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第6章 偽りのアイドル
10、明智秀頼はオススメしない
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遠野達裄さんから色々学んで数日、あの人はヤバい人であった。
なんか色々と言葉では表せないけど、強いし、頭良いけど、個性が強すぎた。
本当にあの人はヤバい……。
「あー……」
学校にいるのが落ち着く……。
最近は勉強か鍛えるかだけで全然遊んでなかった。
「おいおい、枯れてるな明智」
「おー、山本ら以下2名」
「俺らの扱いが雑ーぅ」
「僕らの扱いに意義を唱えますねぇ」
クラスメートの山本ら3名から声を掛けられる。
タケルほどではないが、結構つるんでいる男子連中である。
いかにもな男子中学生らであり、頭空っぽで会話できるのが良いね。
「まったくさ、今日の国語の木村うざかったなー」
「開始早々説教だからな。木村は常にカルシウム不足してるよなー」
「んだよ、クラスの課題の提出率悪いってよ。出すわけねーだろうよ」
「心の広い僕も憤慨ですねぇ」
俺の周りで国語教師の悪口と愚痴が始まった。
めっちゃ前世を思い出すノリだ。
…………なんで俺の周りで愚痴語るの?
「その点、明智先生はすげーよ」
「お前なんでもできるよなぁ」
「羨ましいですねぇ」
「はぁ……。なんで教師が呼び捨てで、俺には先生付けるんだよ」
「だって十文字もよく先生って言うじゃん」
いつの間にか俺のアダナみたいになってる明智先生。
タケルが俺を明智先生と呼ぶ時はおちょくるかバカにしてるかのどっちかだよ。
「明智は良いよなぁ、1年の時点で受験免除だろ?しかもギフト持ち。かーっ、ズリー」
「人生の勝ち組ですねぇ」
山本がこのこのって感じに肘で弄ってくる。
このメンバーでは、俺以外みんなギフトの適正結果が陰性だった者らだ。
「ギフトとか言っても、自分の能力わからんし……」
当然、『人に命令を下せる』ギフトだよとは言えない。
そうなると能力不明と言わざるを得ない。
「何言ってやがる!神から力をもらった証なんだぜ!?しょーもない能力でも嬉しいだろ」
「僕もしょーもない能力でも良いのでギフトが欲しかったですねぇ」
『相手を自殺させる』ギフトとか使い道のないギフトもあるからなんともいえない……。
それに『病弱の代償』のヒロインみたいな取り扱い注意のギフトもあるからなぁ……。
一概にギフト持ち=勝ち組とは思えない。
「西山はどんなギフト欲しい?」
「俺は『どんな物でも盗む』みたいなギフト欲しいよ。銀行から1億盗んでやるぜ」
「ギフト管理局さーん、ここに犯罪者いますよー」
「バカっ、俺はギフト持ってねーよ」
『ギャハハハ』と男子共が笑っている。
本当にやんちゃ坊主だ。
捕まったけど『どんな物でも盗む』ギフトってこないだ見掛けたけどな。
…………なんで俺の周りで盛り上がるの?
「山本?お前はどんなギフト欲しいよ?」
「俺は『人にどんな命令でも従わせる』ギフトみたいなが欲しいな。先公にギフト使って成績爆上げよ」
「んな都合良いギフトあるわけねーだろ!山本はギフトに夢見すぎだぜっ!」
「僕なら担任に内申点を上げる命令を出しますねぇ」
「…………」
俺が会話に混ざらずともゲラゲラ笑い声合う男子たち。
そうか、やはり俺の持つギフトは夢物語みたいにあり得ないくらいの能力なんだな。
しかし、山本らのギフトの使い道が可愛いな。
原作の明智秀頼に見習って欲しいくらいだ。
騙し、犯し、殺すにギフト使うのはお前くらいだよ。
…………ところでなんで俺の周りで盛り上がるの?
「ほら、明智よぉ!俺らの期待を背負ってギフト持ちなんだぜ?」
「俺ら男子全員注目してるんだぜ?」
「僕もギフト憧れますねぇ」
「山本……、西山……」
「……僕の名前が出ませんねぇ……」
そっか、男子全員注目するレベルでギフトは憧れの的なんだな。
そう考えるとちょっと誇らしくなってくる。
「それに、明智はモテるだろぉ」
「羨ましいですねぇ」
「は?」
「明智先生、俺にも女を紹介してくださいよ」
山本らが俺を期待の目で見ている。
……え?
