159 / 262
奪われたお城と皇子の愛を取り戻せ!?〜シャルロットの幸せウエディングパレード
精霊ガチャ?籠目の魔法陣
しおりを挟む
「あははははっ!夢見たいね!これが王族の風呂かあ!」
虚ろな目の侍女達は無言でただレイナの湯浴みに付き添っていた。
意識は魔法でコントロールされており、使用人達は誰もが生きる屍のようだ。
本殿の月守ーー王族のプライベートな空間を我が物顔で使用していたレイナはとても気分が良かった。
こんな事をしていても誰からも咎められない。
この城の中に限っての話だが、ここはもう全ての者がレイナの思いのままに動くのだ。
湯から上がると、すぐさま待機していた侍女らがレイナを取り囲み濡れた体や髪を吹き始めた。
そして高価なシルクのワンピースに着替える。
朝一番に仕立て屋に持って来させたものだ。
それからダイヤがはめ込まれたピンヒール、黒真珠のイヤリング、指輪はダイヤモンドか……ちょっと地味だわ。急な呼び出しだったからロクなモノ持って来なかったわ。
仕立て屋はレイナの顔や城の異様な光景を見るなり異常さを感じたのか顔が引き攣っていた。
着飾って真っ赤な紅を引いてグレース皇子の部屋にそのまま直行した。
グレース皇子は虚ろな目をして窓の向こうを見つめたまま、ベッドの上に座り微動だにしない。
「グレース様~」
グレース皇子には更に特殊な魔法をかけた。
彼がレイナのことを愛するように…。魔術師にとってもまだ開発途上な魔法ではあったが、致し方ない。
時間が経過するほど魅了の魔法の効果が薄れている?
グレース皇子は冷めた目でレイナを見ていた。
こんな手を使わずとも男ならば誰でも すぐ自分に夢中になってくれると思い込んでいたレイナは不満そうな顔をしながら、2秒後には表情を変え微笑し、グレース皇子の隣に座る。
腕に絡みついたレイナの手を、グレース皇子は払った。
「ぐっ……」
頭が痛んでいるようだ。苦しみだした。
「魔法に逆らうから苦しむのよ。感情のままに、身を委ねなさい。貴方はあたしを愛しているの」
「………!…違……」
グレース皇子は苦しみながらも魔法に抵抗した。
魔法に頭を支配されないように、何度もシャルロットの顔を思い浮かべていた。
(シャルロット姫……どこにいるんだ?無事でいるだろうか……!?)
*
城からさほど遠くない場所に公爵邸はあった。
後ろに見える山も含め、広大な土地と立派な屋敷と庭を所有しているようだ。
公爵家に仕える騎士団も居て、使用人の数も多い。
事情はすでにユハが話してくれていたようだ。真夜中なのに、レイター公爵と公爵夫人がわざわざ出迎えてくれた。
「急に邪魔をして悪かったな、しばし匿ってもらうぞ」
「はは、兄上が勝手なのは昔からでしょう。シャルロット姫様も大変でしたね、どうぞ奥へ。ゆっくりしていってください」
レイター公爵は王の実弟らしい。
城で話している姿もたまに見かけていたが、それよりもずっとフランクに兄弟らしく会話している。
「公爵様は魔法には掛かってないの?」
シャルロットは疑問に思った。
宰相でさえ魔法にかかって人が変わっていたのに、レイター公爵の様子はいつもと変わらない。
「ああ、うちの者は全員無事だな。ただ、城に勤めていた三男は魔法にかかっているようだ……。恐らく魔法が発せられた時に城に出入りしていた人がかかってしまったのだろう。私は領地の視察で上二人の息子達と王都を出ていたからなあ」
「アズさん?アズさんも魔法に……?」
「ああ、私が何を言っても通じん。洗脳されているようだ…。今は兄上がーー陛下が姫と共に逃亡したという噂が広がっている。城外に住んでいる貴族らは皆 この騒動に首を捻っているよ」
アズはユハの兄で、お城で事務官をしている。
「街の人たちは無事だったもんね。ってことは~、魔鉱石はお城の中にあるってこと?」
クロウは声を出しながら考え込んでいた。
「城の中ったって……無駄にバカでかいからな、どこにあるのか探すのは大変だな」
クロウの隣でゲーテ王子はため息をつく。
「魔術師はさほど魔力は強くない。大きい魔法ほど粗雑な仕上がりになる。それが解けないように彼らなりに細工はしてあるようだが……。魔術師が何人取り掛かったって、国を丸ごと洗脳してしまうような威力もないだろう」
