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211、止まった時間。
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虎少年は屋敷に来てからは珍しく、一人静かに過ごしていた。
ただしその視線は手元の携帯端末に向いており、画面には少女の写真が表示されている。
最近の物ではなく、少女が屋敷に来て間もない頃の写真。
ただし本当に最初期頃の物ではなく、可愛らしく笑い始める頃の物を。
「・・・ここから2,3年、経ってる、のか」
写真を見ながらぼそりと呟き、その眼は何かを真剣に考えている様子だとはっきり解る。
そこから少年や彼女に貰った写真を見ながら、ゆっくりと画像をスライドさせていく。
初期の物から段々と最近の物に。
そして一番最近の写真を見てから、せっせと掃除をする少女に目を向けた。
「・・・あれから、何年たった?」
虎少年は少女を見つめ、今更な事を口にする。
いや、今更だからこそ、少女の傍に居るからこその疑問を口にしている。
前回は少女に会えたこと、そしてやっとお礼を言えた事でいっぱいだった。
だが現在の少女を、こうやって目の前で話せる段になって一つの疑問が浮かんでいる。
「あの頃は、確かに今より小さかった、けど・・・」
虎少年の疑問は少女を見ていればいる程に加速していく。
本人の記憶に有る限り、あの頃の自分と少女にそこまで大きな差は無かった。
虎少年の当時の幼さを考えると、確かな記憶とは言い切れない。
だけど少女は成長しているとはいえ、明らかに成長が遅いと感じ始めていたのだ。
勿論自分が成長速度の速い種族だという事実も、少女が単に成長が遅いだけだという可能性も有るだろう。
当然だが子供の場合、一年二年の差は大きいという物もある。だけど、だけどだ。
「僕より下だとしても、少し、子供っぽさが目立つ、な」
虎少年は助かってからそれなりに年月を生きている。
まだまだ未熟だとはいえ酷い事件に巻き込まれた事も有り、同年代と比べれば精神的に周囲より少し浮いているとすら思っている。
それと同じ時を過ごした事を考えれば、少女は自分と同じく成長していておかしくない。
心も、体も、年月に似合わない幼さ。虎少年には段々とそう見えていた。
それは屋敷の住人達では思いつけない疑問。
住人達は屋敷に来てからの少女が全てだし、男も引き取るまでの年月は余り意識していない。
女もただ少女を可愛がり、そこに視点を置いて来なかった。
少女は少女なりに頑張り、少女なりに成長している。ただそれだけしか見ていない。
だが当時同じく幼かった少年にとっては、同じ様に成長していない少女に少し違和感を覚え始めていたのだ。
「奴隷であった期間の事を考えれば、当然、なのかな」
少女が奴隷であった期間は碌な環境を与えられなかったと聞いている。
心が育つにも、体が育つにも、どちらにしてもどうしようもない環境。
それを考えれば少女が成長していない事もありえない事ではない。
「いや、むしろ・・・」
胸をグッと握り抑えながら、辛い気持ちを耐える様に呟く虎少年。
虎少年の出した結論。それは実際に真実かは解らない。
だけど思い至ってしまった辛い結論に、悲しげな表情を少女に向ける。
もしかすると少女は「幼く有る事で自分を守っていたのでは」という結論に。
成長しない事で、思考をしない事で、今の状況を耐えて行く。
そして栄養も足りなかった事相まって、その精神状態に体も引っ張られているのではと。
体の成長が意識に引っ張られるなど、馬鹿馬鹿しい話だと思う事かもしれない。
だけど何故か虎少年には、それが正しい様な気がしていた。
「彼女の時間は、もしかしたら長い事止まっていたのかもしれない」
ただ生きる事だけに、ただそれだけに意識を注ぐ毎日。
