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浜松勝
19話 花園沙弥香という人物
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『ぴんぽーん』
音を立ててインターホンがなる。インターホンからは
『花園沙弥香です』というとても綺麗な声が聞こえてきた。
「今鍵を開ける」
そう言い、玄関へ向かうと解錠する。ドアの向こう側に立っていたのはとても可憐な美少女であった。腰まで届く髪は白というより銀色。身長は150cmも満たない。肌はとても白く、体はとても細い。胸も例外ではない。
「浜松君、中へ入ってもよろしいのですか?」
「う、うん。入ってくれ」
予想外の可愛さに、気圧されてしまったが、何とか持ちこたえた。ソファーがあるほうの洋室へと案内する。
「とても落ち着いた良い部屋ですね。あっこれどうぞ」
そういって渡してきたのはコーヒー豆とUSBメモリーだ。USBメモリーは一度立ち机の引き出しの中へと入れる。豆は棚の中へと入れる。
「で、今日は何のようで?」
そういうが、俺の注意は目の前の少女にほとんどが奪われていた。しかしそのことを本人は知らないようだ。
「先ほどもお話した通りで、お願いがありまして」
もうどんなお願いでも聞いてしまいそうな可愛さである。
「さっき渡したUSBメモリーをまず見てください」
俺は先ほど渡されたUSbメモリーをデスクトップパソコンへと挿す。エクスプローラーが開き、フォルダが表示される。中には、プログラムが入っていた。
「これはどれを見ればいいんだ?」
「えーっと。今そっち行きます」
そういって立ち、俺の横へと立ってくる。髪からは、鼻孔をくすぐる香りが漂ってきた。
「この一番上を開いてください」
言われたとおりにしてファイルを開くと、英数字の羅列が表示される。見てみると、なにかのプログラムの用であった。今回のコンクール関係ではないような気がするが…。
「これは何なんだ?」
「これは、スマートフォンから部屋の家電などを操作できるアプリです。今までのアプリとは違うのです!!」
「何か違うか。ん?鍵の施錠も出来るのか」
「そうです。出来る機能が増えました。さきほど特許はとったのですが、私デザイン苦手なので協力してもらえないかな?もちろん報酬は」
「俺が出来ることだったらいくらでもするぞ」
「ありがとうございます。ここで今から一緒にしましょう」
そういうとバッグからノートパソコンを取り出した。学校のロゴが入っていないことから私物のようだ。インターフェースを作っていく。花園は俺の横であれこれ注文をつけてくる。出来上がったのは深夜になってしまった。
「これはいつ売りに出すんだ?」
「うーん。皆に懐が潤う11月1日に売り出そうと思ってますけど」
「なるほど、海上戦の報酬か」
「そうです。で、あなたには半分を渡そうと思うのですが…」
半分か、もしかしたら花園は俺を試そうとしているのか?
「いや、原型は花園が作ったんだし、もっと少なくていい」
「でも、デザインはほとんどやってもらっているし」
「じゃあ俺友達が少ないから話し相手になってくれ。それと4分のⅠでいい」
こんな美少女と友達になれるだけでも儲けものだがね。
しかし、その提案に花園は戸惑っていた。
「私だって人付き合いが苦手で、友達いないのに。浜松君かっこいいのに友達いないんですか?」
「かっこいい?俺がか。そんなわけないだろう。かっこいいならもっと友達がいるはずだ」
「い、いや。その。デザインとか綺麗だしなぁって」
「ちょっとまて」
そこで俺は重大な過ちを知ってしまった」
「今12時45分だよな」
「そうですね…ぁ」
この寮棟のエレベーターは日付変更とともに停止し、朝7時まで動かない。非常階段は非常時以外使うことは出来ないつまり、花園はこの4階という密室に閉じ込められたのだ。さて、どうしようか…。
「あ、あの。この部屋に泊めていただくことはできますか…ね?」
「それじゃあ隣の部屋を使ってくれ。中から鍵をかけられるから安心してくれ。こっちだ」
「え、私はソファーで寝るからいいのに」
「いや、今は花園がお客様だからな」
俺は隣の部屋の扉を開けると、シーツ一式を取り替えようとしたが、花園に止められた。花園が言うには申し訳ないからいいというらしい。まあ今朝洗ったから汚くはないはずだが。
「風呂はどうするんだ?」
「い、いや、さすがに申し訳ないからいい」
「わかった。じゃあもう寝ててくれ」
そう言い残し、俺は風呂に入り、洋室で残っている仕事を処理することにした。
音を立ててインターホンがなる。インターホンからは
『花園沙弥香です』というとても綺麗な声が聞こえてきた。
「今鍵を開ける」
そう言い、玄関へ向かうと解錠する。ドアの向こう側に立っていたのはとても可憐な美少女であった。腰まで届く髪は白というより銀色。身長は150cmも満たない。肌はとても白く、体はとても細い。胸も例外ではない。
「浜松君、中へ入ってもよろしいのですか?」
「う、うん。入ってくれ」
予想外の可愛さに、気圧されてしまったが、何とか持ちこたえた。ソファーがあるほうの洋室へと案内する。
「とても落ち着いた良い部屋ですね。あっこれどうぞ」
そういって渡してきたのはコーヒー豆とUSBメモリーだ。USBメモリーは一度立ち机の引き出しの中へと入れる。豆は棚の中へと入れる。
「で、今日は何のようで?」
そういうが、俺の注意は目の前の少女にほとんどが奪われていた。しかしそのことを本人は知らないようだ。
「先ほどもお話した通りで、お願いがありまして」
もうどんなお願いでも聞いてしまいそうな可愛さである。
「さっき渡したUSBメモリーをまず見てください」
俺は先ほど渡されたUSbメモリーをデスクトップパソコンへと挿す。エクスプローラーが開き、フォルダが表示される。中には、プログラムが入っていた。
「これはどれを見ればいいんだ?」
「えーっと。今そっち行きます」
そういって立ち、俺の横へと立ってくる。髪からは、鼻孔をくすぐる香りが漂ってきた。
「この一番上を開いてください」
言われたとおりにしてファイルを開くと、英数字の羅列が表示される。見てみると、なにかのプログラムの用であった。今回のコンクール関係ではないような気がするが…。
「これは何なんだ?」
「これは、スマートフォンから部屋の家電などを操作できるアプリです。今までのアプリとは違うのです!!」
「何か違うか。ん?鍵の施錠も出来るのか」
「そうです。出来る機能が増えました。さきほど特許はとったのですが、私デザイン苦手なので協力してもらえないかな?もちろん報酬は」
「俺が出来ることだったらいくらでもするぞ」
「ありがとうございます。ここで今から一緒にしましょう」
そういうとバッグからノートパソコンを取り出した。学校のロゴが入っていないことから私物のようだ。インターフェースを作っていく。花園は俺の横であれこれ注文をつけてくる。出来上がったのは深夜になってしまった。
「これはいつ売りに出すんだ?」
「うーん。皆に懐が潤う11月1日に売り出そうと思ってますけど」
「なるほど、海上戦の報酬か」
「そうです。で、あなたには半分を渡そうと思うのですが…」
半分か、もしかしたら花園は俺を試そうとしているのか?
「いや、原型は花園が作ったんだし、もっと少なくていい」
「でも、デザインはほとんどやってもらっているし」
「じゃあ俺友達が少ないから話し相手になってくれ。それと4分のⅠでいい」
こんな美少女と友達になれるだけでも儲けものだがね。
しかし、その提案に花園は戸惑っていた。
「私だって人付き合いが苦手で、友達いないのに。浜松君かっこいいのに友達いないんですか?」
「かっこいい?俺がか。そんなわけないだろう。かっこいいならもっと友達がいるはずだ」
「い、いや。その。デザインとか綺麗だしなぁって」
「ちょっとまて」
そこで俺は重大な過ちを知ってしまった」
「今12時45分だよな」
「そうですね…ぁ」
この寮棟のエレベーターは日付変更とともに停止し、朝7時まで動かない。非常階段は非常時以外使うことは出来ないつまり、花園はこの4階という密室に閉じ込められたのだ。さて、どうしようか…。
「あ、あの。この部屋に泊めていただくことはできますか…ね?」
「それじゃあ隣の部屋を使ってくれ。中から鍵をかけられるから安心してくれ。こっちだ」
「え、私はソファーで寝るからいいのに」
「いや、今は花園がお客様だからな」
俺は隣の部屋の扉を開けると、シーツ一式を取り替えようとしたが、花園に止められた。花園が言うには申し訳ないからいいというらしい。まあ今朝洗ったから汚くはないはずだが。
「風呂はどうするんだ?」
「い、いや、さすがに申し訳ないからいい」
「わかった。じゃあもう寝ててくれ」
そう言い残し、俺は風呂に入り、洋室で残っている仕事を処理することにした。
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