コボルトは言うと、王も頷いた。
公爵夫人に淹れてもらった紅茶を飲むと心が落ち着いてきた……、シャルロットは眉尻を上げて何かを決意したように立ち上がる。
「私が……っ!グレース様や、お城の人たちに掛かった魔法を解くわ!」
シャルロットは宣言した。
大広間に居た王や幻狼、公爵夫婦に騎士らの視線は彼女に集まる。
「姫様、魔法を解くだなんて……どうやって?」
「私の作った御守りを持ってると魔法にかからなかったのよね?たくさん作って、みんなに配れば……!」
「あれは……魔法から身を守ることはできるが、一度掛かった魔法を解く力はない」
あくまで予防する効果しかないようだ。
シャルロットはがっかりしたように肩を落とす。
「……そ、そっか……」
良いアイディアだと思ったのに、駄目だった。
それでもシャルロットは諦めない。
みんなを救いたい。
グレース様の心を取り戻したい……!
何とか頭をひねって思い付いたのは、
「“籠目の魔法陣”………!昔 お祖母様から教えてもらったの。魔法陣を書いてお祈りをすれば精霊が力を貸してくれるんですって。ソレイユ国の王家の血筋は精霊王と契約しているから、精霊を召喚できる力があるんだって!」
ただの作り物のお伽話だと思っていた。
純粋無垢だった幼児の頃は、祖母の話を信じていて地面に魔法陣を書いて遊んでいた。
もちろん その時は何も起きなかったが……。
(精霊竹の御守りも効果があったし……もしかすれば!)
藁にもすがる思いだった。
「大半の精霊は精霊王と契約しているからな。喚び出されればそれに応える義務がある」
コボルトはシャルロットに向かってそう言った。
クロウやウェスタも頷いた。
*
公爵家の屋敷、庭園前の広場にシャルロットは棒切れを一本持ちながら、満月を背に立っていた。
騎士や幻狼達は静かに彼女を取り囲み固唾を飲んで見守っている。
シャルロットは祖母から教えてもらった魔法陣をゆっくりと思い出しながら地面にさらさらと書いていく。
月に照らされた地に六芒星を大きく一筆書き、その六辺に精霊文字を一文字ずつ書いていく……。
精霊文字の意味までは憶えて居ないが、確かこんな字だったとシャルロットはおぼろげな記憶を頼りに書き出した。
「ふう……、書けたわ!」
シャルロットは満足げに笑った。
そして魔法陣の前で手を合わせ、目を瞑ると精霊王に呼び掛ける。
「精霊王さま、精霊王さま、どうか力を貸してーー」
あれは古から伝わる精霊の召喚術だーー、傍観していたコボルトは思い出していた。
魔法陣は上手く書けている、手順もきちんと踏んでいる、ーーだが何も起きない。
シャルロットはため息をつく。
「シャルロット姫、精霊との契約には血が必要だ」
王は、落ち込んでいるシャルロットに向かって声を掛けた。
「血?……」
シャルロットはゴクリと唾を飲むと、自分の人差し指をガブリと思い切り噛んだ。
皮膚が裂けて、ポタポタと血が魔法陣の上に滴る。
すると魔法陣や周辺が真っ赤に妖しく光り、地が大きく揺れたーー。
「うっ……!」
精霊達は強大な魔力に圧されて、後退り目を細めた。
シャルロットは呆然と立ったままだ……。
「成功したの!?」
魔法陣から何かが飛び出した。
黒い人影が目の前に現れ、仁王立ちしていた。
真っ黒な癖毛に尖った耳、浅黒い肌と白く光る八重歯、シャルロットと同じ青い宝石のような瞳の大男だった。
獣毛素材の全身を覆うような黒い外套を羽織っている。
「……アイツは……魔王か?」
コボルトはボソッと呟いた。
「ま、魔王様?」
虚ろな目の侍女達は無言でただレイナの湯浴みに付き添っていた。
意識は魔法でコントロールされており、使用人達は誰もが生きる屍のようだ。
本殿の月守ーー王族のプライベートな空間を我が物顔で使用していたレイナはとても気分が良かった。
こんな事をしていても誰からも咎められない。
この城の中に限っての話だが、ここはもう全ての者がレイナの思いのままに動くのだ。
湯から上がると、すぐさま待機していた侍女らがレイナを取り囲み濡れた体や髪を吹き始めた。
そして高価なシルクのワンピースに着替える。
朝一番に仕立て屋に持って来させたものだ。
