45 / 136
第5章 鳥籠の少女
2、谷川咲夜は乱入する
しおりを挟む
前を兄妹が並び、その後ろを俺、絵美、津軽で並び新しい学校に向かう。
原作キャラクターが蔓延るかもしれない中学の生活。
まんま原作が始まる高校生活。
あと6年俺は頑張って生き抜かないといけない。
新生活、がんばるぞ!と気合いを入れる。
「ようやく来たか、秀頼!ウチは貴様を待っていた」
これからどんな危険な日常が始まるのだろうか?
まだ見ぬヒロイン達の死亡フラグを回避しまくってやる!
「無視しないでぇ……、お願いだから反応してぇ」
「な、なんだお前?」
突然横から抱き付かれて驚愕する。
俺が真面目にシリアスな空気にしているのに、周りが俺をシリアスにさせてくれない。
「そ、そのコーヒーカップの付いたヘアゴムは咲夜か!?」
え!?
まさかの谷川咲夜の登場に驚く。
タケルらも突然沸いた咲夜に視線が向く。
「貴様は、ヘアゴム無いとウチって気付かんの?」
「いつも喫茶店でしか会わないから喫茶店の地縛霊かと思ってた」
「ウチの扱いが酷い……」
しかも見た感じ新入生。
同い年だったのかこいつ……。
あれから2週間に1回くらいのペースで咲夜と喫茶店で会っていたが、咲夜のプライベートに興味がなかったので年齢とか知らなかった……。
「誰ですかこの子?」
「あぁ、……こいつは親戚の子」
「マスターの娘だ」
「マスターか誰か知らんのに、そんな紹介があるか!」
常識知らずだと常日頃思っていたが、本当に常識知らずな子だった。
そして、咲夜は質問してきた絵美に視線を向ける。
「この女からは秀頼と同じオーラがするな」
「え?やっぱりそう?ふふっ、嬉しい」
「あぁ……。秀頼と同じでクズでゲスで性根が腐ってるオーラを感じるな」
「なんで円もだけどみんなして毎回わたしをディスるところから始まるの?」
なんだろう……?
これまでのゲームの流れを断ち切っているはずだが、俺や絵美の雰囲気は原作と対して違いがないのかと心配になってくる。
「ディスってないです。個人的な感想です」
「もう!なんなんですかこの子!」
「個人的な感想って言えばなんでも許されると思うなよ……」
絵美の扱いが可哀想になりフォローにまわる。
咲夜は絵美の味方にまわったのがちょっと気にくわなそうだ……。
「それで、あなたは誰なの?明智君とどんな関係なの?」
津軽が目で『何こいつ?』みたいな怪しい目で見ている。
「ウチは谷川咲夜だ。このキッズと親戚ってのは間違ってないぞ。秀頼は、ウチの父親が経営している安らぎと快楽に飢えた大人たちが楽しむ店の常連客なんだ」
タケルらの空気が一瞬で凍り付く。
流石にこういった言葉が通じる年齢になって俺はみんなの成長を感じるよ……。
津軽は俺をゴミを見る目で見てるし……。
「そ、そうなんですね……。明智君そんな店の常連客なんだ……。てかどんな店なんですか?私も気になります!」
「あぁ。お金を支払い気持ち良くなって帰っていただく。そういう大人のお店だ」
フォローに入った理沙も俺をゴミを見る目で見てきた。
俺の味方が消えたと思った瞬間だ。
「そんなこと秀頼君はしません」
「絵美……」
絵美だけは俺を信じてくれた。
「何回も店にくるぞ。しかも秀頼は金を使わないで搾取だけするハイエナみたいな男だ。たまにウチのを飲んでくれる」
「ガーン……。秀頼君にはガッカリです」
「負けるなよ!」
まさか原作外からの影響で、秀頼がクズでゲスな悪役親友役に持ってくるデウス・エクス・マキナな役割を持つのが谷川咲夜の役割じゃないだろうな!?
咲夜の誤解を招く言い方を止めさせて、喫茶店だということを全員に認識させた。
「別に俺は男だから軽蔑しねーぞ」
「わたしは秀頼君のこと誰よりも信頼して、信用してますからっ!」
「兄さんに悪影響がないならOKです」
「明智君がゴミなのは変わりませんよ?」
1人だけすっげー言葉悪い女がいるが、変な誤解を解けただけマシである。
タケルが1番優しくて、俺がタケルルートに行きそう……。
「あれだな……、貴様の友人は変人しか居ないな……」
「君が1番の変人だよっ!?」
咲夜から気を遣われたマジトーンなのがグサリと来た。
「いや、ウチより秀頼のが変人だ。変人同士、ウチと同じクラスになれると良いな!」
「ちょっと!?また!?また、秀頼君女友達増えてるの!?」
「え、絵美さん……落ち付いて……」
「まぁ、……変人は友を呼ぶってことね」
「俺が秀頼と同じクラスになるんだぞっ!」
「…………」
このメンバー全員と同じクラスにはなりたくないと心の底から思うのであった。
原作キャラクターが蔓延るかもしれない中学の生活。
まんま原作が始まる高校生活。
あと6年俺は頑張って生き抜かないといけない。
新生活、がんばるぞ!と気合いを入れる。
「ようやく来たか、秀頼!ウチは貴様を待っていた」
これからどんな危険な日常が始まるのだろうか?
まだ見ぬヒロイン達の死亡フラグを回避しまくってやる!
「無視しないでぇ……、お願いだから反応してぇ」
「な、なんだお前?」
突然横から抱き付かれて驚愕する。
俺が真面目にシリアスな空気にしているのに、周りが俺をシリアスにさせてくれない。
「そ、そのコーヒーカップの付いたヘアゴムは咲夜か!?」
え!?
まさかの谷川咲夜の登場に驚く。
タケルらも突然沸いた咲夜に視線が向く。
「貴様は、ヘアゴム無いとウチって気付かんの?」
「いつも喫茶店でしか会わないから喫茶店の地縛霊かと思ってた」
「ウチの扱いが酷い……」
しかも見た感じ新入生。
同い年だったのかこいつ……。
あれから2週間に1回くらいのペースで咲夜と喫茶店で会っていたが、咲夜のプライベートに興味がなかったので年齢とか知らなかった……。
「誰ですかこの子?」
「あぁ、……こいつは親戚の子」
「マスターの娘だ」
「マスターか誰か知らんのに、そんな紹介があるか!」
常識知らずだと常日頃思っていたが、本当に常識知らずな子だった。
そして、咲夜は質問してきた絵美に視線を向ける。
「この女からは秀頼と同じオーラがするな」
「え?やっぱりそう?ふふっ、嬉しい」
「あぁ……。秀頼と同じでクズでゲスで性根が腐ってるオーラを感じるな」
「なんで円もだけどみんなして毎回わたしをディスるところから始まるの?」
なんだろう……?
これまでのゲームの流れを断ち切っているはずだが、俺や絵美の雰囲気は原作と対して違いがないのかと心配になってくる。
「ディスってないです。個人的な感想です」
「もう!なんなんですかこの子!」
「個人的な感想って言えばなんでも許されると思うなよ……」
絵美の扱いが可哀想になりフォローにまわる。
咲夜は絵美の味方にまわったのがちょっと気にくわなそうだ……。
「それで、あなたは誰なの?明智君とどんな関係なの?」
津軽が目で『何こいつ?』みたいな怪しい目で見ている。
「ウチは谷川咲夜だ。このキッズと親戚ってのは間違ってないぞ。秀頼は、ウチの父親が経営している安らぎと快楽に飢えた大人たちが楽しむ店の常連客なんだ」
タケルらの空気が一瞬で凍り付く。
流石にこういった言葉が通じる年齢になって俺はみんなの成長を感じるよ……。
津軽は俺をゴミを見る目で見てるし……。
「そ、そうなんですね……。明智君そんな店の常連客なんだ……。てかどんな店なんですか?私も気になります!」
「あぁ。お金を支払い気持ち良くなって帰っていただく。そういう大人のお店だ」
フォローに入った理沙も俺をゴミを見る目で見てきた。
俺の味方が消えたと思った瞬間だ。
「そんなこと秀頼君はしません」
「絵美……」
絵美だけは俺を信じてくれた。
「何回も店にくるぞ。しかも秀頼は金を使わないで搾取だけするハイエナみたいな男だ。たまにウチのを飲んでくれる」
「ガーン……。秀頼君にはガッカリです」
「負けるなよ!」
まさか原作外からの影響で、秀頼がクズでゲスな悪役親友役に持ってくるデウス・エクス・マキナな役割を持つのが谷川咲夜の役割じゃないだろうな!?
