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ファイル2−1 秘境の温泉 空ちゃん、ヤコちゃん、ダニエルくん、ユージさん、変な吟遊詩人、そして変なイタリア人
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OP
俺は、空港のバーにいた。
翻訳の仕事は、2日ほど集中して終わらせた。
出来上がったものは秋さんに渡した。
秋さんのフランス語はそれなりだが、空ちゃんのフランス語はネイティヴそのもの。
今は、それを妻の空ちゃんにチェックしてもらっているのだとか。
偶然に近くにいた空ちゃんは、今はホテルの部屋を取り、秋さんとイチャコラしていることだろう。
つまり、2人の依頼人は、どちらも満足の行く結果にたどり着いたというわけだ。
「ふっ」
俺って奴は、やっぱり出来る男だったようだな。
俺は、ちょっと高めのスコッチの入ったグラスを揺らし、氷を鳴らした。
ここは、国内線のトランジットエリア。
俺はまだ19歳だけれど、今年には20になるし、日本以外の祖国じゃ飲めるところもそれなりにあるからまあ良いだろう。
俺は、グラスの残りを飲み干して、おかわりを注文した。
コンビニで買って部屋で飲むほうが安いのはわかっているのだが、仕事を終えたときくらいは自分にご褒美を与えたくなる。
というわけで、俺はマスターを呼んだ。「マッカランのロック、ダブルで」
初老のマスターは、恭しく頷くと、俺の前にグラスを置いた。
そのグラスを持ち上げたのは、小さな女の子の手だった。
俺は、首を動かし、スコッチ泥棒を見た。
身長は156cm、体重は36kg。
胸のサイズはAサイズ。
ほっそりとしたシルエット。
端正に整った小顔。
堀の深い顔立ちに、脂肪のない薄いまぶた。
シャンパンゴールド色の瞳。
豊かな上まつ毛と下まつ毛。
今は休暇中のはずなのだけれど、黒のパンツスーツを着ていた。
光沢のあるシルクのシャツが出来る女感を演出している。
スコッチ泥棒の正体は、中学生みたいな見た目をした、可愛い可愛い俺の先輩、空ちゃんだった。「秋さんは?」
「寝てるよ」空ちゃんは、スコッチをあおり、空になったグラスをカウンターに置いた。
俺は、空ちゃんの方に鼻を寄せた。
大人っぽいひとときは過ごさなかったようだ。
「移動しない?」
「良いよ」
「仕事の話があるんだけど」
「内容によるかな」
空ちゃんの話すところによると、今度、映画監督と脚本家、小説家の3人が顔合わせをするらしいので、それに通訳として同行してほしいとのことだった。
報酬は、時給1000円プラス諸経費。
「良いよ。派遣会社を通して」
「もう話は通しといたよ。多分メールが来てる」
俺は、iPhoneでメールを確認した。
空ちゃんの言う通り、俺の担当からメールが来ていた。
そこには、依頼人の名前と概要、各種報酬、集合地点と集合時間が書かれていた。
俺は、メールに返信をして、その仕事を引き受けることとした。
俺達が向かった先は、居酒屋だった。
俺は、からあげと焼き鳥、そしてビールを注文した。
空ちゃんの奢りらしいので、遠慮はなしだ。
俺と空ちゃんは、ビールで乾杯をした。
「確認してくれた?」俺は焼き鳥を頬張った。
空ちゃんは頷いた。「したよ。良い感じだと思う。他の人にも見せて良いかな」
「俺は良いけど、あっちの出版社とかがなんて言うかな。誰に見せんの?」
「ヤコとダニエルとユージさん」
ヤコさんは、俺の9歳年上で、空ちゃんと同級生の映画監督のおねえさん。
ダニエルさんは、空ちゃんとヤコさんの同級生で、脚本家のおにいさん。
ユージさんは、俺の12歳年上で、小説家のおにいさん。
みんな、俺の友達だった。
3人とも、他人の作品を盗んだりはしないだろうけど、「秋さんに訊きなよ」
「良いってさ」
「そっか」俺はからあげを頬張り、ご飯を食べた。
「最後に帰ったのいつ?」
「2週間前」
「いつ帰るの?」
俺は肩をすくめた。「毎月帰ってるよ。稼げるときに稼がないと」
空ちゃんは頷いた。「娘には父親が必要だよ」
俺はビールを啜った。「空ちゃんのとこはどうだったの?」
空ちゃんは枝豆を口に放り込んだ。「ぼくは立派に育ったと思わない?」
「思うよ」俺は、空ちゃんの平らな胸を見ながら言った。
枝豆がおでこに飛んできた。「どこ見てんだよ」
俺は、テーブルに落ちた枝豆をつまんで口に放り込んだ。「子供の頃から一人だったんだろ? それで今の空ちゃんがあるんなら、そういうことを言うのはおかしくない?」
「おかしいかな。ぼくは、思ったこと言ってるだけだから。やっぱり、子どもの成長には愛が必要だよ」
「俺だって側にいたいよ」
「なんでそうしないの?」
俺はビールを飲み干した。「男は仕事、女は家っていうのが、普通だろ。俺に言わせれば、男は家から、女は社会から逃げてるだけだよ」
「自信がないの? 父親としての」
俺は頷いた。「怖いんだ。父みたいになっちゃうかもしれないって思うと」
「お父さんが怖いの?」
「いいや。父みたいになるのが怖い」
空ちゃんは頷いた。「色んな人を見てきたから言えるけど、ユーキくんは大丈夫だよ」刑事である空ちゃんは言った。「みんな、自分と戦ってる。自分の弱さに打ち勝った人は優しく強くなり、自分の弱さに負けた人は、自分がなりたくなかった自分になってしまう。ブーメランなことばっか言ってる人いるでしょ。あれってみんな、鏡を見ないで育ってきた人たちなんだよ。自分のことを顧みることなく、迷うこともなく、自分は正しいと疑うこともなく生きてきた奴はみんな、ろくでもない奴になる。逆に、自分の正しさとかに対して不安を持ちながら、不安定な時期を乗り越えた人は、柔軟にあれこれ考えることが出来るから、強く優しくなれるんだよ」空ちゃんはビールを啜った。「ユーキくんは今不安を感じてるし悩んでる。どうすれば、お父さんの悪いところを受け継がないで済むかを考えてるんだよね」
俺は頷いた。
「ぼくは、昔から一人でいるのが楽だったから、一人っきりでその時期を乗り越えたけど、ユーキくんには奥さんも家族も幼馴染も友達もいるんだから、一人で抱え込まなくて良いんだよ」
「一人っきりだったから今の空ちゃんになれたんじゃないの?」
「そういう見方もあるかも。ただ、ぼくはぼくだしユーキくんはユーキくんだし。ぼくは正直今のぼくの価値観は正しいと思ってるよ。自立して、人に迷惑をかけずに自由に生きて、誰かになにかを押し付けることもしない。逆に誰かになにかを押し付けられそうになったらその時は自分を守るためにキレるけどね」
「人になにかを押し付けるような人間にならないで欲しいってこと?」
「っていうか、人にされたくないことはしちゃだめってこと」
「俺もう19だよ」
「いやでも、これって結構的を射てるよ。殴られたくないなら殴っちゃだめ。刑事やり始めてからわかったことだけど、クズって正義感が強いんだよ。ただ、どんなときでも自分が正しいって思ってるから、気に入らないっていうだけで人を傷つけたりもするんだよね」
俺はからあげにレモンを絞った。「頭が硬いんだな」
「そういうこと。だからあれこれ問題を起こして犯罪者になっちゃう」
「正義の反対は悪ってヤツ?」
空ちゃんは首を傾げ、困ったような顔で鼻を鳴らした。「っていうか、結局バカってすぐ喚き散らすし、バカほど正義と悪みたいな極端な表現を好むでしょ。それで色んなことに目くじら立てて自分からあれこれ首突っ込んであーこいつは悪人だって思い込んで殴りかかるバカが居るんだよ。刑事の立場から言わせてもらうと、そういう奴はほんと勘弁して欲しいよねってなるんだよね」
「なんかあったの?」
「いや、さっきそういうバカを逮捕したんだよ」
俺は笑った。「そういうことね」
「バッジ持ってるからって呼ばれて、こっちは休暇中だってのにほんと良い迷惑だわ」
「何者だったの?」
「外国人が嫌いだから言いがかりつけて逮捕させようとしてたんだって。それで逆に逮捕されてんの。刑事って仕事のなにが一番楽しいかわかる?」
「なによ」
「自分のことを正義の味方だとか勘違いしてる迷惑野郎をムショにぶち込む瞬間」
俺は笑った。なんだか楽しくなってきたので、ビールを一息で飲み干した。
俺は、空港のバーにいた。
翻訳の仕事は、2日ほど集中して終わらせた。
出来上がったものは秋さんに渡した。
秋さんのフランス語はそれなりだが、空ちゃんのフランス語はネイティヴそのもの。
今は、それを妻の空ちゃんにチェックしてもらっているのだとか。
偶然に近くにいた空ちゃんは、今はホテルの部屋を取り、秋さんとイチャコラしていることだろう。
つまり、2人の依頼人は、どちらも満足の行く結果にたどり着いたというわけだ。
「ふっ」
俺って奴は、やっぱり出来る男だったようだな。
俺は、ちょっと高めのスコッチの入ったグラスを揺らし、氷を鳴らした。
ここは、国内線のトランジットエリア。
俺はまだ19歳だけれど、今年には20になるし、日本以外の祖国じゃ飲めるところもそれなりにあるからまあ良いだろう。
俺は、グラスの残りを飲み干して、おかわりを注文した。
コンビニで買って部屋で飲むほうが安いのはわかっているのだが、仕事を終えたときくらいは自分にご褒美を与えたくなる。
というわけで、俺はマスターを呼んだ。「マッカランのロック、ダブルで」
初老のマスターは、恭しく頷くと、俺の前にグラスを置いた。
そのグラスを持ち上げたのは、小さな女の子の手だった。
俺は、首を動かし、スコッチ泥棒を見た。
身長は156cm、体重は36kg。
胸のサイズはAサイズ。
ほっそりとしたシルエット。
端正に整った小顔。
堀の深い顔立ちに、脂肪のない薄いまぶた。
シャンパンゴールド色の瞳。
豊かな上まつ毛と下まつ毛。
今は休暇中のはずなのだけれど、黒のパンツスーツを着ていた。
光沢のあるシルクのシャツが出来る女感を演出している。
スコッチ泥棒の正体は、中学生みたいな見た目をした、可愛い可愛い俺の先輩、空ちゃんだった。「秋さんは?」
「寝てるよ」空ちゃんは、スコッチをあおり、空になったグラスをカウンターに置いた。
俺は、空ちゃんの方に鼻を寄せた。
大人っぽいひとときは過ごさなかったようだ。
「移動しない?」
「良いよ」
「仕事の話があるんだけど」
「内容によるかな」
空ちゃんの話すところによると、今度、映画監督と脚本家、小説家の3人が顔合わせをするらしいので、それに通訳として同行してほしいとのことだった。
報酬は、時給1000円プラス諸経費。
「良いよ。派遣会社を通して」
「もう話は通しといたよ。多分メールが来てる」
俺は、iPhoneでメールを確認した。
空ちゃんの言う通り、俺の担当からメールが来ていた。
そこには、依頼人の名前と概要、各種報酬、集合地点と集合時間が書かれていた。
俺は、メールに返信をして、その仕事を引き受けることとした。
俺達が向かった先は、居酒屋だった。
俺は、からあげと焼き鳥、そしてビールを注文した。
空ちゃんの奢りらしいので、遠慮はなしだ。
俺と空ちゃんは、ビールで乾杯をした。
「確認してくれた?」俺は焼き鳥を頬張った。
空ちゃんは頷いた。「したよ。良い感じだと思う。他の人にも見せて良いかな」
「俺は良いけど、あっちの出版社とかがなんて言うかな。誰に見せんの?」
「ヤコとダニエルとユージさん」
ヤコさんは、俺の9歳年上で、空ちゃんと同級生の映画監督のおねえさん。
ダニエルさんは、空ちゃんとヤコさんの同級生で、脚本家のおにいさん。
ユージさんは、俺の12歳年上で、小説家のおにいさん。
みんな、俺の友達だった。
3人とも、他人の作品を盗んだりはしないだろうけど、「秋さんに訊きなよ」
「良いってさ」
「そっか」俺はからあげを頬張り、ご飯を食べた。
「最後に帰ったのいつ?」
「2週間前」
「いつ帰るの?」
俺は肩をすくめた。「毎月帰ってるよ。稼げるときに稼がないと」
空ちゃんは頷いた。「娘には父親が必要だよ」
俺はビールを啜った。「空ちゃんのとこはどうだったの?」
空ちゃんは枝豆を口に放り込んだ。「ぼくは立派に育ったと思わない?」
「思うよ」俺は、空ちゃんの平らな胸を見ながら言った。
枝豆がおでこに飛んできた。「どこ見てんだよ」
俺は、テーブルに落ちた枝豆をつまんで口に放り込んだ。「子供の頃から一人だったんだろ? それで今の空ちゃんがあるんなら、そういうことを言うのはおかしくない?」
「おかしいかな。ぼくは、思ったこと言ってるだけだから。やっぱり、子どもの成長には愛が必要だよ」
「俺だって側にいたいよ」
「なんでそうしないの?」
俺はビールを飲み干した。「男は仕事、女は家っていうのが、普通だろ。俺に言わせれば、男は家から、女は社会から逃げてるだけだよ」
「自信がないの? 父親としての」
俺は頷いた。「怖いんだ。父みたいになっちゃうかもしれないって思うと」
「お父さんが怖いの?」
「いいや。父みたいになるのが怖い」
空ちゃんは頷いた。「色んな人を見てきたから言えるけど、ユーキくんは大丈夫だよ」刑事である空ちゃんは言った。「みんな、自分と戦ってる。自分の弱さに打ち勝った人は優しく強くなり、自分の弱さに負けた人は、自分がなりたくなかった自分になってしまう。ブーメランなことばっか言ってる人いるでしょ。あれってみんな、鏡を見ないで育ってきた人たちなんだよ。自分のことを顧みることなく、迷うこともなく、自分は正しいと疑うこともなく生きてきた奴はみんな、ろくでもない奴になる。逆に、自分の正しさとかに対して不安を持ちながら、不安定な時期を乗り越えた人は、柔軟にあれこれ考えることが出来るから、強く優しくなれるんだよ」空ちゃんはビールを啜った。「ユーキくんは今不安を感じてるし悩んでる。どうすれば、お父さんの悪いところを受け継がないで済むかを考えてるんだよね」
俺は頷いた。
「ぼくは、昔から一人でいるのが楽だったから、一人っきりでその時期を乗り越えたけど、ユーキくんには奥さんも家族も幼馴染も友達もいるんだから、一人で抱え込まなくて良いんだよ」
「一人っきりだったから今の空ちゃんになれたんじゃないの?」
「そういう見方もあるかも。ただ、ぼくはぼくだしユーキくんはユーキくんだし。ぼくは正直今のぼくの価値観は正しいと思ってるよ。自立して、人に迷惑をかけずに自由に生きて、誰かになにかを押し付けることもしない。逆に誰かになにかを押し付けられそうになったらその時は自分を守るためにキレるけどね」
「人になにかを押し付けるような人間にならないで欲しいってこと?」
「っていうか、人にされたくないことはしちゃだめってこと」
「俺もう19だよ」
「いやでも、これって結構的を射てるよ。殴られたくないなら殴っちゃだめ。刑事やり始めてからわかったことだけど、クズって正義感が強いんだよ。ただ、どんなときでも自分が正しいって思ってるから、気に入らないっていうだけで人を傷つけたりもするんだよね」
俺はからあげにレモンを絞った。「頭が硬いんだな」
「そういうこと。だからあれこれ問題を起こして犯罪者になっちゃう」
「正義の反対は悪ってヤツ?」
空ちゃんは首を傾げ、困ったような顔で鼻を鳴らした。「っていうか、結局バカってすぐ喚き散らすし、バカほど正義と悪みたいな極端な表現を好むでしょ。それで色んなことに目くじら立てて自分からあれこれ首突っ込んであーこいつは悪人だって思い込んで殴りかかるバカが居るんだよ。刑事の立場から言わせてもらうと、そういう奴はほんと勘弁して欲しいよねってなるんだよね」
「なんかあったの?」
「いや、さっきそういうバカを逮捕したんだよ」
俺は笑った。「そういうことね」
「バッジ持ってるからって呼ばれて、こっちは休暇中だってのにほんと良い迷惑だわ」
「何者だったの?」
「外国人が嫌いだから言いがかりつけて逮捕させようとしてたんだって。それで逆に逮捕されてんの。刑事って仕事のなにが一番楽しいかわかる?」
「なによ」
「自分のことを正義の味方だとか勘違いしてる迷惑野郎をムショにぶち込む瞬間」
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