あの人と。

Haru.

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After Story

side.ダグラス

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 ────さて、今日はどんな風にユキを愛そうか。

 風呂の中で襲ってはユキの体力の減りが早いため、今日は分かれて入ることにした。俺はもう入り終えてユキが出てくるのを待っているところだ。

 前回はただひたすらにゆっくりと責めてとろとろにしたんだったな。あの日のユキはたまらなく可愛かった。いや、いつだって可愛いが。

 前回がゆっくりとしたものだったから今夜は激しくユキを責めたいところだが……団長との手合わせで疲れているユキにそれは酷か。今日も優しく、だな。ユキを抱かないという選択肢? それはない。我慢の限界だ。抱かずになど、今夜は眠れる気がしない。

「さぁ、お飲み物をお入れしましょうね」

「ん、ありがと」

 ユキが出てきたようだ。迷いなくぴったりと寄り添って俺の隣に座ってくれるのは嬉しいな。膝の上に座ってくれたらもっと嬉しいんだが、そこまで欲は出さない。俺が抱き上げたらいい話だ。

 そっと抱き上げて膝に乗せれば安心したように力を抜いてもたれかかってくるユキ。付き合いたての頃は緊張と遠慮からガチガチに硬くなっていたのに、最近ではいきなり膝に乗せてもまるで俺の膝の上が1番安心するとでも言うかのように寄りかかってくれる。その変化が嬉しくてたまらない。

「ん、今日はいつもと香りが違うな」

 ユキの髪から香ってくる香りがいつもと違う。肌にも同じ香りのものが使われているのかほのかに甘く優しい香りが漂っている。いつもの香りもユキによく合っているが、これもいいな。

「新しい香油だよ。どっちが好き?」

「ふむ……どちらも好きだぞ。ユキによく合っている」

 まぁ、本音を言うと香りのない方が好きなんだがな。いや、臭いわけじゃないぞ? いい匂いだしユキによく似合っているからこれでいいんだが……ユキ自身の匂いがする方が俺としては嬉しいわけだ。まぁ、抱いているうちに香油よりもユキの香りが強くなるからいいんだけどな。それに髪に鼻を埋めればユキの匂いだって感じられる。

「そっかぁ」

 嬉しそうにふにゃりと笑うユキは相変わらず可愛い。誰にも見せたくない。

「ユキ様、甘いミルクティーをお入れしましたよ。私はもう下がりますね」

「ん、ありがとう」

 よし、リディアがいなくなれば2人きりだ。

 まるで時間を伸ばすかのようにちびりちびりとミルクティーを飲むユキに、思わず悪戯心が湧き上がってくる。

「ひぁっ……?! ゃ、僕飲んで……っ!」

「飲んでていいぞ? 俺もその間に楽しませてもらう」

 ユキの腹においていた手を服の上からそっと細い身体に這わせ、まだ硬さを持たない胸の先を弄ってやればユキはヒクリと身体を震わせた。

「やだ、飲めな……っん……ふ……」

 ゆっくりと指先でくるくると弄ればユキのここはすぐに可愛らしく立ち上がる。強く弾きたくなるのをぐっとこらえ、焦らすようにゆっくりと弄り続ければユキの身体はどんどんと力が抜けてひくひくと小さく震えだす。

「はっ……は、ぁ……ん、ん…………っや、あ……」

「ほら、ミルクティーがまだ残っているぞ?」

 もじもじと太ももを擦り合わせている様子からユキの可愛らしいモノも反応を見せ始めていることが予想できる。ミルクティーを飲むどころではないのだろうな。

「ゃ、いじわる……っんぅ……」

 そんな潤んだ目で睨まれたところで煽られるだけだぞ、ユキ。

 こちらを睨みながらも飲み干さない限り終わらないと悟ったのであろうユキは震えながらもカップを口元に運んだ。それを見て噎せないようにと指の速さを遅くしてやれば、余計にもどかしくなったのか熱い吐息が小さな口から漏れ出た。

 それでも少しずつ少しずつ飲み込み、漸く飲み終えた頃にはユキは息も絶え絶えといった様子だった。

「っは……も、ばかぁ……っ」

「はは、ついな。だがほら、これ好きだろう?」

 ユキは服の上から胸の先を弄られるのが好きだ。特に団長と兄上の結婚祝いのような薄い布の上からだとより感じる。

 ミルクティーもなくなったことだし、と指先で優しく引っ掻くようにすれば、カップを持たない方の手で必死に俺の手を剥がそうとしてくる。まぁ力の抜けたユキの抵抗など可愛いものなのだがな。

「んっんっんっ……あ、や、あっあっ……んぅ~っ」

 執拗に責め続ければユキの身体は次第にまるまっていく。足もきゅう、と力が入っているようだ。身体もひくり、ひくりと跳ねている。もうそろそろ、だな。

「ん──────っっ!!」

 数度大きく跳ねたユキはそのままくたりと凭れかかってきた。必死に息を整えようとしているユキは蕩けた顔をしていてかなり扇情的だ。

 くたりと力を抜いたままのユキを抱きかかえてベッドへ移動し、服を脱がしながら深いキスをすると抱きついて応えてくれる。キスだけでもイかせたい気持ちはあったが、流石にやりすぎては可哀想だろうとやめておき、名残惜しく思いながら唇を離して身体中へキスを落としていけばユキはいやいやと首を振った。

「どうした? いやか? やめておくか?」

 ここで止めるのは苦しいが、ユキが嫌ならば無理矢理になどできない。

「ゃ、ちが…………も、ほし、い……ゆっくりじゃなくてい、から……」

 それは蚊の鳴くような声だったがしっかりと聞こえた。つまりは激しい方がいい、と?

 ────顔を真っ赤にし、目を潤めたユキに俺の理性が切れるなどすぐだった。






「あっ、あっ……んぁああっ」

 ユキを傷つけないように手早く慣らし、ゆっくりと奥まで自らを埋めれば思わず腰が震えるほどの快感が走る。ユキは前回、ゆっくりだと俺は気持ちよくないと思ったようだが全くそんなことはない。実際こうして挿れているだけでも本当に気持ちがいい。ユキの中は蕩けるように絡みついてくるのに、それでいてまるで離すまいと言うかのようにキツく締めつけてくるんだ。それに、ユキがビクビクと身体を跳ねさせながら喘ぐ姿を見ていれば俺も気持ちよくなってくる。

 だが、今日はユキからゆっくりじゃなくていい、と言われたからな。お望み通り深く激しくユキを愛そうじゃないか。

「んっ、あぁああっっ! や、あっ……ひぅううっっ!」

 ユキの膝裏を俺の腕に引っかけるようにして開かせ、長いストロークで奥深くまで何度も何度も穿つ。奥の入り口を引っ掻くようにすればユキの薄い腹は痙攣し、蠢くように締めつけてくる。それでも何度も何度も執拗に責め立てればユキはイきっぱなしになるんだ。

「あ────っっ、あ────っっ!! や、んぁあああっっ!!」

「気持ちいいか? ユキ」

「あぁああっ!! きもち、い……んやぁっ! ひ、あぁあああっっ!!」

「もっとイけ、ユキ……っ」

「ひっ、ん──────ッッッ!!」

 先まで引き抜いてから一気に根元まで突き込み、奥深くに欲を吐き出せばユキはかなり深く達したようだ。潮まで吹いている。びしゃびしゃと潮が自分の身体を濡らしていることにも気付いていない様子で、ただただひたすらに身体を跳ねさせ、喘ぐユキはいやらしくも美しい。これは俺だけが見れる姿。俺だけのユキだ。

「ユキ、愛している」

「んあぁあああッッッ!!!」

 その後も俺は何度も何度もユキを愛した。前から、後ろから、抱き上げて……色んな体勢で深く深くユキを愛せばその度にユキは深く達した。何度も潮を吹くユキに口移しで水分を与えながら、それでも解放することなく愛し続けた。俺を刻み付けるように。俺だけのユキを目に焼き付けるように。



 ぐったりと気を失うように眠るユキの後始末を済ませ、綺麗にしたベッドの中で優しくユキを撫で、そっとキスを落とす。

 ここまで愛せば明日……いや、今日はもう歩けないだろう。水曜の今日はヴォイド様の授業もないし、王太子殿下の手伝いの再開は来週。1日暇なユキはきっと外に行くことを望むだろう。そうすれば俺はユキを抱き上げることが出来る。日中でもユキに触れられるだろう明日に少し期待しつつ穏やかな眠りについた。



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次回、side.熊男?! お楽しみに!
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