咲夜の誤解を招く言い方を止めさせて、喫茶店だということを全員に認識させた。
「別に俺は男だから軽蔑しねーぞ」
「わたしは秀頼君のこと誰よりも信頼して、信用してますからっ!」
「兄さんに悪影響がないならOKです」
「明智君がゴミなのは変わりませんよ?」
1人だけすっげー言葉悪い女がいるが、変な誤解を解けただけマシである。
タケルが1番優しくて、俺がタケルルートに行きそう……。
「あれだな……、貴様の友人は変人しか居ないな……」
「君が1番の変人だよっ!?」
咲夜から気を遣われたマジトーンなのがグサリと来た。
「いや、ウチより秀頼のが変人だ。変人同士、ウチと同じクラスになれると良いな!」
「ちょっと!?また!?また、秀頼君女友達増えてるの!?」
「え、絵美さん……落ち付いて……」
「まぁ、……変人は友を呼ぶってことね」
「俺が秀頼と同じクラスになるんだぞっ!」
「…………」
このメンバー全員と同じクラスにはなりたくないと心の底から思うのであった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
幼女エルフの自由旅
たまち。
ファンタジー
突然見知らぬ土地にいた私、生駒 縁-イコマ ユカリ-
どうやら地球とは違う星にある地は身体に合わず、数日待たずして死んでしまった
自称神が言うにはエルフに生まれ変えてくれるらしいが……
私の本当の記憶って?
ちょっと言ってる意味が分からないんですけど
次々と湧いて出てくる問題をちょっぴり……だいぶ思考回路のズレた幼女エルフが何となく捌いていく
※題名、内容紹介変更しました
《旧題:エルフの虹人はGの価値を求む》
※文章修正しています。
異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー
紫電のチュウニー
ファンタジー
第四部第一章 新大陸開始中。 開始中(初投稿作品)
転生前も、転生後も 俺は不幸だった。
生まれる前は弱視。
生まれ変わり後は盲目。
そんな人生をメルザは救ってくれた。
あいつのためならば 俺はどんなことでもしよう。
あいつの傍にずっといて、この生涯を捧げたい。
苦楽を共にする多くの仲間たち。自分たちだけの領域。
オリジナルの世界観で描く 感動ストーリーをお届けします。
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜
ひろのひまり
恋愛
生まれ変わったらそこは異世界だった。
沢山の魔力に助けられ生まれてこれた主人公リリィ。彼女がこれから生きる世界は所謂乙女ゲームと呼ばれるファンタジーな世界である。
だが、彼女はそんな情報を知るよしもなく、ただ普通に過ごしているだけだった。が、何故か無関係なはずなのに乙女ゲーム関係者達、攻略対象者、悪役令嬢等を無自覚に誑かせて関わってしまうというお話です。
モブなのに魔法チート。
転生者なのにモブのド素人。
ゲームの始まりまでに時間がかかると思います。
異世界転生書いてみたくて書いてみました。
投稿はゆっくりになると思います。
本当のタイトルは
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙女ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか?〜
文字数オーバーで少しだけ変えています。
なろう様、ツギクル様にも掲載しています。
初期ステータスが0!かと思ったら、よく見るとΩ(オメガ)ってなってたんですけどこれは最強ってことでいいんでしょうか?
夜ふかし
ファンタジー
気がついたらよくわからない所でよくわからない死を司る神と対面した須木透(スキトオル)。
1人目は美味しいとの話につられて、ある世界の初転生者となることに。
転生先で期待して初期ステータスを確認すると0!
かと思いきや、よく見ると下が開いていたΩ(オメガ)だった。
Ωといえば、なんか強そうな気がする!
この世界での冒険の幕が開いた。
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる