38 / 51
小屋の結界
しおりを挟む
「この紐、俺も欲しいな」
俺たちは動物たちを後にして、のんびり森の散歩然と小屋への帰り道。
「どうぞ」
「いいの?ありがとう!」
もうイヴに物ねだるのに慣れてきた自分が怖い。
ガルナ初心者の五歳児だから、許してほしい。
でも自分で紐を扱えるようになったから、どうしても欲しかったんだ。
どんな形にもイメージ通りに変形する紐なんて、無駄にクネクネさせたくなってしまう。
因みに長さもある程度、変化可能だ。
貰った紐は1メートルくらいだけど、10メートルくらいまでは伸ばせた。
その分細くなるから、魔力を通すのが少し難しくなる。
真っ直ぐ正面に伸ばしたら、先っぽの方がちょっと垂れ下がってしまう。
距離なのか魔力量なのかは分からないが、それくらいが俺の限界らしい。
「この紐を"万能紐"と名付けよう!」
まんますぎる名前である。イヴのこと言えない。
「はい」
あっさりと俺の命名を受け入れるイヴ。果物の時と同じだ。
あ、魚も名付けておけばよかった。
でも"種"ではなく"個"でしか存在しないんじゃないかってくらいバラエティ豊かだったからな。
全部違う魚で、同じ魚は一度も捕れなかったんだ。
「森には他にも動物いるの?」
「はい」
「何がいる?」
「名前は分かりません」
「えぇぇ…」
イヴはだいたい固有名詞に疎い。
「あんな大きな獣がいたくらいだから、その餌になる動物もいるんだろうね」
「はい」
「小屋まで来たりしないの?」
「結界があるので来ません」
「そういえば小屋は安全だって言ってたね」
「はい」
「あれ?なんでスーリは入れたんだろ」
「結界より、スーリの方が強いからだと思います」
「はぁ。あいつ、とことん化け物だな。侵入されて結界壊れたりしてない?」
「壊れるような結界ではないです」
「どんな結界?」
「領分を知らせる結界と聞きました。自分より強い者の住処に、無暗に入ってくる者はいません」
「動物の縄張り主張みたいなもんかな?入ってきたからって、ダメージ受けるとかじゃないんだね。ってか「聞いた」って?イヴが結界張ったんじゃないの?」
「お婆さんの結界だと思います。私は幼かったので、覚えていません」
随分長持ちする結界だな。魔法ってのは時間によって消耗したりしないんだろうか?
そして俺はこの小屋に来てから、その結界の存在を感じたことは一切ない。
「俺も小屋の結界感じたことないけど、強いから?」
「私がアベルを許容しているせいです」
「そ、そうか…。結界かぁ。俺も覚えたいな。その結界のお陰で、小屋に害虫もいないのかな」
「害虫とはなんですか?」
「えーと害をなす虫」
「わかりません」
害虫がいたとしても、この子は動じることなく、振り払うんだろう。
あの小鳥にしたみたいに。
小鳥を可愛がりながら虫を邪険にするより、どっちもフェアに慣れ合わないのは、イヴらしい気がする。
小屋に帰りついても、スーリは戻ってなかった。
焼いておいた山盛りの魚もそのままだ。
どうせあの食欲モンスターが暴食すると思ったから、沢山捕ってきてやったのに、もう日が暮れそうだ。
火を通してあるから少しは余裕あるだろうが、冷蔵庫もないこの小屋だと腐っちゃいそうだな。
「イ…」
またイヴを頼りそうになって、思い直した。
俺だってもう魔法を使えるんだ。
あとは何が出来て、何が出来ないかを自分で模索すればいい。
まず紐で箱型を作ってみる。小型冷蔵庫のイメージだ。
辺のみで作った箱が出来た。
いや球体がいいな。隅がないから内部の状態が均一になりそうだ。
しゅるしゅると紐の形を変える。
ビーチボールサイズの球が出来た。
あとは内部の温度を下げるだけだ。
……どうやって?
