あの空へ繋げる想い

ちゅみちゅみ

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並んで座る場所

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待ってます。

その言葉で出かける勇気をもらう。
ただキミに数時間会いに行くだけの旅行。
少しでも会いたいと思える大切なひと。

でもその場所は、物が溢れ、人が集い、
五感を突き動かされる場所。
わくわくドキドキ感は止まらない。

ただ、ここはどこなのか、どこに向いて
いけばいいのかまったくわからない。

それでも必死で君の近くまで行こうと動く。

いつも鈍感なキミも、
遠くから会いにきた私の気持ちを汲んでくれて
優しく接してくれる。

帰りのバスの中。
人工的な夜景が美しく見える窓際。
段々と山とトンネルばかりになる景色。。

思い出す風の重み、鳥の声、どこまでも続く水平線、
美しく光る月、いつも見ている海が見たいっ。

やっぱ、私には田舎が向いているんだなと
つくづく思う。

家では愛犬がまだかまだかと
わたしの帰りを待っている。



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