それは真面な思考を持つ事が、どれだけ苦痛な日々だったろうか。
その為に少女は意図的に自分を止めていたのではないか。
屋敷に来て、人間的な生活をして、初めて真面に少女の時間が動き出したのではと。
余りに想像しがたい苦痛に、虎少年はただただ悲しげな瞳を少女に向けてしまう。
だがそこで少女は虎少年が見つめている事に気が付き、ニコーっと笑顔を向けた。
そして嬉しそうにぶんぶんと手を振り、その様子は余りにも少女らし過ぎる可愛さだ。
顔が自分に向く寸前に笑顔を作った虎少年は、少女に手を振って応えつつぼそりと呟く。
「・・・もしかすると、彼女は、取り戻そうとしているのかもしれない。自分が過ごせなかった日常を。幼い日々の毎日を。だとるすと・・・尚の事僕の出番はないかもしれないな」
屋敷の住人達は単なる同居人という在り方をしていない。
主人や使用人、そして奴隷という関係でありながらそれを感じさせない。
まるで家族の様に、少女の姉で、母で、父で、弟であるように。
「・・・やっぱり、少し、寂しいなぁ」
少女が幸せであれば良い。その思いは今も変わらない。
だけどその枠組みから自分が外れている事が、やはりどうしても寂しいと思う虎少年。
視線の先には、先程自分に向けていた笑顔を少年に向ける少女の姿。
それはまるで本当に姉弟の様で―――――。
「止めろ。決めただろ。彼女が幸せなら、それで良いんだ」
少女に向ける好意が無いなんて訳が無い。好意を持たないはずがない。
だけど、それでも、決めていたのだから。
少女にとって自分が必要無いとしても、見返りなど求めない恩返しをと。
だから今、ほんの少し浮かんだ感情に虎少年は蓋をする。
その感情が表に出ては、自分は胸を張って少女と向き合えないから。
俯きながらそう自分に言い聞かせていた。
「・・・一応、伝えておいた方が良いかな」
きっと自分と同じ考えを男と女は持っていないだろう。
別に伝えたからと言ってどうなる訳でもないかもしれない。
だけどそれで少しでも少女への優しさが増えれば、少女の時間が進めばと、虎少年は寂しげな瞳を少女に向けようとして――――目の前に自分を覗き込む少女の顔が有った。
「――――な、なに、どうしたの?」
流石に動揺を隠せずにどもりつつ問うと、少女は両手をちょいちょいと動かし、しゃがんで欲しいという意思表示を見せる。
虎少年は不思議に思いながらも素直にしゃがみ、少女に視線を合わせた。
ただそこで少女の目を見て、その目がいつもと違う事に気が付く。
何時もの幼く無邪気な目ではない。ただただ好意を向ける目でもない。
とても優しい、少しだけ見た目よりも大人びた目をしている事に。
そしてその事に一瞬心を奪われ、気が付くと虎少年は少女の胸の中に居た。
優しく頭を抱えられ、優しく頭を撫でられている。
普段毛皮や肉球に触れる時の様な物ではなく、その手から優しさが溢れる様な手つき。
「え、あ、何―――」
少女の突然の行動に何かしらの疑問の声を上げようとして、でも出来ずに終わってしまう。
今は気にしなくて良いよという様に、ポンポンと優しく背中を叩かれて。
少女は別に虎少年が何を考えていたのかは解っていない。
だけど何となく寂しそうにしている事には気が付いた。
だから少しでも寂しくなくなればと、ただそれだけで虎少年を包み込んでいる。
優しいお兄ちゃんの笑顔が好きだと思うから、笑顔になって欲しくて。
そしてその優しさと暖かさは、虎少年にとっても心に波が立つ物だった。
けれど嫌な気分ではない。波がたった事が心地良いと感じている。
不自然に凪いでいる状態に抑えていた物が、当たり前に動き出した様に。
求めてはいけないと思う事が不自然だと、そう言われている気がして。
「――――ありがとう」
虎少年は何とかその言葉を口にすると、暫くの間少女に縋りついていた。
