角持ち奴隷少女の使用人。

四つ目

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63、再び撮影会。

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「良い! 良いわ! とっても素敵! 可愛いわぁ!」

何処から持って来たのかグラビア撮影をする様な機材一式を用意し、屋敷で余っている部屋を使って少女を撮影する羊角。
少女は用意された服を着て、羊角の指示に従いポーズをとっている。
最近暖かくなったからか、シンプルなワンピースなどの少し薄着の服が多い。

いつか見たような光景ではあるが、今日は単眼の監視があるので問題は起こらないだろう。
衣服も薄着とはいえ、常識的な範囲の薄着だ。
撮影をやる前に男達に許可を取り、皆が服を確認した上でやっている。
それでも監視が付く辺り、羊角はこの事に関しては一切信用されていない様だ。

「やっぱりおチビちゃんは可愛いねぇ。ねー?」

単眼は撮影の為に用意された大きなぬいぐるみをピコピコ動かし、それに話しかけていた。
大きいはずなのだが、単眼が持つと小さいぬいぐるみに見えて来る。

「おチビちゃん笑ってー」

そしてぬいぐるみの手を握って手を振らせ、それを見た少女は満面の笑みで手を振り返す。
二人はお互いに嬉しそうに笑顔を向け合って楽しそうだ。

「はぁ・・・良い、良い笑顔・・・」

そんな少女を見て恍惚の顔を見せる羊角。人前で見せて良い顔では無かった。
ただその間も手が止まる事は無く、シャッターが切られフラッシュがたかれている。
今日の撮影分はいつものアルバムと違い、撮影会用の別冊として保管される事だろう。

「じゃあ次はこの服を着て貰える?」

羊角は満足するまで撮ると、別の衣装を少女に渡す。
そして衣服の上に綺麗なアクセサリーも乗っている事に少女は気が付いた。
キラキラと綺麗に光が反射する石が付いており、少女は目を輝かせながらも首を傾げる。

「これは付け方が解らなかったら、着替えた後に付けてあげるわ」

羊角の説明を聞いて嬉しそうにコクコクと頷き、パタパタと着替えに向かう少女。
今回は前回の様な事にならない様に、別室での着替えである。

因みに余談では在るが、羊角は風呂も少女と二人きりでは入れて貰えない。
やはり完全に信用されていない様だ。
幼女性愛者の危険も有るのではと問い詰められた事も有ったが。

「私は天使ちゃんが可愛いだけ! あの素敵な姿を、可愛く美しい姿を残したいだけ! 手を出すなんて言語道断! むしろそんな輩を見つけたらこの手で抹殺するつもりよ!」

と、力説していた。それはそれで危ないと判断され、危険視されているのは変わっていない。

「じゃあ私が付けてあげるよ。一緒に行こうかおチビちゃん」
「え!?」

部屋を出ようとする少女に単眼が声をかけ、羊角が目を見開いて声を上げる。
少女は単眼の申し出に嬉しそうに笑顔を向けたのだが、直後の大声で竦んでしまった。

「え、じゃ、じゃあ、私が、一緒に、行きたいなー、なんて」
「だーめ。ほら、いこっか」

羊角の恐る恐る出した提案は、一切思案される事も無く却下された。
少女は単眼に抱えられ、羊角に少し心配そうな視線を向けながら着替えに向かう。
二人が部屋を去るのを見送ると、羊角はその場に崩れ落ちた。

「くっ、前回、前回調子にさえ乗って無ければ・・・! 見たい・・・天使ちゃんのお着替えが見たい・・・! でもここで行ったら今度こそ嫌われるかもしれないから出来ない・・・!」

四つん這いになりながら少女の着替えを見たいとのたまう大人。
完全に変態の発言だが、本人は恐らく解っていないだろう。



だが少女が着替え終わって戻って来た姿を見て、完全復活する羊角。
羊角が前回約束した角用のアクセサリー等もつけ、きらびやかな様子の少女を撮りまくる。
最終的にはホクホク顔でデータを確認していた。

「・・・あら、これは・・・最後に一枚・・・フラッシュはたかないようにっと」
「ふふっ、疲れちゃったみたいだね」

羊角がデータの確認をしている間に、少女はうとうとしながらぬいぐるみを抱きしめていた。
恰好がドレス姿なせいか、羊角が天使と呼ぶのも誇張とは思えない可愛さを放っている。

後日この写真は女のお気に入りとなり、持ち歩くに至る。それを知った少女は嬉しい様な照れくさい様な気分になり、また少しの間女の顔を見れなくなるのであった。
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