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上司が恋愛対象です
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「ねぇあれ、アオじゃない?」
「マジかよ。アオさんだ!」
「あれが噂のアオさんなんすか?」
「アオさん。お久しぶりっス。」
「アオ、久しぶりね。」
色んな方面から挨拶されて
笑って手をあげる。
「アオは、いつも人気者だね?」と牧田さんに
耳元で言われてビクっとする。
「や、やめてくださいよ。」と距離を取ろうとするが、腰に手がある為逃れられない。
「ふふっ、もしかして溜まってる?」そう牧田さんが笑いながら言う。
「ち、ちが、、、くないかもね。俺やっぱ此処が合ってんのかな。」
ちがうと否定しようとしたが、実際には溜まってるし、嘘つく必要も牧田さんには無いと思って
力なく言う。
「アオがそういう弱い所見せるの珍しいね。」と牧田さんは嬉しそうに笑う。
「だって、もう、俺の客じゃねぇーもん。媚び売る必要もないし、無理に笑う必要もねぇーだろ。」
と笑って答える。
「ふふっ。そうだね。」
牧田さんとバーカウンターに座ろうとした時に
「アオ!」と階段上から声が聞こえる。
「マスター。」
俺を呼んだのは久しぶりに会うマスターだった。
「なんでこんなところに居るのよ!」
あって早々に怒られる。
「ただ、何となく。マスターに会いたくなって」と
誤魔化す。
「もう!心配してたんだからね!近況報告くらいしなさいよ!辞めて、はい、さようならなんて寂しいでしょ、私が!」
いつもと変わらないテンションに俺は自然と笑っていた。
「ごめんごめん。すげー、忙しくて連絡してる暇なんて無かったんだよ。」とサラッと嘘をつく。
知られたく無かったし、
胸張って連絡する事が出来なかった。
道具に成り下がってたなんて
絶対に言わないし、言えないし、
せっかく応援してくれたあんたに
合わせる顔なんてなかったから
連絡なんてとても出来なかった。
何度も、此処に戻りたいと思ったあの日々は
もう過去の事になりつつあるのに
それでも、心に残った傷は癒えるにはまだまだかかる。
「マスター、3階借りていいかな。」と唐突に
牧田さんが言う。
「えっ!」と俺が声を出すとマスターは
「同意の上なら使って良いわよ。アオどうしたい?」と私に語りかけてくる。
「マジかよ。アオさんだ!」
「あれが噂のアオさんなんすか?」
「アオさん。お久しぶりっス。」
「アオ、久しぶりね。」
色んな方面から挨拶されて
笑って手をあげる。
「アオは、いつも人気者だね?」と牧田さんに
耳元で言われてビクっとする。
「や、やめてくださいよ。」と距離を取ろうとするが、腰に手がある為逃れられない。
「ふふっ、もしかして溜まってる?」そう牧田さんが笑いながら言う。
「ち、ちが、、、くないかもね。俺やっぱ此処が合ってんのかな。」
ちがうと否定しようとしたが、実際には溜まってるし、嘘つく必要も牧田さんには無いと思って
力なく言う。
「アオがそういう弱い所見せるの珍しいね。」と牧田さんは嬉しそうに笑う。
「だって、もう、俺の客じゃねぇーもん。媚び売る必要もないし、無理に笑う必要もねぇーだろ。」
と笑って答える。
「ふふっ。そうだね。」
牧田さんとバーカウンターに座ろうとした時に
「アオ!」と階段上から声が聞こえる。
「マスター。」
俺を呼んだのは久しぶりに会うマスターだった。
「なんでこんなところに居るのよ!」
あって早々に怒られる。
「ただ、何となく。マスターに会いたくなって」と
誤魔化す。
「もう!心配してたんだからね!近況報告くらいしなさいよ!辞めて、はい、さようならなんて寂しいでしょ、私が!」
いつもと変わらないテンションに俺は自然と笑っていた。
「ごめんごめん。すげー、忙しくて連絡してる暇なんて無かったんだよ。」とサラッと嘘をつく。
知られたく無かったし、
胸張って連絡する事が出来なかった。
道具に成り下がってたなんて
絶対に言わないし、言えないし、
せっかく応援してくれたあんたに
合わせる顔なんてなかったから
連絡なんてとても出来なかった。
何度も、此処に戻りたいと思ったあの日々は
もう過去の事になりつつあるのに
それでも、心に残った傷は癒えるにはまだまだかかる。
「マスター、3階借りていいかな。」と唐突に
牧田さんが言う。
「えっ!」と俺が声を出すとマスターは
「同意の上なら使って良いわよ。アオどうしたい?」と私に語りかけてくる。
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