胸の内に有る色んな思いを、その一言に詰め込んで。
自分の中にも、知らずに止まっていた時間が有ったのだと、気づかされながら。
ただしその視線は手元の携帯端末に向いており、画面には少女の写真が表示されている。
最近の物ではなく、少女が屋敷に来て間もない頃の写真。
ただし本当に最初期頃の物ではなく、可愛らしく笑い始める頃の物を。
「・・・ここから2,3年、経ってる、のか」
写真を見ながらぼそりと呟き、その眼は何かを真剣に考えている様子だとはっきり解る。
そこから少年や彼女に貰った写真を見ながら、ゆっくりと画像をスライドさせていく。
初期の物から段々と最近の物に。
そして一番最近の写真を見てから、せっせと掃除をする少女に目を向けた。
「・・・あれから、何年たった?」
虎少年は少女を見つめ、今更な事を口にする。
いや、今更だからこそ、少女の傍に居るからこその疑問を口にしている。
前回は少女に会えたこと、そしてやっとお礼を言えた事でいっぱいだった。
だが現在の少女を、こうやって目の前で話せる段になって一つの疑問が浮かんでいる。
「あの頃は、確かに今より小さかった、けど・・・」
虎少年の疑問は少女を見ていればいる程に加速していく。
本人の記憶に有る限り、あの頃の自分と少女にそこまで大きな差は無かった。
虎少年の当時の幼さを考えると、確かな記憶とは言い切れない。
だけど少女は成長しているとはいえ、明らかに成長が遅いと感じ始めていたのだ。
勿論自分が成長速度の速い種族だという事実も、少女が単に成長が遅いだけだという可能性も有るだろう。
当然だが子供の場合、一年二年の差は大きいという物もある。だけど、だけどだ。
「僕より下だとしても、少し、子供っぽさが目立つ、な」
虎少年は助かってからそれなりに年月を生きている。
まだまだ未熟だとはいえ酷い事件に巻き込まれた事も有り、同年代と比べれば精神的に周囲より少し浮いているとすら思っている。
それと同じ時を過ごした事を考えれば、少女は自分と同じく成長していておかしくない。
心も、体も、年月に似合わない幼さ。虎少年には段々とそう見えていた。
それは屋敷の住人達では思いつけない疑問。
住人達は屋敷に来てからの少女が全てだし、男も引き取るまでの年月は余り意識していない。
女もただ少女を可愛がり、そこに視点を置いて来なかった。
少女は少女なりに頑張り、少女なりに成長している。ただそれだけしか見ていない。
だが当時同じく幼かった少年にとっては、同じ様に成長していない少女に少し違和感を覚え始めていたのだ。
「奴隷であった期間の事を考えれば、当然、なのかな」
少女が奴隷であった期間は碌な環境を与えられなかったと聞いている。
心が育つにも、体が育つにも、どちらにしてもどうしようもない環境。
それを考えれば少女が成長していない事もありえない事ではない。
「いや、むしろ・・・」
胸をグッと握り抑えながら、辛い気持ちを耐える様に呟く虎少年。
虎少年の出した結論。それは実際に真実かは解らない。
だけど思い至ってしまった辛い結論に、悲しげな表情を少女に向ける。
もしかすると少女は「幼く有る事で自分を守っていたのでは」という結論に。
成長しない事で、思考をしない事で、今の状況を耐えて行く。
そして栄養も足りなかった事相まって、その精神状態に体も引っ張られているのではと。
体の成長が意識に引っ張られるなど、馬鹿馬鹿しい話だと思う事かもしれない。
だけど何故か虎少年には、それが正しい様な気がしていた。
「彼女の時間は、もしかしたら長い事止まっていたのかもしれない」
ただ生きる事だけに、ただそれだけに意識を注ぐ毎日。
それは真面な思考を持つ事が、どれだけ苦痛な日々だったろうか。
その為に少女は意図的に自分を止めていたのではないか。
屋敷に来て、人間的な生活をして、初めて真面に少女の時間が動き出したのではと。
余りに想像しがたい苦痛に、虎少年はただただ悲しげな瞳を少女に向けてしまう。
だがそこで少女は虎少年が見つめている事に気が付き、ニコーっと笑顔を向けた。
そして嬉しそうにぶんぶんと手を振り、その様子は余りにも少女らし過ぎる可愛さだ。
顔が自分に向く寸前に笑顔を作った虎少年は、少女に手を振って応えつつぼそりと呟く。
「・・・もしかすると、彼女は、取り戻そうとしているのかもしれない。自分が過ごせなかった日常を。幼い日々の毎日を。だとるすと・・・尚の事僕の出番はないかもしれないな」
屋敷の住人達は単なる同居人という在り方をしていない。
主人や使用人、そして奴隷という関係でありながらそれを感じさせない。
まるで家族の様に、少女の姉で、母で、父で、弟であるように。
「・・・やっぱり、少し、寂しいなぁ」
少女が幸せであれば良い。その思いは今も変わらない。
だけどその枠組みから自分が外れている事が、やはりどうしても寂しいと思う虎少年。
視線の先には、先程自分に向けていた笑顔を少年に向ける少女の姿。
それはまるで本当に姉弟の様で―――――。
「止めろ。決めただろ。彼女が幸せなら、それで良いんだ」
少女に向ける好意が無いなんて訳が無い。好意を持たないはずがない。
だけど、それでも、決めていたのだから。
少女にとって自分が必要無いとしても、見返りなど求めない恩返しをと。
だから今、ほんの少し浮かんだ感情に虎少年は蓋をする。
その感情が表に出ては、自分は胸を張って少女と向き合えないから。
俯きながらそう自分に言い聞かせていた。
「・・・一応、伝えておいた方が良いかな」
きっと自分と同じ考えを男と女は持っていないだろう。
別に伝えたからと言ってどうなる訳でもないかもしれない。
だけどそれで少しでも少女への優しさが増えれば、少女の時間が進めばと、虎少年は寂しげな瞳を少女に向けようとして――――目の前に自分を覗き込む少女の顔が有った。
「――――な、なに、どうしたの?」
流石に動揺を隠せずにどもりつつ問うと、少女は両手をちょいちょいと動かし、しゃがんで欲しいという意思表示を見せる。
虎少年は不思議に思いながらも素直にしゃがみ、少女に視線を合わせた。
ただそこで少女の目を見て、その目がいつもと違う事に気が付く。
何時もの幼く無邪気な目ではない。ただただ好意を向ける目でもない。
とても優しい、少しだけ見た目よりも大人びた目をしている事に。
そしてその事に一瞬心を奪われ、気が付くと虎少年は少女の胸の中に居た。
優しく頭を抱えられ、優しく頭を撫でられている。
普段毛皮や肉球に触れる時の様な物ではなく、その手から優しさが溢れる様な手つき。
「え、あ、何―――」
少女の突然の行動に何かしらの疑問の声を上げようとして、でも出来ずに終わってしまう。
今は気にしなくて良いよという様に、ポンポンと優しく背中を叩かれて。
少女は別に虎少年が何を考えていたのかは解っていない。
だけど何となく寂しそうにしている事には気が付いた。
だから少しでも寂しくなくなればと、ただそれだけで虎少年を包み込んでいる。
優しいお兄ちゃんの笑顔が好きだと思うから、笑顔になって欲しくて。
そしてその優しさと暖かさは、虎少年にとっても心に波が立つ物だった。
けれど嫌な気分ではない。波がたった事が心地良いと感じている。
不自然に凪いでいる状態に抑えていた物が、当たり前に動き出した様に。
求めてはいけないと思う事が不自然だと、そう言われている気がして。
「――――ありがとう」
虎少年は何とかその言葉を口にすると、暫くの間少女に縋りついていた。
胸の内に有る色んな思いを、その一言に詰め込んで。
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