こちとら科学者でもない建築屋だ。
気温を下げる方法と言ったら、土壁にするとか地下にコンクリ繋ぐ、とかしか思いつかないぞ。
あ、真空ならどうだ。食品の保存にも良さそうだ。
俺は紐ボールに手をかざし、中の空気を追い出すイメージをした。
球を形成していた紐が内側にたわむ。内容量に従って形を変えるならそりゃそうか。
俺は魔力をより流し込むイメージで球体に戻した。
脳内に完全な球体を思い描き、それを維持させる。
……困った。空気も透明だから内部がどう変化してるか、目視じゃさっぱり分からん。
真空球体はあきらめた。
しばらく試行錯誤してみたが、何より中身の出し入れに非常に不向きだ。
イヴを見ると、なんか縫い物してる。
目が合った。彼女も俺が何してるか見てたらしい。
「何作ってるの?」
「スーリの服を作っています」
縫っていた布を、持ち上げて見せてくれる。
袖のないワンピースだ。ランプシェードみたいに裾が広がってる。
あいつ肌に布が触れるの嫌がってたしな。きっと着心地は良さそうだ。
「スーリはともかく、リマの顔は可愛いからきっと似合うと思うよ」
すぐ森の土でドロドロにするから、着替えも複数用意しておくつもりなのかな。
それにしても魔法があっても、手作業で裁縫するなんてアナログだ。
何の気なしに、その手元を見て驚いた。
針使ってない。
縫い合わせる生地を指で押さえて、すっと横に動かすと、糸がするすると生地を縫い合わせていく。
その動きは均一でありながら、イヴの指の指示に細かく従ってる。
「それどうやってんの?」
「万能紐と同じように、糸に魔力を通しています」
"万能紐"という名称を早速使ってくれて嬉しい。
イヴが裁縫作業が早かったことも納得がいった。
魔力通して紐を動かせるんだから、糸だって出来るはずだよな。
そこまで細かい操作を、俺はまだ出来ないけど。
文明の発展ってのは、突然科学を利用して進むもんじゃない。
何だって最初は、身近な生活における、作業の効率化から始まる。
科学よりポテンシャルを秘めてる魔法があるのなら、なおさら日々の雑事にだって、それは色濃く反映されてるはずだ。
「この魚、腐らないように冷やしたいんだけど、どうすればいいかな?」
結局イヴの知恵に頼ることにした。しょうがない。
俺はごりごりの現代日本人の思考が抜けきらない。
もう少し教示を受けてから自己流にするのが、やっぱり合理的だ。
「雪や氷を知っていますか?」
「うん。俺の世界でも雪は降ったし、氷が溶けない地域もあった」
ここでも雪は降るんだな。
今気付いたが、俺がこの世界のそういう当たり前を知らないように、イヴだって地球の当たり前を知らない。
すなわち"俺が分からないこと"も分からないわけだ。
「その冷たさをイメージすればいいと思います」
そんな単純な話なの?仕組みは?冷やすってプロセスは不要なの?
あまり納得が出来ないまま、また紐球体を作って、手をかざしてみる。
冷たいイメージ。ひやっとする感じ。
自分でも稚拙な想像力だが、魔力が俺から激しく吸い出される感覚がした。
球の中に手を入れて確認してみると、冷たくなってる。成功だ。
「出来たっぽい」
「すごいです」
「いやイメージしかしてないよ」
「それがすごいと思います」
どゆこと?そう教えてくれたのは君じゃないか。
球の内部は涼しかったが、俺が差し入れた手の温度のせいか、徐々に温くなってる気がする。再び魔力を送り込むと、温度が下がってきた。
「これ維持が大変だね。魔力がごりごり持ってかれてる感じがする」
「はい」
さっさと帰って来いよ。スーリ。俺の魔力が枯渇しちゃいそうだぞ。
俺たちは動物たちを後にして、のんびり森の散歩然と小屋への帰り道。
「どうぞ」
「いいの?ありがとう!」
もうイヴに物ねだるのに慣れてきた自分が怖い。
ガルナ初心者の五歳児だから、許してほしい。
でも自分で紐を扱えるようになったから、どうしても欲しかったんだ。
どんな形にもイメージ通りに変形する紐なんて、無駄にクネクネさせたくなってしまう。
因みに長さもある程度、変化可能だ。
貰った紐は1メートルくらいだけど、10メートルくらいまでは伸ばせた。
その分細くなるから、魔力を通すのが少し難しくなる。
真っ直ぐ正面に伸ばしたら、先っぽの方がちょっと垂れ下がってしまう。
距離なのか魔力量なのかは分からないが、それくらいが俺の限界らしい。
「この紐を"万能紐"と名付けよう!」
まんますぎる名前である。イヴのこと言えない。
「はい」
あっさりと俺の命名を受け入れるイヴ。果物の時と同じだ。
あ、魚も名付けておけばよかった。
でも"種"ではなく"個"でしか存在しないんじゃないかってくらいバラエティ豊かだったからな。
全部違う魚で、同じ魚は一度も捕れなかったんだ。
「森には他にも動物いるの?」
「はい」
「何がいる?」
「名前は分かりません」
「えぇぇ…」
イヴはだいたい固有名詞に疎い。
「あんな大きな獣がいたくらいだから、その餌になる動物もいるんだろうね」
「はい」
「小屋まで来たりしないの?」
「結界があるので来ません」
「そういえば小屋は安全だって言ってたね」
「はい」
「あれ?なんでスーリは入れたんだろ」
「結界より、スーリの方が強いからだと思います」
「はぁ。あいつ、とことん化け物だな。侵入されて結界壊れたりしてない?」
「壊れるような結界ではないです」
「どんな結界?」
「領分を知らせる結界と聞きました。自分より強い者の住処に、無暗に入ってくる者はいません」
「動物の縄張り主張みたいなもんかな?入ってきたからって、ダメージ受けるとかじゃないんだね。ってか「聞いた」って?イヴが結界張ったんじゃないの?」
「お婆さんの結界だと思います。私は幼かったので、覚えていません」
随分長持ちする結界だな。魔法ってのは時間によって消耗したりしないんだろうか?
そして俺はこの小屋に来てから、その結界の存在を感じたことは一切ない。
「俺も小屋の結界感じたことないけど、強いから?」
「私がアベルを許容しているせいです」
「そ、そうか…。結界かぁ。俺も覚えたいな。その結界のお陰で、小屋に害虫もいないのかな」
「害虫とはなんですか?」
「えーと害をなす虫」
「わかりません」
害虫がいたとしても、この子は動じることなく、振り払うんだろう。
あの小鳥にしたみたいに。
小鳥を可愛がりながら虫を邪険にするより、どっちもフェアに慣れ合わないのは、イヴらしい気がする。
小屋に帰りついても、スーリは戻ってなかった。
焼いておいた山盛りの魚もそのままだ。
どうせあの食欲モンスターが暴食すると思ったから、沢山捕ってきてやったのに、もう日が暮れそうだ。
火を通してあるから少しは余裕あるだろうが、冷蔵庫もないこの小屋だと腐っちゃいそうだな。
「イ…」
またイヴを頼りそうになって、思い直した。
俺だってもう魔法を使えるんだ。
あとは何が出来て、何が出来ないかを自分で模索すればいい。
まず紐で箱型を作ってみる。小型冷蔵庫のイメージだ。
辺のみで作った箱が出来た。
いや球体がいいな。隅がないから内部の状態が均一になりそうだ。
しゅるしゅると紐の形を変える。
ビーチボールサイズの球が出来た。
あとは内部の温度を下げるだけだ。
……どうやって?
こちとら科学者でもない建築屋だ。
気温を下げる方法と言ったら、土壁にするとか地下にコンクリ繋ぐ、とかしか思いつかないぞ。
あ、真空ならどうだ。食品の保存にも良さそうだ。
俺は紐ボールに手をかざし、中の空気を追い出すイメージをした。
球を形成していた紐が内側にたわむ。内容量に従って形を変えるならそりゃそうか。
俺は魔力をより流し込むイメージで球体に戻した。
脳内に完全な球体を思い描き、それを維持させる。
……困った。空気も透明だから内部がどう変化してるか、目視じゃさっぱり分からん。
真空球体はあきらめた。
しばらく試行錯誤してみたが、何より中身の出し入れに非常に不向きだ。
イヴを見ると、なんか縫い物してる。
目が合った。彼女も俺が何してるか見てたらしい。
「何作ってるの?」
「スーリの服を作っています」
縫っていた布を、持ち上げて見せてくれる。
袖のないワンピースだ。ランプシェードみたいに裾が広がってる。
あいつ肌に布が触れるの嫌がってたしな。きっと着心地は良さそうだ。
「スーリはともかく、リマの顔は可愛いからきっと似合うと思うよ」
すぐ森の土でドロドロにするから、着替えも複数用意しておくつもりなのかな。
それにしても魔法があっても、手作業で裁縫するなんてアナログだ。
何の気なしに、その手元を見て驚いた。
針使ってない。
縫い合わせる生地を指で押さえて、すっと横に動かすと、糸がするすると生地を縫い合わせていく。
その動きは均一でありながら、イヴの指の指示に細かく従ってる。
「それどうやってんの?」
「万能紐と同じように、糸に魔力を通しています」
"万能紐"という名称を早速使ってくれて嬉しい。
イヴが裁縫作業が早かったことも納得がいった。
魔力通して紐を動かせるんだから、糸だって出来るはずだよな。
そこまで細かい操作を、俺はまだ出来ないけど。
文明の発展ってのは、突然科学を利用して進むもんじゃない。
何だって最初は、身近な生活における、作業の効率化から始まる。
科学よりポテンシャルを秘めてる魔法があるのなら、なおさら日々の雑事にだって、それは色濃く反映されてるはずだ。
「この魚、腐らないように冷やしたいんだけど、どうすればいいかな?」
結局イヴの知恵に頼ることにした。しょうがない。
俺はごりごりの現代日本人の思考が抜けきらない。
もう少し教示を受けてから自己流にするのが、やっぱり合理的だ。
「雪や氷を知っていますか?」
「うん。俺の世界でも雪は降ったし、氷が溶けない地域もあった」
ここでも雪は降るんだな。
今気付いたが、俺がこの世界のそういう当たり前を知らないように、イヴだって地球の当たり前を知らない。
すなわち"俺が分からないこと"も分からないわけだ。
「その冷たさをイメージすればいいと思います」
そんな単純な話なの?仕組みは?冷やすってプロセスは不要なの?
あまり納得が出来ないまま、また紐球体を作って、手をかざしてみる。
冷たいイメージ。ひやっとする感じ。
自分でも稚拙な想像力だが、魔力が俺から激しく吸い出される感覚がした。
球の中に手を入れて確認してみると、冷たくなってる。成功だ。
「出来たっぽい」
「すごいです」
「いやイメージしかしてないよ」
「それがすごいと思います」
どゆこと?そう教えてくれたのは君じゃないか。
球の内部は涼しかったが、俺が差し入れた手の温度のせいか、徐々に温くなってる気がする。再び魔力を送り込むと、温度が下がってきた。
「これ維持が大変だね。魔力がごりごり持ってかれてる感じがする」
「はい」
さっさと帰って来いよ。スーリ。俺の魔力が枯渇しちゃいそうだぞ。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~
月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―
“賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。
だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。
当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。
ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?
そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?
彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?
力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

150年後の敵国に転生した大将軍
mio
ファンタジー
「大将軍は150年後の世界に再び生まれる」から少しタイトルを変更しました。
ツーラルク皇国大将軍『ラルヘ』。
彼は隣国アルフェスラン王国との戦いにおいて、その圧倒的な強さで多くの功績を残した。仲間を失い、部下を失い、家族を失っていくなか、それでも彼は主であり親友である皇帝のために戦い続けた。しかし、最後は皇帝の元を去ったのち、自宅にてその命を落とす。
それから約150年後。彼は何者かの意思により『アラミレーテ』として、自分が攻め入った国の辺境伯次男として新たに生まれ変わった。
『アラミレーテ』として生きていくこととなった彼には『ラルヘ』にあった剣の才は皆無だった。しかし、その代わりに与えられていたのはまた別の才能で……。
他サイトでも公開しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる