あの空へ繋げる想い

ちゅみちゅみ

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キミとの夏休み

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キミと会う時、心はいつも駆け引き。

おいでと手を握ってくれる時もあれば
なにもしてこないときが多い。

キミとの時間に対する気持ちを表すには、
たいがい自分から仕掛けなきゃいけない。

このまま“ バイバイ ”って手を振って
またねっていうのは、寂しすぎる。
わたしは車の助手席から抱きついた。
そこからはよく覚えてない。
ただ、しばらくして
向こうからぎゅって抱き返して
くれたのを感じた。

それからほんとの“ またね ”が始まる。

車を見送ったまましばらく動けない。
帰る準備などしたくない。
しばらく夜風にあたって今日一日を振り返る。

住み慣れた小さな町のお祭り花火が
BGMのようにきこえてくる。



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