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1章
三つ子
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双子すら俺は見た事が無かったがまさか三つ子と出会うとは。
普通に並んでいたら全然気づきはしないだろう。
三卵性双生児という奴だろう。
「私は八重坂瑠璃です。真ん中にあたります」
文化系な感じな子で末っ子だと思ったらそうでもないらしい。
身長はやや低めで長めの髪。
毛先が少し癖毛の様で内側に行っているが特に違和感はない。
おしとやかで可愛い顔付きで守ってあげたくなる。
「…………八重坂めぐり、末っ子です」
素っ気ない自己紹介の末っ子。
身長は3人の中でも高めだが光よりは小さいか(光は別に高めというだけで特記する高さでもない)。
一番胸とかも育っていて長女に見える。
目がややツリ目であり2人に比べ堅いイメージ。
長い髪をポニーテールにしている。
髪をなびかせているととてもカッコイイ、……イメージ。
美人であり、目に魅かれてしまい彼女に向いてしまう。
……何故か俺に彼女が目を向けていて、顔を合わせ辛いのだけれど。
「音ちゃん、瑠璃ちゃん、めぐりちゃん、よし覚えた。俺の名前は山田影太だ」
「お前さっき名乗ったろ?」
「うんうん」
「うんうん」
「その気持ち悪いコンビネーションやめてくんね?」
確かに星丸と息が合い過ぎて気持ち悪かった。
さっきから真面目に描写してんのに俺女の子達と出会ってから『うんうん』しか喋ってないしな。
「俺の名前は海谷星丸。こう見えてけん玉得意です」
「カイタニってどう書くんですか?」
「普通に日本海の海に谷底の谷だよ」
「漢字で書いたら『カイヤ』とも呼べるし『ウミヤ』『ウミタニ』。ややこしい苗字ですね」
「うわ、本当だ」
瑠璃とか名乗った子の発言に関心した。
そう言われれば海谷に疑問を持った事が無かったが確かにややこしい苗字だ。
というかけん玉スルーされとるし。
星丸の42神ネタ並みに触れる必要のないネタである。
「んじゃ後5人で頑張れ」
流亜にも放った中身のない応援をしながら俺は背中を向けた。
早く家帰って恋と準備したり、家庭教師の教材探しもしなきゃだし用事がたくさんある。
「そういう訳にはいかないから」
「えー」
ぶっちゃけ巻き込まれたくない。
音だか瑠璃だかはどうだって良い。
問題はめぐりだ。
逃げろと体が命令を出している。
「あんたさ、ーーもしかして『ユキ』?」
めぐりの自己紹介以来発言した言葉は俺に取って爆弾も良いところだった。
『ユキ』。
俺をかつてそう呼んだのは巫女と星丸と光だ。
小学校の時、巫女が名づけた俺のあだ名である。
俺と星丸の仲が縮まった時既にあったあだ名で、2人では決して触れない黒歴史時代の思い出がある。
光ですら事情を知っていながら口を挟まないタブーな記憶。
『ユキ』という呼び名からはそういう検索結果が出る。
まず俺はめぐりの事を知らない。
「人違いじゃないかな。俺は遠野達裄。どこにでも居るキングオブ普通です。性格は見たまんまです」
星丸と光に絶対するなと言われた自己紹介である。
星丸、影太はどこが普通だという突っ込みがりたそうな顔だった。
どうして『ユキ』と彼女が呼んだのか星丸もわからないって顔だ。
まずめぐりなんて名前記憶にすら実在しないということだろう。
「達裄……、『ユキ』って入ってる」
「入ってるだけだって。『サナダユキムラ』だって入ってるしさ」
それに俺は色々な呼び方をされている。
雨は『たっくん』。
ポンドは『武神』とか『サナダユキムラ』(これは彼の勘違いだろうけど)。
花ちゃんは『つゆきさん』。
葉子は『タツ兄』
呼ばれた時期が短すぎて曖昧だがあいつは『タツキ』だったか。
……知り合い少ないわりにあだ名のバリエーション多すぎるだろ。
どんだけネタにされる名前だ達裄!
「タッツー知り合い?」
「いや、違うけど……」
というか新しいあだ名を増やすな。
星丸はたまに『タッツー』って呼ぶ時があるから増えたわけではないけど。
微妙に女の子っぽいのがイラッとくるのであまり好まないあだ名だ。
「本当に『ユキ』じゃない?」
「ど、どうなんだろうなぁ。……その『ユキ』って奴の本名は?」
「わからない、でもあんたがすごく似てる。記憶の片隅にあったのにすごいイライラしてきた」
「……」
とばっちりだろ流石に。
しかし本名もわからないとはこれでは俺ではないと強く言えないな。
俺は星丸曰く記憶を無くすプロらしいしな。
「めぐりちゃん『ユキ』さんの事はよくわかりませんが今は目的が違うでしょう」
「おぉそうだったな瑠璃、あたし達そんな人探しで困ってんじゃねーんだ」
瑠璃と音がそう言って話を逸らしてくれてありがたかった。
だが、どうやらめぐりの言う『ユキ』は姉2人は知らない人であり、めぐりは『ユキ』に対し恨んでいるって事なのか?
最近『サナダユキムラ』といい人に間違われまくりだな。
普通に並んでいたら全然気づきはしないだろう。
三卵性双生児という奴だろう。
「私は八重坂瑠璃です。真ん中にあたります」
文化系な感じな子で末っ子だと思ったらそうでもないらしい。
身長はやや低めで長めの髪。
毛先が少し癖毛の様で内側に行っているが特に違和感はない。
おしとやかで可愛い顔付きで守ってあげたくなる。
「…………八重坂めぐり、末っ子です」
素っ気ない自己紹介の末っ子。
身長は3人の中でも高めだが光よりは小さいか(光は別に高めというだけで特記する高さでもない)。
一番胸とかも育っていて長女に見える。
目がややツリ目であり2人に比べ堅いイメージ。
長い髪をポニーテールにしている。
髪をなびかせているととてもカッコイイ、……イメージ。
美人であり、目に魅かれてしまい彼女に向いてしまう。
……何故か俺に彼女が目を向けていて、顔を合わせ辛いのだけれど。
「音ちゃん、瑠璃ちゃん、めぐりちゃん、よし覚えた。俺の名前は山田影太だ」
「お前さっき名乗ったろ?」
「うんうん」
「うんうん」
「その気持ち悪いコンビネーションやめてくんね?」
確かに星丸と息が合い過ぎて気持ち悪かった。
さっきから真面目に描写してんのに俺女の子達と出会ってから『うんうん』しか喋ってないしな。
「俺の名前は海谷星丸。こう見えてけん玉得意です」
「カイタニってどう書くんですか?」
「普通に日本海の海に谷底の谷だよ」
「漢字で書いたら『カイヤ』とも呼べるし『ウミヤ』『ウミタニ』。ややこしい苗字ですね」
「うわ、本当だ」
瑠璃とか名乗った子の発言に関心した。
そう言われれば海谷に疑問を持った事が無かったが確かにややこしい苗字だ。
というかけん玉スルーされとるし。
星丸の42神ネタ並みに触れる必要のないネタである。
「んじゃ後5人で頑張れ」
流亜にも放った中身のない応援をしながら俺は背中を向けた。
早く家帰って恋と準備したり、家庭教師の教材探しもしなきゃだし用事がたくさんある。
「そういう訳にはいかないから」
「えー」
ぶっちゃけ巻き込まれたくない。
音だか瑠璃だかはどうだって良い。
問題はめぐりだ。
逃げろと体が命令を出している。
「あんたさ、ーーもしかして『ユキ』?」
めぐりの自己紹介以来発言した言葉は俺に取って爆弾も良いところだった。
『ユキ』。
俺をかつてそう呼んだのは巫女と星丸と光だ。
小学校の時、巫女が名づけた俺のあだ名である。
俺と星丸の仲が縮まった時既にあったあだ名で、2人では決して触れない黒歴史時代の思い出がある。
光ですら事情を知っていながら口を挟まないタブーな記憶。
『ユキ』という呼び名からはそういう検索結果が出る。
まず俺はめぐりの事を知らない。
「人違いじゃないかな。俺は遠野達裄。どこにでも居るキングオブ普通です。性格は見たまんまです」
星丸と光に絶対するなと言われた自己紹介である。
星丸、影太はどこが普通だという突っ込みがりたそうな顔だった。
どうして『ユキ』と彼女が呼んだのか星丸もわからないって顔だ。
まずめぐりなんて名前記憶にすら実在しないということだろう。
「達裄……、『ユキ』って入ってる」
「入ってるだけだって。『サナダユキムラ』だって入ってるしさ」
それに俺は色々な呼び方をされている。
雨は『たっくん』。
ポンドは『武神』とか『サナダユキムラ』(これは彼の勘違いだろうけど)。
花ちゃんは『つゆきさん』。
葉子は『タツ兄』
呼ばれた時期が短すぎて曖昧だがあいつは『タツキ』だったか。
……知り合い少ないわりにあだ名のバリエーション多すぎるだろ。
どんだけネタにされる名前だ達裄!
「タッツー知り合い?」
「いや、違うけど……」
というか新しいあだ名を増やすな。
星丸はたまに『タッツー』って呼ぶ時があるから増えたわけではないけど。
微妙に女の子っぽいのがイラッとくるのであまり好まないあだ名だ。
「本当に『ユキ』じゃない?」
「ど、どうなんだろうなぁ。……その『ユキ』って奴の本名は?」
「わからない、でもあんたがすごく似てる。記憶の片隅にあったのにすごいイライラしてきた」
「……」
とばっちりだろ流石に。
しかし本名もわからないとはこれでは俺ではないと強く言えないな。
俺は星丸曰く記憶を無くすプロらしいしな。
「めぐりちゃん『ユキ』さんの事はよくわかりませんが今は目的が違うでしょう」
「おぉそうだったな瑠璃、あたし達そんな人探しで困ってんじゃねーんだ」
瑠璃と音がそう言って話を逸らしてくれてありがたかった。
だが、どうやらめぐりの言う『ユキ』は姉2人は知らない人であり、めぐりは『ユキ』に対し恨んでいるって事なのか?
最近『サナダユキムラ』といい人に間違われまくりだな。
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