それからダイヤがはめ込まれたピンヒール、黒真珠のイヤリング、指輪はダイヤモンドか……ちょっと地味だわ。急な呼び出しだったからロクなモノ持って来なかったわ。
仕立て屋はレイナの顔や城の異様な光景を見るなり異常さを感じたのか顔が引き攣っていた。
着飾って真っ赤な紅を引いてグレース皇子の部屋にそのまま直行した。
グレース皇子は虚ろな目をして窓の向こうを見つめたまま、ベッドの上に座り微動だにしない。
「グレース様~」
グレース皇子には更に特殊な魔法をかけた。
彼がレイナのことを愛するように…。魔術師にとってもまだ開発途上な魔法ではあったが、致し方ない。
時間が経過するほど魅了の魔法の効果が薄れている?
グレース皇子は冷めた目でレイナを見ていた。
こんな手を使わずとも男ならば誰でも すぐ自分に夢中になってくれると思い込んでいたレイナは不満そうな顔をしながら、2秒後には表情を変え微笑し、グレース皇子の隣に座る。
腕に絡みついたレイナの手を、グレース皇子は払った。
「ぐっ……」
頭が痛んでいるようだ。苦しみだした。
「魔法に逆らうから苦しむのよ。感情のままに、身を委ねなさい。貴方はあたしを愛しているの」
「………!…違……」
グレース皇子は苦しみながらも魔法に抵抗した。
魔法に頭を支配されないように、何度もシャルロットの顔を思い浮かべていた。
(シャルロット姫……どこにいるんだ?無事でいるだろうか……!?)
*
城からさほど遠くない場所に公爵邸はあった。
後ろに見える山も含め、広大な土地と立派な屋敷と庭を所有しているようだ。
公爵家に仕える騎士団も居て、使用人の数も多い。
事情はすでにユハが話してくれていたようだ。真夜中なのに、レイター公爵と公爵夫人がわざわざ出迎えてくれた。
「急に邪魔をして悪かったな、しばし匿ってもらうぞ」
「はは、兄上が勝手なのは昔からでしょう。シャルロット姫様も大変でしたね、どうぞ奥へ。ゆっくりしていってください」
レイター公爵は王の実弟らしい。
城で話している姿もたまに見かけていたが、それよりもずっとフランクに兄弟らしく会話している。
「公爵様は魔法には掛かってないの?」
シャルロットは疑問に思った。
宰相でさえ魔法にかかって人が変わっていたのに、レイター公爵の様子はいつもと変わらない。
「ああ、うちの者は全員無事だな。ただ、城に勤めていた三男は魔法にかかっているようだ……。恐らく魔法が発せられた時に城に出入りしていた人がかかってしまったのだろう。私は領地の視察で上二人の息子達と王都を出ていたからなあ」
「アズさん?アズさんも魔法に……?」
「ああ、私が何を言っても通じん。洗脳されているようだ…。今は兄上がーー陛下が姫と共に逃亡したという噂が広がっている。城外に住んでいる貴族らは皆 この騒動に首を捻っているよ」
アズはユハの兄で、お城で事務官をしている。
「街の人たちは無事だったもんね。ってことは~、魔鉱石はお城の中にあるってこと?」
クロウは声を出しながら考え込んでいた。
「城の中ったって……無駄にバカでかいからな、どこにあるのか探すのは大変だな」
クロウの隣でゲーテ王子はため息をつく。
「魔術師はさほど魔力は強くない。大きい魔法ほど粗雑な仕上がりになる。それが解けないように彼らなりに細工はしてあるようだが……。魔術師が何人取り掛かったって、国を丸ごと洗脳してしまうような威力もないだろう」
コボルトは言うと、王も頷いた。
公爵夫人に淹れてもらった紅茶を飲むと心が落ち着いてきた……、シャルロットは眉尻を上げて何かを決意したように立ち上がる。
「私が……っ!グレース様や、お城の人たちに掛かった魔法を解くわ!」
シャルロットは宣言した。
大広間に居た王や幻狼、公爵夫婦に騎士らの視線は彼女に集まる。
「姫様、魔法を解くだなんて……どうやって?」
「私の作った御守りを持ってると魔法にかからなかったのよね?たくさん作って、みんなに配れば……!」
「あれは……魔法から身を守ることはできるが、一度掛かった魔法を解く力はない」
あくまで予防する効果しかないようだ。
シャルロットはがっかりしたように肩を落とす。
「……そ、そっか……」
良いアイディアだと思ったのに、駄目だった。
それでもシャルロットは諦めない。
みんなを救いたい。
グレース様の心を取り戻したい……!