「いや、モテないぞ……」
「嘘ばっかりー。お前ギフト持ちだし、成績良いし、運動できるし。結構クラスの女子人気高いんだぜ」
「マジかよ!?誰?誰々?誰に告ればいける!?」
「すごい食い付きっぷりだな明智……」
「テンション変わり過ぎですねぇ」
前世も今世もロクにモテた記憶がないのでテンションが上がる出来事である。
「で、モテる明智先生よ。俺に誰か紹介してよ」
「仕方ない」
「え?マジで?」
「めっちゃ頭が良くて経験豊富な子を西山に紹介してやろう」
「うひゃー、めっちゃ楽しみ!しかも経験豊富とかやべー!」
「あぁ。木村を紹介してやる。子供5人持ち。かなり経験豊富だ」
「先公じゃねーかあああああああ!」
「国語教師だからな。間違っちゃいねえ」
「明智君に1本取られましたねぇ」
俺に紹介できそうな異性は先生しか思い付かなかった。
周りに女子がいないので仕方ない。
この頭の悪い会話をしていると、自分が中学生と実感するなぁ。
「僕はですねぇ、中田さんが気になりますねぇ」
「あぁ、中田な。良い感じに身体付き良いよな」
「なんかこう……エロいよな」
「つい腋に視線行っちゃうよな」
中田さんは中学生ながら、理沙並みにプロポーションが良い女性だ。
「俺は花見狙いだわ。小動物みたいで良いんだよなぁ」
「でも確か幼馴染の加山が好きみたいじゃん」
「女子の幼馴染とか憧れますねぇ」
「憧れるよなぁ。女子の幼馴染とかどこで見付けるのか不思議だわ……。つい、花見の腋に視線行っちゃうよな」
「明智先生……」
「どうした山本?」
「いや、……なんでもない」
俺の腋フェチにドン引きしたのかちょっと言葉を濁す山本。
中学生で腋フェチはちょっと早かったかもしれん。
「山本は?山本は誰狙ってるのよ?」
「俺は……、佐々木さんとか可愛いと思う」
「幼い見た目だけど、しっかり者で良いですねぇ」
「いや、あれはやめとけ。プライベートなくなるから。ガチで」
3人からじっと視線を集める。
ん?どうかしたのかな?
「日村さん可愛いよな明智?」
「あぁ。あの小動物みたいにパン頬張るの可愛いよね。つい腋に視線行っちゃうよ」
「宮村さん狙いで考えてるけどどう思う明智?」
「いや、あれはやめとけ。優等生だぞ?絶対釣り合い取れないし。付き合ったとしても遠慮ばっかりになるから」
「僕はメナナさん狙いですねぇ。どうでしょうか明智君」
「メナナな。歩き方特徴あってつい腋に視線行っちゃうよな」
「別のクラスの谷川とか案外顔好みだわ。どう明智?」
「いや、あれはやめとけ。口悪いしコミュ障だし。会話してるだけでメンタルやられるから」
「あのクラスの津軽さんも良くね?明智の意見は?」
「いや、あれはやめとけ。口悪いし、息を吸うように毒吐いてくるから。先にワクチン打っとけ」
「明智君、僕は十文字君の妹さんも好みですねぇ」
「いや、あれはやめとけ。すげーブラコンだから。兄貴どこにでもついて来るから。兄貴と3人デートとかになりそう」
「山下さんは明智?」
「小悪魔フェイス良いよね。つい腋に視線行っちゃうよな!…………ところでなんでさっきからみんなして俺にしか意見聞かないの?」
3人が示し合わせたように俺にしか意見を聞かなくなっていた。
「お前わかりやすいな」
「山本……?」
「俺は明智のそういうところ好きだぜ」
「西山……?」
「独占欲強いですねぇ」
「どういうこと?」
「…………なんで僕の名前を呼んでくれないんですかねぇ」
『はぁ……』と3人全員俺を見下した感じのため息を付く。
とにかく俺から言えるとしたら、絵美、永遠ちゃん、理沙、咲夜、津軽らはやめとけということである。
†
突然出てきた山本君らのモブ解説。
秀頼らと同じクラスメート。
中学からの知り合い。
山本君ら3人は全員同じ小学校出身でした。
陰キャと陽キャの両方の面を持つ、そこそこクラスの人気者。
教室でグラビアアイドルの雑談をしていた秀頼とタケルらの会話を偶然立ち聞きし、2人と意気投合する。
特に秀頼を面白い奴として気に入り、本人の知らぬ間に山本グループらのリーダーを秀頼として勝手に認識している。
タケルとも仲は良いです。
教室の秀頼君はレギュラーキャラ以外だと山本グループと一緒につるむことが多い。
山本君は絵美を密かに狙っていましたが、今回の秀頼の返答を聞いて大事にしているのが伝わったため、諦めました。
なんか色々と言葉では表せないけど、強いし、頭良いけど、個性が強すぎた。
本当にあの人はヤバい……。
「あー……」
学校にいるのが落ち着く……。
最近は勉強か鍛えるかだけで全然遊んでなかった。
「おいおい、枯れてるな明智」
「おー、山本ら以下2名」
「俺らの扱いが雑ーぅ」
「僕らの扱いに意義を唱えますねぇ」
クラスメートの山本ら3名から声を掛けられる。
タケルほどではないが、結構つるんでいる男子連中である。
いかにもな男子中学生らであり、頭空っぽで会話できるのが良いね。
「まったくさ、今日の国語の木村うざかったなー」
「開始早々説教だからな。木村は常にカルシウム不足してるよなー」
「んだよ、クラスの課題の提出率悪いってよ。出すわけねーだろうよ」
「心の広い僕も憤慨ですねぇ」
俺の周りで国語教師の悪口と愚痴が始まった。
めっちゃ前世を思い出すノリだ。
…………なんで俺の周りで愚痴語るの?
「その点、明智先生はすげーよ」
「お前なんでもできるよなぁ」
「羨ましいですねぇ」
「はぁ……。なんで教師が呼び捨てで、俺には先生付けるんだよ」
「だって十文字もよく先生って言うじゃん」
いつの間にか俺のアダナみたいになってる明智先生。
タケルが俺を明智先生と呼ぶ時はおちょくるかバカにしてるかのどっちかだよ。
「明智は良いよなぁ、1年の時点で受験免除だろ?しかもギフト持ち。かーっ、ズリー」
「人生の勝ち組ですねぇ」
山本がこのこのって感じに肘で弄ってくる。
このメンバーでは、俺以外みんなギフトの適正結果が陰性だった者らだ。
「ギフトとか言っても、自分の能力わからんし……」
当然、『人に命令を下せる』ギフトだよとは言えない。
そうなると能力不明と言わざるを得ない。
「何言ってやがる!神から力をもらった証なんだぜ!?しょーもない能力でも嬉しいだろ」
「僕もしょーもない能力でも良いのでギフトが欲しかったですねぇ」
『相手を自殺させる』ギフトとか使い道のないギフトもあるからなんともいえない……。
それに『病弱の代償』のヒロインみたいな取り扱い注意のギフトもあるからなぁ……。
一概にギフト持ち=勝ち組とは思えない。
「西山はどんなギフト欲しい?」
「俺は『どんな物でも盗む』みたいなギフト欲しいよ。銀行から1億盗んでやるぜ」
「ギフト管理局さーん、ここに犯罪者いますよー」
「バカっ、俺はギフト持ってねーよ」
『ギャハハハ』と男子共が笑っている。
本当にやんちゃ坊主だ。
捕まったけど『どんな物でも盗む』ギフトってこないだ見掛けたけどな。
…………なんで俺の周りで盛り上がるの?
「山本?お前はどんなギフト欲しいよ?」
「俺は『人にどんな命令でも従わせる』ギフトみたいなが欲しいな。先公にギフト使って成績爆上げよ」
「んな都合良いギフトあるわけねーだろ!山本はギフトに夢見すぎだぜっ!」
「僕なら担任に内申点を上げる命令を出しますねぇ」
「…………」
俺が会話に混ざらずともゲラゲラ笑い声合う男子たち。
そうか、やはり俺の持つギフトは夢物語みたいにあり得ないくらいの能力なんだな。
しかし、山本らのギフトの使い道が可愛いな。
原作の明智秀頼に見習って欲しいくらいだ。
騙し、犯し、殺すにギフト使うのはお前くらいだよ。
…………ところでなんで俺の周りで盛り上がるの?
「ほら、明智よぉ!俺らの期待を背負ってギフト持ちなんだぜ?」
「俺ら男子全員注目してるんだぜ?」
「僕もギフト憧れますねぇ」
「山本……、西山……」
「……僕の名前が出ませんねぇ……」
そっか、男子全員注目するレベルでギフトは憧れの的なんだな。
そう考えるとちょっと誇らしくなってくる。
「それに、明智はモテるだろぉ」
「羨ましいですねぇ」
「は?」
「明智先生、俺にも女を紹介してくださいよ」
山本らが俺を期待の目で見ている。
……え?
