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温泉街ハロゲートへ〜シャルロットと騎士団の極楽☆温泉旅行
温泉街ハロゲートへ!騎士達とまったり慰安旅行
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クライシア大国の北方の領地にはハロゲートという温泉街がある。
その海沿いには領主である赤獅子シモンのお屋敷があった。
ーー明け方。
屋敷の主人であるシモンは、絹で出来た綺麗なネグリジェ姿の新妻のクリスティに寄り添いながら眠りについていた。
すうすうと寝息を立てながら眠る女神のように美しい妻の顔を穏やかな表情で微睡みながら眺めていると、頭の中にビリビリと電流のようなものが走った。
『義兄ちゃーん!』
ユハの呼応の魔法かーー。
赤獅子シモンは驚いてベッドから飛び起きた。
「んん?……、シモン?どうしたの~?……」
クリスティはシモンが突然上げた声で起きてしまった。
目をゴシゴシとこすりながら気だるそうに身体を起こす。
「クリスティ様……申し訳ございません、ユハが呼応の魔法で呼びかけて来たものですから……」
「ユハ?こんな明け方に……あの子ったら早起きねえ」
魔人であるクリスティは呼応の魔法を使いユハに呼び掛けた。
「ユハ~、おはよう~、お姉ちゃんですよ~」
『おっはー、姉ちゃん、朝早くからごめんねー!今紅国からクライシア大国へ帰国する道中なんだけど~、ふ頭から姉ちゃんの屋敷が近いから、そっちに寄り道してもいい~?頼まれていた本も届けるよ』
「え?こっちに来るの?今から?昼には着くですって?ええ、ええ。わかったわ」
「なんだ?」
「ユハが今日こっちに来るんですって。グレース皇子やシャルロット姫や騎士達を連れて遊びに来るそうよ」
「なんですって!?私は何も聞いていませんよ?クリスティ様、まさか了承したのですか!?」
「ええ。久しぶりに弟の顔見たいし~、騎士の皆さんともお会いしたいもの。ここの領主の妻として精一杯おもてなししなきゃねぇ」
クリスティは能天気ににっこりと笑っている。
「うちの屋敷は騎士団を全員を収容できるほどの客間はありませんし、使用人も1人2人しかおりませんでしょう!」
「大丈夫よ~、うちの領地には温泉街がありますでしょう?そちらに貴方が管理している大きな宿があるわ」
ハロゲートの温泉街は前王の王妃が税金を勝手に使い無計画に建設した貴族向けの温泉施設だ。
王妃の浪費癖は当時国庫金を食いつぶし財政は火の車となり市民の反感を買ってしまった。
現在でも負の遺産として残り続け、維持管理費に無駄な税金がかかりまくっている。
現在はクライシア王が貴族の過度な贅沢を制限しているため、その温泉街も殆ど一般客に向けては解放されていない。
ふ頭が近いため、他国からの賓客を招いた時などに時折使用しているくらいだ。
「結婚して1週間も経っていない新婚姉夫婦の元に押し掛ける義弟……、うーん」
シモンの眉間にシワが寄った。
クリスティの実家である公爵家からは巨額の結納金をもらっている立場なので文句は言えない。
*
「驚いたわ。帰国早々、温泉へ直行なんて」
シャルロットらを乗せた馬車はふ頭を発つ。
「みんな長い航海で疲れてるから、ちょうど良いのではないか」
「そうね……。騎士のみんなと温泉へ行けるって修学旅行みたいだわ」
「ユハの自腹だし、何より姫とユハが2人で旅行する事にならなくて俺は安心した」
「太っ腹よね」
北の領地は様々な国へ通じる国境や、ふ頭も近くにあり、オリヴィア小国へ行くにもここの領地を跨ぐことになる。
そのせいか色々な国の人々が街を歩いている。
オリヴィア小国より少しだけ栄えている程度の小さな街には、旅人向けの飲食店や宿が多い。
中心街を過ぎると寂れた広大な地が広がっていた。
海からの塩害や冬には霜害が国内一深刻な領地らしく、作物は育ちにくい。
畜産業にしても、家畜の飼料となる植物も生えないため難しい。
税金を食うだけの前王妃が遺した負の遺産である温泉街である施設も抱えている。
赤獅子シモンが領主を務める領地だがーー、ユハの父親である公爵がシモンに娘のクリスティを嫁がせたくなかった理由の1つだろう。
「わぁ、すごいわ。宮殿みたいね」
国が管理している保養所は白くて彫刻のように美しくて広大な宮殿のようだった。
きちんと敷地内の管理も行き届いており、機能している。
だが、殆ど使われることはないため閑散としていた。
「いらっしゃ~い、グレース皇子、シャルロット様、ユハ!」
元気にお出迎えしてくれたのは結婚したばかりのクリスティと、領主であるシモンだった。
「姉ちゃん、結婚おめでとう!ゴメンネ、結婚式に参列できなくて!」
「良いのよ、東大陸での活躍は聞いているわ。騎士の皆さんもゆっくり羽根を伸ばしてください」
騎士達は喜んでいた。
「そうだよ~休んで休んで、護衛なら私達が代わりにするから」
クロウ、グレイ、フクシア、3匹の幻狼は皆の前に集って横に並ぶ。
「東大陸では慣れない土地でよく頑張ったな、褒美だと思ってくつろいでくれ」
グレース皇子は騎士らに優しく声をかける。
ハロゲートには温泉が湧いており、また近場には鉱泉も湧いている。
鉱泉は主に飲用しており、これが病気の治療や身体の疲労回復などに効果があるそうだ。
一昔前はここに病気治療のために訪れる国内の貴族が多かったらしい。
「もったいないわね、こんなに素敵な施設なのに使わないなんて」
「前の王室の象徴みたいな建物だからな」
「アルにここの水を汲んでくるように頼まれてるんだ~。パン作りにはここの湧き水が適してるんだって」
「お城の辺りのお水ってものすごく硬水ですものね」
(それにしても唐突にここへ大所帯で立ち寄ってしまったのに、にこやかにお出迎えしてくれて……本当に良い人ね)
シャルロットはちらりとユハの姉夫婦を見た。
ニコニコ笑って騎士達と談笑している。
「うふふ、美形騎士揃いの女人禁制露天風呂って字面だけでも萌えますわ~、新作の良いネタになりそうだわ」
クリスティは目をギラギラさせてはしゃいでいた。
「広いわね~」
シャルロットが寝る部屋は2階にあり、テラスから遠くに海も見えた。
一緒に部屋に入ってきたグレース皇子は黙って大きなベッドの上に腰を下ろした。
グレイも遅れて部屋にやってきて、定位置のようにシャルロットの足元に擦り寄りカーペットの上に伏せた。
護衛の騎士の代わりにグレイがシャルロットに付き添っている。
「グレース様はどうされますか?私は温泉に入ってくるわね」
「まだ到着したばかりじゃないか……」
「うふふ、だって気になるんですもの」
前世では温泉が大好きだったシャルロットは大はしゃぎだ。
グレース皇子は少し仕事が残っているというので、シャルロットだけ一足早く温泉に入ることにした。
「温泉って言っても日本の温泉とはちょっと違うのね」
露天風呂ではあるが、西洋風のテラスの中にある大浴場のようだ。
ここはシャルロットのために婦人専用にしてもらった風呂場で、すぐ隣は騎士達が温泉に入っているそうだ。
賑やかな声が反響して漏れてくる。
シャルロットはその声を盗み聞きして静かに笑っていた。
「グレイもいらっしゃい、一緒に温泉に入りましょう」
幻狼姿のグレイが浴室の中まで護衛のためについてきた。
シャルロットはグレイの身体を洗ってあげた。
グレイはブルブルブルッと濡れた身体を大きく揺さぶった。
目の前にいたシャルロットに水飛沫がかかってしまう。
まるで大型犬をお風呂に入れてるみたいだ。
自身も身体を清めると、長い髪をまとめて湯に浸かった。
グレイはシャルロットの隣にぴったりくっついて、おとなしくちょこんと座ってる。
「わあ、温かい。夏に入る温泉もいいわね。さっぱりするわ」
「………」
黙っているが、グレイも満足そうだ。
突然ーーガサガサガサガサッと温泉の向こうの側の茂みが蠢いた。
シャルロットはハッと顔を上げた。
「だ、誰かいるの……?」
声を掛けてみたが返答がない。
確かに、人の気配がした。
けれど浴室の中はしんと静まり返っている。
まさか、覗きーーー?
露天風呂は大きな岩で囲われているけれど、その気になればいつでも侵入できそうだ。
考え過ぎかーー。
「姫様ーー?どうかされましたか?」
隣の浴室からキャロルの呼びかける声がする。
隣では騎士らが風呂に入っているようだ。
(気のせい?よね……?)
シャルロットは落ち着いてため息を吐くと声を出した。
「なんでもないわ!ごめんなさい~」
きっと野生動物か何かね?シャルロットはそう考えることにした。
その海沿いには領主である赤獅子シモンのお屋敷があった。
ーー明け方。
屋敷の主人であるシモンは、絹で出来た綺麗なネグリジェ姿の新妻のクリスティに寄り添いながら眠りについていた。
すうすうと寝息を立てながら眠る女神のように美しい妻の顔を穏やかな表情で微睡みながら眺めていると、頭の中にビリビリと電流のようなものが走った。
『義兄ちゃーん!』
ユハの呼応の魔法かーー。
赤獅子シモンは驚いてベッドから飛び起きた。
「んん?……、シモン?どうしたの~?……」
クリスティはシモンが突然上げた声で起きてしまった。
目をゴシゴシとこすりながら気だるそうに身体を起こす。
「クリスティ様……申し訳ございません、ユハが呼応の魔法で呼びかけて来たものですから……」
「ユハ?こんな明け方に……あの子ったら早起きねえ」
魔人であるクリスティは呼応の魔法を使いユハに呼び掛けた。
「ユハ~、おはよう~、お姉ちゃんですよ~」
『おっはー、姉ちゃん、朝早くからごめんねー!今紅国からクライシア大国へ帰国する道中なんだけど~、ふ頭から姉ちゃんの屋敷が近いから、そっちに寄り道してもいい~?頼まれていた本も届けるよ』
「え?こっちに来るの?今から?昼には着くですって?ええ、ええ。わかったわ」
「なんだ?」
「ユハが今日こっちに来るんですって。グレース皇子やシャルロット姫や騎士達を連れて遊びに来るそうよ」
「なんですって!?私は何も聞いていませんよ?クリスティ様、まさか了承したのですか!?」
「ええ。久しぶりに弟の顔見たいし~、騎士の皆さんともお会いしたいもの。ここの領主の妻として精一杯おもてなししなきゃねぇ」
クリスティは能天気ににっこりと笑っている。
「うちの屋敷は騎士団を全員を収容できるほどの客間はありませんし、使用人も1人2人しかおりませんでしょう!」
「大丈夫よ~、うちの領地には温泉街がありますでしょう?そちらに貴方が管理している大きな宿があるわ」
ハロゲートの温泉街は前王の王妃が税金を勝手に使い無計画に建設した貴族向けの温泉施設だ。
王妃の浪費癖は当時国庫金を食いつぶし財政は火の車となり市民の反感を買ってしまった。
現在でも負の遺産として残り続け、維持管理費に無駄な税金がかかりまくっている。
現在はクライシア王が貴族の過度な贅沢を制限しているため、その温泉街も殆ど一般客に向けては解放されていない。
ふ頭が近いため、他国からの賓客を招いた時などに時折使用しているくらいだ。
「結婚して1週間も経っていない新婚姉夫婦の元に押し掛ける義弟……、うーん」
シモンの眉間にシワが寄った。
クリスティの実家である公爵家からは巨額の結納金をもらっている立場なので文句は言えない。
*
「驚いたわ。帰国早々、温泉へ直行なんて」
シャルロットらを乗せた馬車はふ頭を発つ。
「みんな長い航海で疲れてるから、ちょうど良いのではないか」
「そうね……。騎士のみんなと温泉へ行けるって修学旅行みたいだわ」
「ユハの自腹だし、何より姫とユハが2人で旅行する事にならなくて俺は安心した」
「太っ腹よね」
北の領地は様々な国へ通じる国境や、ふ頭も近くにあり、オリヴィア小国へ行くにもここの領地を跨ぐことになる。
そのせいか色々な国の人々が街を歩いている。
オリヴィア小国より少しだけ栄えている程度の小さな街には、旅人向けの飲食店や宿が多い。
中心街を過ぎると寂れた広大な地が広がっていた。
海からの塩害や冬には霜害が国内一深刻な領地らしく、作物は育ちにくい。
畜産業にしても、家畜の飼料となる植物も生えないため難しい。
税金を食うだけの前王妃が遺した負の遺産である温泉街である施設も抱えている。
赤獅子シモンが領主を務める領地だがーー、ユハの父親である公爵がシモンに娘のクリスティを嫁がせたくなかった理由の1つだろう。
「わぁ、すごいわ。宮殿みたいね」
国が管理している保養所は白くて彫刻のように美しくて広大な宮殿のようだった。
きちんと敷地内の管理も行き届いており、機能している。
だが、殆ど使われることはないため閑散としていた。
「いらっしゃ~い、グレース皇子、シャルロット様、ユハ!」
元気にお出迎えしてくれたのは結婚したばかりのクリスティと、領主であるシモンだった。
「姉ちゃん、結婚おめでとう!ゴメンネ、結婚式に参列できなくて!」
「良いのよ、東大陸での活躍は聞いているわ。騎士の皆さんもゆっくり羽根を伸ばしてください」
騎士達は喜んでいた。
「そうだよ~休んで休んで、護衛なら私達が代わりにするから」
クロウ、グレイ、フクシア、3匹の幻狼は皆の前に集って横に並ぶ。
「東大陸では慣れない土地でよく頑張ったな、褒美だと思ってくつろいでくれ」
グレース皇子は騎士らに優しく声をかける。
ハロゲートには温泉が湧いており、また近場には鉱泉も湧いている。
鉱泉は主に飲用しており、これが病気の治療や身体の疲労回復などに効果があるそうだ。
一昔前はここに病気治療のために訪れる国内の貴族が多かったらしい。
「もったいないわね、こんなに素敵な施設なのに使わないなんて」
「前の王室の象徴みたいな建物だからな」
「アルにここの水を汲んでくるように頼まれてるんだ~。パン作りにはここの湧き水が適してるんだって」
「お城の辺りのお水ってものすごく硬水ですものね」
(それにしても唐突にここへ大所帯で立ち寄ってしまったのに、にこやかにお出迎えしてくれて……本当に良い人ね)
シャルロットはちらりとユハの姉夫婦を見た。
ニコニコ笑って騎士達と談笑している。
「うふふ、美形騎士揃いの女人禁制露天風呂って字面だけでも萌えますわ~、新作の良いネタになりそうだわ」
クリスティは目をギラギラさせてはしゃいでいた。
「広いわね~」
シャルロットが寝る部屋は2階にあり、テラスから遠くに海も見えた。
一緒に部屋に入ってきたグレース皇子は黙って大きなベッドの上に腰を下ろした。
グレイも遅れて部屋にやってきて、定位置のようにシャルロットの足元に擦り寄りカーペットの上に伏せた。
護衛の騎士の代わりにグレイがシャルロットに付き添っている。
「グレース様はどうされますか?私は温泉に入ってくるわね」
「まだ到着したばかりじゃないか……」
「うふふ、だって気になるんですもの」
前世では温泉が大好きだったシャルロットは大はしゃぎだ。
グレース皇子は少し仕事が残っているというので、シャルロットだけ一足早く温泉に入ることにした。
「温泉って言っても日本の温泉とはちょっと違うのね」
露天風呂ではあるが、西洋風のテラスの中にある大浴場のようだ。
ここはシャルロットのために婦人専用にしてもらった風呂場で、すぐ隣は騎士達が温泉に入っているそうだ。
賑やかな声が反響して漏れてくる。
シャルロットはその声を盗み聞きして静かに笑っていた。
「グレイもいらっしゃい、一緒に温泉に入りましょう」
幻狼姿のグレイが浴室の中まで護衛のためについてきた。
シャルロットはグレイの身体を洗ってあげた。
グレイはブルブルブルッと濡れた身体を大きく揺さぶった。
目の前にいたシャルロットに水飛沫がかかってしまう。
まるで大型犬をお風呂に入れてるみたいだ。
自身も身体を清めると、長い髪をまとめて湯に浸かった。
グレイはシャルロットの隣にぴったりくっついて、おとなしくちょこんと座ってる。
「わあ、温かい。夏に入る温泉もいいわね。さっぱりするわ」
「………」
黙っているが、グレイも満足そうだ。
突然ーーガサガサガサガサッと温泉の向こうの側の茂みが蠢いた。
シャルロットはハッと顔を上げた。
「だ、誰かいるの……?」
声を掛けてみたが返答がない。
確かに、人の気配がした。
けれど浴室の中はしんと静まり返っている。
まさか、覗きーーー?
露天風呂は大きな岩で囲われているけれど、その気になればいつでも侵入できそうだ。
考え過ぎかーー。
「姫様ーー?どうかされましたか?」
隣の浴室からキャロルの呼びかける声がする。
隣では騎士らが風呂に入っているようだ。
(気のせい?よね……?)
シャルロットは落ち着いてため息を吐くと声を出した。
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