何とか頭をひねって思い付いたのは、
「“籠目の魔法陣”………!昔 お祖母様から教えてもらったの。魔法陣を書いてお祈りをすれば精霊が力を貸してくれるんですって。ソレイユ国の王家の血筋は精霊王と契約しているから、精霊を召喚できる力があるんだって!」
ただの作り物のお伽話だと思っていた。
純粋無垢だった幼児の頃は、祖母の話を信じていて地面に魔法陣を書いて遊んでいた。
もちろん その時は何も起きなかったが……。
(精霊竹の御守りも効果があったし……もしかすれば!)
藁にもすがる思いだった。
「大半の精霊は精霊王と契約しているからな。喚び出されればそれに応える義務がある」
コボルトはシャルロットに向かってそう言った。
クロウやウェスタも頷いた。
*
公爵家の屋敷、庭園前の広場にシャルロットは棒切れを一本持ちながら、満月を背に立っていた。
騎士や幻狼達は静かに彼女を取り囲み固唾を飲んで見守っている。
シャルロットは祖母から教えてもらった魔法陣をゆっくりと思い出しながら地面にさらさらと書いていく。
月に照らされた地に六芒星を大きく一筆書き、その六辺に精霊文字を一文字ずつ書いていく……。
精霊文字の意味までは憶えて居ないが、確かこんな字だったとシャルロットはおぼろげな記憶を頼りに書き出した。
「ふう……、書けたわ!」
シャルロットは満足げに笑った。
そして魔法陣の前で手を合わせ、目を瞑ると精霊王に呼び掛ける。
「精霊王さま、精霊王さま、どうか力を貸してーー」
あれは古から伝わる精霊の召喚術だーー、傍観していたコボルトは思い出していた。
魔法陣は上手く書けている、手順もきちんと踏んでいる、ーーだが何も起きない。
シャルロットはため息をつく。
「シャルロット姫、精霊との契約には血が必要だ」
王は、落ち込んでいるシャルロットに向かって声を掛けた。
「血?……」
シャルロットはゴクリと唾を飲むと、自分の人差し指をガブリと思い切り噛んだ。
皮膚が裂けて、ポタポタと血が魔法陣の上に滴る。
すると魔法陣や周辺が真っ赤に妖しく光り、地が大きく揺れたーー。
「うっ……!」
精霊達は強大な魔力に圧されて、後退り目を細めた。
シャルロットは呆然と立ったままだ……。
「成功したの!?」
魔法陣から何かが飛び出した。
黒い人影が目の前に現れ、仁王立ちしていた。
真っ黒な癖毛に尖った耳、浅黒い肌と白く光る八重歯、シャルロットと同じ青い宝石のような瞳の大男だった。
獣毛素材の全身を覆うような黒い外套を羽織っている。
「……アイツは……魔王か?」
コボルトはボソッと呟いた。
「ま、魔王様?」
0
お気に入りに追加
396
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる