ふたなり治験棟

ほたる

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照の検査

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南先生side

午前10時を前に照を迎えに行く。
点滴の後に2回陰茎の冷却を行ったが、熱が高く倦怠感が強いみたいで、睡眠と覚醒を繰り返している状態だ。

「照、検査室に行くよ。」

布団を頭まで被っている照に声をかける。

「……みな、せんせぇ……ひやしたい…。」

「またおちんちん勃ってきちゃった?」

「…ぅん。」

「これから検査だから冷却しなくてもいいよ。廊下通るの恥ずかしかったら、お膝にブランケット掛けて車椅子で行こうか。」

「そーする。」

すぐに車椅子を持って来て、また下を全て脱いでしまっている照を座面にタオルを敷き座らせた。

「点滴棒持っててね。ブランケットかけるよ。」

照に点滴棒を持たせて、車椅子を押しゆっくり検査室へ向かう。

東郷先生が、あらかじめ検査の内容を伝えてくれていたお陰で、グズって遅刻する事なく検査室に入る事ができた。
今日は特に痛い検査はない。
痛いことにめっぽう弱い照だから、今日はスムーズに検査が終わると思う。

「診察台に上がって横になって下さい。南先生、準備を手伝ってあげてください。」

「分かりました。照、フラついてるから先に診察台に座ろうか。」

フラットタイプの診察台に移動するだけでも、熱のある照はフラついて足元がおぼつかない。

「寝ころびたい…。」

「しんどいよね。寝ころんでいいよ。」

診察台に横になっても怠そうで目を開けとくことも億劫な様子。

「膝立てるよ。香西先生準備できました。」

バスタオルで下半身を覆い膝を少し開いて立て診察体位が整った。

「バスタオル少し捲りますね。」

ゴム手袋を着け患部の視診から始めた香西先生。
照は、しんどいけど羞恥も感じているようで、落ち着きなく目を開けたり、周囲を見渡したりソワソワしている。
照の様子を気にかけつつ、香西先生と共に視診していく。
緩やかに勃ち上がった陰茎の色形は問題ない。
膣も中から溢れる分泌液でしっかり濡れていた。

「陰茎触りますね。」

包皮から亀頭が僅かに露出しているが、皮が被っているので包皮を根元まで下ろした。

「ッ、…ハァッ!」

「痛みを感じます?」

「…ちが……。」

これだけスムーズに包皮が剥けるので、刺激に感じてしまったということかな。

「ここに来る前に冷却しました?」

「いえ。検査するので、そのまま連れて来ました。」

「そうですか。照、すぐに前立腺液出したい感じはありますか?」

「…ぅん。」

「分かりました。エコーで前立腺の肥大具合いを確認できしだい採取しますね。」

香西先生の説明に不安げに俺のスクラブの裾を引っ張ってきた照。

「どうした?」

「先生…ここに居て。」

「わかった。」

香西先生の近くに医療用ワゴンを移動して、照の頭側に椅子を持って来て座った。



ーーーーー

香西先生side

照の要望で移動した南先生に目配せして、肛門に潤滑ジェルを塗りつけた。

「指入れますね。」

指にもジェルを纏わせ、肛門にゆっくりと挿入し、強ばって硬くなっている筋肉を解しながら、直腸内を触診していく。
想像以上に肥大しているのか、ぶよぶよとした前立腺の肉感が広範囲に感じた。

「照、ゆっくり口で息吐いて。そう、深い呼吸してて。」

南先生が呼吸のサポートをしてくれて助かる。

「プローブ入ります。」

プローブの先端にゴムを着け、解れて僅かにひくつく肛門に超音波プローブを挿入していった。

「ッヒ!…ぅ、うぅ!」

前立腺がかなり肥大していた為、プローブの圧迫感から腰がビクビクと震え最大に膨らんだ陰茎から、危うく前立腺液が飛び出す所だった。
間一髪の所で、根本を強く抑えたため飛び散る事はなかったが、採取し損ねるところだった。

「はぁはぁ…ぅンん!出したい!」

前立腺にプローブを押し当て早急に診察をする。
その間も腰をくねらせ強い快感に内ももが震えている。
膣から溢れる分泌液をガーゼで拭き取り、新しいガーゼを膣に挿入した。

「…ん~。ここまで肥大してるとなると、1本注射しておきたいですね。」

「すぐ準備します。…照、このまま処置してもらおうね。」

「えっ?!…嫌だ!何するの?」

「先に前立腺液を採取しますよ。説明はその後。」

陰茎の先をビーカーに入れ、直腸に挿入しているプローブで前立腺をクイックイッと押して刺激してやると、すぐにびしゃっ…しゃー…と勢いよく前立腺液を放出した。

「うァ、ぁああ!っンん…。」

突如訪れた快感に声にならない喘ぎを上げ腰をカクカクと突き上げて絶頂する照。
前立腺液を取りこぼす事がないように動きを抑制しながら採取を行った。

「ハァハァ…ン……はぁ…ぅ、ハァ…。」

「香西先生、注射の準備が整いました。」

「ありがとう。コレを検査部へ持って行ってくれますか?」

「分かりました。ここは1人で大丈夫ですか?」

「今放心状態ですから、このまま抑制して打ちます。」

南先生がビーカーを手に再び検査室を出て行き、放心状態でダラりと力なく診察台に横たわっている照の腰と四肢にしっかりと抑制帯を巻き付け診察台に固定した。

「照、今から前立腺に注射を打ちます。痛いですが、これが終われば部屋に帰れますからね。」

「…ん~。」

かなり強い快感に呑まれたのかまだ反応も悪いが、その隙に注射を打つためにプローブを抜きクスコに変えて肛門を開いた。
クスコから前立腺が目視できるほど肥大している。
赤く腫れた前立腺は、直腸の収縮に合わせて脈打つように動いていた。
ガーゼで腸液を拭き取り、注射器をクスコの中にスっと入れた。

「照、注射しますね。」

直腸の動きに合わせて注射針を前立腺に深く刺すと、ボーと天を仰いでいた照が、診察台が揺れそうなほど強く動き抵抗した。

「ぅあぁ!痛いぃ…うっぅ…。」

診察台に何度も拳を振り落とし、泣き喚き抑制から逃れようと藻掻く照に早く終わらせてあげたいと気持ちが早る。
だが、後々副作用が強く出て苦しむ事になる可能性が高い子だからこそ、慎重にゆっくりと薬剤を注入してやる必要があった。

「照、おしまい。よく頑張りましたね。」

注射器を抜き直腸に止血剤を染み込ませた脱脂綿を詰めクスコを閉じた。

「グスッ…ひどいよぉ……痛いことしないって言ったのに…。」

「早急に処置しないともっと辛い事になってましたよ。」

お湯でタオルを濡らし、汗をかいている照の顔や体を拭い抑制帯を取った。

「起き上がれますか?」

一旦起き上がろうとした照は、再び診察台に横になった。

「お尻が変!抱っこしてよ!」

「は?…お尻が変なのは脱脂綿を入れているからです。30分くらいしたら止血できていると思うので抜いて貰って下さい。…抱っこですか。分かりました。予定外に痛い事をしたので特別ですよ?」

「うん。」

素直に体を預けてきた照を抱え上げ検査室を出た。

「それにしても体熱いですね。部屋に戻ったら体温測りましょうね。」

「先生やって。」

やれやれ…甘えんぼですか。

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