「いや、モテないぞ……」
「嘘ばっかりー。お前ギフト持ちだし、成績良いし、運動できるし。結構クラスの女子人気高いんだぜ」
「マジかよ!?誰?誰々?誰に告ればいける!?」
「すごい食い付きっぷりだな明智……」
「テンション変わり過ぎですねぇ」
前世も今世もロクにモテた記憶がないのでテンションが上がる出来事である。
「で、モテる明智先生よ。俺に誰か紹介してよ」
「仕方ない」
「え?マジで?」
「めっちゃ頭が良くて経験豊富な子を西山に紹介してやろう」
「うひゃー、めっちゃ楽しみ!しかも経験豊富とかやべー!」
「あぁ。木村を紹介してやる。子供5人持ち。かなり経験豊富だ」
「先公じゃねーかあああああああ!」
「国語教師だからな。間違っちゃいねえ」
「明智君に1本取られましたねぇ」
俺に紹介できそうな異性は先生しか思い付かなかった。
周りに女子がいないので仕方ない。
この頭の悪い会話をしていると、自分が中学生と実感するなぁ。
「僕はですねぇ、中田さんが気になりますねぇ」
「あぁ、中田な。良い感じに身体付き良いよな」
「なんかこう……エロいよな」
「つい腋に視線行っちゃうよな」
中田さんは中学生ながら、理沙並みにプロポーションが良い女性だ。
「俺は花見狙いだわ。小動物みたいで良いんだよなぁ」
「でも確か幼馴染の加山が好きみたいじゃん」
「女子の幼馴染とか憧れますねぇ」
「憧れるよなぁ。女子の幼馴染とかどこで見付けるのか不思議だわ……。つい、花見の腋に視線行っちゃうよな」
「明智先生……」
「どうした山本?」
「いや、……なんでもない」
俺の腋フェチにドン引きしたのかちょっと言葉を濁す山本。
中学生で腋フェチはちょっと早かったかもしれん。
「山本は?山本は誰狙ってるのよ?」
「俺は……、佐々木さんとか可愛いと思う」
「幼い見た目だけど、しっかり者で良いですねぇ」
「いや、あれはやめとけ。プライベートなくなるから。ガチで」
3人からじっと視線を集める。
ん?どうかしたのかな?
「日村さん可愛いよな明智?」
「あぁ。あの小動物みたいにパン頬張るの可愛いよね。つい腋に視線行っちゃうよ」
「宮村さん狙いで考えてるけどどう思う明智?」
「いや、あれはやめとけ。優等生だぞ?絶対釣り合い取れないし。付き合ったとしても遠慮ばっかりになるから」
「僕はメナナさん狙いですねぇ。どうでしょうか明智君」
「メナナな。歩き方特徴あってつい腋に視線行っちゃうよな」
「別のクラスの谷川とか案外顔好みだわ。どう明智?」
「いや、あれはやめとけ。口悪いしコミュ障だし。会話してるだけでメンタルやられるから」
「あのクラスの津軽さんも良くね?明智の意見は?」
「いや、あれはやめとけ。口悪いし、息を吸うように毒吐いてくるから。先にワクチン打っとけ」
「明智君、僕は十文字君の妹さんも好みですねぇ」
「いや、あれはやめとけ。すげーブラコンだから。兄貴どこにでもついて来るから。兄貴と3人デートとかになりそう」
「山下さんは明智?」
「小悪魔フェイス良いよね。つい腋に視線行っちゃうよな!…………ところでなんでさっきからみんなして俺にしか意見聞かないの?」
3人が示し合わせたように俺にしか意見を聞かなくなっていた。
「お前わかりやすいな」
「山本……?」
「俺は明智のそういうところ好きだぜ」
「西山……?」
「独占欲強いですねぇ」
「どういうこと?」
「…………なんで僕の名前を呼んでくれないんですかねぇ」
『はぁ……』と3人全員俺を見下した感じのため息を付く。
とにかく俺から言えるとしたら、絵美、永遠ちゃん、理沙、咲夜、津軽らはやめとけということである。
†
突然出てきた山本君らのモブ解説。
秀頼らと同じクラスメート。
中学からの知り合い。
山本君ら3人は全員同じ小学校出身でした。
陰キャと陽キャの両方の面を持つ、そこそこクラスの人気者。
教室でグラビアアイドルの雑談をしていた秀頼とタケルらの会話を偶然立ち聞きし、2人と意気投合する。
特に秀頼を面白い奴として気に入り、本人の知らぬ間に山本グループらのリーダーを秀頼として勝手に認識している。
タケルとも仲は良いです。
教室の秀頼君はレギュラーキャラ以外だと山本グループと一緒につるむことが多い。
山本君は絵美を密かに狙っていましたが、今回の秀頼の返答を聞いて大事にしているのが伝わったため、諦めました。
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