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番外編・スピンオフ集
(番外編)幻狼グレイの過去 一匹狼グレイと素敵なお友達〜約束のメロン畑
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オオカミの精霊、幻狼のグレイは一匹オオカミだった。
何百年も前にどこかの大陸の離島で誕生し、群れではなくて番の幻狼のカップルと極北の氷の山に移住して家族で暮らしていた。
寒さの厳しい氷の山にはグレイ家族しか住んでおらず、周りはペンギンだらけだった。
寡黙なグレイはウスノロ狼と罵られ、意地悪なペンギン達に突かれたり、落とし穴にはめられたり、氷の海に落とされたり度々虐められていた。
それでもグレイは構わなかったし相手にはしていなかった。
本気出せばペンギンなんてオオカミのこの大きな口で丸呑みだ。
子犬に吠えられているような感覚だった。
大人になると、グレイは故郷を出た。
グレイは家族以外の幻狼を見たことがなかったから興味があった。
西大陸の岩山に幻狼が群れで暮らしていると親が話していたので、そこへ向かうことにした。
転移の魔法であちらこちら寄り道をして、やってきた岩山。
幻狼の群れは遠くに見掛けたが、どうやって話掛けたらいいのか?家族以外と関わったことのないグレイは分からず、1匹で行く当てもなくうろついていた。
高い崖の上から下の川を覗くとピンク色のオオカミが溺れていた。
すぐにそこに降りると魔法で助けてあげた。
小石の上にゴロンと横たわったオオカミは飲み込んでいた水を吐いた。
そしてパチクリと黄金の目を見開く。
「はえ?」
「お前、幻狼だろ。なんで溺れてるんだ、そんな浅い川で」
「あ、ほんとだ、そんなに深くない~!なあんだ!」
のんきに笑ったピンク色のオオカミをグレイはじっと見つめた。
「そういや、あんたも幻狼だろ?銀色の毛がキレー!どっから来たの?名前は?」
「グレイ…北の氷山から来た」
「グレイ…うへ、助けてくれてありがとう!オレはフクシアだぜー!」
彼はとても人懐こくグレイの身体の周りをくるっと周りながら毛を舐めてグルーミングしてくれた。
これが幻狼達の愛情表現だと教えてくれた。
フクシアは助けてくれた御礼に獲ったばかりの川魚を分けてくれた。さりげなく大きい魚をグレイに差し出した。
それを一緒に食べた。
「うまいな~」
むしゃむしゃ魚を丸呑みして咀嚼する。
「……」
グレイは黙って頷いた。
尻尾はご機嫌な様子でブンブン揺れてる。
「来いよ、グレイ。群れのリーダーに紹介してやるぜー!お前も仲間に入れてやる」
「……」
グレイはコクっと首を縦に振った。
*
岩山の上、日の当たる場所に幻狼の集団がゴロンとお腹を無防備に晒しながら、寝そべって日向ぼっこしていた。
フクシアはまず紺色の幻狼に声を掛けた。
「コボルト~新入りが来たの!仲間に入れてもいい?」
「ああ」
即答だった。
「グレイって言うんだよ!ワァイ!よろしくな!このひとはコボルトだよ」
「よろしく……」
「ああ、グレイ、よろしく頼む」
この岩山の幻狼達は、かつて魔王オーウェンに仕えていた聖獣のオオカミ達や、その子供たち。
「リーダーは?」
「今は山を降りてるよ、しばらくは戻らないから俺が今代理のリーダーだ」
このオオカミの精霊、コボルトだけは精霊王の聖獣で、普段は精霊王の元で暮らしている。
リーダーが岩山を離れる時には代わって彼が派遣される。
幻狼を始め、精霊の世界は完全なる縦社会であるが、幻狼コボルトはリーダーよりも格上の統括者と呼ばれる偉い精霊である。
「統括者?」
「そう。リーダーが中間管理職なら~コボルトは幹部みたいなものだって~、魔王様と精霊王様はもっと偉くて社長サンなんだって~。オレたちはヒラヒラサラリーマン!グレイはニート?」
「?」
グレイは首を傾げた。
フクシアもよくわかっていないので首を傾げた。
精霊は不老不死。ご飯も睡眠も必要ないが、魔力や生命エネルギーが必須。枯渇すればガス欠の車のように動かなくなってしまうし、下手したら消えてしまう。
魔王や精霊王に帰属すると生命エネルギーを対価として受け取ることができる。
魔力の強い魔人からも同じようにエネルギーがもらえる。
ーーグレイはそのまま何百年もフクシアと共に、幻狼たちの群れで暮らした。
そして、冬のある日。
「グレイ、来いよ。良いエサ場を教えてあげる」
フクシアはグレイを連れて岩山を降りた。
そこには人間が住む街があった。郊外にある小さな宮殿の庭に潜りこむと、内気そうな男の子が木陰で本を読んでいた。
「その子はアレグレット、クリシア帝国の皇子様だ」
「フクシア……?隣は君の友達?」
「うん、グレイだよ!オレのパートナーなの!」
グレイとフクシアはついこの前、番の儀式を済ませたばかり。
「わあ!毛が銀色だ!綺麗~」
「アレグレット、友達が欲しいって言ってたろ!グレイ、友達になってあげなよ」
「……うん」
「いいの!?」
「……」
「紹介料としてお菓子をくれ!」
フクシアはいつの間にか、この小さな皇子に餌付けされていたようだ。
「良いよ!今日も来ると思って、侍女たちに用意させていたんだ!天気が良いから庭で食べようよ。グレイもおいで!」
陽のあたる美しいガーデンにグレイは毎日通った。
グレイは甘い果実が好きだからと、皇子は大陸中から季節のフルーツを取り寄せてはグレイに与えていた。
「メロン……うまい……」
「ねえ、グレイ、僕と契約を交わしてくれない?僕、弱っちいから幻狼達はだれも契約してくれないんだ」
「……メロン」
「グレイ?」
「メロンくれるなら、お前と契約してあげる」
それから数ヶ月後ーー。
グレイは正式に、この皇子様と契約を交わすことになった。
*
そして、この優しい皇子との別れは あっという間にやってきた。
半壊した城の中で横たわる既に息絶えた王妃達、肩を負傷し大量の血を流し怯えた顔で壁にもたれかかりながら腰を抜かすゴルソン侯爵……。
大人になり、一国の王となったアレグレット皇子。
彼は、大切なカメリア妃の死にショックを受け、怒りと憎しみに目を赤く光らせて暴走した幻狼グレイを必死で抑え込む。
我を失ったグレイは何度も王や助けに入った騎士達を次々と投げ飛ばし牙で噛み付いた。
左腕は折れ、血塗れになりながら、何度も起き上がっては必死で王はグレイをなだめた。
そこに光を纏いながら魔王オーウェンが現れた。
黒い光の手綱でグレイの身体を容易く拘束した。
ーー人間を殺めるという、重罪を犯したグレイは罰として魂を消滅させる。
魔王は淡々と申し上げた。
虫の息で地面に倒れ込んだ王は、グレイを許してやってくれと魔王に懇願した。
王は最後の力を振り絞り、グレイをブロンズ像に変えた。
「…君はいつでも僕を思って助けてくれていたのに、僕は君の良い友達ではなかった……」
王はグレイの忠告に耳を傾けず、悪事を働く王妃らを庇い続けていた。
そのツケが回って来たんだと青白い顔で笑う。
「傷付いた君がまた誰かを愛したいと思い、その人と心から友達になりたいと思えるような日が来ればーー、そして君にとって最良な人と巡り合ったら、きっとこの魔法は解けるだろう」
王は死に際にグレイに呪いを掛けた。
ーー死んだ王夫妻の墓は王有林の奥にあった。
エスター国へ渡る前に、グレイはシャルロット、グレース皇子、クロウ、フクシアや騎士らと共に墓参りに訪れていた。
「まあ、メロン畑!」
墓のすぐ近くにはメロン畑があった。
クロウが植えたものらしくて、ドーム状に小さな結界で覆われていた。
「昔ね、アレグレットに頼まれていたの!自分が死んだら、グレイのために墓前にメロンを植えてくれって」
「……アレグレット……」
グレイは冷たい暮石の上に、口に咥えていたライラックの花束を添える。
そして静かに泣いた。
何百年も前にどこかの大陸の離島で誕生し、群れではなくて番の幻狼のカップルと極北の氷の山に移住して家族で暮らしていた。
寒さの厳しい氷の山にはグレイ家族しか住んでおらず、周りはペンギンだらけだった。
寡黙なグレイはウスノロ狼と罵られ、意地悪なペンギン達に突かれたり、落とし穴にはめられたり、氷の海に落とされたり度々虐められていた。
それでもグレイは構わなかったし相手にはしていなかった。
本気出せばペンギンなんてオオカミのこの大きな口で丸呑みだ。
子犬に吠えられているような感覚だった。
大人になると、グレイは故郷を出た。
グレイは家族以外の幻狼を見たことがなかったから興味があった。
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幻狼の群れは遠くに見掛けたが、どうやって話掛けたらいいのか?家族以外と関わったことのないグレイは分からず、1匹で行く当てもなくうろついていた。
高い崖の上から下の川を覗くとピンク色のオオカミが溺れていた。
すぐにそこに降りると魔法で助けてあげた。
小石の上にゴロンと横たわったオオカミは飲み込んでいた水を吐いた。
そしてパチクリと黄金の目を見開く。
「はえ?」
「お前、幻狼だろ。なんで溺れてるんだ、そんな浅い川で」
「あ、ほんとだ、そんなに深くない~!なあんだ!」
のんきに笑ったピンク色のオオカミをグレイはじっと見つめた。
「そういや、あんたも幻狼だろ?銀色の毛がキレー!どっから来たの?名前は?」
「グレイ…北の氷山から来た」
「グレイ…うへ、助けてくれてありがとう!オレはフクシアだぜー!」
彼はとても人懐こくグレイの身体の周りをくるっと周りながら毛を舐めてグルーミングしてくれた。
これが幻狼達の愛情表現だと教えてくれた。
フクシアは助けてくれた御礼に獲ったばかりの川魚を分けてくれた。さりげなく大きい魚をグレイに差し出した。
それを一緒に食べた。
「うまいな~」
むしゃむしゃ魚を丸呑みして咀嚼する。
「……」
グレイは黙って頷いた。
尻尾はご機嫌な様子でブンブン揺れてる。
「来いよ、グレイ。群れのリーダーに紹介してやるぜー!お前も仲間に入れてやる」
「……」
グレイはコクっと首を縦に振った。
*
岩山の上、日の当たる場所に幻狼の集団がゴロンとお腹を無防備に晒しながら、寝そべって日向ぼっこしていた。
フクシアはまず紺色の幻狼に声を掛けた。
「コボルト~新入りが来たの!仲間に入れてもいい?」
「ああ」
即答だった。
「グレイって言うんだよ!ワァイ!よろしくな!このひとはコボルトだよ」
「よろしく……」
「ああ、グレイ、よろしく頼む」
この岩山の幻狼達は、かつて魔王オーウェンに仕えていた聖獣のオオカミ達や、その子供たち。
「リーダーは?」
「今は山を降りてるよ、しばらくは戻らないから俺が今代理のリーダーだ」
このオオカミの精霊、コボルトだけは精霊王の聖獣で、普段は精霊王の元で暮らしている。
リーダーが岩山を離れる時には代わって彼が派遣される。
幻狼を始め、精霊の世界は完全なる縦社会であるが、幻狼コボルトはリーダーよりも格上の統括者と呼ばれる偉い精霊である。
「統括者?」
「そう。リーダーが中間管理職なら~コボルトは幹部みたいなものだって~、魔王様と精霊王様はもっと偉くて社長サンなんだって~。オレたちはヒラヒラサラリーマン!グレイはニート?」
「?」
グレイは首を傾げた。
フクシアもよくわかっていないので首を傾げた。
精霊は不老不死。ご飯も睡眠も必要ないが、魔力や生命エネルギーが必須。枯渇すればガス欠の車のように動かなくなってしまうし、下手したら消えてしまう。
魔王や精霊王に帰属すると生命エネルギーを対価として受け取ることができる。
魔力の強い魔人からも同じようにエネルギーがもらえる。
ーーグレイはそのまま何百年もフクシアと共に、幻狼たちの群れで暮らした。
そして、冬のある日。
「グレイ、来いよ。良いエサ場を教えてあげる」
フクシアはグレイを連れて岩山を降りた。
そこには人間が住む街があった。郊外にある小さな宮殿の庭に潜りこむと、内気そうな男の子が木陰で本を読んでいた。
「その子はアレグレット、クリシア帝国の皇子様だ」
「フクシア……?隣は君の友達?」
「うん、グレイだよ!オレのパートナーなの!」
グレイとフクシアはついこの前、番の儀式を済ませたばかり。
「わあ!毛が銀色だ!綺麗~」
「アレグレット、友達が欲しいって言ってたろ!グレイ、友達になってあげなよ」
「……うん」
「いいの!?」
「……」
「紹介料としてお菓子をくれ!」
フクシアはいつの間にか、この小さな皇子に餌付けされていたようだ。
「良いよ!今日も来ると思って、侍女たちに用意させていたんだ!天気が良いから庭で食べようよ。グレイもおいで!」
陽のあたる美しいガーデンにグレイは毎日通った。
グレイは甘い果実が好きだからと、皇子は大陸中から季節のフルーツを取り寄せてはグレイに与えていた。
「メロン……うまい……」
「ねえ、グレイ、僕と契約を交わしてくれない?僕、弱っちいから幻狼達はだれも契約してくれないんだ」
「……メロン」
「グレイ?」
「メロンくれるなら、お前と契約してあげる」
それから数ヶ月後ーー。
グレイは正式に、この皇子様と契約を交わすことになった。
*
そして、この優しい皇子との別れは あっという間にやってきた。
半壊した城の中で横たわる既に息絶えた王妃達、肩を負傷し大量の血を流し怯えた顔で壁にもたれかかりながら腰を抜かすゴルソン侯爵……。
大人になり、一国の王となったアレグレット皇子。
彼は、大切なカメリア妃の死にショックを受け、怒りと憎しみに目を赤く光らせて暴走した幻狼グレイを必死で抑え込む。
我を失ったグレイは何度も王や助けに入った騎士達を次々と投げ飛ばし牙で噛み付いた。
左腕は折れ、血塗れになりながら、何度も起き上がっては必死で王はグレイをなだめた。
そこに光を纏いながら魔王オーウェンが現れた。
黒い光の手綱でグレイの身体を容易く拘束した。
ーー人間を殺めるという、重罪を犯したグレイは罰として魂を消滅させる。
魔王は淡々と申し上げた。
虫の息で地面に倒れ込んだ王は、グレイを許してやってくれと魔王に懇願した。
王は最後の力を振り絞り、グレイをブロンズ像に変えた。
「…君はいつでも僕を思って助けてくれていたのに、僕は君の良い友達ではなかった……」
王はグレイの忠告に耳を傾けず、悪事を働く王妃らを庇い続けていた。
そのツケが回って来たんだと青白い顔で笑う。
「傷付いた君がまた誰かを愛したいと思い、その人と心から友達になりたいと思えるような日が来ればーー、そして君にとって最良な人と巡り合ったら、きっとこの魔法は解けるだろう」
王は死に際にグレイに呪いを掛けた。
ーー死んだ王夫妻の墓は王有林の奥にあった。
エスター国へ渡る前に、グレイはシャルロット、グレース皇子、クロウ、フクシアや騎士らと共に墓参りに訪れていた。
「まあ、メロン畑!」
墓のすぐ近くにはメロン畑があった。
クロウが植えたものらしくて、ドーム状に小さな結界で覆われていた。
「昔ね、アレグレットに頼まれていたの!自分が死んだら、グレイのために墓前にメロンを植えてくれって」
「……アレグレット……」
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