無理だろうなぁって思うけど……
「今日は何する? 行きたいところがあれば連れて行くぞ」
「んー……いいや、暖炉の前でゆっくりする」
昨日が金曜だったから今日は元からお休みなのです。決してサボりじゃないよ!! 三日間できっちり用意しよう! と思ってたらまさかのリディアが全部用意してくれてたっていう……リディアも旅行の用意とか結婚式の準備とかで大変だったはずなのに……まぁ、リディアだもんねぇ……
「わかった。その前になにか食べよう」
「ん」
もちろん食べさせてもらいます。ダグの膝抱っこであーんです。
今日の朝昼兼用のご飯はチーズリゾットのようです。かつては恥ずかしかった息で冷ましてからのあーんも慣れたものだねぇ。むしろ美味しさが増すよ。僕にとっては空腹よりもダグのあーんが最高のスパイスです!
「美味いか?」
「うん!!」
ペロリと一皿平らげ、ゆっくりと食後のお茶を飲んだら暖炉前へ。もっこもこのクッションの上に寝かされ、そのままクッションを抱きかかえて寝転べばだんだん眠くなってきた。
……太りそう。でもどうせ起き上がれないからなぁ……いいや、寝ちゃえ!
ふわりと毛布をかけてくれたのを感じてそのまま目を閉じればスコンと一気に意識は夢の中へ。きっと体がまだ疲れてるのです。ゆっくり寝て早く本調子になるのですよ……!
次に目が冷めればもうおやつの時間で。僕が起きたことをすぐに察したダグがゆっくり起き上がらせてくれておやつを出してくれた。
「フルラ! ふふ、大好き」
「……それはフルラが、か? それとも俺に言ってくれているのか?」
「どっちかな?」
答えはどっちもです。でももちろんダグの方がうんと大好きだよ!
「小悪魔だな」
「悪魔じゃないもん」
僕人間だもん。むぅ、とダグを見たらくすりと笑われました。
「そうやって頬を膨らましても可愛いだけだぞ」
プニプニと頬っぺたを突かれてぷしゅっと空気を抜けばチュッとキスされた。キス大好きなので喜んで受けますとも。
「ん、もっかい」
「はは、可愛いな」
くつくつと笑いながらも何度も何度もキスをしてくれて大満足です。やさしいキスは甘酸っぱい感じがして胸がきゅってるけど、それがどこか心地いいのです。もちろんダグとだからだけどね。
あ、ちなみにダグは今仕事中だけど、相方がラギアスな上に部屋の中なので割と御構い無しです。最近はこんな感じだよ。吹っ切れたっぽいね。
散々キスした後はほったらかしになってしまっていたフルラを食べさせてもらい、鼻歌を歌わんばかりにご満悦な僕はクッションにうもれてダグの観察を。……まぁダグもこっち見てたからただ見つめ合うことになっただけだけどもね!
ちなみにラギアスはそんな僕たちから目をそらして気配を消してました。
夜になってダグのお仕事が終わってもまだまだいちゃいちゃ。ご飯も食べさせてもらったし、お風呂も入れてもらいました! あ、お風呂では昨日みたいにいたずらされることはなかったよ。ちゃんと優しく普通に洗ってもらいました。
お風呂から出たら温かいホットチョコレートを飲みながらまったり。ダグはお酒です。
ちなみに今の体制はダグの膝抱っこです。分厚い胸板が背中に当たってて安心感がものすごいよ! それにダグは代謝がいいからからな? 体温高めだから温かいのです。
まったりしながら部屋を見渡す。いつも僕の斜め後ろにいるリディアは今日はいなかった。
「なんだかリディアがいないって変な感覚だなあ」
「俺が休みじゃなければ常にいるからな。接している時間も長いし違和感もあるだろう」
「そうなんだよねぇ……」
なんだかユキ様、って微笑みながら色々とやってくれるリディアが恋しいのです……まだリディアが出発したの昨日なのになぁ。それだけリディアがいる生活に慣れきっちゃったんだろうね。楽しんでるかなぁ……楽しんでくれているといいんだけど……
……早く帰ってこないかなぁ。リディアが帰ってくるのは明々後日の夕方。その日はそのままお休みだから、またリディアがお世話してくれるのはさらにその次の日。本当はまだ何日かお休みを、と思ってたんだけど、リディアにそんなに仕事をしなかったら発狂してしまうって言われたんだよね。だから旅行の次の日からお仕事再開になったのです。
それを決めた時はもっとお休みとればいいのにって思ってたけど……今はなんだかお休みなくてよかったって思っちゃってます……いや、リディアにはちゃんと休んで欲しいんだけど、やっぱりリディアがいないと違和感が……
「早く帰って来て欲しいなぁ……」
「寂しいのか?」
「ちょっとだけ! でもダグがいるから大丈夫」
逆だったら無理かなぁ……耐えられないよ。それに夜寝れるかわかんないもん。夜中に起きることはほとんどなくなったけど、ダグがいてこそだと思うからね。
離れ離れにされそうになったら全力で拘束かけて僕の体をダグに括りつけます。アルバスさんでも解けないみたいだからきっと離れ離れになることはないはず!!
「俺がユキから離れることはまずないからな」
「ん、ずっと一緒」
「ああ」
お腹に回されてる手をきゅっと握ると頭のてっぺんにキスが落ちてきた。口にもして欲しくて振り向いて見上げれば何回もしてくれました。
何回もキスを重ねているうちにつんつんと舌で唇を突かれ、少し唇を開けばダグの熱い舌が入ってきて僕の舌を絡め取っていった。
「ん……っは、ん……」
優しく舌を吸われて痺れるような快感が込み上げてくる。いつのまにか僕が一方的に握っていたダグの手も僕の手をからめとるように合わせてきてて……すりすりって親指で手の甲を擽られるのも気持ちよく感じちゃいます。
でも昨日えっちして今日の僕はまだ体力が回復しきってないから、ダグはちゃんと手加減してくれているので恥ずかしい事態にはなってません。ダグったらこういうことまで器用なのです。
まぁそういうことでただだひたすらに優しいゆったりとしたキスをしていたんだけど、リラックス効果があるのか僕はだんだん眠くなってきてしまいまして。
「んぅ……」
「そろそろ寝るか」
「うー……もっといちゃいちゃするの……」
今日はずっといちゃいちゃしてたようなものだけど、気分的にはまだまだしたいのです。だからまだ寝ない……!
「まぁ途中で寝落ちても運べるから構わないが……眠ければいつでも寝ていいんだからな」
「寝ないもん。もっとぎゅってして?」
「了解」
くるっと体を回転させられて、向かい合わせの状態でぎゅーっと抱きしめてくれました。おまけに髪を梳くように頭も撫でてくれてとっても気持ちいいです。
「ダグとこうしてるの好き」
「俺もだ。会話がなくとも落ち着く」
まさにそれです。お互いの息遣いが聞こえるほどに静かでも何にも苦痛じゃないのです。
そのあとはたまにくすくすと笑いながら、でも会話はせずに触れ合っているうちに僕はいつの間にか寝てしまったのだった。あ、目が覚めても抱きしめられてて幸せだったよ!
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